めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月)―福島のマダラ検査結果は茨城の10分の1ー

食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。7月中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)~(6)、をまとめてみましたお買いものの参考になればいいかなと思います。先月に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
  ①検査数6,303件中38件の基準値超え(全体の0.6%)
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大660ベクレル(福島県産イノシシ)。
  ③基準超の食品が宮城、福島、栃木、群馬、千葉
で見つかっています。
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  ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(9)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2014年7月)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つか

った県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.福島のマダラ検査結果は茨城の10分の1
東日本太平洋側の各県では、マダラの検査を実施しています。7月中の結果以下に纏めます。値は1キログラム当たりです。
 岩手県 検査数 3 うちセシウムあり 1 最大 1.2ベクレル 平均 0.4ベクレル
 宮城県 検査数 7 うちセシウムあり 2 最大 5.5ベクレル 平均 1.0ベクレル
 福島県 検査数16 うちセシウムあり 1 最大 7.4ベクレル 平均 0.5ベクレル
 茨城県 検査数31 うちセシウムあり25 最大29ベクレル   平均 4.6ベクレル
福島県のマダラの検査結果では、マダラの汚染は岩手県並みで宮城県より低く茨城県の10分1です。茨城のマダラが福島のマダラの10倍汚染されているとはとても考えられない(福島のマダラが10倍汚染されているなら理解しますが…)ので、どちらかの検査結果が間違っている思います。
 値が合わないのは他にもあります。福島県漁連ではいわき沖の試験操業を昨年(2013年)10月より試験操業を行ってます。捕れたお魚は店頭に並ぶ前に検査するそうです(10)。以下に比較を纏めます。
 表―1 福島県漁連と福島県の検査結果比較
  ※1(1)と(10)にて作成
  ※2 福島県の集計期間は2013年10月から14年7月
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 福島県漁連の方が高く出るケースが多い気がします。ユメカサゴの10回の検査で、基準値(9)を超える1キログラム当たり110ベクレルの放射性セシウムが見つかっていますが、福島県は231回の検査を実施して、最大で1キログラム当たり25ベクレルの物しか見つけられていません。231回検査して、最大で1キログラム当たり25ベクレルでも十分に基準超えがあり得ることを示しています。それが福島県の検査の「実力」です。

2.桑折町の桃の検査はわずかに3個、でも喜多方市は5個。
 福島県桑折町は福島県北部に位置する町で、毎年陛下に桃献上するなど(11)桃の栽培が盛んな街です。喜多方市は福島県の西の外れにあり、ラーメンとソバが有名だそうですが(12)、(=^・^=)は最近まで桃が栽培されてるなんて知りませんでした。また、福島第一原発から100km以上も離れており、あまり放射性物質が飛んでこなかった町です。
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 ※(13)を元に作成
 図―2 桑折町、喜多方市および沼沢湖

 以下に福島県内の桃の生産量を示します。
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 ※(14)より転載
 図―3 福島県の桃の生産シェア

 昨年、桑折町産から3個のセシウム入り桃が見つかりました(1)。福島市と並び最大です。ただし福島市は検査数が29個の桑折町の3倍もあるので、福島県で最大のセシウム入り桃の産地だと思います。以下に桑折町と喜多方市の桃の検査数の推移を示します。
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 ※1(1)を集計
 ※2 2014年は7月末の厚労省発表まで
 図ー4 桑折町と喜多方市の桃の検査数推移

 生産量が少なく汚染の心配が少ない喜多方市産の桃の検査数は増えていますが、生産量が多くセシウム汚染の心配な桑折町の桃の検査は減っています。福島県の検査の実力では表―1に示す通り216回の検査でも汚染食品を見つけることが出来ません。3回の検査で安全であるわけがありません。福島県知事は、
 「生産・流通・消費の段階すべて検査」
なっていったそうです。
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 ※(15)の「スイッチ20149724」をキャプチャー
 図―5 「生産・流通・消費の段階すべて検査」と発言する福島県知事

本当なんすかね?

3.厚労省は2件、福島県は1件、本宮市のセシウム混入桃
 厚生労働省の7月29日の発表(6)によると福島県本宮市産の桃から2件でセシウムが見つかりました。
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 ※(6)を抜粋
 図―7 福島島本宮市産の桃2件からセシウムが見つかったと報じる厚生労働省

でも福島県のデータベース(16)を検索するとセシウム混入桃は1件です。
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 ※(16)を「桃」と「本宮市」で検索
 図―8 本宮市産の桃へのセシウム混入は1件とする福島県のデータベース

どっちが本当なんですかね?どちらかが「偽」情報を発信してるのは間違いないと思います。これでは信用できませんね!福島産品の情報ってチェックぜすにいい加減に発信?

4.原発事故から3年4ヶ月、下がる気配のない沼沢湖のヒメマスのセシウム
 沼沢湖は福島第一原発から100km圏外の福島県金山町にある二重式カルデラで、約5600年前にできた山頂の湖です。ブナ、ミズナラの森に抱かれ、ヒメマスが棲む、神秘の湖だそうです(17)。ところが福島原発事故によってヒメマスがセシウム汚染魚になってしまいました。そしてなかなかセシウム濃度が下がりません。
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 ※(1)を集計
 図ー9 沼沢湖のヒメマスの放射性セシウム濃度推移

1度は基準値を下回る1キログラム当たり84ベクレルまで下がったのですが、7月29日の厚労省の発表(6)では再び基準超えの1キログラム当たり101ベクレルのセシウムがみつかったそうです。次の土日(8月2日、3日)に湖水祭りが開かれるそうです(18)。子供たちが湖に入り遊ぶみたいです。大丈夫ですかね。
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 ※(18)を引用
 図―10 セシウム汚染魚が見つかった沼沢湖で遊ぶ子供


<余談>
・信頼できない検査で出荷される福島産品
・いい加減な情報が発信される福島産品
・一度下がっても再び基準超えを起こす福島産品
これでは食べて応援あの世行きって感じです(19)。(=^・^=)は
 「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないみたいです。
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 ※(20)をキャプチャー
 図ー11 福島産の表記が殆どない福島県会津若松市のスーパーのチラシ


―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第886報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)食品中の放射性物質の検査結果について(第887報) |報道発表資料|厚生労働省
(5)食品中の放射性物質の検査結果について(第888報) |報道発表資料|厚生労働省
(6)食品中の放射性物質の検査結果について(第889報) |報道発表資料|厚生労働省
(7)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月)―主産地を検査せず安全宣言を出す福島県ー
(8)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(9)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(10)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです 
(11)献上桃選果式 | 桑折町ウェブサイト
(12)喜多方市ホームページ 食べる
(13)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会
(14)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?
(15)TUFchannel - YouTube
(16)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。
(17)沼沢湖 - 金山町ホームページ
(18)沼沢湖水まつりが開催されます。 - 金山町ホームページ
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(20)リオン・ドール 会津アピオ店
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  1. 2014/07/30(水) 19:56:45|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月4週)―伊達市のキャベツは市の検査で12ベクレル、でも福島県の検査は3年間NDー

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。7月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、をまとめてみましたお買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
  ①検査数1,296件中4件の基準値超え(全体の0.3%)
  ②平均は、1キログラム当たり9ベクレル、最大240ベクレル(福島県産ババガレイ)
  ③基準超の食品が福島県のみで見つかっています。
で見つかっています。
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    ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2014年7月4週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.伊達市のキャベツは市の検査で12ベクレル、でも福島県の検査は3年間ND
 福島県伊達市によると伊達市の自主検査で伊達市産キャベツから1キログラム当たり12ベクレルの放射性セシウムが見つかりました(7)。
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  ※(7)を抜粋
 図―2 福島県伊達市産のキャベツの自主検査結果

福島県の検査結果を調べたら、福島県伊達市産のキャベツは3年も検出限界未満(ND:セシウムが見つからない事)が続いています。
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 ※(1)を集計
 図―3 伊達市産キャベツの福島県の検査結果

なんか合わない気がします。福島県の検査は伊達市産のキャベツだけでなく他の物も他の検査機関とは合わないみたいです(4)。どうも大幅に低くでる傾向があるようです(8)。

2.今年(2014年)もセシウム混入モモ
 先週、福島県は23個の桃を検査しました。そしたらそのうちの1割の2個から放射性セシウムが見つかりました((3)中のNo261とNo339)。基準値(6)に比べてれば低い値ですが、1項に記載したように福島県の検査ってかなり低くでそうです。(=^・^=)はとっても不安です。

<余談>
・他より低い値がでる検査で出荷される福島産品
・特異的に汚染食品が見つかる福島産品
これでは食べて応援あの世いきて感じです(9)。(=^・^=)は
 「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でもこれは(=^・^=)だけではないみたいです。
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 ※(10)を引用
 図―4 福島産品がほとんどない福島県福島市のスーパーのチラシ

 
  1. 2014/07/29(火) 22:33:31|
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福島、梅雨明け―原発ゼロの夏は乗り切れる

 ニュースによると、福島も梅雨明けしました(1)。現在(7月27日)で稼働している原発はないので(2)、久々の原発ゼロの夏に入りました。安倍出戻り内閣や電力各社は「節電」を呼びかけています(3)。でも(=^・^=)は節電をする気はありません。諸般のデータを見ると節電しなくても乗り切れるからです。
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 ※(4)をキャプチャ
 図―1 梅雨明けを伝える福島県のローカルテレビ局()

 今年、電力が不足が最も心配されているのは関西電力でしょうか?去年は動いていた大飯原発の再稼働の見通しが立っていません(5)。以下に2013年の関西電力の電力需要と原子力を除く電力供給量を示します。
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 ※(6)を集計
 図―2 原子力を除く供給力と電力需要(関西電力)

図に示す通り原子力を除いても需要が供給力を超えたのは数日しかありません。でもこの日は乗り切れなったと言えば、そうではないと思います。単に「原子力」があるので電源を用意しなかっただけです。
 関西電力の資料(6)を見ると電源には
  火力、他社、揚水そして水力
があります。これらは独立した設備なので、それぞれで発電できます。ただし水力は天候に左右されので(7)平均で見た方が安全だと思います。火力、他社、揚水の最大供給力と水力の平均は以下の通りです。
  火力 1560万kW
  揚水  432万kW
  他社  717万kW
  水力  248万kW(平均)
  合計 2816万kW
です。昨年(2013年)夏の最大需要が2709万kWなので、141万kWの余裕があります。関西電力の最大の発電所は舞鶴発電所の1または2号機の90万kWです(8)。これがすっ飛んでも50万kWの余裕があります。
 以下に昨年(2013年)と今年の平日の電力需要(ピーク)と最高気温(大阪)の関係をしめします。
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 ※(6)(9)作成
 図―3 電力需要(ピーク)と最高気温(大阪)の関係(関西電力)

今年が去年に比べて増えている様子はありません。去年と同じような推移をしています。去年と同じような推移をすると思います。経済産業省によると全国平均の電気料金は2010年度から13年度にかけて家庭向けが19.4%、企業向けが28.4%上がったそうです(10)。これだけ電気料金が上がれば需要を抑え込む効果もあります。
 電気料金があった要因を原発停止と考える人もいると思いますが、アベノミクスによる円安誘導による燃料費の増大や消費増税効果の寄与もあります。家庭用電気料金を関西電力を関西電力は2013年4月1日から9.75%値上げしました(11)。でも実際は19.4%なので、9.65%はアベノミクスによる円安誘導による燃料費の増大や消費増税効果だと思います。
 被災地の東北はどうかと言えば全く心配がありません。以下に東北電力の電力需要を示します。
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 ※(12)にて作成
 図―4 東北電力の電力需要推移

図を見てわかる通り、夏と冬にピークがありますが、ほぼ同レベルか夏が少し低いようです。2013/1/18 17:00に1372万kWの電力需要を記録しています。東北電力の発電所は2011年の地震や原発事故あるいは水害で相当な被害を受けたようです(13)。その後に復旧を進め、2013年1月18日以降では
 2013年3月29日 原町火力発電所2号機 100万kW
 2013年4月26日 原町火力発電所1号機 100万kW(14)
 2014年3月    第二沼沢発電所(揚水) 46万kW(15)
が再開しています。合計で246万kWです。図―3に示すようにピーク需要は1,400万kW程度ですが、さらに246万kWの設備が積みあがています。十分な余裕があります。
 福島の皆さんへ、今年の夏は節電の必要はありません。電気料金は値上がりしているので要注意ですが・・・


<余談>
 節電しなくても原発ゼロの夏が乗り切れるのに何故、節電を主張するのか?電力会社は石油火力発電所を使いたくないのか知れません。揚水式発電所は電力需要の少ない夜間に他の発電設備(たとえば石炭火力)で、発電し水を汲み上げ、電力需要の多い昼間に汲み上げた水で発電するものです。いわば巨大な蓄電池です(16)。発電コストは発電所の種類で大きく異なるみたいです。石炭火力では1kWh当たり10円を切りますが、石油火力は4倍近い37円程度になります(17)。石油火力の電力を揚水に使うと発電単価は1kWh当たり53円’37円÷0.7)になります。関西電力の2013年度の売り上げは33,274億円で売電量は1,404億kWhの電気を売っているので(18)、1kWh当たりの単価は24円です。26円でしか売れない電気の倍の56円の費用をかけてはペイしません。
 もうひとつは言うまでも「原発再稼働」です。
どちらも電力会社や原子力ムラの事情です。(=^・^=)には関係ありません。この夏は節電しない夏にします。(=^・^=)は電気代を気にしながら、クーラーをつけて涼しい夏を過ごします。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東北、北陸も梅雨明け | 国内外ニュース | 福島民報
(2)めげ猫「タマ」の日記 いよいよ原発0の夏!
(3)今夏の電力事情と節電のお願い | 電気事業連合会
(4)福島のニュース 福島テレビ(7月28日ひる放送)
(5)大飯発電所 - Wikipedia
(6)過去の電力使用実績データのダウンロード [関西電力]
(7)供給力はなぜ変わる?(水力発電の場合)|でんき予報|東京電力
(8)関西電力 - Wikipedia
(9)気象庁|過去の気象データ検索
(10)遅れる原発再稼働 電気料金は2割上昇  :日本経済新聞
(11)【1】電気料金値上げの概要[関西電力]
(12)過去実績データのダウンロード | 東北電力
(13)東日本大震災復興情報レポート|東北電力
(14)原町火力発電所1号機の営業運転再開について| 東北電力
(15)第二沼沢発電所の運転再開について| 東北電力
(16)揚水発電 - Wikipedia
(17)エネルギーのベストミックス[関西電力]
(18)平成26年3月期決算短信 [関西電力]中の「2013年度決算説明資料 [PDF 898.09KB]」
  1. 2014/07/28(月) 19:41:44|
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福島第一原発汚染水(7月4週)―地下水バイパス放流水のトリチウム濃度が上昇中

 福島第一原発の7月4週(7月21日から7月27日)の状況を纏めてました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①地下水バイパス放流水のトリチウム濃度が上昇中
 ②外洋からも相変わらずの放射性物質
 ③海岸付近の井戸からは高濃度の放射性物質

以下に主なポイントでの放射性物質濃度(最高値を示します)。
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 ※1 値は1リットル当たり
 ※2 7月21日から7月26日発表分の最高値
 ※3 ストロンチウム90は3月10日採取
 図―1 福島第一原発の外洋と排水路の放射性物質濃度(最高値)

1.地下水バイパス放流水のトリチウム濃度が上昇中
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです。汲み上げた水は海に流すのですが、所詮は福島第一原発からくみ上げた水です。汚染されていないか心配です。そこで東京電力は海に流す前に放射性物質の濃度を測っています(3)。以下に推移を示します。
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 ※(3)を集計
 図―2 地下水バイパス放流水のトリチウム濃度推移

 基準値の1リットル当たり1500ベクレル(2)にはまだ余裕がありますが、上昇傾向にあること思います。このまま上がっていったら、基準値を超え「運用」停止なんてことが起きませんように!以下に地下水バイパス井戸およびその付近の井戸の汚染水濃度を示します。
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  ※1(3)(6)(7)にて作成
  ※2 値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 過去1週の最高値
 図―3 地下水バイパスおよび山側井戸の放射性物質濃度

地下水バイパス用井戸も含め高濃度の放射性物質が見つかっています。特に地下水バイパスNo12井戸はずっと基準超えが続いています。
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 ※(3)にて作成
 図ー4 地下水バイパスNo12のトリチウム濃度推移

そして隣のNo11井戸でも1リットル当たり450ベクレルのトリチウムが見つかっています。でも別の井戸の水と混ぜて基準値以下として、海に流して続けています。もっと心配なことがあります。山側(上流)に井戸E-1ではストロンチウム90由来の全ベータが見つかっています(7)。以下に推移を示します。
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 ※(6)にて作成
 図―5 NoE-1井戸の全ベータ濃度推移

上がったり、下がったたりを繰り返しています。上がる時は何処からか流れ込んできていると思います。下がる時は流れ去っていると思います。流れ去る先は低い土地(海側)ですが、その方向には地下水バイパスの井戸があります。今は見つかっていませんが、そのうち地下水バイパスの水から全ベータが出てきたりして!
 全くの蛇足ですが、地下水バイパスから放流されたトリチウムの総量を濃度×排出量の合計で計算したら約900億ベクレルになっていました。
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 (3)を集計
 図―6 地下水バイパスからのトリチウム累積排出量

 これを多いか、少ないかは個人の判断ですが同じく東京電力の柏崎刈羽原発では2012年1年間に2600億ベクレルのトリチウムを排出しているそうです(9)。

2.外洋からストトンチウム90
 今週は久々にストロンチウム90の測定結果が発表になりました(10)。それによれば、外洋からもストロンチウム90がみつかっています。他の放射性物質を含めた濃度は1リットル当たりで以下の通りです。
 ①5,6号機放水口北側
  全ベータ      9.2ベクレル(7月21日採取)
  トリチウム     2.6ベクレル(7月21日採取)
  ストロンチウム90 0.69ベクレル(3月10日採取)(10)(11)(12)
 ②南放水口
  セシウム134   1.4ベクレル(7月21日採取)
  セシウム137   3.4ベクレル(7月21日採取)
  セシウム合計    4.8ベクレル
  全ベータ      11ベクレル(7月21日採取)
  ストロンチウム90 0.032ベクレル(3月10日採取)(10)(11)(12)

以下に南放水口のセシウム濃度の推移を示します。セシウムが見つるようになった気がします。
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   ※(11)(12)を集計
 図―7 南放水口の放射性物質濃度の推移

6月末に図―1濃い青で示す経路に排水路の付替えを行いました。そしてC-2-1とゆう観測点を新設しました(13)。その観測点のセシウム濃度の推移を以下に示します。
 ※(14)より作成
 図ー8 新設排水路C-2-1地点のセシウム濃度推移

セシウムが度々、見つかるようになりました。外洋からもセシウム出るし大丈夫ですかね。

3.海岸からは高濃度のストロンチウム90、しかも上昇中
東京電力は福島第一原発の海岸付近にも井戸を掘り地下水の放射性物質濃度を調べています(11)(12)。
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 ※1 値は1リットル当たり
 ※2 7月21日から7月26日発表分の最高値
 ※3 SR80はストロンチウム90を示し2月17日採取
 ※4 (10)(11)(12)を集計
 図―9 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

この中で最も気になったのがNo1-8のストロンチウム90の濃度です。
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 ※(10)(11)(12)を集計
 図―10 No1-8井戸のストロンチウム90濃度推移

5ヶ月前のデータまでしかありませんがぐいぐい上昇中です。今はどうか分かりませが、心配です。まして海岸のすぐ傍にあります。ストロンチウム90が海にそのまま流れ込んだりして。そしてNo1-6井戸も気になります。
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 (a)セシウム                     (b)全ベータ
 図ー11 No1-6井戸の放射性物質濃度

 どんどん上昇していて止まる気配がありません。いまも上流がら放射性物質が流れ込んでいます。そのうち海に出たりして、、、、

<余談>
 先週の日曜日に福島県では「海開き」が行われました(15)。放射性物質が検出されてないなんてニュースが流れたみたいですが(16)、確りストロンチウム90由来の全ベータがみつかっています(17)。
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 ※(17)をキャプチャー
 図―12 全ベータが見つかった海に入る、勇気ある福島の綺麗な女性

(=^・^=)にはこっちが正解な気がするんですが.....

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  ※(1)を転載
 図―13 夏休みは福島でなく「新潟」の海に行くとインタビューに答える福島県の小学生


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(7月3週)―福島いわきは海開き、上流の福島第一は垂れ流し-
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(3)一時貯留タンクの運用状況|東京電力
(4)報道配布資料|東京電力
(5)サンプリングによる監視|東京電力
(6)(4)中の「福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果について(H6エリア周辺)」
(7)(5)中の「H4エリア周辺観測孔」
(8)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(9)<参考資料>トリチウム 日本の発電用原子炉トリチウム放出量 (2002年~2011年度)
(10)2014年7月26日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 225KB)
(11)(4)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(12)(5)中の「1~4号機タービン建屋東側および港湾のモニタリング」
(13)B・C付替排水路の切り替えについて 平成26年6月27日 東京
(14)(5)中の「南放水口・排水路」
(15)砂浜に歓声 元気到来 いわき勿来・四倉海水浴場海開き | 県内ニュース | 福島民報
(17)いわき市の2カ所の海水浴場で海開き 家族連れなどが初泳ぎ(福島14/07/20)
(18)平成26度水浴場の環境放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ
  1. 2014/07/27(日) 19:12:57|
  2. -
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トラブルいっぱい福島原発(7月4週)―地下水バイパスで地下水位は下がらず―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、7月3週(7月20日から7月26日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.汚染水タンクは中古品
 7月23日に福島第一原発で使用されている汚染水タンクに中古品のタンクがあることが報道され(2)、中古品であることが発覚しました。
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  ※(3)をキャプチャー
  図―1 中古品のタンクが使用されていると報道する福島のローカル放送(FTV)

これに対し東京電力は
 ①「汚染水貯留用タンクの耐用年数については、新品、中古品に関わらず、汚染水を5年間貯留することができる」
 ②「漏えいの発生したタンクは、中古品ではありません。」
と主張し、中古品タンクが使われてることを認めています(4)。

2.凍土壁は凍らにので、氷で冷やします
 福島第一原発では、タービン建屋からトレンチ(地下道)が海に向かって伸びています。いまその地下道のは汚染水が溜まっているので、凍土壁の技術を使い「地下道」とタービン建屋の接続部4か所を凍らせ、タービン建屋と「地下道」の汚染水の行き来を遮断する計画です。
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※(4)を転載
 図―1 凍土壁の工事位置

このうち2号機の立坑Aは4月28日から凍結を開始しましたが、7月1日なっても凍りついていないそうです(6)。以下に立坑Aを南北に切った断面の様子を示します(7)。
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※(7)を引用
 図―2 2号機立坑Aの温度分布

高い所では17℃程度あります。以下にS2地点地下3mの温度の温度推移を示します。
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 ※(7)(8)より作成
 図―3 立坑A S2地点地下3mの温度推移

1度は3.1℃まで下がったのですが、また再上昇です。
 そので東京電力は氷を投入して冷やすことを始めました(8)。
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 ※(9)を引用
 図―4 凍らされるようと「氷」が投入される「凍土壁」工事現場

氷で凍らすことってできるんですかね?アイスボックスに氷を入れてそこに飲み物ををいれても冷たくはなりますが、凍ることはないような…。

3.汚染水漏れの原因は分からず
先週、福島第一原発5号機で水漏れが見つかりました。
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  ※(1)を転載
 図―5 水浸しになった「福島第一原子力発電所5号機原子炉建屋5階オペレーティングフロア」
 7月22日に詳細が発表になりました(10)。水漏れは既に止まってるようですが、どうして水漏れの原因については発表がありませんでした。原因不明みたいです。でも、漏れた水を回収してそのまま動かすそうです(10)。

4.二週連続の「火事」
 先週も火事がありましたが(1)、今週も「火事」がありました。
7月25日午前8時50分頃、構内地下貯水槽No.1北東側に設置されている仮設の発電機が煙を出しているのを下請けさんが見つけました。消防署に通報したそうです(11)。
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 ※(12)を引用
 図-6 煙を出した発電機

5.下請けさんが熱中症
7月25日午前11時頃、サブドレン集水設備設置工事を下請けさんが、体調不良になり救急車で運ばれました(10)。「熱中症」だったそうです(13)。このところ、体調不良者がケガ人が続発しています。近々では以下の通りです。
 5月 8日 下請けさんが、脳内出血。
 5月10日 下請けさんが、車に乗ろうとし、車のドアに右手薬指を挟み骨折。
 5月12日 下請けさんが、クレーン転倒の為ケガ(双葉郡楢葉町にある資材ヤード)。
 5月19日 下請けさんが、パトロール中に転んで右足を骨折。
 5月27日 下請けさんが、汚染水タンクの工事中に転んで骨折。
 5月28日 下請けさんが、体調不良になりドクターヘリ出動。 
 6月 6日 下請けさんが、体調不良になり救急車で搬送。
 6月28日 下請けさんが、足を滑らせ骨折(以上(14))
 7月25日 下請けさんが、熱中症になり救急車で搬送(本稿)。

大丈夫ですかね。でもなぜか全員下請けさん。

6.地下水バイパスの水位は下がらず
 東京電力では汚染水の増加を抑える為に、汚染水の元となる地下水を汲み上げ海に直接流す地下水バイパスを実施しています(15)。流入量を下げるには流速を下げる必要があります。でも下がっていないことが明らかになりました(16)。
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 ※1(16)を抜粋
 ※2 OPは小名浜港を基準とした海抜(17)
 図―7 福島第一原発原子炉建屋付近の地下水位

また、以下に観測点を示します。
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 ※(16)を抜粋
 図―8 原子炉建屋付近の地下水位観測点

落差をΔhとすると流速vは
 v=√(2gΔh)
で計算できるそうです(18)。福島第一原発のタービン建屋内の水位は概ね海抜(OP)3mにコントロールされています(19)。
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 ※(19)を集計
 図―9 福島第一原発建屋内地下水位

すると地下水位と流速の関係は以下の通りになります。
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 ※(18)の式で計算
 図ー10 福島第一原発の建屋入口での流速と地下水位

東京電力は地下水バイパスで、日量400トンの地下水を25%減の300トンに減らせると主張しています(15)。観測用井戸Cの地下水位は9.5m程度で推移しています。流速はを25%下げるにはあと3m低い海抜(OP)6.5mしてやる必要がありますが届く気配がありません。当然、日々の流入量も減ってません。
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 ※(20)を転載
 図ー11 地下水バイパス稼働後の汚染水増加量(日量)


<余談>
  福島第一原発では、けが人、火事を繰り返しています。汚染水対策の凍土壁も地下水バイパスも上手くいっていません。ただし、放射性物質の垂れ流しは確実に実施しているようです(21)。いつか破局が来そうです。(=^・^=)は福島原発80km圏内には入れません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(7月3週)―福島第一で火事―
(2)福島第1原発:汚染水タンクに中古品 東電は未公表 - 毎日新聞
(3)福島のニュース 福島テレビ(7月23日ひる放送)
(4)平成26年7月23日付(朝刊)毎日新聞1面「福島第一原子力発電所 汚染水タンクに中古品」について(変更)|東京電力
(5)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(7月2週)―台風でもトラブルが無い事がニュースに!
(6)特定原子力施設監視・評価検討会|会議|原子力規制委員会中の7月23日
(7)第25回特定原子力施設監視・評価検討会|会議|特定原子力施設監視・評価検討会中の「資料12,3号機海水配管トレンチ建屋接続部止水工事の進捗状況について[東京電力]【PDF:1.7MB】別ウインドウで開きます」
(8)2号機トレンチ凍結止水対策における氷の試験投入について(PDF 221KB)
(9)東京電力 写真・動画集| 2号機トレンチ凍結止水対策における氷の試験投入について
(10)2014年7月22日福島第一原子力発電所 5号機原子炉建屋5階弁ボックス内における水溜まりの発見について(訂正版)
(11)2014年7月25日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(12)東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所構内に設置されている仮設発電機からの発煙について
(13)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力
(14)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月1週)― けが人を誤診
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(16)中長期ロードマップ|東京電力中の「汚染水処理対策委員会 2014年7月25日(第13回)【資料2-1】地下水バイパス稼働状況・効果分析(1.37MB)」
(17)福島原発の汚染水をよく知るため、O.P.とサブドレンを理解しましょう | 3.11東日本大震災後の日本
(18)水力発電所の出力と有効落差の関係
(19)プレスリリース|東京電力中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について 」
(20)めげ猫「タマ」の日記 地下水バイパス3ヶ月、効果無し
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(7月3週)―福島いわきは海開き、上流の福島第一は垂れ流し-
  1. 2014/07/26(土) 19:32:46|
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