めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水(9月4週)―港湾内、排水路、海岸で過去最高の汚染―

福島第一原発汚染水の9月4週(9月19日から25日)の状況を纏めてました。
 ①C排水路C-2-1地点で過去最高の全ベータ
 ②港湾内海水から過去最高のセシウム137
 ③港湾内の全ベータ上昇に同期して上昇する外洋の全ベータ
 ④地下水バイパス山側井戸のトリチウムが急上昇
 ⑤海岸付近の井戸から過去最高の全ベータ
C排水路、港湾内、海岸で「過去最高」(新記録)がでました。

1.C排水路C-2-1地点で過去最高の全ベータ
 福島第一原発構内には幾つもの排水路が走っています(3)。以下に今週観測された各排水路と付近のE-1井戸の放射性物質濃度を示します。
法定限度を超えて汚染された排水が流れる福島第一排水路
 ※1(4)(5)(6)を集計
 ※2 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 ※4 赤丸()はサンプリング地点
 図-1 福島第一原発排水路の放射性物質濃度

 これとは別にC排水路のC-2-1地点で放射性物質濃度を測定しています。以下に放射性物質濃度の推移を示します。

過去最高を記録したC排水路C-2-1地点の全ベータ濃度
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―2 C排水路C-2-1地点の全ベータ

 図に示す通りしばらくは検出限界未満(ND)だったのですが、9月中旬からは急上昇しています。そして9月22日に
 1リットル当たり 330ベクレル
の全ベータが見つかりました。過去最高です。これについて東京電力は
「前回公表までの最高値を超えているが、有意な変動ではない。」
としています(8)。
 図―1に示す様にC排水路に合流するB排水路の直ぐ山側(西側)にはE-1井戸があります。以下にE-1井戸の放射性物質濃度を示します。
突然に上昇したE-1井戸の全ベータ濃度
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―3 E-1地点の放射性物質濃度

 同じく9月中旬から急上昇しています。E-1地点の山側(西側)には図―1で示すように汚染水タンクがあります。汚染水タンクの寿命は5年と説明されていました(9)。事故から5年半が過ぎ、寿命を迎える汚染水タンクも出てくる頃です。
 以下にK排水路の放射性物質濃度を示します。
法定限度を超えた汚染排水が度々流れるK排水路
 ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-4 福島第一K排水路の放射性物質濃度
 
 放射性物質の法定限度は1リットル当たりで、セシウム137が90ベクレル、ストロンチウム90が30ベクレルです(3)。全ベータのおよそ半分がストロンチウム90なので(7)、全ベータでは60ベクレルになります。図に示す様に法定限度を超え、法律違反の汚染排水が度々流ています。

2.港湾内海水から過去最高のセシウム137
 排水路から汚染水が流れればその先の海洋汚染が心配です。以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
 法定限度を超えた汚染海水が見つかる福島第一港湾内
 ※1 (10)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 SR90はストロンチウム90を示し、採取日は8月15日
 図―5 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 このうちの福島第一1~4号機取水口内北側と福島第一1号機取水口のセシウム137のそれぞれ1リットル当たりで74ベクレルと95ベクレルは過去最高です(11)。これについて東京電力は
「港湾内の2地点においてセシウム137が最近の変動から見るとやや高めの傾向を示していますが、これは過去の降雨時にも同様の傾向が見られており」
とコメントしています(12)。
 1項に記載したようにK とC排水路から法令違反の全ベータが流れ込んでいます。全ベータ濃度も気になります。以下に港湾内3地点の全ベータ濃度を示します。
法定限度を超えた海水が連続して見つかる福島第一港湾内
 ※1(10)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-6 港湾内3地点の全ベータ濃度

 図に示す通り、法定限度を超える法律違反の汚染海水になっています。 

3.港湾内の全ベータ上昇に同期して上昇する外洋の全ベータ
 福島第一の港湾と海洋は繋がっています。港湾内に法令に違反する排水が流れ込み、港湾内の海水が汚染されれば、その海水は外洋に出ていきます。以下に「外洋」の汚染状況を示します。
事故から5年半以上が過ぎて、放射性物質が見つかる福島第一沖の外洋
  ※1 (5)(10)(13)で作成
  ※2  数値は1リットルまたは1キログラム当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
 図―7 福島第一原発外洋の放射性物質濃度

 事故から5年半以上が経ちましたが、外洋からはトリチウム等の放射性物資が見つかっています。この中で気になったのがT-2地点の全ベータ濃度です。以下に推移を示します。
港湾内の濃度に同期しているようにも見える福島第一沖・外洋T-2地点の全ベータ濃度
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-8 T-2地点の全ベータ濃度

 2項に記載の図-6に示すように港湾内の全ベータは9月21日にピークになっています。図―8に示す様にT-2地点も9月21日がピークです。港湾から全ベータが流れ出し、外洋を汚染しています。ブロックはされていません(14)。 

4.地下水バイパス山側井戸のトリチウムが急上昇
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(15)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(6)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(16)。以下に放射性物質濃度を示します。
汚染地下水が見つかる地下水バイパスおよび山側井戸
 ※1 (6)(16)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―9 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。E-1井戸については1項で記載の通りですが、これを除き気になったのがG-1のトリチウム濃度です。以下に推移を示します。
突然に急上昇を始めたG-1井戸のトリチウム
 ※(13)を集計
 図―10 G-1井戸のトリチウム濃度

 図に示す通り、突然に急上昇しています。この先が心配です。

5.海岸付近の井戸から過去最高の全ベータ  以下に海岸付近の井戸の地下水の放射性物質濃度を示します。
規準を大きく超えた汚染地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1 (10)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―11 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 図に示す様に事故から5年半が経過しましたが、法定限度や排水基準を大きく超えて汚染された地下水が見つかっています。この中でNo1井戸の全ベータの
 1リットル当たり 16,000ベクレル
は過去最高(新記録)です。以下に推移を示します。
突然に上昇を再開し過去最高を記録したNo1井戸の全ベータ
※1(10)を集計
 図―12 No1井戸の全ベータ濃度

 上昇したあと、しばらくは1リットル当たり12,000ベクレル程度で推移していたのですが、突然に上昇しだし過去最高を記録しました。この先が心配です。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島第一の海岸付近で地下水位が上昇し地表面より高くなった事についてNHKは
「港湾内の海水の分析では、放射性物質の濃度に、地下水があふれ出ていることを示すような大きな変化はないとい」
 と報じていました(18)。
放射性物質濃度が上がってないような誤印象を与えるNHK
 ※(18)をキャプチャー
 図ー13 「放射性物質の濃度に、地下水があふれ出ていることを示すような大きな変化はない」と報じるNHK

 この報道を見た人は、福島第一の港湾内の放射性物質濃度に大きな変化ないと誤解するはずです。実際は地下水があふれ出ていることによる大きな変化はありませんが、他の要因で大きく上昇していることは本文に記載の通りです。福島では受け手に誤った印象を与える情報が平気で発信されています。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島を代表する夏野菜にトマトがあります。9月も末ですが、まだ楽しめます(19)。福島県会津地方は福島のトマトの産地です(19)(20)。会津のトマトの味は格別だそうです(20)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図―13 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も*の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(9月3週)―C排水路の全ベータが急上昇、法令違反に―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(5)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(6)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)(5)中の「(2016年9月)23日」(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2016/images3/south_discharge_16092301-j.pdf
(9)タンク耐用年数、根拠なし 第一原発 | 東日本大震災 | 福島民報
(10)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(11)2016年9月22日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 724KB)
(12)福島第一原子力発電所護岸付近の水位上昇について(続報2)|報道関係各位一斉メール|東京電力ホールディングス株式会社
(13)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」
(14)汚染水「完全にブロックされている」 菅官房長官【福島第一原発】
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(16)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(17)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月4週)―地下水ドレンがオーバーフロー―
(18)福島第一原発 地下水高い状態 - NHK福島県のニュース
(19)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(20)トマト | JA会津よつば
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(22)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2016/09/25(日) 19:13:36|
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トラブルいっぱい福島原発(9月4週)―地下水ドレンがオーバーフロー―

東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、9月4週(9月18日から24日)もしっかりトラブルが起こっています。
①地下水ドレンがオーバーフロー
②港湾内地下水汚染、やや高めと東京電力、実は過去最高
③9月15日から汚染水増加は日量250トンの予定が実績は1000トン
④メガフロート、解体日程のみ決まる
9月4週の福島第一トラブルマップ
 ※1 参照先は本文に記載
 ※2 「海側遮水壁」は参考
 図―1 福島第一原発トラブルマップ(9月4週)

1.地下水ドレンがオーバーフロー
 福島第一原発では、海への汚染水の流を防止しるために、海岸に汚染水の流をブロックする海側遮水壁を設けています(2)。海側遮水壁の内側にには汚染水がたまり続けています。以下に濃度を示します。
法定限度の数倍のストロンチウム90が見つかる地下水ドレン汲み上げ水
 ※2 ストロンチウム90はSR90と略す
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―2 地下水ドレン汲み上げ水の放射性物質濃度(中継タンクA)

 ストロンチウム90の法定限度は1リットル当たり30ベクレルですが(3)、図に示す通り数倍の1リットル当たり2000ベクレルを超えるストロンチウム90に汚染されています。放置すると溢れて海に流れ出し、海洋汚染を引き起こすので、これを汲みあげています。東京電力はこれを「地下水ドレン」と呼んでいます(4)。
 今週も福島第一には「雨」が降りました。
8月後半から雨が降り続く福島第一原発
 ※(7)を集計
 図―3 福島第一原発の降水量

 このため汚染水の汲みあげが間に合わず、地下水位が地表より高くなってしまいました(8)。
地下水ドレンのオーバフローを報じる福島県のローカルTV局(TUF)
 ※(9)をキャプチャー
 図―4 地下水位が地表面を超えたと報じる福島のローカルTV局・TUF

 以下に地表面に対する地下水ドレンの水位を示します。
地表面より高くなった地下水ドレンの水位
 ※1(10)の口頭発表を字お越し
 ※2 地表面の高さは(8)による
 図-5 地下水ドレンの地下水位(対地表面)

 図に示す通り、相当の期間で地表面を超えた状態が続きました。海洋汚染が心配されますが、福島のマスコミは事実よりも「安心」を伝えることに重点を置いたようです。福島のローカルTV局のFCTは、地下すドレンの放射性物質濃度が法定限度の数倍以上である事には触れず
「周辺の地下水の放射性物質濃度は、建屋内の高濃度のものに比べるとかなり低い」
と報じていました。
汚染は建屋に比べかなり低いと報じる福島のローカルTV局(FCT)
 ※(11)をキャプチャ
 図―6 「周辺の地下水の放射性物質濃度は、建屋内の高濃度のものに比べるとかなり低い」と報じるFCT

 福島県の地方紙の福島民報は9月22日に
「地下水位上昇後の港湾内の海水のベータ線を含む放射性物質濃度の最高値は1リットル当たり27ベクレルで水位上昇以前の値から大きな変動がなかった。」
と報じていました(12)。ただし海水を汲み上げたから、分析までに時間がかかります。もれた汚染水が海洋汚染をしたかはその後の経緯をみないと分かりません。以下に港湾内の3地点の位置を示します。
港湾内の海水のサンプリングポイント
※(13)にて作成
 図―7 東京電力が定期的に観測している港湾内のサンプリングポイント

 図に示さいていないサンプリングも多々ありますが、このうち1~5号機取水口内北側、1~4号機取水構内南側、1号機取水口の全ベータ濃度を示します。
上昇し法定限度を超えた港湾3地点の全ベータ
 ※1(13)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―8 港湾内3地点の全ベータ濃度

 全ベータはストロンチウム由来の放射性物質で、半分がストロンチウム90だとされています(14)。ストロンチウム90の法定限度が1リットル当たり30ベクレルなら、全ベータでは60ベクレルになります。図に示す通り後に上昇傾向を示し、法定限度を超えています。福島民報の電子版(15)を見る限り、追加の報道がないので、低いうちに報道してその後に上がっても大きくは扱われないようです。なお、次項に示す様に港湾内の海水からは過去最高のセシウム137等も見つかっていますが、図-2に示すように地下水ドレンの汚染水はセシウム濃度がそれ程には高くないので別の汚染源で上昇したと思います。

2.港湾内地下水汚染、やや高めと東京電力、実は過去最高
 以下に港湾内3地点のセシウム137濃度の推移を示します。
上昇し一部は法定限度を超えた福島第一港湾内海水のセシウム
 ※1(13)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―9 港湾内3地点のセシウム137濃度

 図に示すようにどんどん上昇し法定限度の1リットル90ベクレルを超える95ベクレルを記録しました。また「1~4号機取水口内北側」と「1号機取水口」の値は「過去最高」です(16)。これについて東京電力は
 「港湾内の2地点においてセシウム137が最近の変動から見るとやや高めの傾向を示していますが、これは過去の降雨時にも同様の傾向が見られており、降雨による構内排水路等からの流れ込みの影響と考えております。
 ・1~4号機取水口内北側:74Bq/L(9月21日採取)
 ・1号機取水口     :95Bq/L(9月21日採取)」
と広報発表しました(17)。過去最高で法定限度を超えているのに「やや高め」との広報発表です。これについて福島県の地方紙の福島民友は
「矮小(わいしょう)化するような表現で発表していた。」
と報じています(18)。
 東京電力の全国向けの会見(10)ではなかったのですが、福島の会見では
「 東電によると『有意な変動』とは、放射性物質濃度が10倍以上に上昇した場合を指している。」
との説明があったそうです。
 以下にC排水路の(C-2-1)地点の全ベータ濃度の推移について示します。
上昇し過去最高を記録したC外水路(C-2-1)の全ベータ濃度
 ※(20)を集計
 図―10 C排水路の(C-2-1)地点の全ベータ濃度

 図に示すように9月22日のサンプリングで、過去最高の1リットル当たり350ベクレルを記録しました(21)。これについて東京電力は
「前回公表までの最高値を超えているが、有意な変動ではない。」
との注釈をつけています(21)。1リットル当たりの数値で見ると
 9月19日  32ベクレル
 9月20日  36ベクレル(前日の約1.1倍)
 9月21日 220ベクレル(前日の約6.1倍)
 9月22日 350ベクレル(前日の約1.6倍)
で、1日で10倍になった日はありません。ただし9月22日は19日の約11倍です。東京電力の10倍とは前回に比べ10倍との意味のようです。すると1日10倍が2日連続して100倍になっても、それぞれが前日と比較して10倍以下なら「有意な変動」ではありません。これが東京電力の「有意な変動」の定義です。

3.9月15日から汚染水増加は日量250トンの予定が実績は1000トン
 東京電力は9月16日から汚染水の増加量が1日当たり250トンにはると発表しました(22)。
9月16日から汚染水増加量が日量250トンに半減すると発表した東京電力
 ※(22)を引用
 図―11 9月16日から汚染水増加量が1日250トンになると発表する東京電力

 9月16日から1週間がたったので週毎の汚染水増加量を纏めて、いました。
1日千トンを超えた汚染水増加量
 ※(23)を集計
 図―12 日々の福島第一の汚染水増加量

 図に示す通り、減る気配がないどころか、この所は増えています。凍土壁の効果を当てにしていたようですが(24)、効果はないようです。汚染水の総量は
 9月16日発表(25)を集計すると977,352トン
 9月23日発表(26)を集計すると984,904トン
で、
 7,552トンの増加
です。
 1日当たり1079トン増加
です。凍土壁の効果で1日当たり250トンになるはずが、4倍以上の1079トンです。凍土壁の効果は見られません。
 図―12に示すように汚染水の増加はこのところ加速しています。想定外に増えた汚染水に処理が追いつかないようです。以下にタービン建屋の水位を示します、
上昇するタービン建屋水位
※(23)を集計
 図ー13 福島第一ダービン建屋水位

 図に示す様にどんどん上昇しています。想定外に増えた汚染水はタービン建屋に放置されています。そのうち溢れださないか心配です。

4.メガフロート、解体日程のみ決まる
 メガフロートは人工の浮島で、福島第一原発事故直後に、静岡市で使われていたものを汚染水を保管する為に、福島第一に運ばれてきました。現在は役割を終えましたが(27)、内部に1リットル当たり7ベクレルのセシウムに汚染された水が約8,000トン保管されてたまま、福島第一港湾内に置きっぱなしにされています(28)。
福島第一港湾内に置いたままのメガフロート
 ※Google Mapで作成
 図―14 5年半の間、福島第一港湾内に置きっぱなしにされたままのメガフロート

 これについて2年後の2018年には処分されることが、9月21日の原子力規制員会で決まりました(29)(30)。ただし具体的な解体方法は決まっていません(26)。下請けさんの「安全」を考えれば、船舶専用のスクラップ工場で解体するのがベストですが、スクラップ工場がある人は猛反対すると思います。福島第一原発内での解体となれば、廃炉作業の妨げになりますし、福島県は反発すると思います。これらはもめそうです。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。トラブル続きの福島原発では福島の皆様は心配だと思います。
 福島県は福島の日本酒は4年連続で日本一だと言っています(31)。でも今年は(=^・^=)が知るが限りで、2つの酒蔵が経営破たんしました(32)(33)。
福島の酒蔵の経営破たんを伝える福島の地方紙・福島民友
※(34)を9月22日に閲覧
 図―15 福島の酒蔵の経営破綻を報じる福島の地方紙・福島民友

 福島の皆様は福島の地酒が嫌いになったのかもしれません。そんな訳でしょうか?福島県福島市のスーパーのチラシには福島の地酒はありません。
他県産はあっても福島の酒が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(35)を引用
 図―16 福島の地酒が無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は飲んだり、食べたりしません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月3週)―侵入警報装置を切っていた―
(2)海側遮水壁|東京電力
(3)X.地下水|東京電力中の「地下水ドレンポンド中継タンク通常水質分析(H28年度分)」⇒「CSV」
(4)サンプリングによる監視|東京電力
(5)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(6)報道配布資料|東京電力
(7)(6)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(8)2016年09月23日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(9)スイッチ20160923 TUFchannel
(10)2016/09/23(金) 原子力定例記者会見
(11)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年9月21日(水)放送」
(12)地下水一時地表超え 井戸からはあふれず 第一原発 | 県内ニュース | 福島民報
(13)(6)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果 」
(14)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(15)福島民報
(16)2016年9月22日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 724KB)
(17)福島第一原子力発電所護岸付近の水位上昇について(続報2)|報道関係各位一斉メール|東京電力ホールディングス株式会社
(18)セシウム評価を矮小化 福島第1原発港湾内、最高値を「やや高め」:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(19)セシウム評価、東電が釈明 「もう少し適切な表現あった」:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(20)(4)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(21)(20)中の「(2016年9月)22日」(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2016/images3/south_discharge_16092301-j.pdf
(22)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況」⇒「2016年8月25日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第33回事務局会議)」⇒「【資料3-1】汚染水対策(21.7MB)」(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/roadmap/images1/images2/d160825_06-j.pdf
(23)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社
(24)2016年3月31日 福島第一原子力発電所 陸側遮水壁の凍結運転開始についてPDF
(25)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第270報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(26)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第271報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(27)第一原発沖 汚染水保管の人工浮島 31年度上期まで処分へ | 県内ニュース | 福島民報
(28)第39回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会中の「参考2 福島第一原子力発電所構内における主な貯留水・溜まり水の状況(2015.12時点の取り纏め状況)【一部修正版】【PDF:3MB】」(http://www.nsr.go.jp/data/000137653.pdf
(29)第33回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会
(30)(28)中の「資料4 福島第一原子力発電所の中期的リスクの低減目標マップ(平成28年9月版)(案)について【PDF:387KB】」(https://www.nsr.go.jp/data/000164302.pdf
(31)全国新酒鑑評会金賞受賞数4年連続日本一記念「日本一のふくしまの酒まつり」を開催します! - 福島県ホームページ
(32)福島・栄川酒造を支援=ヨシムラ傘下で再建-地域活性化機構 時事通信-2016/06/27
(33)福島県の花春酒造、事業譲渡 新会社へ、銘柄と雇用は維持:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(34)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-
(35)イオン福島店
  1. 2016/09/24(土) 19:43:29|
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福島安達の葬式は14.2%増(2015年9月から1年、対原発事故前)、相馬は減

2013年には原発事故前(2010年)より3%一次産業生産を増やした福島県安達地区では過去1年間の葬式(死者数)が事故前に14.2%増えていますが、△67減らしたままの相馬地方では逆に減っています。農業等の1次産業をを守った安達では葬式が増え、守れなかった相馬では葬式が減っています。
(=^・^=)は検査データの解析から福島産について
 ①福島産のセシウム検査は他より低い値が出る。
 ②福島産のセシウム検査は汚染が酷い場所が避けられている。
 ③福島産はストロンチウム90の検査も必要であるが、検査されていない。
 ④福島産は栽培中や飼育中の放射線照射がなされるが安全性は確認されていない。
との特徴を見出しています(1)(2)。それでも福島県、東京電力、安倍出戻り総理等は福島産は安全であり、福島産を避ける行為は風評被害だとしています(3)(4)(5)。でもこの方達は福島原発事故前には原発は安全だと言っていた方々です(6)(7)(8)。およそ信じる事が出来ません。
 福島は原発事故によって膨大な放射性物質がばら撒かれ、事故から5年6ヶ月以上を経た今も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超(9)える地域が広がっています。
事故から5年半以上が経過し汚染が残る福島
 ※1(10)の数値データを元に(11)に示す手法で9月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(12)による
 ※3 相馬地方の範囲は(13)、安達地区の範囲は(14)による。
 図-1 相馬地方と安達地区

 図に示す通り福島は原発事故後も汚染されています。以下に安達地区(二本松市、本宮市、大玉村)(14)の各年9月から翌年8月までの葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ増えた福島・安達の葬式
 ※(15)を集計
 図―2 安達地区の各年9月から1年間の葬式の推移

 図に示し通り原発事故前の2009年9月から10年8月の葬式(死者)数は1,064人ですが、それ以降は6年連続で1,200人を超えています。そして2015年8月から16年7月までの死者数は1,215人で14.2%増えています。偶然に起こる確率を(=^・^=)なりに計算すると0.16%で偶然を主張するには無理があります。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(16)による。
有意差検定表

以下に飯舘村を除く相馬地方(新地町、相馬市、南相馬市(13))の葬式(死者)数、を示します。飯舘村を除いたのは同村が今も避難区域にしていされ(12)、飯舘村村民は村には住んでいないからです(17)。
事故前と変わらない福島・相馬の葬式
 ※1 (15)を集計
 ※2 飯舘村を除く
 図―3 飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数

 2010年9月からの1年間では増加していますが、後はそれ程には増えていません。原発事故前の2009年8月からの葬式(死者)数は1,401人で、最近1年間(2015年9月からの1年間)は1,386人で少し減っていますが、統計的な差はありません。
 相馬地方は2010年8月からの1年では増えていますが、この間に震災があり飯舘村を除く相馬地方は大変な津波被害にあいました(18)(19)(20)。津波による死者や生活環境の悪化で葬式は増えたと思います。一方で安達地区は図―1に示す通り内陸にあり津波被害はありません。
 同じ福島でも安達地区では増えているのに相馬地方では増えていません。安達と相馬にどんな違いがあるか気になります。以下に安達と相馬の1次産業の生産額の推移を示します。
福島安達は3%増、相馬地区は67%減の1次産業生産額
 ※1(21)を集計
 ※2 相馬は飯舘村を除く
 図―4 安達地区と飯舘村を除く相馬地方の1次産業生産額

 図に示す通り安達地区でも原発事故のあった2011年は少し落ち込みましたが、その後は徐々に増やし、
 事故前の2010年   94.7億円
 事故後3年目2013年 97.9億円
で事故後3年目で事故前を3%上回っています。
 一方飯舘村除くを相馬地方では
 事故前の2010年  104.8億円
 事故後3年目2013年 45.1億円
で△67%減です。農業等の1次産業をを守った安達では葬式が増え、守れなかった相馬では葬式が減っています。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 こんなデータが出て来ると福島の皆様は不安だと思います。
 福島県が力をいれている果物にナシがあります。今がシーズンです(22)。福島県相馬地方もナシの産地です。相馬のナシは太平洋からの浜風と、太陽の光を燦燦と浴びることで、風味豊かで甘みたっぷりのジューシーだそうです(23)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(24)。でも、福島県相馬地方のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産があっても福島産ナシが無い福島県相馬地方のスーパーのチラシ
 ※(25)を引用
 図―5 福島産ナシが無い福島県相馬地方のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬地方の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島産について
(2)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3週)―宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND―
(3)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(4)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(5)平成28年6月3日 福島県下訪問 | 平成28年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(6)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(7)原子力安全・品質保証会議|東京電力
(8)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(9)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(10)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(11)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(12)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(13)相馬地方とは | 相馬広域観光案内
(14)安達地方広域行政組合
(15)福島県の推計人口(平成28年9月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(17)平成28年9月1日現在の村民の避難状況について | 飯舘村災害情報サイト
(18)[PDF]新地町 調査総括表(1/14) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(19)相馬市 調査総括表(1/8) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(20)南相馬市 調査総括表(1/8) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(21)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(22)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(23)特産品情報 | 地区別くらし情報 そうま地区 | JAふくしま未来
(24)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(25)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「相馬店」
  1. 2016/09/23(金) 19:42:19|
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福島値下がり、山梨値上がり7,8月のモモ価格、当然の結果です。

 東京中央卸売市場の7,8月のモモ価格(1)を見たら1キログラム当たりで
  福島産は
   2015年7,8月 429円
   2016年7,8月 394円
で、△35円の値下がり
  山梨産は
   2015年7,8月 429円
   2016年7,8月 394円
で、17円の値上がりでした。これは福島産に対する消費者の理解が進んだ結果であり、当然の事です。
 福島は果樹王国の言われますが(2)、福島県全域で果物が採れる訳ではありません。福島盆地と呼ばれる内陸の北部地域に集中しています。福島盆地は避難地域を除けば、福島県内でも汚染が酷い場所であり、原発事故後に葬式も増えています(3)。
死者数が増えた福島盆地
 ※1(3)を転載
 ※2震災被害者には間接死を含まず。
 ※3集計期間は各年3月から翌年2月までの1年間
 図―1 福島盆地の死者数推移

 汚染されていて、葬式が増えている産地の農産物は買うのをためらうのは当然ですが、検査もいい加減です。
 福島は間もなくリンゴの季節です(4)。それに合わせてでしょうか、福島県は福島産リンゴぼ安全宣言を出しました(5)。以下に福島県のリンゴの生産量を示します。
福島市は約半分を占める福島県のリンゴの生産量
 ※(5)を転載
 図―2 福島県のリンゴ生産量

 図に示す通り福島県福島市がほぼ半分を占めます。以下に福島県の今年のリンゴの検査状況(9月22日時点)を示します。
検査されていない福島市産リンゴ
 ※1(6)の数値データを元に(7)に示す手法で9月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(8)による
 ※3 福島盆地の範囲は(9)による。
 ※4 検査状況は(10)(11)による。
 図-3 福島県のリンゴの検査状況

 図に示す通り最大産地の福島市の検査がありません。福島市等からなる福島盆地(9)には、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(12)、場所が広がっています。それでも最大産地の福島市を検査せずに福島県はリンゴの「安全宣言」を出しました(6)。
 以下にクロダイの検査結果を示します。
福島は全数ND、宮城、茨城ではそこそこセシウム入りのクロダイ検査結果
 ※1(5)を転載(元データ(10))
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―4 クロダイのセシウム濃度

 図に示す通り宮城や茨城ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は全数が検出限界未満(ND)です。どちらも汚染源がある福島が低く出ています。お魚には県境は関係ないので、おかしな話です。福島産果物は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。福島産果物の特徴を纏めるなら
 ①福島県内でも避難地域に次いで汚染が酷い福島盆地で主に生産されている。
 ②果物作りが盛んな福島盆地では事故以降に葬式が増えている。
 ③汚染の酷い主産地の検査は避けられている。
 ④他より低く出る検査で「安全」とされている。
です。
 福島盆地は2市2町(福島市、伊達市、桑折町、国見町)から成っています。この2市2町とも市や町の花は「モモ」です(9)。それだけモモ作りが盛んな地域です。福島のモモは6年連続でセシウム入りです。
6 年連続でセシウム入りの福島産モモ
 ※1(10)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―5 モモのセシウム濃度

 消費者の理解が得られるか興味があります。福島を代表する果物はモモですが(4)、モモの生産量は山梨県が第一位で、福島県は第二位です(13)。以下に福島のモモの東京中央卸売市場での取引量を示します。
7,8月がメインの福島のモモの出荷
 ※(1)を集計
 図―6 モモの取引量(東京中央卸売市場)

 図に示す通り7.8月が福島のモモのシーズンです。そこで7.8月のモモの取引価格を調べて見ました。
原発事故後に拡大した福島産と山梨産のモモの価格差
 ※(1)を集計
 図ー7 東京中央卸売市場のモモの取引価格

 福島産モモは事故前から山梨産より安く取引され市場の評価はそれ程には高くありませんでした。事故後は価格差が拡大し、ますます評価が低くなりました。そして回復の兆しはありません。さらに、図に示す通り昨年(2015年)に比べ山梨産は値上がりしていますが、福島産は逆に値下がりしています。1キログラム当たりで
 福島産は
   2015年7,8月 429円
   2016年7,8月 394円
で、△35円の値下がり
  山梨産は
   2015年7,8月 429円
   2016年7,8月 394円
で、17円の値上がりでした。
 これは消費者の福島産に対する正しい理解が進んだ結果であり、当然の事です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 原発事故を起こした方達は、福島産を避ける行為を「風評被害」と呼び、自らの責任を消費者に転嫁しています(14)。そして福島産の買い控えに対する賠償をあと2年半で止めるようです(15)。
平成30年(2018年)は風評被害賠償の打ち切りを報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(16)を引用
 図―8 風評被害賠償は2018年で原則打ち切り?と報じる福島県の地方紙・福島民報

 自らの責任を消費者に転嫁する行為です。これでは福島の皆様は不安だと思います。福島を代表する夏野菜のトマトがあります。9月も末になりましたが、まだ楽しめます(17)。福島のトマトの産地に会津地方があります。会津のトマトの味は格別だそうです(18)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(19)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―9 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索
(2)果樹王国 - Wikipedia
(3)めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地
(4)福島 果物狩り | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島県は主産地を検査せずにリンゴの「安全宣言」―他ではセシウム入り―
(6)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(7)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(8)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(9)福島盆地 - Wikipedia
(10)報道発表資料 |厚生労働省
(11)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を9月22日に「果物」⇒「リンゴ」で検索
(12)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(13)農林水産省/平成27年産もも、すももの結果樹面積、収穫量及び出荷量
(14)福島風評被害1回―「風評被害」は加害者の論理― - inu*pot*のブログ - Yahoo!ブログ
(15)農林業賠償 2年分一括 県に提示 政府、東電 | 県内ニュース | 福島民報
(16)福島民報を9月22日に閲覧
(17)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(18)トマト | JA会津よつば
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2016/09/22(木) 19:45:06|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3週)―宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。9月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,355件中6件の基準超え(全体の0.44%)
  ②平均は、1キログラム当たり2.3ベクレル、最大350ベクレル(静岡県産ショウゲンジ)。
事故から5年半以上が経て、見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
   ※3 基準超えは全て野生キノコ
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年9月3週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県
 
 危険なセシウム汚染食品が静岡県で見つかっています。福島では見つかっていませんが、今週の発表をみると
 ①宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND
 ②福島産キュウリ、主産地は施設栽培以外は検査しません
 ③福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度は上昇中
等の特徴があり注意が必要です。

1.宮城産チダイからセシウム、福島産は106件全数ND
 以下にチダイの検査結果を示します。
宮城産はセシウム入り、福島産はすべてNDのチダイの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―2 チダイのセシウム濃度

 宮城県で採れたチダイからは、そこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は18件全てで検出限界未満です。
 以下にクロダイの検査結果を示します。
福島は全数ND、宮城、茨城ではそこそこセシウム入りのクロダイ検査結果
 ※1(7)を転載(元データ(1))
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―3 クロダイのセシウム濃度

 図に示す通り宮城や茨城ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島産は全数が検出限界未満(ND)です。どちらも汚染源がある福島が低く出ています。お魚には県境は関係ないので、おかしな話です。
 チダイもクロダイも福島産を検査したのは福島県農林水産部に所属する福島農業総合センター(8)です。中立性に疑問があります。厚生労働省の発表(1)を見ると、ここは消費地の検査を除き福島産の牛産物の全てを検査しています。消費地の検査で福島産キュウリからセシウムが見つかったのに、福島県(福島県農業総合センター)の検査では110件全てで検出限界未満であったことは、先週の記事(1)の通りです。
 福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。

2.福島産キュウリ、主産地は施設栽培以外は検査しません
 農作物の栽培には露地栽培と施設(ハウス)栽培があります(9)。以下に福島産モモのセシウム濃度を示します。
6年連続でセシウムが見つかる施設栽培以外の福島産モモ
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―4 福島産モモのセシウム濃度

 図に示す通り、施設栽培以外では6年連続でセシウムが見つかっていますが、施設(ハウス)栽培からは1度もセシウムが見つかっていません。露地栽培は周りを囲わずに栽培するので、施設栽培に比べセシウム汚染リスクが高いと言えます。
 福島を代表する夏野菜にキュウリがあります(10)。福島のキュウリは露地栽培が中心で(11)、主な産地は須賀川市、二本松市、伊達市です。
事故から6年経って、除染が必要な福島のキュウリの主産地
※1(12)の数値データを元に(13)に示す手法で9月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(14)による
 図-5 福島のキュウリの主要産地と北塩原村

 図に示す通り須賀川市、二本松市、伊達市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクシーベルトを超えた(15)、場所が広がっています。確り検査して欲しいと思います。
 今年も9月の末になり、福島のキュウリの本格シーズンは終わりに近づきmした(10)。そこでキュウリの主要産地の須賀川市、二本松市、伊達市のキュウリの検査件数について纏めてみました。
殆んど検査されなくなった露地栽培の福島産キュウリ
 ※(1)を集計
 図―6 須賀川市、二本松市、伊達市のキュウリの検査件数

 図に示す通り、セシウム汚染リスクの高い施設栽培以外のキュウリの検査件数がたった1件です。それでも福島県は福島産キュウリは検査されていて安全だと主張しています(16)。
 図に示す通り、非主流でセシウム汚染リスクが露地栽培程ではない施設栽培はそこそこ検査されています。福島産は汚染リスクが高い物を避けた検査で「安全」され出荷されます。

3.福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度は上昇中
 以下に福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度を示します。
上昇傾向がつづぐ福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―7 福島県北塩原村産シイタケのセシウム濃度

 図に示す通り上昇しています。数値を見ると1キログラム当たりで
  2014年 全数検出限界値未満(ND)
  2015年 23ベクレル
  2016年 28ベクレル
です。
 事故から5年半以上が経過しましたが、福島産にはセシウム濃度が上昇する物があります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・セシウム汚染リスクが高い物を避けた検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
 これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島でも新米の出荷が始まりました(17)。(=^・^=)は疑っていますが、福島県は福島産米は全数検査で「安全」だと主張しているようです(18)。でも、福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産「新米」はありません。
他県産はあっても福島産新米が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―8 福島産新米が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第999報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月2週)―事故から5年半、止まらいセシウム汚染食品の流通―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島県は主産地を検査せずにリンゴの「安全宣言」―他ではセシウム入り―
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)施設栽培より露地栽培
(10)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(11)東京都 JA全農東京-月報 野菜情報−産地紹介−2014年5月
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(14)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(15)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(16)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(17)県内JAトップ切り会津で新米初出荷 美里 | 県内ニュース | 福島民報
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島産米業務用に好評、TPP早期導入で駆除を!
(19)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
  1. 2016/09/21(水) 19:43:26|
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