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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月3週)-原発事故から2年たってもセシウム汚染食品が続々デビュー-

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。今週も続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
  ①検査数1,469件中19件の基準値超え(全体の1.3%)
  ②平均は、1キログラム当たり7.4ベクレル、最大510ベクレル(福島県産スズキ)。
  ③基準超の食品が、福島、栃木
で見つかっています。
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   ※牛肉を除く
   ※単位については(4)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年3月)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県


1.セシウム汚染食品が続々デビュー
 今週、4月16日に栃木県宇都宮市産のタラノメと宇都宮産と日光市産のワラビに対し、4月18日には栃木県塩谷町(しおやまち)産のタラノメに出荷制限が発動されました(5)(6)。また4月19日には、福島県南相馬市産のワラビとタラノメから、基準値を超える放射性セシウムが見つかったとの発表がありました(2)。去年はどうか気になったので、過去のデータを調べてみました。
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(a)タラノメ                  (b)ワラビ
 図ー2 ワラビ、タラノメの放射性セシウム濃度推移

去年は基準値の1キログラム100ベクレル(7)を下回っていましが、今年は上昇し基準値を超え、放射性セシウム汚染食品としてデビューしました。福島原発事故から2年たっても、セシウム汚染食品は生まれ続けています。
 
2.福島県産アスパラガスの会津を除けば検査はたった5件
 福島産のグリーンアスパラガスは、
  「4~6月にかけての生産量は全国第2位。
太くまっすぐに伸び、緑色が濃く、ツヤのあるものが◎。
 サラダ、グラタン、バター炒め、天ぷらほかそのままゆでて食べるのも◎。」
だそうです(8)。すでに4月ですし、全国第2位ならさぞや検査していると思ったら、2013年は放射性物質汚染の少ない会津を除くと5件でした。全てが基準値以下ですが、5件で大丈夫ですかね?福島といっても広いのです。福島県の面積は全国3位みたいです(1位北海道、2位岩手県、3位福島県)。福島県はアスパラガスについて
「放射性物質の緊急モニタリング検査を、定期的に継続しており」
と言っています(9)。(=^・^=)には言ってることと実際は全然合わない気がします。放射性物質検査ってリップサービス?


<余談>
 基準値以下のもとが突然基準値を超えたり、たった5件の検査で安全を主張したりなど、食品中の放射性セシウムの検査を見ていると(=^・^=)は危険を感じ不安になります。結局、怪しげな産地は避けるしかないような気がします。これは風評被害でなく、正当な自己防衛だと(=^・^=)は思います。

―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)-去年、福島市のホウレンソウは基準超え、今年は検査なし-
(4)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(5)原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の設定について|報道発表資料|厚生労働省
(6)原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の設定について|報道発表資料|厚生労働省
(7)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(8)JA全農福島/JA全農福島オンラインショッピング
(9)福島県産アスパラガス

  1. 2013/04/20(土) 20:17:55|
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トラブルいっぱい!福島原発(4月3週)―汚水もれは継続中?-

東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(4月13日~4月19日)もしっかりトラブルが起こっています。福島原発トラブルはあまりニュースになりませが・・

1.下請けさんが落下
 4月15日午前9時30分頃、下請けさんが福島第一原発5号機タービン建屋地下1階の電源盤の上から約2m下に落っこちて、左足かかとと臀部に怪我を負い救急車で病院にはこばれました(2)。ことしになって7人目です。
 表―1 福島原発けが人リスト
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2.貯水槽から水抜きは二日遅れ
 先週、地下貯水槽からの汚水漏れが発覚しました(1)。そこで4月14日から地下貯水槽No2の汚水の既存のタンクに移す作業を始める予定でしたが(2)、実際に始まったのは2遅れの16日でした(3)。

3.汚水漏れは継続中?
 先週、福島第一原発の貯水槽から汚水漏れが見つかりました。その後が気になったので、貯水槽の外側(ドレイン孔)の地下水の放射性物質濃度をまとめてみました。
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 (a) 放射性物質濃度                  (b)貯水槽推移
 ※東京電力の発表(4)(5)より作成
 図―1 福島第一原発、貯水槽のドレイン孔(北東側)地下水の放射性物質濃度と貯水槽推移

水量が大幅に減った貯水槽No2付近では徐々にですが、放射性物質濃度は下がっています。でも大量の水が残っている貯水槽No3付近では上昇傾向が止まっていません。
 ※東京電力の発表(5)を引用

4.リングパッチを忘れた
 福島第一原子力発電所の概ねγ線でしが、場合によってはβ線もあります。β線は直ぐに吸収されるので、局所的に被ばくする危険があります。だからβ線が強そうな場所で作業する場合は、リングバッチとよばれるような専用の測定器をつける必要があります。汚水漏れを起こした貯水槽No2の汚水はβ線を出す放射性物質が大部分です(2)。ここでで作業するにはβ線をしかっり測れるリングバッチなどが必要です。汚水漏れにともない貯水槽No2に汚水を移動するためのポンプの設置や、汚水でどれだけ汚染されたか知るために地下水の採取を行いました。汚水はβ線が強いのでβ線が測れるリングバッチをつける必要があります。でも
 14名者方がリングバッチをつけていません
でした(5)。これだけ他人数だと、ポカや被ばく隠しではなく、β線の強い場所では「リングバッチ』が必要だとの基本的な知識が欠如しているような気がします。福島第一原発の作業は危険な作業であると共に、下手をすると大量の放射性物質漏れを引き起こす作業だと(=^・^=)は思います。十分な基礎知識のない方が作業されて大丈夫か(=^・^=)は心配です。

5.瓦礫の代わりにハッチを引き上げようとした。
 原子炉と核燃料プールの間にスキマサージタンクなるものがあります(6)。
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 ※東京電力の資料(6)より作成
 図―2 スキマサージタンクの位置

そこにはハッチがあるそうですが、4月18日に福島第一原発3号機の核燃料プールの撤去作業中に、瓦礫と間違ててスキマサージタンクのハッチを瓦礫と間違えたのか、引っ張り上げてしまいました。なおその後は戻しました。東京電力はハッチの画像を公開しています(7)。
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 ※東京電力資料(7)より作成
 図―3 瓦礫と間違われた引き上げられたハッチ

 (=^・^=)が見た限り瓦礫と区別がつきません。でも気づかずに引き上げていたら大変な事になったような気がします。(=^・^=)は不安です。

6.温度の上昇はづづく
 このところ、福島第一原発の2号機の原子炉温度が上がり続けています。その様子を以下に示します。
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 ※東京電力のデータ(8)
 図―3 福島第一原発の2号機温度原子炉温度

おまけ.柏崎刈羽が火事
 平成25年4月18日午後に柏崎刈羽原子力発電所7号機の充電器盤(蓄電池に蓄電を行うための装置)のスイッチに30cm×10cmの焦げ痕が見つかりました。消防署は火事だといったそうです(6)。
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 図―4 焦げたスイッチと焦げ跡

(=^・^=)は中越沖地震で煙もくもくの柏崎刈羽原子力発電所を思い越してしまいました。
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 ※(9)を引用
 図―5 煙もくもくの柏崎刈羽原子力発電所



<余談>
今週も長くなってすいません(-_-;)。でもトラブルが多かったです。来週はこんなんことにならないように東京電力さんお願いします。でも、すいません(__)。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(4月2週)―貯水槽の汚水500トン(広島原爆の5分の1)が行方不明-
(2)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
(3)2013年4月10日社長会見配布資料(PDF 702KB)
(4)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果
(5)映像|写真・映像ライブラリー|東京電力の4月19日分
(6)4号機使用済燃料プールは、構造的に水が漏えいしないものになっています|東京電力
(7)福島第一原子力発電所3号機原子炉建屋上部の瓦礫撤去工事時におけるスキマサージタンクハッチの状況について(PDF 234KB)
(8)プラント関連パラメータ(水位、圧力、温度など)|東京電力
(9)柏崎刈羽原子力発電所7号機 直流充電器盤内での焦げ痕の確認について|東京電力
(10)博多っ子の元気通信:次々と明るみに出る柏崎刈羽原発の被害状況 - livedoor Blog(ブログ)
  1. 2013/04/19(金) 21:48:19|
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福島原発事故の補償支払額が2兆円突破―最後は電気料金の上乗せに!

 東京電力のホームページに2013年4月11日までの、福島原発事故の補償支払実績が出ていました(1)。4月11日現在で
  2兆748億円
で、2兆円を突破しました。でもこのお金は東京電力は直接には1円も負担しません。補償の窓口になっているだけです。以下に福島原発事故の補償金の支払いの仕組みを示します。
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 ※(2)より引用
 図―1 福島第一原発事故の補償金支払いの仕組み

キーになる言葉は「原子力損害賠償支援機構(以下機構と略します)」です。賠償に必要なお金は機構から東京電力に交付され、そのお金で原発事故の補償金を払います。機構のお金はとりあえずは、銀行の借金ですが、将来的には電力会社が負担します。すなわち最後は(=^・^=)も払う電気料金に上乗せです。
 今日(2013年4月18日)にも東京電力に2,235億円の資金が交付交付されました。以下に資金交付額と補償額の累計の推移を示します。
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 ※1 (1)(3)(4)の数値を用い作成
 ※2 補償金額は2013年4月11日、交付金額は2013年4月18まで
図―1 福島原発事故の補償支払額と資金交付額(累計)

なんか一直線に増えているような気がします。東京電力の福島原発事故の考え方は、東京電力のHP(5)を見る限り、損害は将来分も含め一括で補償するのでなく、発生した都度に支払うのが原則です。たとえば、避難区域でお店を閉めた人に対しては、お店を開けていたら得られる利益を毎年補償する形をとっています。だから、原発事故の影響が無くなるまで延々と続きます。

<余談>
 いったい補償の総額が幾らになるか(=^・^=)には想像もつきません。このほかに除染費用や福島第一原発の廃炉費用があります。総額はいくらになるか想像がつきません。少なくとも数十兆円になると思います(6)。安倍出戻り総理は、施政方針演説で「安全確認なら」と条件を付けていますが原発再稼働を明言しています(7)。でも、安倍出戻り総理は総理だった2007年にも東京電力の柏崎刈羽原発が想定外の地震で火災を起こしました(8)。
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 ※(9)を引用
図―3 地震で煙もくくの柏崎刈羽原子力発電所
 
この時、原発に想定外があることを認め再点検をしていたら、福島原発事故は無かったと(=^・^=)は思います。こんな無責任な安倍出戻り総理が「安全を確認」したと言っても、安全が確認されてるわけがありません。危険いっぱいで割高な原発が残ったりして・・・


-参考にしたサイト様-
(1)賠償金のお支払い状況|東京電力
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島原発補償-国民負担が2兆円越え!
(3)原子力損害賠償支援機構からの資金の交付について|東京電力
(4)原子力損害賠償支援機構 - Wikipedia
(5)原子力損害に対する賠償について|東京電力
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島原発事故の後始末費用は23兆円?
(7)原発再稼働「総合的に判断」 首相来県し言及 安全前提、復興へ必要訴え | 県内ニュース | 福島民報
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島県復興予算1兆9千億、預金残高20%増、でも消費はたった5%―お金が回らい福島県―
(9)博多っ子の元気通信:次々と明るみに出る柏崎刈羽原発の被害状況 - livedoor Blog(ブログ)
  1. 2013/04/18(木) 21:42:39|
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お漏らし寸前・福島第一原発-濃縮塩水タンクの空き容量は1日分(339トン)

 福島第一原発の汚水の状況の発表が今日(4/17)ありました(1)。そこで汚水タンクの空き容量を(=^・^=)なりに計算したら、濃縮塩水タンクの空き容量は
 339トン
でした。福島第一原発の会見(2)を聞いていると、
 1日400トン増える
との言葉をよく耳にしますので、空き容量は1日以下になってしまいました。
 福島第一原発では、原子炉からあふれ出た汚水を水処理装置に使い原子炉を冷やすために水(淡水)と、淡水を取り除いたカスである濃縮塩水に分離します(3)。濃縮塩水の大部分はタンクないしは貯水槽に貯められます(4)。濃縮塩水の一部は新しい放射性物質分離装置(ALPS)で、水(放射性の水であるトリチウムを含む)とその他の放射性物質に分けらます(5)。
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 ※(3)(4)(5)にて作成
図―1 福島第一原発の汚水処理の流れ

 このうち貯水槽は7個あり(6)、No1,2,3,6は80%を容量として使うとの発表(1)があり、さらに保管量の発表もあり(7)、これらを纏めると2013年4月17日現在の状況は以下のようになりました。
 表―1 福島第一原発の貯水槽の状況(2013年4月17日現在)
 ※1(1)(5)(6)(7)より作成
 ※2 使用容量は東京電力が暫定的使用できるとした(1)80%を目安に(=^・^=)が計算
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また全体の容量や貯水量も発表されています(1)ので、(=^・^=)なりに足し算引き算をすると以下の結果になりました。
 表―2 福島第一原発のタンクの空き容量の見積もり
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 濃縮塩水のタンクの空き容量は
  339トン(㎥)
しかありません。東京電力の会見(2)を聞いていると1日400トンほど増えるとの言葉を耳にします。するとあと1日分の余裕です。多分、他の用途の空きタンク(8)をやりくりするとは思いますが綱渡りが続くと思います。

<余談>
 もう一つ心配なことがあります。貯水槽の汚水漏れには7月初旬までのタンクの増設計画は無しとしています(9)。貯水槽の汚水漏れを受けて貯水槽の水を収容するタンクの増設は発表しました(7)が、毎日増え続ける汚水をどうするか発表は(=^・^=)の知る限りありません。そこで、水処理装置を後の汚水(濃縮塩水と新型装置ALPSで処理された処理水)の容量と保管容量がどうなるか(=^・^=)なりにグラフにしてみました。
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  (a)2012年10月から                          (b)近々の拡大
 図―2 汚水の量と保管容量

7月初旬には溢れる見積もりになってしまいました。もっと気になるのは、「処理水」のタンク容量が、4、400トンしかないことです(1)。これまでの推移で行けば来月(2013年5月)中旬には溢れてしまいます。
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 図―3 処理水の容量と保管容量

(=^・^=)は東京電力の資料から、処理水用のタンクの増設計画を見つけることができませんでした。


-参考にしたサイト様および引用した過去の記事-
(1)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第93報)|東京電力
(2)映像|写真・映像ライブラリー|東京電力
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の「溜り水の処理」について
(4)福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の概要等(PDF 593KB)
(5)福島第一原子力発電所地下貯水槽スペック(PDF 10.0KB)
(6)2013年4月17日地下貯水槽水位データ(PDF 26.1KB)
(7)2013年4月10日社長会見配布資料(PDF 702KB)
(8)福島第一原子力発電所 汚染水移送先の検討状況について(平成25年4月9日現在)(PDF 9.08KB)
(9)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第93報)|東京電力
  1. 2013/04/17(水) 21:49:29|
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移転してもまだ線量の高いモニタリングポスト(放射線線量測定点)を除染する福島県

 福島県は主要なモニタリグポスト7つのうち、除染の対象となるすべてのモニタリングについて、除染すると発表しました(1)。ついでに言えば、4月1日に放射線量の低い場所に移動したばかりなのです(2)。除染が進んでいない(3)のに、モニタリングポストだけ除染してどうするんですかね!
 福島県は原発事故直後に、県内各地域を代表するモニタリングポスト(空間放射線量を測定するポイント)を7k箇所設置し、放射線量を測定し発表しています(4)。(=^・^=)の知る限り、福島原発事故直後から放射線量を取り続けているのはこの7箇所です。福島県の各地域を代表する重要なモニタリングポストだと(=^・^=)は思います。除染の目標値は1時間当たり0.23マイクロシーベルト(μSV/h)です(5)が、7箇所のうち2013年4月現在でこの値を超えているのは、「福島市」と「郡山市」の2箇所で他の5箇所は、この値以下ですので、除染対象となるのは2箇所です。福島県はこの2箇所を除染すると発表しました(1)。除染対象となる主要なモニタリングポストをすべて除染することになります。除染が進んでいれば、それに合わせてモニタリングポスト(放射線量測定点)も除染するのは意味があると思いますが、モニタリングポストだけ除染しても意味のないとです。以下にに福島市と郡山市の住宅の除染の進行状況を示します。
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(a) 福島市                       (b)郡山市
 ※(5)をグラフ化
図―1 福島県の主要都市の除染の進行状況

 除染は全くすすでません。除染するモニタリングポストは道路の面していまていますが、(=^・^=)には人通りが多いようには見えません。だから急いで除染する必要はないと思います。
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(a) 福島市                       (b)郡山市
 ※(2)とGooleMapで作成
図―2 福島市と郡山市のモニタリングポストの位置

でも除染が行われます。
 それだけではありません。このモニタリングポストは4月1日に移転していますが、それに伴い放射線量が激減しています。
 
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 ※(6)を再掲
 図―3 モニタリングポストの移転で激減する放射線量

あくまで現象論ですが、
 ①放射性の高い場所のモニタリングポスト(放射線測定点)を低い場所に移動した。
 ②さらに、除染目標値(0.23μSv/h)を超えている場所は除染する。
になります。

<余談>
 福島県は4月1日のモニタリングの移動の理由について福島県は
 「県民の目に触れやすい道路近くを選んだ」
を理由の一つにしてます(6)。でも道路近くは放射線量が下がります。
brg130403f.jpgbrg130403g.jpg
  ※(7)を引用,()内は空間放射線量で単位はμSv/h
図-4 道路付近は低い放射線

福島県だってこのことは知っているはずです。それでも「見やすい」と言うあまりに意味のない理由で放射線量の低い道路の近くに移動しました。そして「除染」です。なぜモニタリングポスト周辺を除染場所に選んだのか(=^・^=)は理由を知りません。でも他に優先して除染する場所が山のようにあるような気がします。
 もし近く原発が起きても、行政が正しい放射線量を発表してくれるとは思わないことが必要だと(=^・^=)はおみます。



-参考にしたサイト様および引用した過去の記事-
(1)モニタリングポストを設置している庁舎敷地の除染に伴う空間線量率の測定値の変動について(PDF:47KB) (25.4.15更新)
(2)固定型モニタリングポストへの移行に伴う空間線量率の測定値の変化について(PDF:781KB) (25.4.2更新)
(3)除染情報プラザ:環境省
(4)県内7方部 環境放射能測定結果(暫定値)(第1512報)について(PDF:449KB)(25.4.16更新)
(5)除染関係 Q&A - 環境省
(6)めげ猫「タマ」の日記 放射線量激減!-原因は測定器(ポスト)の変更―
(7)福島大学放射線計測チーム
  1. 2013/04/16(火) 22:09:06|
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中間貯蔵施設、半年以上は遅れる?

環境省は2015年1月の搬入開始をめざし福島県の除染でた放射性物質まみれのゴミを保管する「中間貯蔵施設」の設置を進めています。候補地の一つの楢葉町が「保管庫」として現地調査を受け入れたそうです(1)。「現地調査」は本来は今年1月からの開始予定でした(2)ので3ヶ月遅れですが、同じく1月開始予定の「測量」の開始が確定していないので、少なくとも半年遅れになると思います。
 以下に残りの期間が当初の予定でできるとした場合の、見込みを示します。
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 図―1 中間貯蔵施設(保管庫)完成見込み

なを測量はボーリング調査完了後に開始するとしました。ボーリング調査の目的の一つに「安全性の確保」があります(3)。ポーリング調査はG/W明けから始まるそうですが、3ヶ月程かかります(5)。地元の方は、ボーリング調査が完了し「安全性」について説明がないと次のステップ(測量)への移行に同意したいと思います。これで単純に線を伸ばしていくと、「保管庫」への搬入開始は早くても当初の半年遅れの
 2015年6月
になります。

<余談>
 この見積もりはかなり甘いと思います。
 ①ボーリング調査が終わったら、楢葉町が直ぐに測量に同意するとは思えません。
 ②楢葉町の「保管庫」予定地は田んぼや集落があり「民有地」です。
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  ※(3)の場所を確認しGoogle earthで作成
 図―2 楢葉町の「保管庫」予定地
 測量するには民有地に立ち入る必要がありますが、それには個々の地主の了解が必要です。自分の家や田んぼが放射性物質(死の灰)に覆われることを受け入れることには抵抗があると思います。
 ③土地の買収はもっと難航すると思います。東京電力のホームページをみると、農地に対する賠償の項目がありません。その代わり、農業が再開できるまで農業ができないことによる補償があります。農地を持っていればこの賠償は受け取れますが、売ってしまえば終わりです。買収金額は遅くても早くても同じですから、できるだけ長く賠償を受け取り、その後に土地を売った方が得です。
 他の候補地(双葉町、大熊町)の動きはありませんし、楢葉町もあくまで同町内ででた放射性廃棄物が対象で他の市町村は受け入れないそうです(1)(4)。
近くの原発事故っても中間貯蔵施設ななかなできません。もし原発を再稼働するなら「中間貯蔵施設」の設置場所を事前にきめとくと良いと思います。

―参考にしたサイト様―
(1)中間貯蔵施設:楢葉町に「保管庫」として初の現地調査へ - 毎日jp(毎日新聞)
(2)指定廃棄物処理情報サイト| 環境省
(3)?中間貯蔵施設の調査について(ハンドブック)
(4)9日から事前調査 中間貯蔵施設で環境副大臣 楢葉町長に協力要請 | 県内ニュース | 福島民報
(5)朝日新聞デジタル:中間貯蔵施設の立地選定、年度内困難 環境次官が見解 - おすすめ記事〈原発・エネルギー特集〉
(6)原子力損害に対する賠償について|東京電力

  1. 2013/04/15(月) 20:39:41|
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二本松・本宮市産のシイタケは高級品―福島原発事故補償単価は平均価格の倍近いキロ当たり2千円―

 福島県二本松市や本宮市のシイタケ農家36人が、2012年7月に福島第1原発事故に伴う賠償金として2億3千万円を請求しました(1)。(=^・^=)なりに計算したら
  シイタケ1キログラム当たり1、674円
になりました。、販売経費が11.5%かかるので、卸売単価に直すと
   シイタケ1キログラム当たりの販売単価は1、892円(約2千円)
です。かなりの高級シイタケです。
 JAみちのく安達は、福島県二本松市、本宮市、大玉村を管轄しています(3)。その管内でシイタケを栽培している農家36人が2012年7月に福島第1原発事故に伴う賠償金として2億3千万円を請求しました(1)。二本松市や本宮市のある福島県北部のシイタケのシーズンは10月から翌年の3月みたいですので(4)、2011年10月からの1シーズン分の補償額だと思います。この辺りのシイタケの出荷量(2009年)は
    二本松市 93.1トン
    本宮市  44.3トン
    大玉村   -
    合計   137.4トン
です(5)。1キログラム当たりの補償単価を計算すると
   約1、674円(2億3千円÷(137.4トン×1000(1トンは1000kg))
です。さらに、農協さんや卸売市場に合わせて11.5%の手数料が必要みたいです(6)。すると販売単価は1キログラム当たり
  1,892円(約二千円、1,674÷(1-0.115))
です。
 福島県産のシイタケの価格は1キログラム当たり1,012円(2)みたいです。二本松市や本宮市のシイタケは平均価格の倍近くする高級品みたいです。
 東京電力はこれまでに半額を支払ったそうです。一方、農家さんは「2年経過して生活のやりくりが限界にきている。またも裏切られた」などと支払い遅れに怒りの声をぶつけり、「放射能汚染で過去、現在、未来全てを奪われてしまった。遅延することは断じて許されない」などと断たりしているそうです(1)。

<余談>
 東京電力の農家や自営業者さん向けの賠償基準をみると、農家の場合は減収分と余計にかかった費用(廃棄費用や検査費用)は対象になりますが、放射能で汚染された原木は直接補償されません。でも減価償却分を生産費から除外する形で補償されると思います。

―参考にしたサイト様―
(1)未払い分、4月内に支払い 安達の原木シイタケ賠償(福島民友ニュース)
(2)特用林産関係統計書 1 福島県における生産・流通状況
(3)みちのく安達について - JAみちのく安達-食と農を結ぶJAづくり 福島県二本松市・本宮市・大玉村の農業協同組合
(4)ベジフルカレンダー - JA伊達みらいのホームページ
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(6)原子力損害に対する賠償について|東京電力
(7)借り上げ住宅に風俗拠点 避難者装い新潟で家賃詐取容疑 本県の3人逮捕 | 県内ニュース | 福島民報

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  1. 2013/04/14(日) 21:27:43|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)-去年、福島市のホウレンソウは基準超え、今年は検査なし-

食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。4月1週も続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
  ①検査数1,137件中8件の基準値超え(全体の1%)
  ②平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大280ベクレル(福島県産ウスメバル)。
  ③基準超の食品が、宮城、福島、栃木、群馬
で見つかっています。
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   ※単位については(4)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年4月2週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.福島市産のほうれん草を検査しない福島県
 福島県福島市のほうれん草は2年連続で4月には基準値越えの放射性セシウムが見つかっています。以下に福島県福島市のほうれん草の放射性セシウム検査結果を示します。
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去年の4月は1キログラム当たり480ベクレルの放射性セシウムが見つかっています。今年(2013年)はどうか福島県の検査データを確認してみました。今年は全く検査がありません。4月に入ってから福島県では出荷制限品目以外からは基準(6)を超えた食材は見つかっていません。(=^・^=)が考える限り基準値超えの食品を出さない最良の方法は、検査をしない事だと思います。

2.なかなか下がらない沼沢湖のヒメマス
 沼沢湖は福島県西部に位置するカルデラ湖です。
brg130413c.gif拡大⇒brg130413d.gif brg130413e.gif
 図―3 沼沢湖の位置

 そこにヒメマスが住んでいるのですが、ヒメマスの放射性セシウム濃度が下がりません。
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 図―4 沼沢湖のヒメマス
 
 福島原発事故から2年以上も経過しています。でもいつ放射性セシウムが無くなるのか、(=^・^=)には読めません。

3.宇都宮市産「わらび」が汚染食品デビュー、でもただ検査してないだけ!
 栃木県宇都宮市のワラビから基準値の3倍近い、
  1kg当たり260ベクレル
の放射性セシウムが見つかりました。過去がきになったので調べたら、今回が初めての検査でした。去年(2012)も、一昨年(2011)も基準値を超えていたような気がします。(=^・^=)は不安です。

<余談>
 先週、福島第一原発では汚水漏れが発生ししました。(=^・^=)の推計では最大500トンで、これはストロンチウム換算で広島原爆の5分の1です(5)。でもセシウムはありません。これまで厚生労働省はストロンチウムなどの放射性セシウム以外の放射性物質を検査しない理由として、セシウムも一緒に出るのでセシウムで管理すれば大丈夫としてきました(6)。でもセシウムを伴いわい放射性物質が大量にばら撒かれた可能性がある以上はこの説明は成立しなくなったと思います。(=^・^=)は危険を感じ不安になります。結局、怪しげな産地は避けるしかないような気がします。これは風評被害でなく、正当な自己防衛だと(=^・^=)は思います。

―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月1週)-福島県の農産物検査は11件-
(4)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(5)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(4月2週)―貯水槽の汚水500トン(広島原爆の5分の1)が行方不明-
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
  1. 2013/04/13(土) 20:31:08|
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トラブルいっぱい!福島原発(4月2週)―貯水槽の汚水500トン(広島原爆の5分の1)が行方不明-

東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(4月6日~4月12日)もしっかりトラブルが起こっています。今週は確りニュースになり嘘報道まで飛び出したので(2)(3)、記事にする意味があるか不明ですが・・・

1.構造的欠陥が明らかになった地下貯水槽
 福島第一原発では、孔の空いた原子炉から溢れ出た水を「タンク」と「地下貯水槽」で保管しています。
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 ※(4)より作成
 図―1 汚染水の流れ

原子炉やタービン建屋内に地下水が漏れているとされています。タービン建屋と原子炉建屋の間には「穴」が開いているみたいで、原子炉建屋から「穴」を通りタービン建屋に流れこみます。タービン建屋から汚水は汲み出され、水処理装置によって不純物が比較的すくない「淡水」とカスにあたる能濃縮塩水にわけられます(5)。「淡水」は原子炉冷却のため再び原子炉に戻しますが、「濃縮塩水」は福島第一原発敷地内にタンクないし、水漏れを起こした地下貯水槽に蓄えられます。
 地下貯水槽はNo1~No7まで7つあります。その外観を図―2に示します。
brg130412b.jpg
 ※(6)をキャプチャ
 ※内が貯水槽
 ※数字は貯水槽の番号
 図―2 地下貯水槽の外観(6)をキャプチャ
 
 汚水漏れが発覚するまえ7つの貯水槽の状態は以下の通りです(7)。
 表ー1 地下貯水槽の割り振り(4月7日時点)
 ※備考欄は4月12日17時東京電力発表分まで
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このうちNo1,No2、No3、No6に濃縮塩水がいれられ、4/6~11の間にNo1、No2、No3で汚水漏れが発覚しました(8)(9)(10)。7槽中3槽でなく、4槽中3槽が汚水漏れを引き起こしました。後の3槽ですが、2槽は使われていませんでした。のこり1槽は5,6号機からあふれた水(5/6号機滞留水)を保管していますが、放射性物質濃度が
 1リットル当たり430ベクレル
と相対的に低く(11)、漏れ出して薄まってしまうと放射性物質がみつからなくなり、漏れがあっても見つけることができないと思います。

2.移送中に汚水漏れ
 4月11日14時に汚水漏れを起こした貯水槽No2からまだ水漏れの見つかっていないNo6への汚水の移動を完了しましたので(12)、水漏れのあった貯水槽No3から貯水槽No6に汚水を移動を開始しました。ところが2時3分にポンプの配管の接続部から22リットルもの汚水が漏れているのが見つかりました。この結果、No6への汚水の移動はとりあえず中止になりましたとさ(12)。水漏れ箇所は以下の場所です。
brg130412d.jpg
 ※東京電力提供の画像(13)を編集
 図―3 水漏れ箇所
 
 しかも漏れ後の放射線量は最大で
  毎時28ミリシーベルト(mSv)
です(14)。2分いたら普通の人が1年間に浴びて良いとする1mSvを突破してしまいます(15)。

3.「500」トンの汚染水が行方不明
 東京電力は漏れた汚水の量や放射性物質の総量を明らかにしていません。そこで(=^・^=)なりに推定したら
  500トン
になりました。
 東京電力は貯水槽毎の水量を発表しています(16)。もし漏れがないななら貯水槽No1、No2、No6の水量の合計は一定でなくてはなりません。でも、合計水量が500トン減っています。輸送前後の水量が合わなければその分は漏れたことになります。
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 (a)水量の推移

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(b)合計の水量
 図―4 福島第一原発の貯水槽の水量と合計の水量の推移

 東京電力はパイプの中にある部分が減ったとしています。でも水の移動を開始してから、2日半も減り続けています。パイプがいっぱいになるのに2日半もかかるのでしょうか?パイプの長さは東京電力の資料から見ると目分量で500m程度かと思います。配管の直径は10cm程度だそうです。
brg130412g.jpg
 ※(9)とgoogleMapで作成
 図―5 福島第一原発の貯水槽間の輸送ルート

パイプの全容量は
 4m3(500m×0.1(パイプの直径)÷4×円周率)
になり500トン(m3)に比べて無茶苦茶小さい値です。東京電力の説明には無理があると思います。
 図ー4をもう一度みてください。貯水槽No2から貯水槽No1を輸送が停止すると合計水量の低下も止まっています。だから汚水を移動しているときに汚水漏れが起こっているとも考えられます。放射性物質の濃度は1cc当たり29万ベクレルですので、漏れた総量は
  500トン
 になります。貯水槽No3の外側には孔(ドレイン孔)が2つ(北東側と南西側)空けられておりそこから地下水が採取できます。以下に孔の貯水槽と孔(ドレイン孔)の位置関係を示します。
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 図―5 福島第一原発の貯水槽の断面(8)。

 ドレイン孔からとった地下水の放射性物質濃度はどんどん上がっています。
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 ※東京電力のデータ(17)による
 図―6 貯水槽No3付近のドレイン孔の放射性物資推移
 
 消えた理由について東京電力はパイプの中に入った水量だとしていますが、水を貯水槽No2から貯水槽No1に移動している間はずっと起こっています。そして移動を止めるとほぼ同時に
 消えた汚水が全て漏れたとすると、汚水1ccに29万ベクレルの放射性物質が含まれているので

   145兆ベクレル(500トン×29万×100万(水1トンは100万cc)

 の放射性物質がもれたことになります。漏れた汚染水と同じ「濃縮塩水」にはストロンチウム90が
 1g(cm3)当たり 11万ベクレル
含まれています(18)。すると漏れたストロンチウム90は
     55兆ベクレル
になります。広島原爆1個のストロンチウム90は288兆ベクレルです(19)ので、広島原爆
  0.2個分
、すなわち広島原爆の5分の1のストロンチウム90が漏れたことになります。

4.シルトフェンス切断
 福島第一原子力発電所には付属の港がありますが、港からとれたアイナメから最大で1キログラム当たり74万ベクレルもの放射性セシウムが見つかっています。このようなお魚が外に出て、漁師さんに捕まって食卓に出たら大変なので、魚が脱走できないよう「シルトフェンス」を設けています(20)。
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 図―7 シルトフェンスの設置位置と外観

 4月8日午前10時10分に、5・6号機取水口付近に設置した魚類移動防止用シルトフェンスが切断していることを下請けさんが見つけました(21)(22)。原因は強風ためのしていますが、シルトフェンスの切断が見つかった4月8日午前10時の福島第一原発付近の風速を調べたのですが10m/s弱でした。
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 図―8 4月8日10時頃の福島第一原発付近の風速

台風ならこの倍の風速くらいあると思います。この程度の風で壊れる福島第一原子力発電所の設備、(=^・^=)はとっても不安です。

5.温度計の異常はづづく
 福島第一原発2号機の原子炉温度が上がり出しました。 
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 ※東京電力のデータ(24)をグラフ化
 図―9 福島第一原発2号機の温度計の推移

<余談>
 貯水槽No1の水漏れのメカニズムは以下のことでも説明できると思います。
brg130412l.gif
 図ー10 貯水槽No3の水漏れ想像図

  ①貯水槽No1に水を入れる部分の繋ぎ目から水漏れが起こっていた(No2に示したように、貯水槽No2からNo1に汚水を移動しようとしたとき水漏れが起こっています。これをたまたま気いたので中止しましが、貯水槽No2からNo1への移動では気づかなかった)。
  ②漏れた水の大部分は蓋の上にしみ込んだが、一部が検知孔に入り込み放射性物質が見つかった。
  ③極一部はドレイン孔に入り、放射性物質が見つかった。
 
 東京電力の会見で、もしシートに穴が空いていれば、検知孔にもっと大量の水が来てもいいはずだと東京電力の方は言ってました。
 今回の汚水もれでは500トン(ベクレル:広島原爆0,2個分)の放射性物質が漏れる可能性があります。食品のストロンチウム90の基準はありません。これに対し厚生労働省は「セシウムの寄与率を算出」としています(25)。すなわちセシウムがでなければストロンチウム90も出ないとの考えみたいです。でも、今回、漏れた汚染水には放射性セシウムは殆どありません(20)。だから、放射性セシウムはないがストロンチウム90が含まれる食品が出てくる可能性があります。同じベクレル数でもストロンチウム90はセシウム137の倍以上の被ばくをします(Cs137の換算係数が1.3×10-8に対し、Sr90の換算係数が2.8×10-8です(26)。(=^・^=)はとっても不安です。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(4月1週)―核燃料プール冷却停止が再発-
(2)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島第一原発貯水槽汚水漏れは3重の層を破った―
(3)めげ猫「タマ」の日記 NHK嘘報道―福島第一原発で漏れた水は1万ベクレル/cc、でも実際は29万ベクレル/cc
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の「溜り水の処理」について
(5)東京電力(株)福島第一原子力発電所1~4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ(概要版)(538KB)
(6)東電社長「貯水槽すべての汚染水を地上タンクへ」(テレビ朝日系(ANN)) - Yahoo!ニュース
(7)2013年4月6日福島第一原子力発電所地下貯水槽スペック(PDF 10.0KB)
(8)2013年4月6日地下貯水槽概要(4月6日午前10時会見説明版) (PDF 1.17MB
(9)地下貯水槽概要(平成25年4月7日10時時点)(PDF 735KB)
(10)2013年4月10日社長会見配布資料(PDF 702KB)
(11)福島第一原子力発電所5・6号機低レベル滞留水タンク周辺における水漏れについて(PDF 99.4KB)
(12)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
(13)東京電力 写真・動画集| 地下貯水槽No.3からNo.6への移送開始時の配管フランジ部からの水の漏えいについて>
(14)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年4月12日 
(15)2007 年ICRP 勧告(Publ.103)
(16)地下貯水槽水位データ(PDF 20.7KB) 
(17)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果
(18)2013年3月29日福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の概要等(PDF 593KB)
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発、貯水槽汚染水漏れ―漏れたストロンチウム90は広島原爆の5%―
(20)2013年3月27日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF 1.40MB
(21)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年4月8日
(22)「物揚場前魚類移動防止シルトフェンス」および「5,6号機側取水路前面シルトフェンス」の切断状況について(PDF 342KB)
(23)気象庁 | アメダス>
(24)プラント関連パラメータ(水位、圧力、温度など)|東京電力
(25)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(26)内部被ばくに関する線量換算係数




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  1. 2013/04/12(金) 21:10:28|
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福島県郡山市の3月の死者数は6%増(対2010年日)

 昨日(2013/4/10)に福島県郡山市の3月分人口動態がアップされていました(1)。各年3月の死者数を比較してみました。
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 図―1 福島県郡山市の各年3月の死者数

2013年3月は261人の方が亡くなりました。2010年3月は247人ですで6%増です。

<余談>
 原発事故のあった2011年に死者数は跳ね上がったのですが、その後は徐々に減っています。でも、原発事故前の水準には戻っていません。この動き何かと似てます。

―参考にしたサイト様―
(1)県郡山市ウェブサイト - 市民の方へ - 郡山市の現住人口
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 地震災害情報
  1. 2013/04/11(木) 20:47:03|
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