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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

東電が説明すると操業中止を決める、福島県の漁師さん

報道によると、福島県相馬市の相馬双葉漁業協同組合は8月22日、2012年6月から続けている試験操業を中止することを決めました。もう一つの漁協であるいわき市漁協も操業延期を8月21日に決めています。これで福島県の海の漁業は再び完全中止になりました。なぜ決めたのか、時系列を追ってみましら、中止や延期を決める当日が前日に東京電力が漁師さんを対象に説明会を実施しています。(=^・^=)には東京電力の説明を聞くと、福島の漁師さんは漁をあきらめるみたいです。
 これまでの福島第一原発の汚水漏れの時系列をまとめると以下のようになります。
  2013年4月5日  地下貯水槽からの汚染水漏は見つかる(3)
  2013年6月19日 海に近い井戸水で高濃度放射性物質が見つかる(3)
  2013年7月22日 東京電力が海へ汚水が漏れていること認める(3)
  2013年8月20日 汚水タンクからも300トンの汚水漏れが見つかる(3)
  2013年8月20日 東京電力がいわきの漁業関係者に説明を実施(3)
  2013年8月21日 いわき市漁協が操業延期を決める(2)
  2013年8月22日 東京電力が相馬双葉漁協に説明を実施(4)(5)(7)
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 ※(7)をキャプチャー
  図―1 「汚染水が漏れたのに影響が無いないというのはどういう事?」と質問する福島の漁師さん
  2013年8月22日 相馬双葉漁業協同組合試験操業をが中止を決定(1)

 東京電力が福島第一原発の汚水漏れについて、福島の漁師さんに説明する度に、操業中止が決まっていくような気がします。報道されている以上に福島原発事故の汚水漏れは深刻だったりして・・・

<余談>
 タンクから汚水が300トン漏れた事に関連し、東京電力は当初「(放射性物質の濃度が)濃いものが直接(海に)出ているとは思っていない」と述ており(6)、タンクからの汚水が海に漏れたことを否定していました。ところが8月22日の福島の会見では汚水が外洋に漏れた可能性を認めました(7)。
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 ※(7)をキャプチャー
 図―2 タンクからの汚水漏れを認めた東京電力

 (=^・^=)は福島の漁師さんは報道以上に深刻な事態を感じたような気がします。福島原発事故から今日(2013年8月22日)で2年5ヶ月たちましたが、まだ終わっていません。それどころがいまだプロローグのような気がします。
 
―参考にしたサイト様―
(1)原発汚染水で福島沖試験操業中止/9月から、地元漁協決定 | 全国ニュース | 四国新聞社
(2)9月5日開始を延期 いわき市漁協の試験操業 汚染水問題で - MSN産経ニュース
(3)「地下水放出」懸念の声 東電、いわきの漁業関係者に説明 | 県内ニュース | 福島民報
(4)2013年8月22日(相双漁協試験操業委員会説明資料)汚染水対策ならびに地下水バイパスについて(PDF 789KB)PDF
(5)2013年8月22日(相双漁協試験操業委員会説明資料)汚染水の現状と現在の対策について(PDF 1.06MB)PDF
(6)漏えい対策急務 同型タンク350基 接合部分劣化の恐れ | 県内ニュース | 福島民報
(7)福島中央テレビ [FCTニュース]
  1. 2013/08/22(木) 21:10:12|
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福島県の甲状腺癌は18人に―原発事故との関連は否定、本当?

 8月20日福島県の県民健康管理調査検討委員会が開かれました(1)(2)。18人のお子さんから甲状腺癌が見つかりました。でも委員会は原発事故との関連を否定しています。
 チェルノブイリ原発事故後に子供の間に甲状腺癌は増えました(3)。このことを心配でしょうか、福島県は県民健康調査の一つとして、原発事故当時18歳以下であった福島県在住の方を対象に甲状腺検査を実施しています(4)。 
 その結果、2012年末ぐらいから甲状腺癌が見つかっていいます。
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 ※(4)(5)(6)を元に作成
 図―1 県民健康調査で甲状腺癌の罹患者(累計)の推移

 図―1に示す通り、甲状腺癌の方はどんどん見つかっています。8月20日(7月末集計)では、累計で18人になりました。
 動画がアップされていたので動画(1)(2)を見ていたのですが、
「がんの状態から2、3年以内にできたものではない」
として、福島原発事故の因果関係を否定していました。(=^・^=)には大いに疑問がありましす。
①発症率が異常に高い
 これまで検査された方は(4)を集計すると約18万人です。患者数は18人ですので、1万人に一人の割合です。一方、これまでの実績では子供の甲状腺癌罹患率は100万人に一人です(7)。100倍です。(=^・^=)には偶然には思えません(6)。これに対する説明は
  機器も良くなって、以前より見つかりやすいので比較するものがない 
でした(6)。

②放射線の高い場所ほど罹患率が高い
 子供にする甲状腺検査は人数が多く、一度にはできないので年度毎に対象市町村を決め順次実施しています(4)。2011年度は避難区域や特定避難勧奨地点がある放射性物質汚染がもっとも酷い場所で実施し、2012年度はその周辺の市町村で実施しています。
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 ※(4)を元に作成
 図―2 福島県県民健康調査での甲状腺検査の年度別実施市町村

福島県の発表される資料(4)を見ると
 避難区域のある市町村 検査 41,296人中9人で甲状腺癌が見つかり、罹患率 0.022%
 避難区域のない市町村 検査135,586人中9人で甲状腺癌が見つかり、罹患率 0.007%
となっています。(=^・^=)には比較するものがあり、放射線量が無茶苦茶高い避難区域の子供さんの罹患利率が、それよりは放射線量の低い避難区域のない市町村の3倍になっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら4.3%でした。統計的には差があり得る値です。

<余談>
 最近のニュースに、「環境省は(8月)15日までに、青森、山梨、長崎3県での甲状腺調査を継続することを決めた。」なんてのがありました(8)。この検査の結果が出るまで異常かどうかは判定できないとして、時間稼ぎを狙っていたりして。あまりにタイミングが良すぎます。8月20日に東京電力は福島第一からの300トンの汚水漏れを発表しました(9)。多くの方の関心は福島第一原発の汚水漏れに向いたと思います。福島県の担当者の笑みを想像する(=^・^=)はおかしいでしょうか?
 以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
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 ※1 計算方法は(10)による。
 ※2 2011年度検査では2次検査対象者214中 174人(受診率81%)、2012年度では953中594(受診率61%)で差があるのでこの分は補正

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)▶ 【前半】第12回福島県「県民健康管理調査」検討委員会(2013.8.20) - YouTube
(2)▶ 【後半】第12回福島県「県民健康管理調査」検討委員会(2013.8.20) - YouTube
(3)チェルノブイリ原発事故後の健康問題
(4)福島県ホームページ - 組織別 - 県民健康管理課トップ
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島県 甲状腺癌は12人 疑いは15人―偶然に起こる確率は1.3%―
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島の甲状腺がんは3人目!―偶然に起こる確率は0.04%―
(7)ガンの自然発生
(8)甲状腺調査、青森など3県で継続 原発事故の影響探る  :日本経済新聞
(9)2013年8月20日福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れについて(続報)(訂正版) (PDF 770KB)
(10)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
  1. 2013/08/21(水) 22:58:17|
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NHK嘘報道-福島汚水漏れで放射線の放射線量は100ミリシーベルト/時 実際は高すぎて測れない

 8月20日に東京電力は福島第一原発から1リットル当たり8千万ベクレルの放射性物質を含む汚水が300トン漏れたと発表しました(1)。嘘報道が大好きなNHKはしっかり嘘報道しています。
 ①漏れた場所の放射線量は1時間当たり100ミリシーベルトである。でも東京電力の発表では1時間当たり100ミリシーベルト以上としています。
 ②100ミリシーベルトの所に「30分で年間の限度超」と報道してますが(=^・^=)なりに調べたら2年半分でした。
 8月20日に福島第一原発から高濃度の放射性物質に汚染された汚水が300トン漏れました(1)。NHKもニュースで報道したのですが、19時台のニュースの報道は嘘だらけでした。
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 ※2013年8月20日19時台ニュース画面をキャプチャー
 図―1 嘘報道いっぱいの8月20日19時台のニュース画面

 ①漏れた場所の放射線量は1時間当たり100ミリシーベルトである。でも東京電力の発表では1時間当たり100ミリシーベルト以上としています。でも東京電力の発表(1)を見ると100ミリシーベルト以上になっています。

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 (a)測定位置                       (b)測定値
 ※(1)を抜粋
 図―2 東京電力が発表した放射線量測定値

東京電力は「100ミリシーベルト/時」とは発表していません。「100ミリシーベルト/時 以上」と発表しています。でもNHKは少な目の「100ミリシーベルト/時」と報道しています。(=^・^=)は図―2の⑩の値、γ線のみで0.45ミリシーベルト/時間でトータルで96ミリシーベルト/時でしので300ミリシーベルト/時を超えているような気がします。

 ②100ミリシーベルトの所に「30分で年間の限度超」と報道してます。でも基準は
「平均で年あたり20mSv、すなわち100mSv/5年であるが、5年のうちのどの一年をとっても50mSvを超えてはいけないという条件が付与されている。」
そうです(2)。30分ですと50ミリシーベルトですので、1年分でなく2年半分です。でもこれも嘘報道です。NHKは「100ミリシーベルト/時」と報道してますが、東京電力の発表は「100ミリシーベルト/時 以上」です。だからこれも嘘です。正しく書くなら
 「作業員 1時間で5年間の限度超」
だと思います。

<余談>
 (=^・^=)はNHKのニュースを見て意図を感じました。事態を実際より小さく見せることです。NHKはこのような嘘報道を繰り返しています(3)~(9)。NHKには存在意義がないばかりか危険な存在です。日本から無くすべきです。そしたら(=^・^=)の受信料は無くなります。
  1. 2013/08/20(火) 22:12:18|
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福島県伊達市の農作物は1部しか放射性物質検査されていない?

福島県伊達市は5つの地区からなりますが、基準値を超えた農作物についてどの地区で取れたかが公表されています(1)(2)。(=^・^=)なりに調べたらすべてが梁川でした。でも伊達市の中では放射線量が低い場所です。梁川で基準超への食品が見つかるなら、他ではもっと出ていいはずですが、ありません。(=^・^=)は梁川以外では殆ど検査されていないので、基準超えの食品が出ない可能性を疑ってます。
 福島県伊達市は福島県北部に位置し、農業生産額が67億円です。第一位の福島市が97億円ですので(3)それほどの遜色はありません。面積は265.10km2(4)で福島市(面積767.74km2(5))の3分1程度なので非常に農業が盛んな市だと思います。一方、福島県伊達市は計画的避難区域に隣接し、市内には幾つもの特定避難勧奨地点が点在しています。(=^・^=)の知る限り避難区域外(農業が行われている)場所としては最も放射性物質汚染の酷い場所だと思います。
brg130817d.gif拡大記号伊達市の周辺凡例
 ※(6)に加筆
 図―1 福島県伊達市

 伊達市は大きく分けると伊達、梁川、保原、霊山、月舘に区分した放射線量測定マップを公表しています(7)
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 伊達市は大きく分けると伊達、梁川、保原、霊山、月舘に区分した放射線量測定マップを公表しています(7)
 ※1(7)を引用
 ※2 メッシュは1km
 図―2 福島県伊達市放射線測定マップ

これを見ると、「梁川」の放射線量が比較的すくなく「霊山」や「月舘」が高くなっています。厚生労働省や福島県は基準値を超えた放射性セシウムが見つかった伊達市産の農産物については2012年12月以降はどの地区でとれたかまで公表しています(1)(2)。(=^・^=)なりに集計すると、基準超えの農産物が見つかった件数は
  放射線量が相対的に低い梁川地区   32件
  梁川地区より放射線量の高いたの4地区 0件
との結果になりました。放射線量が相対的に低い梁川地区で見つかっているなら、より放射線量の高い他の4地区で見つからないのはおかしいと思います。(=^・^=)が思いつく唯一の説明は「放射線量が相対的に低い梁川地区」以外では殆ど検査されていないです。
 福島県の桃は全国第二位、夏きゅうりは全国第一位の生産量だそうです(8)(9)。以下に福島県内における伊達市産の桃と夏きゅうりのシェアを示します。
brg130817b.gif brg130817c.gif
(a)桃                               (b)夏きゅうり
 ※(10)を引用
 図―3 福島県の夏の農産物の市町村・地域別シェア

 伊達市は桃も夏きゅうりも福島県ではそれなりのシェアを持っています。無論、梁川だけで農業がおこなわれている訳がありません。以下に伊達市の地区別の桃の生産量を示します。
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※1.データは(11)による。
 ※2.年次が違うので図―3と合計は一致しない。
 図―4 福島県伊達市の地区別耕地面積と桃の生産量

梁川以外でも耕地があり確り農作物が作られています。

<余談>
 これまでの福島県の動きをみているとなんでも有って感じです。2013年4月~5月にかけて福島県郡山市のモニタリングポスト(放射線量測定点)を線量の低い場所に移動し、さらに周り除染し、値を3分の1にまで下げてしまい放射線量の継続的な評価を不能にしています(12)。
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 ※(12)より引用
 図―1 福島県郡山市のモニタリングポスト(放射線量測定点)の値の推移

 福島県はなんでも有って感じです。


―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県市町村民経済計算 報告書
(4)伊達市 (福島県) - Wikipedia
(5)福島市 - Wikipedia
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島県伊達市では2013年1月の死者数は60%増た(対前年比)―でもお隣の宮城県は別!―
(7)伊達市一斉放射線量測定マップ ? city_date
(8)福島県・福島市|なるほど統計学園
(9)伊達市の桃特集:桃の知識 - 福島県伊達市観光ポータルサイト 「だてめがね」
(10)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?
(11)農林水産省/市町村別データ 長期累年 畜産【福島県】
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島県が発表している郡山市の放射線量は3倍しないと正しい値にならない
  1. 2013/08/19(月) 21:06:05|
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福島第一原発から陸への放射性物漏れも再発した?

8月16日に福島県南会津町田島の観測点て放射線量が急上昇する現象がありました。また僅かですが、会津若松市の放射線量も上がりました。(=^・^=)は福島第一原発由来でないと説明できないと思います。福島第一原発は今も放射性物質をまき散らしていることになります。
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(a)放射線量                        (b)会津田島と会津若松の位置
 ※(1)を集計
 図―1 南会津町田島、会津若松の放射線量と位置

 福島県は「大雨が降り、自然由来の放射性物質が降下したため」としてますが(2)、だったら大雨の度に上昇がみられていいはずです。以下に福島県南会津町田島のモニタリングポストの放射線量の推移を示します。
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※(1)を集計
 図―2 南会津町田島の放射線量推移

 南会津町田島でも福島原発事故後に放射線量が上がり一時は毎時1マイクロシーベルとを超えました。でもその後は順調に下がり、2011年8月19日を最後に毎時0.1マイクロシーベルトを超えることが無くなりました。この状態は2013年6月15日まで1年10ヶ月継続しました。福島県の説明が正しければ豪雨の度に放射線量が上がらくはなりません。以下に福島県南会津町田島の月別の降雨量の推移を示します。
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 ※気象庁のデータ(3)を推計
 図―3 福島県南会津町田島の降水量の推移

 2011年9月も大雨がふりましたが、毎時0.1マイクロシーベルトを超えるような放射線量の上昇は起こっていません。
 以下に今年(2013年)6月から8月16日までの放射線量と毎時の降雨量を示します。
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 ※(1)(3)にて作成
 図―4 福島県南会津町田島の放射線量と1時間あたりの降雨量

 1時間当たり20mmを超える雨は
  ①2013/6/15 15:00
  ②2013/7/23 8:00
  ③2013/8/6 15:00
  ④2013/8/16 15:00
の4回降っていますが、6月13日と8月16日は放射線量が上昇しましたが、7月23日と8月6日は放射線量の上昇がみられません。以下に当該日の雨量と放射線量の推移を示します。
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 (a) 6月15日                    (b)7月23日
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  (c)8月6日                       (d)8月16日
 図―5 降雨があった日の雨量と放射線量(南会津町田島)

 福島島第一原発側のアメダス観測点「浪江」の会津田島で大雨が降る8時間前から大雨が降るまでの間の風向き分布(10分毎)を示します。
brg130818j.gif  brg130818k.gif
 (a)6月15日                        (b)8月16日
 ※(2)より作成
 図―6 放射線量が上がる場合の風向き分布

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 (a)7月23日                       (b)8月6日
 ※(2)より作成
 図―7 放射線量が上がらない場合の風向き分布

図―6、7を比較すると図―6では風下の中心は東側でその先には会津田島があります。一方、図ー7では南会津町田島をそれています。放射線量が上がるには、大雨の他に福島第一原発の風下になる必要があると思います。(=^・^=)は
「大雨が降り、福島第一原発由来の放射性物質が降下したため」
と考える方が自然だと思います。大雨で急上昇する傾向は最近現れ始めたので、福島第一原発からの放射性物質拡散が再発したと思います。

<余談>
 福島第一原発では3号機の屋上が湯気がでたり(4)、8月にはダストモニタの警報が鳴り、東電社員様の顔面が放射性物質で汚染される事件が起こりましたが、原因は不明です(5)。福島第一原発から放射性物質が漏れていると考えれば説明がつくと思います。海への放射性物質漏れは今も継続しています(5)。陸への放射性物質漏れがあっても不思議ではないと思います。

 

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県ホームページ - 組織別 - 空間線量モニタリング結果
(2)気象庁 | 過去の気象データ検索
(3)放射線量が一時急上昇 県「大雨で放射性物質降下」(福島民友ニュース)
(4)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月4週)―いまだ続く海への汚水漏れ-
(5)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(8月3週)―いまだ続く海への汚水漏れ-
  1. 2013/08/18(日) 20:51:50|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?

食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。8月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。7月2週も続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
  ①検査数1562件中4件の基準値超え(全体の0.3%)
  ②平均は、1キログラム当たり3.2ベクレル、最大410ベクレル(福島県産エゾアイナメ)。
  ③基準超の食品が宮城、福島
で見つかっています。
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   ※牛肉を除く
   ※単位については(4)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年8月3週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.伊達市の検査を避ける福島県?
 福島県伊達市は福島県北部に位置し、農業生産額が67億円です。第一位の福島市が97億円ですので(6)それほどの遜色はありません。特に桃や夏きゅうりなどの生産が盛んでず。
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(a)桃                               (b)夏きゅうり
 ※(7)(8)による。
 図―2 福島県の夏の農産物の市町村・地域別シェア

一方、福島県伊達市は計画的避難区域に隣接し、市内には幾つもの特定避難勧奨地点が点在しています。(=^・^=)の知る限り避難区域外(農業が行われている)場所としては最も放射性物質汚染の酷い場所だと思います。
brg130817d.gif拡大記号伊達市の周辺凡例
 ※(9)に加筆
 図―3 福島県伊達市

 福島県伊達市で生産量の多い桃やきゅうりは確り検査して欲しいと思います。(=^・^=)は気になるので、原発事故後の3年間の検査数の推移をまとめてみました。
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  (a)桃                           (b)きゅうり
 ※(1)を集計
 図-4 伊達市と会津地方の検査数

伊達市の検査数は毎年のように減っています。でも会津地方の検査数は増加傾向にあるので、検査能力が不足しているとも思えません。(=^・^=)は放射性セシウム濃度の伊達市を避け、低い会津(図―2参照)の検査が増えたので、実態以上に「検出限界以下」のデータを並べているような気がします。
 今年の春、伊達市の自主検査でフキから基準値(10)を超える1キログラム当たり133ベクレルの放射性セシウムが見つかりましたが、福島県の検査では1キログラム当たり10ベクレルです(11)。伊達市の検査は簡易検査ですが、それでも値に差があります。
 福島県実施したフキの検査は6件です。もしもっと広く検査していたら、見つかったような気がします。伊達市の桃の検査は16件です。でも桃には品種があります。伊達では日川白鳳・暁星・あかつき・川中島白桃など4品種が栽培されているそうです(12)。1種に平均すれば4件です。仮に放射性セシウム汚染桃があってもこの程度の検査では見つからない可能性が高いと思います。
 今年に入ってから伊達市のヤマメ(淡水魚)の放射性セシウム濃度が上昇しています。同じ水で育つ伊達市の桃などの農作物だって、放射性セシウム濃度が増加する可能性はあると思います。
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 ※(1)を集計
 図―5 伊達市のヤマメの放射性セシウム濃度推移


2.いわき産のエゾアイナメのセシウム濃度が再上昇
 福島第一原発から放射性物質漏れが再び見つかりました(13)。(=^・^=)は心配なのでいわき市産のエゾアイナメの放射性セシウム濃度の推移を集計してみました。
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 ※(1)をもとに作成
 図―6 いわき市のエゾアイナメの放射性セシウム濃度推移

一次は低下傾向にあったのですが、再び上昇しています。以下にいわき市の位置と海流を示します。
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 ※(14)を加筆・修正
 図―7 いわき市の位置と付近の海流

<余談>
 福島県の放射性物質検査結果を見ていると
 ①放射性物質汚染の酷い伊達市の検査数を減らし、少ない(殆どない)会津の検査数を増やす。
 ②品目によっては放射性物質の濃度が上昇している。
食品中の放射性物質の検査結果を見ていると危険を感じ不安になります。(=^・^=)はフクシマに対し
 「行かない」「買わない」「食べない」
の3つを決めています。
 国はフクシマ産品は検査され安全が確認されていると主張しています(15)。でも発表されたデータを見る限り、フクシマ産品が安全であることを保証するものはありません。


―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)農林水産省/厚生労働省(食品中の放射性物質の検査結果)
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月2週)-カサゴがセシウム汚染食品の仲間入り―
(4)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(5)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(6)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県市町村民経済計算 報告書
(7)農林水産省/作況調査(果樹)中の市町村別データ 平成18年〔Excel:e-Stat〕
(8)農林水産省/作況調査(野菜)中の市町村別データ 平成23年〔Excel:e-Stat〕
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島県伊達市では2013年1月の死者数は60%増た(対前年比)―でもお隣の宮城県は別!―
(10)伊達市農業情報紙『耕』(第15号)(6月27日発行)
(11)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。で検索
(12)もも - みらいのフルーツ - JA伊達みらいのホームページ
(13)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(8月3週)―いまだ続く海への汚水漏れ-
(14)いわきの魚‐買いたい魚ものづくりプロジェクト いわきの魚 株式会社システムフォワード
(15)福島県産の食品の安全性について -首相官邸ホームページ-
  1. 2013/08/17(土) 20:35:27|
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トラブルいっぱい!福島原発(8月3週)―いまだ続く海への汚水漏れ-

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(8月10日から8月16日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.セシウム吸着装置から警報
 福島第一原発では、タービン建屋からくみ上げた汚水をセシウム吸着装置に送り、汚水からセシウムを分離しています。この装置には汚水を流すためにいくつもポンプが取り付けられたいます(2)。8月10日午後2時22分頃、セシウム吸着装置から「ブースターポンプ停止/漏えい検知」の警報が発生したそうです。原因は汚水からセシウムを吸着する吸着塔の当たりで、結露が発生し水が溜まってしまったためのことです(3)。結露した水とはいえ、周りは放射性セシウムだらけなので確り汚水になった気がします。

2.東電社員様の顔に放射性物質
 8月12日に福島第一原発を出ようとた東電社員様10名の顔面から最大で1平方センチ当たり19ベクレルの放射性物質が見つかりました。同じころ、周辺の大気中の放射性物質濃度を測る測定器で濃度が高いことを知らせる警報が鳴ったので(4)、とこからか放射性物質が飛んできて来て東電社員様の顔面に着いたみたいです。
 東京電力は暑さ防止対策で儲けた霧吹き(ミスト)装置の水が汚染されていて、これを浴びた東電社員様の顔面が汚染されたと推定し、霧吹き装置の水を調べたのですが放射性物質は見つからず(5)原因は不明みたいです。原発事故から2年5ヶ月、福島第一原発出は未だに放射性物質がどこから飛んでくるか分からない状態みたいです。

3.地下貯水槽の底が盛り上がる
 今年(2013年)に汚水漏れを起こし、汚水が抜かれた福島第一原発の地下貯水槽(3号貯水槽)の底部が、設置当初に比べて最大約40センチ盛り上がったそうです(6)。
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 図―1 盛り上がった地下貯水槽の底面

 原因については発表はないみたいですが、海側に遮水壁を作り地下水位が上昇している(7)ので地下水が押し上げたとも考えられる気がします。

4.今年も熱中症
8月12日15時10分頃、福島第一原子力発電所登録センター休憩所で休んでいた下請けさんが脱水症状になり、救急車で病院に運ばれました(8)。
 今年の福島の梅雨明けは8月に連れ込んだ(9)ので、いままでは熱中症のかたはいなかったみたいですが、今年も去年(10)と同じように熱中症の下請けさんがでるんでしょうね。

5.いまだ続く海への汚水漏れ
 福島第一原発で汚染水漏れが見つかり、遮水壁をつくったら今度は地下水位が上昇し(11)とうとう遮水壁を超えてしまいました(12)。そこで8月9日から地下水を汲み上げる作業をしました(13)。以下に近々の海側の地下水位を示します。
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 ※東京電力の発表(14)(15)を引用
 図ー2 福島第一原発の海側の地下水位の推移

汲み上げ開始から1週間ですが、汚水は壁を超えたままです。いまだ続く海への汚水漏れが続いています。以下に観測点の井戸の位置を示します。
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<余談>
 原子力規制委員会は福島第一原発のトラブルはこれからも出続ける旨の発言をしています()。でも東電が怠惰であるとは言っていません。東京電力は頑張っていると思います。でも「必要な結果」が出ていません。だから福島原発事故は恐ろしいと思います。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(8月2週)―いまだ続く海への汚水漏れ-"めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(8月2週)―いまだ続く海への汚水漏れ-
(2)セシウム除去装置(SARRY)概要
(3)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について【午後3時現在】平成25年8月11日
(4)東電社員10人が外部被ばく 熱中症予防の霧浴び汚染か(福島民友ニュース)
(5)福島第一原子力発電所 免震重要棟前における連続ダストモニタ警報の発生、および汚染確認者の発生についての調査状況(PDF 70.4KB)PDF
(6)地下貯水槽の浮き上がりの状況について(PDF 188KB)PDF
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の海側地下水は原子炉建屋と繋がっている?
(8)福島第一原子力発電所登録センター休憩所における体調不良者について|東京電力
(9)気象庁 | 平成25年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
(10)めげ猫「タマ」の日記 8月1週もトラブルいっぱい!福島原発
(11)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月5週)―海側の地下水位が急上昇-
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の海側地下水は原子炉建屋と繋がっている?
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発―地下水汲み上げ開始!1日100トンのはずが24トン
(14)2013年8月16日 福島第一原子力発電所 地下水観測孔の地下水位について(PDF 43.5KB)PDF
(15)2013年8月12日福島第一原子力発電所地下水観測孔の地下水位について(PDF 44.2KB)PDF
(16)第14回特定原子力施設監視・評価検討会|会議|特定原子力施設監視・評価検討会
(17) 平成25年度 第18回原子力規制委員会 (平成25年8月14日) - YouTube
  1. 2013/08/16(金) 20:27:19|
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原発ゼロまで1ヶ月―大飯原発4号は9月15日停止

 関西電力の多い発電所が来月(2013年9月)15日に止まります(1)。停止まであと1ヶ月です。
大飯原子力発電所は昨年(2012年)7月に
 ①「ストレステスト」で安全確認された(2)
 ②原発を再稼働しないと電力不足が起こる(3)(4)
と関西電力や当時の野田総理が大嘘をつき再稼働しました。それがデタラメであったのは今では明らかです。
 大飯原発の安全審査は「活断層」の問題があり、安全審査が停滞しています(5)。
 2012年の夏の電力消費量をみると、大飯3、4号機が止まっていても十分にたりました(4)。
安全とは言えず、しかも社会的な必要性の薄い大飯原発には1日も早く止まって欲しいと思います。でもあと1ヶ月待たなくてはなりません。

<余談>
安全神話とは「絶対安全だという信頼感。言外に根拠のない思い込み、錯覚にすぎないという含みがある。」そうです。原発の安全神話は原発事故の度に進化しているような気がします。
 ①チェルノブイリ前―原発は安全であり事故など起きない
 ②チェルノブイリ後―日本の原発は安全である。
 ③福島後―事故が起こっても安全は保てる。
 関西電力によると、高浜原発の構内の車からバッテリーが盗まれたそうです(6)。悪意を持った人間が原発の構内に入れることを証明していると思います。車からバッテリーが盗まれるくらいならいいですが、原発に爆弾でも仕掛けられたら一貫の終わりです。
 東京電力で「原子燃料サイクル部 部長(サイクル技術担当)」を務めた方は拉致されたご家族を通じ北朝鮮と接点があります(7)。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)大飯4号機、9月15日停止…再び「原発ゼロ」 : 科学 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
(2)大飯発電所 - Wikipedia
(3)プレスリリース -今夏の需給見通しと節電のお願いについて- [関西電力]
(4)めげ猫「タマ」の日記 原発無でも電力は足りた!11%の節電でなく11%の供給力のごまかしで?
(5)長引く断層調査が再稼働に影響 大飯、安全審査保留で日程遅れも 原発再稼働問題 福井のニュース :福井新聞
(6)プレスリリース -高浜発電所 運搬用車両(トラック)のバッテリーの所在不明について- [関西電力]
(7)蓮池透 - Wikipedia
  1. 2013/08/15(木) 20:53:09|
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福島第一原発の汚水は一日600トン―東電想定の50%増し-

 東京電力では毎週水曜日に福島第一原発の汚水の量を発表しています(1)(2)。(=^・^=)なりに集計したら8月6日から8月13日の1週間で、汚水が4,357㎥増えていました。1日に直すと622㎥です。東京電力は福島第一原発の汚水増加量は1日当たり400㎥です(3)ので1.5倍です。以下に近々の週当たりの増加量の推移を示します。
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 ※東京電力の発表(1)(2)等他を集計
 図―1 福島第一原発の週当たりの汚水増加量の推移

7月までは東京電力の想定通り毎日400㎥(毎週2800㎥)の増加でしたが8月に入り毎日600㎥(毎週4200㎥)に増えています。福島第一原発では海岸から海への水漏れが見つかり、汚水が海に流れるのを防止する工事をしました(4)。(=^・^=)は地下水が上がり、原子炉建屋に流れ込む地下水が増えたためだと思います。
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  ※(4)を引用
  図―2 福島第一原発の地下水の流れ―(=^・^=)の想像図

福島でも梅雨が明け(5)、雨も減っています。
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 ※気象庁のデータ(6)を元に作成
 図―3 福島原発近傍のアメダス観測点「浪江」降雨量推移

雨が多く汚水が増えたとの説明には無理があると思います。

<余談>
 福島第一原発の汚水量は毎日増えています。
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 ※東京電力の発表(1)(2)他を元に作成
 図―4 タンクで保管されている福島第一原発の汚水の推移

福島第一原発の敷地には限りがあるので、作れるタンクの量にも限界があると思います。このままずるずる行けばいつかは汚水を入れるタンクが満杯になる「Xデー」が訪れると思います。東京電力は80万㎥まではタンクを増やす(7)としていますが、その後の数字は出していません。(=^・^=)の計算では2015年9月末がXデーです。

-参考にたサイト様および引用した過去の記事-
(1)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第111報)|東京電力
(2)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第112報)|東京電力
(3)地下水バイパスに関するご質問|東京電力
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の海側地下水は原子炉建屋と繋がっている?
(5)気象庁 | 平成25年の梅雨入りと梅雨明け(速報値)
(6)気象庁 | 過去の気象データ検索
(7)福島第1原発、土凍らせ遮水壁 汚染水を抑制 :日本経済新聞
  1. 2013/08/14(水) 21:46:49|
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福島原発・避難区域再編完了―農業再開で、新たなセシウム汚染食品の産地誕生?

 福島原発事故で避難区域の再編が終わりました(1)(2)。一部区域(避難指示解除準備区域)では農業も再開できるそうです(2)(3)。でも(=^・^=)は心配です。農業を再開した地域が新たなセシウム汚染食品の産地にならないか?
 福島県川俣町山木屋地区で、8月8日午前0時に避難区域が再編されました。これで従来の避難区域(計画的避難区域、警戒区域)から「避難指示解除準備区域」、「居住制限区域」、「帰宅困難区域」への避難区域の再編が完了しました(1)(2)。
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 ※(4)より引用
 図―1 再編された避難区域

 このうち「避難指示解除準備区域」では農業の再開が可能です。これが新たな放射性セシウム汚染食品の産地にならないか心配しています。(=^・^=)は3つの可能性を考えてみました。

 ケース1、検査されないまま出荷される。
  これまでの避難区域は人が立ち入れないので、検査するサンプルが入手できないので放射性セシウムの検査はされていないと思います。以下に山菜類(たけのこ、こごみ、こしあぶら、ぜんまい、うわばみそう、たらのめ、ふくのうとう、わらび)の出荷制限の状況を示します。
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 ※(5)を元に作成
 図―2 出荷制限されている山菜類の種類数の分布

 殆どの市町村でなんらかの出荷制限がかかっていますが、全域が避難区域となり人の立ち入りが制限されている飯館村、浪江町、双葉町、大熊町、富岡町、楢葉町では一切の出荷制限がありません。なんで出荷制限がないかと言えば福島県による検査されてないので、基準値を超える放射性セシウムが見つかってないからです。でも福島県以外の検査もあるみたいです。福島県伊達市の市報によれば飯館村のタラノメから1キログラム当たり数千ベクレルの放射性セシウムが見つかっているそうです(6)。それでも出荷制限はないので、農業を再開し収穫して出荷するのは自由です。

 ケース2、不適切な農業用資材使用
  福島県では過去に福島原発事故で汚染された農業用資材(ビニール等)を再び使い、資材の放射性セシウムが移り、放射性セシウム汚染食品が作られています(7)。「避難指示解除準備区域」に編入された川俣町山木屋地区でもハウスのビニールがそのままになっているみたいです。
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 ※(2)をキャプチャー
 図―3 原発事故後から放置された?川俣町山木屋地区のビニールハウス

 このビニールハウスがそのまま使われてセシウム汚染食品ができないか(=^・^=)は心配です。もちろん適切に管理されれば全く心配ありませが・・・。

 ケース3、他県産に化けて無検査で出荷
 殆どが農業の再開が可能な「避難指示解除準備区域」に編入された福島県葛尾村では、人口は1,468人(2013年7月1日現在)(8)ですが、福島原発事故前には人口の3倍以上の5,070頭もの肉牛さんが飼われていました(9)。肉牛生産が盛んであった村だと思います。農業が再開されれば肉牛生産も再開する思います。
 福島県の肉牛の検査数は年間1万頭程度ですが、出荷金額や飼育頭数から見積もると2万頭の牛さんが出荷されていると思います(10)。半分の牛さんが行方不明です。どうなったのか、(=^・^=)は生きたまま出荷され他県産に化けたのではないかと思っています。
 栃木県は55,353頭の肉牛と8,591頭の和牛子牛を出荷していますが、飼育されている肉牛は91,800頭です(11)。種牛は15~16か月(1.3年)で妊娠できるようになり9歳で役目を終え肉牛として出荷されるそうです(12)。すると種牛の生涯のうち86%((9(寿命)-1.3(生育期間))÷9(生育期間))が種牛として機能する期間です。年間0.9頭の子牛を生むそうですので、11,000頭(8、591÷0.9÷0.86)の種牛が必要ですので、肉牛として育成されているのは80,800頭(91800-11000)になります。肉牛はお肉になるのに28か月かかるそうですので、飼育頭数から計算される出荷可能頭数は毎月8、591頭(80,800÷28)で、年間34,600頭の肉牛しか出荷できませんが、実際は55、353頭ですので2万頭程度足りません。たぶん他所から成牛を買い入れ、短期間の肥育後に栃木県産として出荷している思います。
 葛尾村が肉牛生産を再開しても葛尾村産ではさすがに買い手がつかない気がします。そしたら大きくなったら生きたまま他県(たとえば栃木県)に出荷してそこで肥育し、他県産で市場に出る可能性が非常に高いと思います。そんな牛の中に放射性セシウム汚染牛が混じっても栃木県産なら全島検査を実施している(13)ので、確実にブロックされると思いますが、検査が少ない県に出荷されていたらそのままスルーする可能性が高いと思います。

<余談>
 避難区域が再編され農業が再開されるのは、喜ばしいことですが、セシウム汚染に関しては新たなリスクも生むと思います。
 ①未検査でも基準値を超える放射性セシウムがみつからければ出荷制限しない。
 ②放射性セシウムで汚染された農業資材の管理が不明である。
 ③生きたまま出荷される「成牛」の放射性物質検査や管理方法が不明である。
などの不安が(=^・^=)にはあります。最後に再編された川俣町山木屋地区の農地の除染は全体の0.2%しか終わっていまん(14)が、農業は再開できます。
 放射性セシウム汚染農林水産物を作らないためには、戻られた方や地元の農協の努力が必要だとおもいます。(=^・^=)は福島県の農協さんでは不祥事が頻発しており(15)モラルが高いとは言えないと思うので期待できない気がします。
 福島県のマスコミは原発事故から2年5カ月が経過する中、本県(福島県)産を気にせず買い求める人は増えている」旨を報じています(16)。でも、避難区域の再編で新たなリスクが生まれることも忘れてはいけないと思います。
 

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)避難区域再編完了 最後の川俣・山木屋2区域に | 県内ニュース | 福島民報
(2)福島中央テレビ [FCTニュース]
(3)区域見直し後の区域でできる活動などに関するQ&A(平成25年3月改訂版)(PDF形式:240KB)PDFファイル(平成25年3月15日)
(4)東京電力株式会社福島第一原子力発電所について-原子力被災者支援-(METI/経済産業省)
(5)原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等(PDF:541KB)
(6)だて復興・再生ニュース(第1号)(4月25日発行)
(7)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月1、2週)-新年早々に無責任ぶりを発揮する放射性セシウム汚染地帯の行政-
(8)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県の推計人口
(9)福島県葛尾村
(10)めげ猫「タマ」の日記 福島県の肉牛出荷は2万頭?でも検査は1万頭(2012年)
(11)栃木県/とちぎの畜産の姿
(12)牛の生産から食肉ができるまで
(13)栃木県/平成25年度県産牛肉の放射性物質の検査について
(14)福島県川俣町の除染進捗情報|除染特別地域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(15)県内JA着服相次ぐ 伊達みらい被害は1607万円 新ふくしま391万円 みちのく安達は250万円 | 県内ニュース | 福島民報
(16)あぶくま抄(8月9日) | 県内ニュース | 福島民報
  1. 2013/08/13(火) 20:11:09|
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