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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2013年11月)―スクリーニングレベルを超えても知らんぷり?ー

品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。11月中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先月に続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
  ①検査数9,040件中88件の基準値超え(全体の1%)
  ②平均は、1キログラム当たり8ベクレル、最大4,600ベクレル(福島県産イノシシ)。
  ③基準超の食品が岩手、宮城、福島、栃木、群馬、千葉、山梨、長野
で見つかっています。
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   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(4)を参照
   ※3 海の魚はシロメバル、イシガレイ、ウスメバル、コモンカスベ、アイナメ、キツネメバル、ババガレイ、ムラソイ
   ※4 淡水魚は川や湖沼に棲む魚で、イワナ、ヤマメ等
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年11月)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.スクリーニングレベルを超えても知らんぷり?
 福島県産米は全数を簡易な検査(全袋検査)した後に、スクリーニングレベル(福島県が適当に設定した基準値)を超えたものは、精密検査を実施するとしています(6)。スクリーニングレベルは検査映像などから1キログラム当たり75ベクレルだと思います(7)。福島県いわき市産の全袋検査で、スクリーニングレベルを超える1キログラム当たり
 75ベクレル以上の米
が見つかっていますが、精密検査の結果の発表がありません。
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 ※(8)を2013年11月30日にキャプチャ
 図―2 福島県いわき市産米の近々一ヶ月の検査結果
 ひょっとして、スクリーニングレベルを超えても知らんぷりして「出荷」なんて想像してしまいます。福島県米の怖いのは「業務用」が多いことです(9)。福島県産米を正しく恐れ避けていても、外食はコンビニ弁当で気が付かずに食べてしまう危険があることです。

2.全戸検査は実施されず?
 JA伊達みらいは、福島県の北部の伊達地区(伊達市、桑折町、国見町)を管轄しています。このあたりは避難区域に隣接し、人の住む場所(農業が行われている場所)としては、もっとも放射性物質汚染の酷い場所だと思います。伊達市の検査ではマツタケから1キログラム当たり13,331ベクレルの放射性セシウムが見つかっています(10)。
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 ※(11)を抜粋、加筆
 図―3 伊達地区

 JA伊達みらいは、「放射性物質全戸検査を実施しています。」と宣言しています(12)。この地区の春菊は12月からが旬で、120戸の農家が栽培しているそうです(13)。旬にはいったので全戸検査なら最低でも120件の検査結果があってもいいと思いますが、(=^・^=)が11月30日に調べたら、伊達市7、桑折町1、国見町4(14)の合計12件しかありません。本当に全戸検査してるんですかね?
 福島県では原発事故時に屋外においてあった農業用資材や機械をそのまま使用し、農作物が汚染された事例がたびたび報告されています(15)(16)。(=^・^=)は心配です。

3.シロメバルのセシウム濃度は上昇中
 福島第一原発では今も汚染水漏れが続いています(17)。福島県富岡町は福島第一原発の直ぐ南に位置します。付近の海流は福島原発方向から流れてきます。
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 ※(10)(18)にて作成
 図ー4 福島県富岡町と付近の海流

 お魚が心配です。そこで福島県富岡町産のシロメバルの放射性物質濃度を調べてみました。
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図―5 富岡町産シロメバルの放射性セシウム濃度推移

(=^・^=)はもっと心配なことがあります。11月17日に福島第一原発の海のすぐ傍の井戸(No1-9)の放射性物質濃度が突然上がり、元のレベルには戻っていません。
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 ※(19)を集計
 図ー6 福島第一原発の海の傍の井戸水(No1-9)の放射性物質濃度推移

上がったのは、セシウムでなくストロンチウム90由来び全ベータ(20)です。なのにお魚の全ベータやストロンチウム90の検査結果はありません(21)

<余談>
・検査すると言いながら検査されている不明なフクシマ産品
・放射性セシウム濃度が上がり続けるフクシマ産品
・放射性セシウムしか検査してないフクシマ産品
食品中の放射性物質検査結果を見ていると(=^・^=)は危険を感じ不安になります。でもこれは(=^・^=)ばかりではないようです。
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 ※(22)よりキャプター
 図―6 「福島県産のものを食べないようにしている」と公言する福島県民(二本松市在住)

 福島県民も食べないフクシマ産品は(=^・^=)も食べません。これは風評被害でなく正当な自己防衛です。


―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(4)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(5)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(6)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県産米の全量全袋検査
(7)めげ猫「タマ」の日記 今年(2013年)もデタラメ―福島県産米全袋検査
(8)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(9)めげ猫「タマ」の日記 2011年の福島県産「米」完売?(=^・^=)は買ったつもりないけど
(10)伊達市農業情報紙『耕』:福島県伊達市ホームページ
(11)文部科学省による福島県西部の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年9月12日) | 原子力規制委員会
(12)農作物放射性物質全戸調査の取り組み - JA伊達みらいのホームページ
(13)春菊 - みらいのベジタブル - JA伊達みらいのホームページ
(14)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(15)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月1、2週)-新年早々に無責任ぶりを発揮する放射性セシウム汚染地帯の行政-
(16)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月4週)―無責任な生産者ー
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発で実施されている汚染水流出防止対策
(18)気象庁 | 東北周辺海域のデータ 旬平均海流
(19)報道配布資料|東京電力中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果 」
(20)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(21)めげ猫「タマ」の日記 海水は検査してもお魚を検査しない福島県
(22)▶ スイッチ20131127 - YouTube
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2013/11/30(土) 20:40:22|
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トラブルいっぱい!福島原発(11月5週)―福島第一原発にまたネズミ―

東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(11月23日から11月30日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.今週も湯気
 1.今週も「湯気」
先週に続き、今週も福島第一原発3号機原子炉建屋5階中央部からの湯気が出ています。
  ①11月23日午前7時53分頃から午前7時56分頃まで(2)(3)
②11月29日午前7時59分頃から(5)
近々では
 9月は13日、15日、17日,18日、26日
10月は1日、2日、5日、8日、10日、16日、18日、19日、20日、22日、29日,30日
11月は1日、6日、9日、12日、14日、16日、23日、29日
に湯気が見つかっています(1)(2)(3)(5)。

2.窒素ガス分離装置が停止
 福島第一原発では、水素が発生し「水素爆発」を起こしました(8)。
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 ※(8)を転載
 図-1 水素爆発する福島第一原発

2. 水素爆発を防止するために、福島第一原発では空気中の窒素ガスを取り込み、原子炉に送り込んでいます(6)。
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 ※(6)を転載
 図―2 福島第一原発の窒素ガス封入装置

 この装置は「窒素分離装置」と呼ばれていますが11月23日午後3時57分頃、窒素ガス分離装置の運転中に警報が出て止まってしまいました(3)。原因は分かってみたいですが、先週も非常用の窒素分装置が止まったばかりです(1)(7)。(=^・^=)は不安です。

3. 浄化装置で雨漏り
 11月26日午前0時39分頃、福島第一原発3号機タービン建屋海側にある海水配管を通す地下道(トレンチ)に溜まった水から放射性物質を取り出すためのモバイル式処理装置の水漏れ検知器が動作し、ポンプが停止しました。調べてみたら、検知器の周りに雨水が溜り、水漏れを誤警報をだしたそうです(8)。確かに前日(11月25日)の深夜の22時がら午前0時にかけて雨は降りましたが6.5mmです(9)。それでも雨漏りで「モバイル式処理装置」は止まってしまいました。


4.福島第一原発にネズミが現る
 東京電力の発表によると(10)、11月26日午前6時45分ごろ、福島第一原発の免震重要棟で設備(外部電源を制御する装置などが入った「開閉所補助建屋」)の異常を示す警報が短時間に複数回鳴った。開閉所を確認したところ、警報を制御する装置内にネズミのものとみられるふんと尿の跡が見つかった。装置とケーブル接合部には、約1センチ四方の隙間が開いていたとの事です。
 2013年の3月と4月にも、福島第一原発内にネズミが侵入し、停電をお越し核燃料プールの冷却を止めています(11)。
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 ※(11)より転載
 図―2 福島第一原発の配電盤の中で絶命していたネズミ


5.油漏れ
①11月25日、福島第一原発3号機原子炉建屋内1階のガレキ撤去作業にて使用している遠隔操作の無人の建設機械のアーム部から作動油が漏れていることを下請けさんが見つけました。油漏れが起きた場所の放射線量が高いので、その場では点検で移動させてから点検したとのことです。、漏れ量は約120ccで消防署に通報したとのことです(9)。
②11月27日午前10時50分頃、福島第一原発の淡水を貯めるタンクの当たりで、原子炉注水訓練中に消防車の真空ポンプを起動したとろ油漏れが起きました。使用していた消防車が油漏れを起こしました。漏れた油は、水に濡れたアスファルト上に約1m×約2mの範囲で油膜状に広がりました。消防署所に通報したそうです(10)。

5.今週も新たなタンクの堰から汚染水漏れ
 11月27日午後3時39分、H9タンクエリア堰の弁(H9-B1タンクの南側)から、堰内の溜まり水が1秒に1滴程度のスピードで漏れているのが見つかりました。漏れた水は直径2cm程度の染みを作り、ストロンチウムが1リットル当たり4.0ベクレル見つかりました(10)。
 以下に堰から汚水漏れを起こしたH9エリアの位置を示します。
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 ※(12)を抜粋、加筆
 図ー3 汚水漏れを起こしたH9エリア

6.カメラが核燃料プールへ落ちる
 11月28日、福島第一原発3号機の使用済み核燃料プールに監視用水中カメラ(重さ約5・5キロ)を誤って落としました。
 28日午前11時5分ごろ、監視用の水中カメラを遠隔操作で引き上げたところ、ケーブルが切れ、数メートルの高さからプールに落下した。ケーブルを巻き上げ過ぎたことが原因。巻き上げ過ぎを制御する安全装置も作動しなかったという。プール内の大型がれき撤去に向けた準備作業中だった。
 3号機の燃料プールには、使用済み514体、未使用52体の計566体の燃料が保管されています。(=^・^=)は不安です(13)(14)。

<余談>
今週、福島第一原発4号機からの使用済み核燃料の取り出しがおこなわれました(5)。いままでのところトラブルは起こっていません。でもこれから何回も核燃料棒の取り出しがあります。1回でもトラブルがあると大変な事になると思います。福島原発ではトラブルが続いています。(=^・^=)は心配です。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(11月4週)―屋上から湯気3回-
(2)2013年11月23日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(3)2013年11月24日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(4)2013年11月26日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(5)平成25年11月29日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
(6)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(10月1週)―汚水漏れが大盛況―
(7)2013年11月20日福島第一原子力発電所非常用窒素ガス分離装置の不具合について(PDF 57.9KB
(8)2013年11月26日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(9)気象庁 | 過去の気象データ検索
(10) 2013年11月28日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(11)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(4月4週)―福島第一原発にネズミが2匹-
(12)2013年11月28日(第10回事務局会議)【資料2】中長期ロードマップ進捗状況(概要版)
(13)2013年11月28日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(14)燃料プールにカメラ落下 第一原発3号機 | 県内ニュース | 福島民報
  1. 2013/11/29(金) 20:22:11|
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古里原発1号―シャットダウン!-なにもしない安倍出戻り総理(Kori No 1 Nuclear Power Plant Shut Down! Prime Minister Shinzo Abe that does nothing.)

 韓国最古の商用原子力発電所、古里原発1号機(釜山市、出力58万キロワット)が11月28日午前1時18分ごろ、故障で運転を停止しました。関係者は「タービン設備系の故障とみられる。正確な原因の把握に努めている」と話しているそうです。この原発は全電源喪失事故や、非常用ディーゼル発電機が停止するなどのトラブルを起こしたばかりです。
古里原発は九州から200km程、対馬から70km程の位置にあります。このあたりの風は概ね北から南に吹いているので、事故が発生すれば九州北部や対馬に大量の放射性物質が飛来します。
brg131128a.gif   韓国の危険な原発一
(a)古里原発の位置                  (b)風向き(対馬:厳原)
 ※1 (a)図は(2)と国土地理院地図で作成
 ※2 (b)図は(3)より引用
 図ー1 古里原発の位置と風向き(Wind direction and the position of the Kori nuclear power plant)

 でも「風」は日本に向かって吹いているので、韓国国内への影響は少ないと思います。
 この原発は1978年に運転を開始した韓国で最も古い(旧式)原発で、2007年に設計寿命の30年を迎えましたが、10年延長されました。また、10月5日に定期点検を終えたばかりです。
最近でも古里原発はトラブルを起こしています。
 2012年 2月9日 ―全電源喪失(古里1号)
 2012年10月2日 ―非常用電源喪失事故
 2013年 6月   ―部品の検査成績書のねつ造が発覚し、部品交換の為に停止しました(2)。
 韓国の原発は35年間で合計で673回の稼働中断があったそうですが、そのうち192回が今回停止した古里1号です(3)。運転期間35年とすると、年当たり5回半のペースで停止しています。
 (=^・^=)は安全性が確認されるまで稼働を止めるよう韓国に要求すべきだと思います。でも安倍出戻り総理は何もしません。安倍出戻り総理は国民の安全より韓国や原発が大事みたいです。

<余談>
(=^・^=)の主張を海外にも発信したいので英文を付けます。あってますかね!(=^・^=)の英語力は中学生並みです。
18 at around 1:00 am November 28, commercial nuclear power plants in South Korea's oldest, (Busan, 580,000 kilowatts output) Kori Unit 1 nuclear power plant has stopped operating at fault. Officials are "seen as a failure of turbine equipment system. In an effort to understand the exact cause" he said.The nuclear power plant has just caused the trouble and all loss of power accident, emergency diesel generators such as stopping.
 About 200km from Kyushu, is located at about 70km from Tsushima Kori nuclear power plant. Wind around here, so is blowing from north to south in general, radioactive large amount of material will be flying to the northern Kyushu and Tsushima accident once they arise.
 see Fig.1
But (=^・^=) thinks "wind" so is blowing towards Japan, the impact on Korea is less.
 The oldest (older) nuclear power plant, the nuclear power plant celebrated 30 years of design life in 2007 in South Korea, which began operating in 1978, but was extended in '10. In addition, it has just finished the regular inspection October 5.
Kori nuclear power plant has caused the trouble, even recently.
February 9, 2012 : All power loss (Kori No1 Unit)
October 2, 2012 :Emergency power loss - October 2, 2012
June 2013 - :fabrication of the inspection report of the part discovered, was stopped for part replacement (2).
There was a break in the operation 673 times in 35 years nuclear power plant in Korea. Interruption of operation 192 times has been happening in Kori Unit 1 that stopped this time. If you '35 operating period, it is stopped at a rate of five and a half times per year.
(=^・^=) thinks that Prime Minister Abe should request to South Korea so as to stop the operation until safety is confirmed. But Prime Minister Abe does not do anything.Those of South Korea and nuclear power is more important than the safety of the people in the Prime Minister Abe.

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)Chosun Online | 朝鮮日報
(2)Kori Nuclear Power Plant - Wikipedia, the free encyclopedia
(3)原発運転開始から35年 稼動中断は672回=韓国
  1. 2013/11/28(木) 20:22:47|
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チェルノブイリは0.3mSv/h,福島は300μSv/h-NHKのおかしな報道

 2013年11月26日の21時台のNHKの番組を見ていてら
  チェルノブイリについて、
「1時間当たり0.3ミリシーベルトで3時間で一般人の年間の被ばく限度超える」
と報じていますが、福島については
 「1時間当たり300マイクロシーベルト」
と報じています。
 でも300マイクロシーベルトは0.3ミリシーベルトでどちらも同じです。
brg131127a.gif brg131127b.gif
 (a)福島第一原発燃料取り出し現場                 (b)チェルノブイリ原発の立ち入り禁止区域
 図―1 2013年11月26日21時からのNHKの番組をキャプチャー

同じ0.3ミリシーベルトなのに、単位でごかまし、チェルノブイリは危険で福島は安全ともとれる報道です。
 NHKは26日の21時からの放送で福島第一原発の使用済み核燃料の取り出しの様子と1986年に事故を起こしたチェルノブイリ原子力発電所(1)の様子を放送していました。
 「(福島第一原発の使用済み核燃料取り出し)作業は慎重をきして進められていました」とのコメントを最初にいれ、その後に福島第一原発4号機の9月と放送日(11月26日)の4号機の画像をならべ
 「前回、今年9月に訪れた際には水素爆発の生々しい傷跡が見て取れましたが、2ヶ月が過ぎた今回、その後はカバーで見えなくなっていました。」とアナウンスし、第一原発が安全になったような印象を与える内容でした。
brg131127c.gif
 ※NHKの11月26日21時から番組をキャプチャー
 図ー2 9月と放送日(11月)の画像を並べ安全を誤解させるNHKの放送

 その放送の中で、福島第一原発の核燃料の取り出し現場の放射線量を図―1(a)のように空間線量を1時間当たり300マイクロシーベルトと放送しています。でもこれがどのような値であるかは説明はあませんでした。
 これに続きチェルノブイリ原発のルポが放送されています。そこで「立ち入り禁止」の表示を放送したと、
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  ※NHKの11月26日21時から番組をキャプチャー
 図ー3 チェルノブイリにかかげられた立ち入り禁止の表示

 図ー1(b)に示すように「1時間当たり0.3ミリシーベルトで」と放送し、さらに厳しい状況を説明するためでしょうか「3時間で一般人の年間の被ばく限度超える」と放送しています。
 でも
  「1,000 mSv(ミリシーベルト) = 1,000,000 μSv(マイクロシーベルト)」(2)です。300マイクロシーベルトは0.3ミリシーベルトです。チェルノブイリと同じです。ただ単位を変えて同じではないような印象を与えています。
 NHKはチェルノブイリと福島は同じなのにさも、福島は安全みたいな報道です。

<余談>
 (=^・^=)はNHKに明確な意図を感じます。300マイクロシーベルトと0.3ミリシーベルトとは同じですが、放送を見ていた方のうちどれだけの方が気づいたでしょうか?NHKは福島は「安全」と曲解されるようなデタラメ報道をしていると思います。こんなデタラメ報道をするNHKから、(=^・^=)はTVを持っているとの理由だけで受信料との名目のカツアゲにあってます。NHKには存在意義はありません。
 そればかりではありません。NHKは過去にもたくさんの嘘報道(3)~(15)を流しています。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)チェルノブイリ原子力発電所事故の概要 (02-07-04-11) - ATOMICA -
(2)シーベルト - Wikipedia
(3)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島産あんぽ柿は問題ない!
(4)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島県産米は国よりもさらに厳しい基準
(5)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道-汚染水漏れの影響はなく福島の魚は安全!
(6)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月1週)
(7)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道-福島県沖の魚介類からは放射性物質は見つからない
(8)めげ猫「タマ」の日記 NHK嘘報道-福島汚水漏れで放射線の放射線量は100ミリシーベルト/時 実際は高すぎて測れない
(9)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道-双葉町の住民は7,000人、でも実際は6,256人
(10)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道-岡山は福島と並ぶモモの産地、生産量は3割
(11)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道 -ロボットがいるから原発は大丈夫―
(12)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道?-福島第一原発の新装置は放射性物質が除去できる。-
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島原発の嘘報道を繰り返すNHK!―福島第一原発独占取材は東電のPR?―
(14)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島第一原発貯水槽汚水漏れは3重の層を破った―
(15)めげ猫「タマ」の日記 NHK嘘報道―福島第一原発で漏れた水は1万ベクレル/cc、でも実際は29万ベクレル/cc
  1. 2013/11/27(水) 20:20:44|
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福島第一原発で実施されている汚染水流出防止対策

 福島第一原発では、高濃度の放射性物質を含んだ汚染水が海に流れてだしています。(=^・^=)はそのルートが2ないし3あると思っています(1)。
 ①原子炉・タービン建屋から流れ出した汚染水が港湾内に流れ、港湾口から出る。
 ②港湾内の汚染水が5,6号機に冷却用として汲み上げられ港湾外へ
 ③タンクから漏れた汚染水や原子炉爆発時にばら撒かれた汚染水が、雨が降ったりすると海に流されるルート
です。
brg131022a.gif
 ※(1)より転載
 図―1 (=^・^=)の考える汚染水流出ルート

1.原子炉・タービン建屋由来の汚染水対策
 原子炉建屋にはメルトスールを起こしたどろどろに溶けた核燃料がありますが、冷却の為に水を入れたり(2)、地下水が流れ込ん(3)で大量の水が流れ込んでいますが、溶けた燃料で汚染され高い濃度の放射性物質を含む汚染水が誕生しています。
 brg131126a.gif  brg131126b.gif
 (a)セシウム、全ベータ             (b)トリチウム
  ※1 データは(3)中の「水処理設備の放射能濃度測定結果 」を集計
  ※2 全ベータの詳細については(=^・^=)の過去の記事(4)を見てください。
  ※3 トリチウムの詳細については(=^・^=)の過去の記事(5)を見てください。
  図―2 タービン建屋からくみ上げられた汚染水の濃度推移

 概ね
  放射性セシウムで1リットル当たり1億ベクレル
  全ベータで1リットル当たり5千万ベクレル
  トリチウムで1リットル当たり50~100万ベクレル
程度でしょうか?
 これが海に漏れだしたら大変なことになります。そこでいくつかの対策を取っています。
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  ※リファレンスについては以下を参照
  図―3 福島第一原発の汚染水漏えい対策

①溢れたないように汚染水を汲み上げる
 原子炉やタービン建屋には隙間が空いていてそこから地下水が入り込んでいます(6)。
brg130906c.jpg
  ※(7)を転載
  図-5 タービン建屋に流れ込む地下水

 その結果、汚染水の総量はどんどん増えています。
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 ※東京電力の発表(8)中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」を集計
  図―6 増え続ける福島第一原発の汚染水の総量

 現状は50万トン弱です。また過去3ヶ月(9月18日~11月19日)を平均すると1日当たり690トンのペースで増えています。
 ほおっておくと、原子炉やタービン建屋から溢れてしまうので、東京電力はタービン建屋から汚染水を汲み上げセシウムと汚染水を分離したあと、タンクに保管しています(2)。

②漏れた汚染水はブロックし汲み上げる
 ①の対策を実施しても原子炉建屋やタービン建屋から漏れる可能性がありますし、過去(汚染水漏えい対策実施前)に漏れた汚染水は確実に残っています(1)。そこで外に出た汚染水が海に流れ出ないように、海岸側の地下に水を通さない「遮水壁」を作っています(9)。
 遮水壁に向かって水が流れ込むと、地下水位が上昇し溢れ出す危険があります。陸側の「遮水壁」工事中には遮水壁近くの地下水位が上昇しえいました(10)
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 (a)地下水の水位            (b)井戸の位置
 ※1(11)を転載
  図―7 「遮水壁」工事中に上昇する福島第一原発海岸側の地下水位

そこで遮水壁の手前にウエルポイントを設け、そこから汚染水を汲み上げタービン建屋に戻しています(12)。
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 ※(13)より引用
 図―8 遮水壁前の汚染水汲み上げ場所(ウエルポイント)

 そして東電は遮水壁およびウエルポイントを挟んで汚染水濃度を測定するための井戸を掘っています(2)。図―1は一つの断面を示していますが、観測用の井戸は水平方向にも広がっています。
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 ※(14)とgoogle Mapより作成
  図ー8 汚染水観測用井戸と遮水壁

③海側遮水壁
 汚染水が海に流れた込んだことを想定し海側の遮水壁の工事を進めています(15)。これが完成すれば海に汚染水が流れとも、海側遮水壁の内側ならブロックできると思います。
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  ※(16)とGoogle Mapより作成
  図―9 海側遮水壁の平面

 ただし、完成予定は2014年の9月末なので(16)、できてみないと効果は分からないと思います。仮に効果があるとすると、遮水壁内に漏れた汚染水が溜まるので、汲み上げない限り溢れてしまうと思います。また、汲み上げると、汚染水の増え方が加速します。

④地下水バイパス
 原子炉建屋やタービン建屋に入る前に地下水を海に流す計画がありますが(6)、2013年4月には設備は完成しているのですが(16)、上流側で汚染水漏れが見つかり頓挫しています(7)。

2.港湾に出た汚染水の流出防止対策
 福島第一原発の港湾に出た汚染水が移動しないようにシルトフェンスを張っています。
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  ※(17)とGoogle Mapより作成
 図-10 福島第一原発港湾ないシルトフェンス

以下にシルトフェンスを示しますが、ただのプラスチック製の膜みたいで完全は水の流れを止められません。

  ※(18)より引用
 図ー11 交換の為に引上げらたシルトフェンス

 実際に5,6号機側ではシルトフェンスの内側から冷却の為に海水をくみ上げていますが、海水がなくったなんてことはないみたいです。シルトフェンスがあろうが無かろうが、汲み上げた海水と同じ量が流れ込んでくるみたいです。長期的にみれば入った量と出た量は均衡し、なんの効果もない設備だと(=^・^=)は思います。

3.排水溝の汚染水漏れ対策
 雨が降れば、タンクから漏れた汚染水や原子炉爆発時にばら撒かれた汚染水が雨水と一緒に流れると思います。その一部は排水溝に入ります。排水項のとある地点の放射性物質濃度の推移を示します。
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 ※2 降雨量は気象庁のデータ(18)中の浪江による。
 図ー12 排水溝の放射性物質濃度と降雨量

以下に排水溝とサンプリングポイントを示します。
 ※ リファレンスは図1の※1と同じ
 図ー13 福島第一原発内の排水溝とサンプリングポイント 

 高い放射性物質濃度が確認される度に土嚢で堰とめた汚染水を汲み上げたりしてるみたいです。
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 ※(19)を引用
 図ー14 土嚢でせき止め汚染水を汲み上げる様子


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 放射性物質が見つからなくても汚染魚は生まれる。
(2)廃炉措置等に向けた取り組みの進捗状況 2013年10月31日(第9回事務局会議)【資料2】中長期ロードマップ進捗状況(概要版)(2.91MB) PDF
(3)報道配布資料|東京電力
(4)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(5)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(6)地下水バイパスの取り組みについて~汚染水を増やさないために~|東京電力
(7)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月1週)―地下水バイパス破綻-
(8)http://www.tepco.co.jp/cc/press/index-j.html
(9)特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|原子力規制委員会
(10)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(7月5週)―海側の地下水位が急上昇-
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の海側地下水位が急上昇ーあと10日で地面から吹き出す?-
(12)福島第一原子力発電所 1-2号機取水口間のウェルポイント(一部)からの地下水汲み上げ開始について(PDF 180KB)
(13)東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所 1-2号機取水口間のウェルポイント(一部)からの地下水汲み上げ開始について
(14)2013年11月22日タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について
(15)汚染水処理対策委員会 2013年11月15日(第9回)【資料4】東京電力株式会社からの報告(1.35MB)PDF
(16)地下水バイパスの進捗状況および 稼働に向けた準備について
(17)1.海水の分析結果(福島第一港湾外近傍)
(18)東京電力 写真・動画集| シルトフェンスの交換作業
(19)東京電力 写真・動画集| 第9回福島県原子力発電所の廃炉に関する安全協議会説明資料
  1. 2013/11/26(火) 21:13:02|
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原発事故から2年8ヶ月、福島県二本市の死者は10%増

 福島県の2013年10月中(11月1日付)の人口動態が福島県のホームページにアップされていました(1)。そこで、福島県内でも放射性物質汚染が酷いと思われる福島県二本松市の各年の3月~10月の死者数をまとめると
  2010年3月~翌10月 447人
  2013年3月~翌10月 491人
で原発事故前に比べ7%も上昇しています。以下に各年の3月から9月の死亡者の推移を示します。
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※1(1)を集計
 ※2 二本松市は震災犠牲者(関連死を含む)はいません(2)。
図―1 福島県二本松市の毎年3月から9月の死亡者推移

比較の為に宮城県の死者数の推移を示しますが、二本松市のような顕著な増加はありません。
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 ※(3)を集計
 ※震災犠牲者(4)を除く
図―2 震災犠牲者を除く、宮城県の死者数推移

 福島県二本松市は二本松市(にほんまつし)は、福島県の北に位置する市で、人口約5万7千人、面積340キロ㎡で、安達太良山と阿武隈川で知られるそうです(5)。農業生産額は約67億円で、福島市、郡山市についで第
三位ですが(6)、福島市や郡山市の人口は30万人規模ですので、極めて農業が盛んな市でもあります。福島第一原発事故では大量の放射性物質に襲われ、厚生労働省の発表によれば2011年産米からは1キログラム当たり470ベクレルの放射性セシウムを含むお米が見つかっています(7)。
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 ※(1)を集計
 図―3 福島県北部地域の2011年産米の放射性セシウム濃度(最高値)

また、避難区域に隣接し、人の住む場所としては福島県内でも放射線量が高い場所の一つです。
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 (a)福島県内の位置                    (b)周辺図
 ※(8)で作成
 図―4 福島県二本松市の位置と線量
 
一方で近隣の福島市や伊達市に比べ除染が遅れたそうです(9)。
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 ※1(10)をキャプチャ
 ※2 撮影は2012年3月頃
 図―5 二本松市の田んぼの空間線量率

<余談>
 2013年11月24日に二本松市の市町選挙があり、現職が落選しました(11)。
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 ※(12)を2013年11月25日にキャプチャー
 図―6 現職市長の落選を報る福島県の地方紙(福島民報)

 原発事故に急に「喪中」が増えたら誰だって「行政」に不信感をもちますよね。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県の推計人口
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 地震災害情報中の「平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報」
(3)統計データ/宮城県推計人口(月報) - 宮城県公式ウェブサイト
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島県では、12%も死亡率が上がった。-この1年-
(5)二本松市 - Wikipedia
(6)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県市町村民経済計算 報告書中の「第1章 市町村内総生産(Excel形式:513KB)」
(7)報道発表資料 |厚生労働省
(8)[PDF]文部科学省による福島県西部の 航空機モニタリングの測定結果について
(9)福島の汚染土 仮置き場、設置進まず : 震災情報 : 東日本大震災 : YOMIURI ONLINE(読売新聞)
(10)それでも希望のタネをまく ~福島農家2年めの試練~ - YouTube
(11)めげ猫「タマ」の日記 現職W敗戦―11月24日の福島県の首長選
(12)福島民報

  1. 2013/11/25(月) 20:19:58|
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現職W敗戦―11月24日の福島県の首長選

2013年11月24日に福島県二本松市と広野町のの町長選が行われました。どちらも現職が敗れました(1)。現職W落選です。市長選では、郡山、いわき、福島に続き4連敗です(2)。福島県の大きな都市だでなく小規模な都市まで、現職が落選しています。

<余談>
 これは現職の首長に対する不信任でなく「行政」に対する不信だと思います。市長の首を挿げ替えても復興が進むとは(=^・^=)には思えません。可能な事を一つ一つ実施していくしか方法はないと思います。でも膨大な時間がかかります。現職の市長が次々に落選していく福島の現状をみると、忍耐を超えてるのかもしれません。
以下に先週(11月17日)に現職が敗れた福島市市長選の福島県のテレビ局のFCTの出口調査結果を示します。
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 ※(3)をキャプチャー
 図―1 福島市長選の投票行動

 除染が遅い事が判断材料になっています。現職が敗れた福島県二本松市では原発事故後に死者数がふてています、
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 ※(4)を転載
 図―2 福島県二本松市の死者数の推移

多くの市民の方ははなんとく「忌中」が増えたなと感じたと思います。それでも行政がないもしなかったら・・・


-参考にしたサイト様および(=^・^=)が引用した過去の記事-
(1)福島の首長選また現職落選 二本松市長選も広野町長選も:朝日新聞デジタル
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島県の市長選は現職3連敗―福島原発事故被害は忍耐を超える?
(3)福島中央テレビ [FCTニュース]
(4)めげ猫「タマ」の日記 原発事故から2年半、福島県二本市の死者は増加したまま
  1. 2013/11/24(日) 22:07:40|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月4週)―福島のそばは基準超!でも出荷制限なしー

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。11月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き先週に続きしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
  ①検査数2000件中14件の基準値超え(全体の1%)
  ②平均は、1キログラム当たり7ベクレル、最大2900ベクレル(長野県産チャナメツムタケ(野生のキノコ))。
  ③基準超の食品が福島、群馬、山梨、長野
で見つかっています。
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   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(4)を参照
   ※3 長野・山梨はすべて野生キノコ
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2013年11月4週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.福島県産そばから基準超のセシウムーでも出荷制限無し
 福島県白河市の旧大屋村のソバから1キログラム当たり
  セシウム134 29.7ベクレル
  セシウム137 79.9ベクレル
  合計     100.6ベクレル
で、基準値の1キログラム当たり100ベクレル(5)を超えていますが、出荷制限がありません。多分、上位二けたで四捨五入すれば100ベクレルで基準値と同じなので、対象外ととのロジック(5)だと思いますが、間違いなく基準値超えです。
 以下に福島県白河市の旧大屋村のセシウム分布を示します。
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 ※(1)と(2)の「 25年産米に関する作付け制限等の対象地域地図・PDF(平成25年3月19日現在)」より作成
 図―2 福島県白河市の旧大屋村

 旧大屋村は白河市の中では高めですが、福島県全体からにれば放射性セシウム濃度は高い値ではありません。福島県の発表(2)では、他の場所のソバから基準値を超える放射性セシウムは見つかっていませんが、(=^・^=)はたまただと思います。白河市は旧大屋村では2013年は14件の検査がありますが、それより放射性セシウムの酷い伊達市はたった1件です。

2.福島県産米全袋検査の検出限界値はスクリーニングレベル以上
 福島県では、福島県産米の全数を検査しており福島県産米は安全であると主張しています。福島県の検査は簡易的な全袋検査と精密検査の二本立てです(8)。11月1日の福島県の発表((7)の「(2)詳細検査結果 ○ 平成25年11月1日公表(PDF形式)」)によると
  簡易検査 ― スクリーニングレベル超
  精密検査 ― 検出限界以下
の結果が出たそうです。精密検査で検出限界以下だったので、スクリーニングレベルそのもが、福島県産米袋検査の検出限界値より低いことになります。
簡易検査のスクリーニングレベルを福島県はなぜか公表してませんが、検査映像などをみると
 1キログラム当たり74ベクレル
みたいです。
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 ※(8)より転載
 図ー3 福島県産米全袋検査スクリーニングレベル

 基準値が1キログラム当たり100ベクレルなのに検出限界値が74ベクレル以上では、福島県全袋検査はまともな検査とは言えないと思います。
 福島県の米の精密検査結果の発表(7)みると、検査した理由を
「スクリーニングレベルを超過した場合は、ゲルマニウム半導体検出器による精密検査を実施する」
としか記載しておらず、スクリーニングレベルも全袋検査(簡易検査)の値も記載がありません。普通だったら記載すると思います。(=^・^=)はそんな値を掲載したら、誤差が非常に大きい事が分かり福島県産米全袋検査が信用されなくなるのを恐れているからだと想像しています。

3.伊達のヤマメのセシウム濃度は上昇中
 福島県の多数のため池の底の土から高濃度の放射性セシウムが見つかったそうです。最大では1キログラム当たり37万ベクレルです(9)。セシウムが土と一緒に流れださないか(=^・^=)は心配です。そこで、福島県内でも比較的放射線汚染の酷い(10)、福島県伊達市のヤマメ(淡水魚)の放射性セシウム濃度の推移を調べてみました。
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 ※(1)を集計
 図―4 福島県伊達市産放射性セシウム濃度の推移

 確り上昇中です。伊達市のヤマメには出荷制限がかかっているので、食べる心配はありませんが、そのうち農産物に移ったりして・・・

<余談>
 ・基準値超へも出荷制限されないフクシマ産品
 ・検査結果が信用できないフクシマ産品
 ・放射性セシウム濃度が上がるフクシマ産品
食品中の放射性物質検査結果を見ていると(=^・^=)は危険を感じ不安になります。(=^・^=)はフクシマに3つの原則を決めています。すなわち
 「行かない」、「買わない」、「食べない」
です。これは風評被害でなく正当な自己防衛です。

―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)福島県ホームページ - 組織別 - 公表日ごとのモニタリング検査結果
(3)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月3週)―結局は汚染シイタケを放置した茨城県ー
(4)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(5)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(6)文部科学省による福島県西部の航空機モニタリングの測定結果について(平成23年9月12日) | 原子力規制委員会
(7)福島県ホームページ - 組織別 - 【稲作】25年産稲の作付制限及び25年産米の全量生産出荷管理の対象区域について
(8)めげ猫「タマ」の日記 今年(2013年)もデタラメ―福島県産米全袋検査
(9)3割で土壌8000ベクレル超 農業用ダム・ため池のセシウム 水は管理目標以下 | 県内ニュース | 福島民報
(10)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?
  1. 2013/11/23(土) 21:10:11|
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トラブルいっぱい!福島原発(11月4週)―屋上から湯気3回-

 
東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(11月16日から22日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.今週も「湯気」
先週に続き、今週も福島第一原発3号機原子炉建屋5階中央部からの湯気が出ています。
  ①11月16日午前8時10分頃から16時20分頃(2)(3)
  ②11月17日午前7時40分頃から16時前(3)(4)
  ③11月18日午前7時52分頃から20日午前7時59分頃(4)(5)
近々では
 9月は13日、15日、17日,18日、26日
10月は1日、2日、5日、8日、10日、16日、18日、19日、20日、22日、29日,30日
11月は1日、6日、9日、12日、14日、16日
に湯気が見つかっています(1)(2)(3)。

2.壊れた核燃料棒は燃料プールに放置
 福島第1原発の使用済み燃料プール内にある燃料棒84体が東日本大震災前から損傷していたことが15日から21日のかけて発覚しました。うち1号機では70本が壊れたまま放置されており、燃料プール内に保管されている使用済み燃料292体の4分の1に相当します(6)(7)。損傷燃料が1号機に集中している理由について、東電は「1号機は当社で最も古い原発で、燃料棒の製造時、品質管理に問題があり粗悪品が多かったと聞いている。2号機以降は燃料棒の改良が進み、品質は改善した」と説明したそうです。また初めて燃料が壊れているのが見つかったのが1973年(6)ですので、不良の燃料棒が多数でてそのまま処理方法も決められず長いものは40年以上に渡り核燃料プールの中に放置されていたことになります。

3.窒素ガス分離装置が停止
 福島第一原発では、水素が発生し「水素爆発」を起こしました(8)。
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 ※(7)を転載
 図-1 水素爆発する福島第一原発

 水素爆発を防止するために、福島第一原発では空気中の窒素ガスを取り込み、原子炉に送り込んでいます(8)。
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 ※(7)を転載
 図―2 福島第一原発の窒素ガス封入装置

 この装置は「窒素分離装置」と呼ばれていますが通常使う装置と非常用の装置がありますが、11月19日、非常用の装置の手動で点検したら、供給ラインにある弁が開きませんでした。保管規則(特定原子力施設の保安第1編第25条に定める運転上の制限)に触れてしまったので、原子力規制委員会に連絡したそうです(9)。原因は分かってみたいですが、別の窒素分離装置が10月1日に止まったばかりです。(=^・^=)は不安です。

4.撮られてはならない物が取られる
 11月21日に4号機で取り出された核燃料の共用プールへの移動がありました。その様子はテレビ局が空撮していたのですが、そこには「原子炉等規制法に定められる「特定核燃料物質の防護のために講ずべき措置」に抵触する事項」が含まれていたそうです(10)。
 以下に映像を示します。
brg131122a.gif brg131122b.gif
(a)                            (b)
 ※1(a)テレビ朝日2013年11月21日22時台の番組からキャプチャー
※2(b)Google Mapから作成
 図―3 4号機出口から運びだされる使用済み核燃料と撮影方向

 警備しているのが5人とか、4号機の建屋の入口に隙間があるけど警備員がいないとか、テロする人には美味しい情報が載っています。本件ですが東電抗議(10)後も多くのマスコミで流していたので、(=^・^=)が自粛してもしょうがないと思いあえて写真を記載しました。
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 ※(11)よりキャプチャー
 図―4 1面トップで核燃料輸送の様子を報じる福島県地元紙(福島民報)11月22日朝刊


<余談>
 最近、福島第一原発のトラブルが続発しているような気がします。今週も一部で高い濃度の汚染水が見つかったのですが、記事が長くなるので割愛しました。別の機会に書きたいと思います。
 

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(11月3週)―タンクから汚染水もれ-
(2)2013年11月16日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(3) 2013年11月17日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在
(4)2013年11月18日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時30分現在】
(5)2013年11月20日東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について 【午後3時現在】
(6)河北新報 東北のニュース/福島第1原発 破損燃料、新たに4体 廃炉工程影響必至 
(7)河北新報 東北のニュース/福島第1原発1号機 燃料震災前破損70体 全体の4分の1
(8)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(10月1週)―汚水漏れが大盛況―
(9)2013年11月20日福島第一原子力発電所非常用窒素ガス分離装置の不具合について(PDF 57.9KB
(10)2013年11月21日福島第一原子力発電所4号機使用済燃料プールからの燃料取り出し作業における核物質防護に関するご留意のお願い
(11)福島民報

  1. 2013/11/22(金) 21:27:11|
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柏崎刈羽原発再稼働審査―おかしな内容―

 11月21日に東電、柏崎刈羽原発の安全審査が開催されました(1)。(=^・^=)なりにみたのですが、東電のおかしな説明が一杯あった気がします。(=^・^=)の印象は想定される災害やテロに対して安全対策をしたのでなく、実施した安全対策に合わせて災害やテロを想定している感じです。

1.気象条件が気象庁のデータと違う
 以下に東電が主張する過去の最大風速と(=^・^=)が調べた過去の最大瞬間風速を示します。
 表―1 東電と気象庁の最大風速の比較
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 ※(1)(3)より作成

 柏崎は気象庁のデータと一致していましたが、新潟と上越(高田)は気象のデータより小さい値をだしています。特に上越は東電は毎秒23.1mを主張していますが、気象庁のデータ(3)では倍近い毎秒40.3m です。 良く見ると「10分間平均風速」と書いていましたが、項目は「気象庁観測極値」です。気象のデータと見比べないとこの意味分かりません。
 なお東電は最も大きい風速を40.1m/sとしています。これを見たら誰って、最大瞬間風速の最大値だと思います。
 東電は柏崎の積雪量を最大で167cmと主張していますが、1984年3月8日に171cmを記録しています(3)。


2.活断層は遠い場所だけ評価
 東電は活断層の評価を変更したり、追加したりしていますが、評価を変更しないものもあります。以下に東電が主張する活断層と 活断層研究会(1991)によってまとめられた活断層の比較を示します。
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 ※(1)と(4)で作成
 図-1 東電が主張する活断層と 活断層研究会(1991)によってまとめられた活断層の比較

 図の青い分は2007年の地震(中越沖地震)の余震域(5)と同じなので中越沖地震によるもので、評価せざるを得なかったと思いますが、これを除くと評価を変更したものは遠くにあるもののみで、中間にはるもは評価をそのままし、近くにあるものは評価の対象すらしてない気が(=^・^=)にはします。
 
3.地震空白域は評価しません。
 柏崎刈羽原発の直ぐ西側にはプレート境界が走っていますが、柏崎刈羽第一原発の西側にあたる新潟県新潟市沖〜上越地方は地震の空白域です。空白域は大地震の前兆としてみられることもあるそうです(6)。
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 ※(7)を引用
 図ー3 東日本の海底地形とプレート境界

 出の東電の津波評価にはこの部分の地震は入っていません。
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 ※(1)より作成
 図ー4 東電が想定する津波の波源

 東京電力は貞観地震(じょうがんじしん)に対して「波源確定のためには、さらなる調査・研究が必要と考えた。」(8)として、危険である可能性があるに実質的になにも対策を取らず放置していました。でも、想定して対策を取っていれは福島原発事故は防げた可能性があります(9)。反省がないって感じです。
 ただし、この部分を波源として想定すると津波の高さが大幅に増加し今の対策では対応できないような気が(=^・^=)にはします。

4.使えないフィルターベントを記載
 フィルター付きベントについては「本工事計画認可申請書と同時に申請する「柏崎刈羽原子力発電所原子炉設置変更許可申請書(6号及び7号原子炉施設の変更)」に記載のある,高圧代替注水系については,設計の詳細が確定次第,また,代替格納容器圧力逃がし装置については,設計の詳細が確定し,立地自治体の了解が得られ次第,別途工事計画の認可申請を実施する。」として(10)、現状では使えません。でも確り説明していました(1)(2)。さすがに原子力規制委員会からつこまれましたが・・・

<余談>
 (=^・^=)はリスクにない技術はないと思っています。車は交通事故を起こしますし、飛行機は墜落します。携帯だって破裂します(11)。それでも使うには、リスク以上のメリットがあるからだと思います。
 発電所のメリットは電気をつくることだと思います。でも柏崎刈羽原発は立地している新潟県に電気を供給していません。新潟県の大多数の方は、柏崎刈羽原発にメリットを感じていないと思います。でも、福島と同じような事故が起これば新潟県は滅びます(12)。メリットのない方にリスクだけ負わせるのは間違っていると思います。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第50回原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合|政策課題|原子力規制委員会
(2)▶ 第50回 原子力発電所の新規制基準適合性に係る審査会合 (平成25年11月21日) - YouTubeの4時目くらいから
(3)気象庁 | 過去の気象データ検索
(4)6.2 活断層
(5)気象庁 | 「平成19年(2007年)新潟県中越沖地震」の特集
(6)地震空白域 - Wikipedia
(7)めげ猫「タマ」の日記 危険が一杯の柏崎刈羽原発
(8)120620】福島原子力事故調査報告書の公表について|TEPCOニュース|東京電力
(9)めげ猫「タマ」の日記 東京電力はお金をケチって福島原発事故を起こした?―吉田所長死亡で迷宮入り
(10)柏崎刈羽原子力発電所6,7号機における新規制基準への適合申請について|東京電力
(11)重要なお知らせ : 三菱電機製携帯電話「FOMA D902i」対応の電池パック「D06」の一部取替・回収のお知らせ | NTTドコモ
(12)めげ猫「タマ」の日記 柏崎刈羽原発が事故れば新潟県は滅びる
  1. 2013/11/21(木) 20:40:43|
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