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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県民って福島産を食べてるの?

 福島産を福島の皆さんが食べているか、(=^・^=)なりに推計したら「食べていない」との人が半数との結論になりました。
 福島の地方紙、福島民報の報道によると、福島県が首都圏、関西圏、九州圏および福島県について福島県はインターネットを利用して「福島産を購入していない人の割合」等を調査したそうです。それによると
  首都圏 対象1024人中 21.5%
  関西圏 対象 623人中 33.7%
  九州圏 対象 222人中 35.1%
  福島県 対象 222人中―記事には記載なし―
こんな報道がでると、福島県民は福島産をどれだけ買っているか逆に興味が湧きます。そこで(=^・^=)なりに調べてみました。
 以下に福島県商工連合会が2014年9月に福島県産の加工食品の販売促進の為におこなった「福島の美味しいもの食のフェア白河」(2)(3)に来場者に
「福島県産の食品へのイメージ」
を聞いたところ下記の結果になったそうです。
福島産は安心、とても安心が半分しかないアンケート結果
 ※(4)を引用
 図―1 福島産のイメージ(福島の美味しいもの食のフェア白河来場者)

とても安心が35.4%、安心が19.0%で合計で54.4%で、半分程度です。ただこのアンケートは「福島の美味しいもの食のフェア」で行われたものです。来場者はそれなりに「福島産」に関心が高い人で、普通の福島県民よりは「福島産」に対する抵抗感が少ないと思います。もし、対象を一般に広げたらこの割合は大幅に下がるはずです。このアンケートの結果で言えることは
 福島県民の多く(少なくとも半数)は「福島産」を「とても安心」とも「安心」とも思っていない
事実です。
 次に福島県は2014年8月に行った「県政世論調査」です(5)。
 問14「あたは、日ごろから健全な食生活をおこなうために「食育」に関するか活動や行動を実践していますか。」との質問で「より安全な食品の購入」と52%の方が答えています。すでに述べた通り半数以上の方が福島産を「安心」とは思っていないので、より安全な食品とは「福島県外産」です。また問16で「(福島)県産の食材を積極的に購入する」と答えたのは半分を下回る44.5%です。
 以上を総合的に考えると、福島の方の半分程度は福島県産を避けていることになります。


<余談>
 福島県は昨年5月に「本県の正確な情報の発信に努めながら、復興に向けて全力で取り組んでまいります。」と主張していました(6)。でも放射線に関する情報はデマだらけです(7)。福島の方も警戒すると思います。
 福島県郡山市にも乳業メーカーがあります(8)。乳業メーカーのすぐ傍にはスーパーもあります(9)。そのの乳業メーカー製品は美味しいそうです(10)。
 乳業メーカーの傍にある福島県のスーパー
  ※google mapと(8)(9)で作成
 図―2 福島県郡山市の乳業メーカー近くのスーパー

でもスーパーのチラシには福島産の牛乳はありません(9)。
北海道産はあっても福島産牛乳が載っていない福島県の乳業メーカー傍のスーパーのチラシ
 ※(9)を抜粋
 図―3 福島産牛乳が載っていない福島県の乳業メーカー側のスーパーのチラシ

当然の結果です。(=^・^=)は福島の方を見習い「フクシマ産」は食べません。

 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)県外購入者、半年前より微増 県産農林水産品 | 県内ニュース | 福島民報
(2)福島の美味しいもの食のフェア
(3)福島の美味しいもの食のフェア【白河】 | FOODBRAND
(4)【プレスリリース】福島県産食品に対する首都圏及び福島県内消費者の意識調査結果について|福島県商工会連合会
(5)平成26年度「福島県政世論調査」結果 - 福島県ホームページ
(6)週刊ビッグコミックスピリッツ「美味しんぼ」に関する本県の対応について - 福島県ホームページ
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島県の危険な広報
(8)福島県酪農業協同組合 - Wikipedia
(9)ヨークベニマル/お店ガイド
(10)全国でも人気者!酪王牛乳(郡山市) | ふくしま 新発売。
  1. 2015/02/18(水) 19:55:07|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月3週)―北茨城のムラソイは32ベクレル、福島いわきは9.7ベクレルー

食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。2月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週も怪しげなデータがあります(4)。
  ①検査数1030件中0件の基準値超え(全体の0%)
  ②平均は、1キログラム当たり1ベクレル、最大75ベクレル(群馬県産ワカサギ)。
  ③基準超の食品は見つかっていません。実態がそうであれば大変うれしいことですが、検査を操作してこのような結果になるなら、大変怖いことだと思います。
基準超えが無いとする厚労省の発表
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年2月3週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.北茨城のムラソイは32ベクレル、でもいわきは9.7ベクレル
 茨城県北茨城市は茨城県北部の市で、北は福島県いわき市と接しています。
放射能に汚染されているフクシマ
  ※(7)にて作成
  図―2 本記事に出て来る市や町

  茨城県が検査した北茨城市産のムラソイ(魚)から1キログラム当たり32ベクレルのセシウムが見つかりました。でも昨年12月以降の福島県が検査したいわき市のムラソイは9.7ベクレルです。以下に推移を示します。
北茨城より低くでる福島いわき産ムラソイのセシウム濃度
  ※1(1)を集計
  ※2 日付は捕獲日
  図―3 ムラソイのセシウム濃度

 茨城県北茨城市産に比べ福島県いわき市産のムラソイのセシウム濃度が低くなっています。普通に考えれば、福島第一原発に近いいわき市産の方が高いはずです。どちらかの検査がおかしいはずです。先週は仙台市が検査した福島県産アサズキから1キログラム当たり27ベクレルのセシウムが見つかりました。でも、福島県の検査では6件全数で検出限界値未満(ND:セシウムが見つからない事)でした(4)。このような例は他にも沢山あります(8)。福島県の検査は他に比べて低くでるデタラメナ検査です。
 福島県は福島産は検査されており「安全」と主張しています(9)。でも検査そのもに問題があれば、このような主張は成立しません。

2.新地町の切干大根を検査しても、福島市は検査しない福島県
 福島県新地町は福島県沿岸部北部にある町で2011年3月の地震で大変な津波被害をうけましたが(10)、図-2に示す通り放射能汚染は他地域に比べてればマシな所です。一方、福島市は図―2に示す通りそれなりの放射能汚染があります。福島市産の切干大根から2012年2月の検査で1キログラム当たり3000ベクレルのセシウムが見つかりました(11)。それから2年、その後の検査結果が気になります。以下に福島県福島市と新地町産の切干大根の検査結果を示します。
新地は検査しても福島市は検査されない切干大根
※(1)を集計
 図―4 切干大根のセシウム濃度

 福島市の切干大根の検査は3000ベクレルのセシウムがみつかた後の検査結果がありません。しかも出荷制限はされていません(3)。でも放射能汚染のマシな新地町産の切干大根の検査は確りしています。福島県の検査は怪しげな産地を避けています。福島県は福島産は検査されており「安全」と主張していますが(9)、怪しげな産地を避けた検査ではこのような主張は成立しません。

3.検出限界値が上昇しザル化する福島県の検査
 (=^・^=)は以前に福島市のイチゴが検査されていない旨の記事を書きました(12)。その後、福島県は検査したようです。でもおかしな事があります。検査精度が去年に比べ落ちています。以下にに福島市産イチゴの検出限界値の推移を示します。
10ベクレル以上の検出限界値で検査される福島市産のイチゴ
 ※(1)を集計
 図―5 福島産イチゴの検出限界値

 「一般食品の新規制値である放射性セシウム(合算)が100Bq/kgです。 この規制値を満たす為には、定量検査を実施し、測定結果が100Bq/kgと出たとすると、この測定値が信頼できるものでなければなりません。 定量検査においては、測定の基準となる値(ここでは規制値である100Bq)が信頼性をもって測定できる為には、定量下限値は基準値の1/10である必要があります。 つまり、定量下限値が10Bq/kgであれば、測定値の100Bq/kgの信頼性が得られます。」(13)。逆の言い方をすれば検出限界値が1キログラム当たり10ベクレルを超える検査はまともな「精密検査」とは言えません。図―5に示すように福島市産イチゴの検出限界値はすべて1キログラム当たり10ベクレル以上です。まともな検査ではありません。福島県は福島産は検査されており「安全」と主張していますが(9)、精度不足の検査ではこのような主張は成立しません。


<余談>
 ・他より低く出る検査で「安全」とされる福島産
 ・怪しい物は避けた検査で「安全」とされる福島産
 ・精度不足の検査で「安全」とされる福島産
東京電力は福島産を避ける行為を「風評被害」と主張していますが(14)、(=^・^=)は「福島産 食べて応援、あの世行き」にならないか心配です(15)。福島県郡山市産米の全袋検査数は約150万袋で最多です(16)。福島県随一のお米の産地です。関東地方では終わったようですが、福島県内では今(2015年2月17日)も福島産米のテレビCMが流れているみたいです(17)。福島県郡山市産のお米は大変おいしいそうです(18)。検査されており「安全」だと福島県は主張しています(9)(19)。値段はお手頃です(20)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません(21)。
他県産はあっても福島米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―6 福島米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市民を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第917報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月2週)―福島産アサズキから27ベクレル、でも福島県の検査は全数NDー
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 」
(8)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2014年)―福島産は他で測れば10倍に!ー
(9)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(10)新地町 - Wikipedia
(11)食品中の放射性物質の検査結果について(第322報) |報道発表資料|厚生労働省
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島市イチゴ園開園―でも検査はありません―
(13)定量下限と検出下限の違い
(14)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(16)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(17)福島県が制作したTOKIOの国分さんがご出演の「天のつぶ」TVCMを紹介します。 | ふくしま 新発売。
(18)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(19)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(20)14年産米概算金、暴落 東北まとめ | 河北新報オンラインニュース
(21)AEON | 店舗情報 | イオン郡山フェスタ店
  1. 2015/02/17(火) 20:13:53|
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下がらない福島の放射線量

 2月13日に原子力規制委は新しい航空機モニタリング結果を発表しました(1)。過去の結果と比べるとだんだん下がらなくなっています。
以下にこれまでの結果を示します。
2011年の放射線量マップ
 ※1 (2)を抜粋
 ※2 凡例は図―5
 図―1 2011年8月の航空機モニタリング結果

2012年の放射線量マップ
 ※1 (2)中の「第5次航空機モニタリング及び福島第一原子力発電所から80km圏外の航空機モニタリング」で作成
 ※2  80km圏内は5月、80km圏外は6月
 ※3  凡例は図―5
 図―2 2012年6月頃の航空機モニタリング結果

2013年の放射線量マップ
 ※1 (2)中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング (平成25年11月2日~19日測定) 平成26年03月07日」で作成
 ※2  凡例は図―5
 図―3 2013年11月の航空機モニタリング結果

2014年の放射線量マップ
 ※1 (2)中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日」で作成
 ※2  凡例は図―5
 図ー4 2014年11月の航空機モニタリング結果

凡例

 ※(2)を抜粋
 図―5 凡例

 2011年8月頃はセシウム137に対するセシウム134の割合は1:0.9程度だと思います。それが2015年1,2月には1:0.3程度まで低下しています。
セシウム134と137の相関
  ※1(3)を集計
  ※2 牛肉を除く
 図-6 セシウム137と134濃度の相関

セシウム134は2年で半分になりますが、137は半分になるのに30年かかります(4)(5)。2011年8月の100%とした時の放射能の量は以下の変化になります。以下にセシウム由来の放射能の量の見積もりを示します。
セシウム134は無くってもなかなか減らないセシウム137
 ※(4)(5)で計算
 図―7 セシウム由来の放射能量の時間変化(相対値)

 セシウム134は原発事故から4年近くたって、だいぶ少なくなりましたが、セシウム137は減っていませんし、これからもなかなか減りません。福島の放射能の低減は今後は望めません。

<余談>
福島県の地方紙はこの件につて「放射線量が大幅に減少した」と報じていました(6)。確かに原発事故直後と比べれば減っているのは事実です。ただし年前と比べたら殆ど減っていません。
 福島県は放射線量が大幅に下がったと主張しています(7)。
放射線量は大幅に下がったと主張する福島県
 ※(8)中の「 平成27年1月30日発行   [PDFファイル/9.61MB]」を抜粋
 図―8 放射線量が大幅に下がったと主張する福島県

 でも図-8の元なった放射線側器(モニタリングポスト)のデータを詳細にみると2013年初めにおかしな低下があります。
人為的操作で不自然な動きを見せる福島県の放射線量測定値
 ※(9)を集計
 図―9 福島県を代表する放射線測定器(モニタリングポスト)の測定結果

 原因は放射線測定器(モニタリングポスト)を放射線量の低い場所に移したり、周りだけを除染するなどの人為的操作です(10)。
  これからのフクシマを考えるとき、今後は放射線量の低下は望み薄になった事を前提にする必要があると思います。
 こんな怪しげな情報を発信していては、信用されなくなると思います。福島県郡山市産米の全袋検査数は約150万袋で(11)、福島県一位です。福島県随一のお米の産地です。福島県郡山市のお米は美味しく(12)、「安全」だそうです(13)(14)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません(15)。
他県産はあっても福島産米がない福島県郡山市のスーパーのチラシ
  ※(15)を引用
 図―10 福島産米がない福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も郡山市の皆さんを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会
(2)文部科学省による福島県西部の航空機モニタリングの測定結果について | 原子力規制委員会
(3)報道発表資料 |厚生労働省
(4)セシウム - Wikipedia
(5)半減期 - Wikipedia
(6)高線量地域が大幅に減少 福島第一原発80キロ圏 | 東日本大震災 | 福島民報
(7)ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ
(8)めげ猫「タマ」の日記 5月測定器の周りを除染で福島県の放射線量が激減!―補正式が必要
(9)過去の放射線モニタリング結果 - 福島県ホームページ中の「県内7方部 環境放射能測定結果」
(10)めげ猫「タマ」の日記 5月測定器の周りを除染で福島県の放射線量が激減!―補正式が必要
(11)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(12)JA郡山市の米「あさか舞」(コシヒカリ・ひとめぼれ)ネット通販サイト
(13)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(14)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(15)イトーヨーカドー 郡山店
  1. 2015/02/16(月) 19:47:46|
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福島第一原発汚染水(2月2週)―散水される汚染水のトリチウム濃度が上昇中―

福島第一原発の2月2週(2月9日から2月15日)の状況を纏めてました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①外洋の2ポイントからセシウム等の放射性物質
 ②散水される汚染水から1リットル当たり900ベクレルのトリチウム
 ③地下水バイパス井戸から1リットル当たり800ベクレルのトリチウム
 ④海岸付近の井戸から高濃度の放射性物質

1.外洋の2ポイントからセシウム
 今週も先週に続き、外洋からセシウムが見つかっています。
セシウムが複数の場所から見つかった福島第一原発近くの外洋
  ※1  (4)(5)(6)にて作成
  ※2  数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 図―1 福島第一原発近傍の海、排水路および魚での放射性物質濃度

 ①5,6号機放水口北側(2月9日採取)(4)(5)
   全ベータ 13ベクレル
 ②南放水口(2月9日採取)(4)(5)
   セシウム  0.98ベクレル
   全ベータ 13ベクレル
 ③排水路出口T-2(2月8日採取)
   セシウム  2.4ベクレル(6)

外洋の2ポイントからセシウムが見つかってます。以下に南放水口の放射性物質濃度の推移を示します。
セシウムが見つかる南放水口付近の海水
  ※1(5)を集計
  ※2 NDは検出限界未満を示します。
 図―2 南放水口の放射性物質濃度

下がっている様子がありません。

2.散水される汚染水のトリチウム濃度が上昇中

 福島第一原発の汚染水タンクの周りには、タンクから汚染水が流れ出ても外に漏れ出ないように周りに「堰」が作られています(8)。
雨水がたまってしまう福島第一汚染水タンク周りの堰
 ※(9)を引用
 図―3 汚染水タンクの回りに設けられた「堰」と、溜まった雨水

雨が降ると、堰の中に雨水が溜まるので何処かに捨てるか、貯め込むかしなくてはいけません。東京電力は「堰」にたまった汚染水を福島第一原発敷地内に散水しています(10)。以下に散水される汚染水のトリチウム濃度の推移を示します。
上昇する散水される汚染水のトリチウム濃度
※(11)を集計
 図―4 散水される「堰」内の汚染水のトリチウム濃度

 この所、上昇傾向があります。そして2月9日に「散水」する汚染水から1リットル当たり800ベクレルのトリチウムが見つかりました(12)。
 トリチウムの安全性には色々と議論があると思います。トリチウムが厄介なのは、放射性の水として存在し、蒸発して雲となり、トリチウム入りの雨を降らす事だと思います(13)。海に流せば、海水と混じり蒸発までの時間が稼げると思いますが、敷地内に散水すれば「蒸発」するか地下に浸み込みやがて海に流れ出すかのどちらかです。しかも「蒸発」のチャンスは海に流すより多くなるので、福島でトリチウム入りの雨が降るチャンスが増します。海に流すより悪い処分方法だと(=^・^=)は思います。

3.地下水バイパス井戸から800ベクレルのトリチウム
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(14)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。さらに、地下水バイパスより山側(上流)の井戸から高濃度の放射性物質が見つかっています。
高濃度に汚染されたトリチウムが見つかる地下水バイパスの山側井戸
 ※1 (15)(16)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―5 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

 この中で(=^・^=)が最も心配なのは地下水バイパスNo11井戸です。以下トリチウム濃度の推移を示します。
上昇が続く地下水バイパスNo11井戸のトリチウム
 ※(16)を集計
 図―6 地下水バイパスNo11井戸のトリチウム濃度推移

 ここの所、上昇傾向が続いています。この井戸から汲み上げられた汚染水もそのまま福島の海に流されます。
 そして 地下水バイパスから放流されたトリチウムの総量を濃度×排出量の合計で計算したら約3、600億ベクレルになりました。
約3600億ベクレルに達した福島第一原発、地下水バイパスのトリチウム放出量
 ※(17)(18)を集計
 図―7 地下水バイパスの累積のトリチウム放出量

3.海岸付近の井戸からは高濃度の放射性物質
東京電力は福島第一原発の海岸付近やタービン建屋周りの井戸の地下水の放射性物質濃度を調べています(5)。以下にそこでの放射性物質濃度を示します。
高濃度の放射性物質が見つかる福島第一原発の海岸
 ※1(5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―8 海岸付近の放射性物質濃度

この中で(=^・^=)が心配なのはNo0-1-2井戸のトリチウム濃度です。
上昇が続くNo-1-2井戸のトリチウム
 ※(5)集計
 図ー9 No0-1-2井戸のセシウム濃度推移

どんどん上昇しています。この井戸は海岸の傍にあるので、そのまま海に流れると思います。

<余談>
 東京電力は福島産を避ける行為を「風評被害」と決めつけています(19)。でも本当に「風評被害」でしょうか?(=^・^=)は福島第一原発の動きを見ていると不安になります。でも、これは(=^・^=)だけではないみたいです。福島県伊達市は福島県第一位のイチゴの産地です(20)。伊達市のイチゴは今がシーズンです(21)。福島のイチゴは美味しく(22)、「安全」だそうです(23)。でも福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません(24)。
福岡産はあっても福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(24)を抜粋
 図-10 福島産イチゴがない福島県いわき市のスーパーのチラシ

当然の結果です。(=^・^=)も福島県伊達市の皆様を見習い「福島産」は食べません。

 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(2月1週)―外洋からセシウム―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を2月15日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)(2)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング⇒南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)福島第一原子力発電所 各タンクエリア堰内溜まり水の状況(PDF 471KB)
(9)東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所 各タンクエリア堰内溜まり水の状況
(10)雨水処理設備を用いたタンクエリア堰内雨水の散水に係る申し入れ - 福島県ホームページ
(11)(3)中の「雨水処理設備を用いたタンクエリア堰内雨水の処理水分析結果」
(12)"2015年2月14日雨水処理設備を用いたタンクエリア堰内雨水の処理水分析結果(PDF 16.7KB)
(13)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(15)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」
(16)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(17)一時貯留タンクの運用状況|東京電力
(18)報道関係各位一斉メール|東京電力中の「福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク(Gr*)からの排水について 」
(19)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(20)めげ猫「タマ」の日記 福島県の危険な広報
(21)いちご - みらいのフルーツ - JA伊達みらいのホームページ
(22)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(23)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(24)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2015/02/15(日) 19:50:26|
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トラブルいっぱい福島原発(2月2週)―タービン建屋からの汲みあげ停止―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、2月1週(2月8日から14日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.タービン建屋からの汲みあげ停止
 福島第一原発の建屋はデブリと呼ばれる溶け落ちた核燃料が散乱していると想像されています(2)。デブリは発熱するので、原子炉に水を注いで冷やしています。また、原子炉やタービン建屋には絶えず地下水が流れ込みます。放置すると原子炉やタービン建屋から汚染水が溢れだすので、汲み上げて汚染水タンクに保管しています(4)。
 2月11日午前10時38分頃、福島第一2号機の汚染水を汲みあげるポンプのモーターがショートしてポンプによる汚染水汲み上げが止まってしまいました(5)(6)。現時点(2011年2月14日)で、別のモーターがあるから大丈夫と東電は主張していますが、汚染水の汲みあげを再開したとの発表はありません(6)(7)。
 2号機のタービン建屋の汚染水の水位は小名浜港を基準とした海抜(OP)で
  2月 5日 2570mm(8)
  2月12日 2640mm(9)
と確り上昇しています。

2.凍土壁に規制が「待った」
  安倍出戻り内閣は、増え続ける福島第一の汚染水対策として、1号機から4号機を氷の壁で囲む、凍土壁の工事を進めています(10)(11)。
凍るか分からない凍土壁
 ※(12)を転載
 図―1 凍土壁の概要

  2月9日に「特定原子力施設監視・評価検討会」の第31回の会合が開かれました。そこで東京電力が原子力規制委員会に凍土壁について説明したのですが、運用について原子力規制委員会の了解が得られず保留になりました(13)(14)。
 汚染水対策には原子炉やタービン建屋の直ぐ近くの井戸から汚染地下水を汲み上げて海に捨てる「サブドレイン」もあります(15)。これについて福島からの報道を見ると(16)、福島の漁師さんの了解が2月中には得られそうです。ただし受け入れ条件がありますが、その中に漁師さんとは直接は関係のない「廃炉作業の安全確保」が入っています。1月20日に福島第一、第二でそれぞれ一人の合計2名の下請けさんが亡くなる事故がありました。原子力規制委員長は、汚染水タンクの等の無理な作業が事故の「遠因」と見ているようです(17)。福島の漁師さんも同じように考えたら、しかたがない「決断」だと思います。


<余談>
 福島第一原発の汚染水対策は色々なトラブルが続いています。そして今も海に流れて出しています。汚染水にはトリチウムも含まれています(18)。 トリチウムの厄介な所は、性質は「水」と同じなので海に流れても蒸発し陸にトリチウム雨になることだと思います(19)。福島で採れた農作物がトリチウム入りだったり、飼料を食べた牛さんの肉もトリチウム入りだったりするかもしれません。(=^・^=)は検査結果を探しているのですが、まだ見たことがありません。福島の方も心配していると思います。福島県郡山市は福島産米の全袋検査数が約150万袋で(20)、福島県トップです。福島県郡山市のお米は美味しいそうです(21)。全袋検査を実施しているので「安全」だそうです(22)(23)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません(24)。
他県産はあっても福島産米が無い福島県郡山のスーパーのチラシ
※(24)を抜粋
 図―2 福島産米の無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

せっかくTOKIOがCMに出ているのに(25)。でも当然の結果かもしれません。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さんを見習い「フクシマ産」は食べません。


 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(2月1週)―工事を急いで「安全」を手抜き―
(2)廃止措置に向けた取組(METI/経済産業省)
(3)ご提供いただいた情報(公開情報) - 技術研究組合 国際廃炉
(4)原子炉の安定化|東京電力
(5)2015年2月11日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(6)2015年2月14日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(7)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
(8)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第187報)|東京電力
(9)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第188報)|東京電力
(10)陸側遮水壁|東京電力
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の凍土壁は税金の無駄遣い?
(12)めげ猫「タマ」の日記 2015年 福島の5つの課題
(13)特定原子力施設監視・評価検討会|会議|原子力規制委員会中の「平成27年2月9日第31回」の「会議資料」0よび「会議映像」
(14)「凍土遮水壁」は不要 汚染水対策抜本見直しも 規制委検討会 (1/2ページ) - 産経ニュース
(15)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ(計画)|東京電力
(16)浄化地下水の海洋放出計画 いわき市漁協容認へ | 県内ニュース | 福島民報
(17)めげ猫「タマ」の日記 福島原発で死んだ下請けさんは「国策」の犠牲者―でも何もしない安倍出戻り総理―
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(2月1週)―外洋からセシウム―
(19)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(20)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(21)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(23)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(24)イトーヨーカドー 郡山店
(25)福島県が制作したTOKIOの国分さんがご出演の「天のつぶ」TVCMを紹介します。 | ふくしま 新発売。
  1. 2015/02/14(土) 19:51:11|
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福島市の1月の死者数は32%増(対2011年)―でも増えていないところもある―

 福島県福島市の1月中の人口動態が発表になりました(1)。
  原発事故直前の2011年1月の死者数  297人
  原発事故4年目の2015年1月の死者数 392人
で、32%も増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.03%なのでおよそ「偶然」とは思えません。
 福島県福島市は福島県の県庁所在地で福島県の北の外れにある市です(2)。
放射能汚染の酷い福島市とややマシな南会津郡
 ※(3)にて作成
 図―1 福島県福島市と南会津郡

 福島原発事故前は福島県最大の農業生産額を誇る「農業」の市でもあります。
福島県一位の福島市の農業生産額
※(4)にて作成
 図―2 福島県各市の農業生産額ベスト5(2010年)

 一方、福島第一原発事故によって市内は放射能に酷く汚染されました。福島県県民健康管理調査・基本調査(5)を集計すると、福島原発後わずか4ヶ月でICRPが1年間の公衆の被ばく限度として定める1ミリシーベルト(6)以上の被ばくを8割の市民がしています。平均の被ばく線量を計算すると原発事故後4ヶ月で1.4ミリシーベルトで福島県の59市町村中第6位です。
被ばく線量が高い福島市民
 ※(5)を集計
 図―3 福島県各市町村の平均被ばく線量(原発事故4ヶ月)

 福島県福島市は「放射能」と「農業」の市でもあります。一方、福島県南会津郡は福島県の南西の外れにあり(7)、原発事故後4ヶ月の被ばく線量は99%以上の方が1ミリシーベルト以下です。福島県南会津郡は、福島県内では「放射能」汚染がマシな地域です。
 福島市の1月中の人口動態(1)が発表になったので、比較してみたら
 福島県福島市の1月中の人口動態が発表になりました(1)。
  原発事故直前の2011年1月の死者数  297人
  原発事故4年目の2015年1月の死者数 392人
で、32%も増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.03%なのでおよそ「偶然」とは思えません。以下に福島県福島市の各年1月の死者数を示します。
原発事故前に比べ32%増えた福島市の1月の死者数
 ※(1)を集計
 図―4 福島県福島市の各年1月の死者数の推移

1月だけの特異な現象でないことを確認する為に、各年3月から翌年1月までの死者数を集計しました。
原発事故前に比べて11%増えた福島市の3から翌1月の死者数
 ※1(1)を集計
 ※2 被災者数は(8)による。
 図―5 福島県福島市の各年3月から翌年1月までの死者数推移

 各月の合計でも増えています。福島市の死者数は
  原発事故前の2010年3月から翌年1月までの合計     2,591人
  原発事故後4年目の2014年3月から翌1年1月までの合計 2,885人
で約11%増えています。一方、南会津郡の発表はまだ1月分がないので12月までを集計してみると
  原発事故前の2010年3月から12月までの合計    407人
  原発事故後4年目の2014年3月から12月までの合計 390人
で少し減っていますが、統計的な差はないと思います。
 放射能汚染が酷く、農業の盛んな福島市では有意に死者数が増えている。
 放射能汚染がそれ程でもない南会津郡では有意な死者数の増加は認められない。
これは明確な事実です。


<余談>
  こんなデータが出て来ると「福島産 食べて応援 あの世行き」なんて事にならないか心配です(9)。福島県南会津郡の方も心配されているような気が(=^・^=)はします。福島牛は美味しく、全頭検査を実施しているので「安全」だそうです(10)、(11)。しかもお手頃な価格になっています(12)。でも福島県南会津郡のスーパーのチラシには「福島牛」ありません(13)。
他県産はあっても福島牛がない福島県南会津郡のスーパーのチラシ
 ※(13)を抜粋
 図―6 福島牛がない福島県南会津郡のスーパーのチラシ

当然の結果です。(=^・^=)も南会津郡の皆さんをみならいフクシマ産は食べません。
 以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。計算方法は(=^・^=)の過去の記事に(14)記載した通りです。

 表―1偶然に起こる確率の計算結果
有意差検定表
 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)推計人口 - 福島市ホームページ
(2)福島市 - Wikipedia
(3)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 」
(4)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(5)第18回福島県「県民健康調査」検討委員会 資料の掲載について(平成27年2月12日開催) - 福島県ホームページ中の「 資料1 県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/282KB]」
(6)ICRP勧告 日本語版シリーズ PDF無償公開のお知らせ | 刊行物
(7)南会津郡 - Wikipedia
(8)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報 - 福島県ホームページ
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(10)JA全農福島/JA全農福島オンラインショッピング
(11)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(12)福島牛なお「風評価格」…もうけなく廃業農家も : 福島原発 : 読売
(13)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
(14)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
  1. 2015/02/13(金) 19:55:54|
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福島甲状腺 B判定 80%増

2月12日の福島県県民健康管理調査第18回検討委員会が開かれました(1)。その中で2巡目の検査である本調査との結果が発表されました。この検査では受検者75,311人中661人で(2)全体の0.81%がB判定でしたが、2012年3月末付の集計では受検者40、763人中の187人で(3)全体の0.46%がB判定でした。約80%の増加が見られます。検査約30万人中で甲状せんで「悪性または癌の疑い」の方は118人(先行検査110人(4)、本格検査8人(2))で、約1,000人中4人から「異常」が見つかっています。当初の想定は100万人に1、2名ですので異常な高率です。
  福島県県民健康管理調査は
 「東京電力株式会社福島第一原子力発電所事故による放射性物質の拡散や避難等を踏まえ、(福島)県民の被ばく線量の評価を行うとともに、県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、もって、将来にわたる県民の健康の維持、増進を図る」
 ことを目的としている実施されている調査です。その一つに原発事故時に概ね18歳以下の福島県民を対象に、甲状腺(超音波)検査があります(6)。甲状せん検査は、チェルノブイリで、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんの増加であったので実施されることになりました。以下に甲状腺検査の流れを示します。
甲状腺検査の流れ
 ※(2)にて作成
 図―1 福島県の甲状腺検査の流れ

 図に示す通り、1次検査で検査の必要の無いA判定と、より詳細な検査が必要なB、C判定に分けます。ただC判定は過去に1人しかおらず(4)、殆どがAないしB判定です。福島県の甲状腺検査は1回目の先行検査(4)と2回目以降の本格検査(2)に分かれますが、2014年から2回目の本格検査が開始されています(2)。2012年3月末付の集計では受検者40、763人中の187人で(3)全体の0.46%がBランクでしたが、今回の本格検査では受検者75,311人中661人で(2)全体の0.81%がBランクで倍近く(18%増)です。福島県が聴けば、年齢が上がった為の説明されそうなので、年齢別の分布をとってみました。
福島の急増するB判定
  ※1 (2)(4)より作成
  ※2 2014年調査は調査時点の年齢で記載してあり、(=^・^=)が変換。0-4は検査時2-7歳、6-10は検査時8-12歳、、10-15は検査時13-17最、15-18は検査時18-22歳を変換
  ※3 12年先行調査は2012年3月末の時点のデータ
  ※4 14年本調査は2014年12月31日時点のデータ
 図―2 年齢別のBランク以上の割合


 (=^・^=)が驚いたのは2012年の検査で15歳以上の方の割合より2014年で13-17歳の方(グラフでは10-15)と表記せ16歳以上の方の割合が大きい事です。原発事故当時16歳の方は、先行調査時点では17歳なので、2014年で13-17歳のグループより高齢です。しかしB判定の割合がすくなくなっています。
 2012年の検査で原発事故当時16-18歳の方(検査時年齢17-19歳)
   1.08%(検査8,733人中94人がB判定)
 2014年の検査で検査時に13-17歳の方
   1.31%(検査24,282人中317人がB判定)
で、2014年で13-17歳の方のBランク割合が多くなっています。加齢では説明できません。福島の子供の甲状腺に対するストレスはここ3,4年で確実に高まっています。
 これまでの検査(2)(4)を集計すると「悪性ないし疑い」の割合は0.04%です(検査288,577人中118人)です。当初は100万に1,2名でしたので(5)、異常な高率です。これについて、検査を積極的に実施したので多く見つかったとも考えられますが、Bランクがここ3,4年で急増しているので「放射線の影響」の可能性が高いと思います。
 以下に「悪性または悪性の疑い」の方の累積数を示します。
どんどん増える甲状腺の「悪性または疑い」
 ※(7)を集計
 図―3 「悪性または悪性の疑い」の累積人数

 どんどん増えています。これからも増えると思います。そして(=^・^=)は気になることがあります。以下に市町村別の発生率を示します。
福島第一から離れた場所では見つからない「悪性または疑い
※1(2)(4)を集計
 ※2 1次検査受験者数は市町村毎に1順、2順のうち大きい方を使用
 図―4 市町村別の発生率

 (=^・^=)には福島第一原発が遠い場所では低いような気がします。

<余談>
 今日、高浜原発が「適合性審査」で合格となりました(8)。第二のフクシマができませんように!


 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第18回福島県「県民健康調査」検討委員会 資料の掲載について(平成27年2月12日開催) - 福島県ホームページ
(2)(1)中の「 資料3-2 県民健康調査「甲状腺検査(本格検査)」実施状況 [PDFファイル/842KB]」
(3)第7回「県民健康調査」検討委員会(平成24年6月12日開催) - 福島県ホームページ中の「第7回「県民健康調査」検討委員会(平成24年6月12日開催) - 福島県ホームページ」
(4)(1)中の「 資料3-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)」結果概要【暫定版】 [PDFファイル/913KB]」
(5)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ
(6)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(7)「県民健康調査」 検討委員会について - 福島県ホームページ
(8)高浜原発3、4号機、審査に合格 川内原発に続き2例目、原子力規制委 原発再稼働問題 福井のニュース |福井新聞ONLINE:福井県の総合ニュースサイト
  1. 2015/02/12(木) 20:29:12|
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SR処理水について

 東京電力は1月10に日に「RO濃縮水処理設備」の運転を開始しました(1)(2)。この結果、汚染水からセシウムのストロンチウムをある程度は分離した「SR処理水]なる物が登場します。新しい汚染水処理系と「SR処理水」なる物を説明したいと思います。
 福島第一原発ではタービンや原子炉建屋に地下水が流れ込み、また原子炉冷却のために水を注いでいます。ほうっておくと溢れるこれを汲みあげ1部は原子炉冷却用の「水」として取り出し、あとは処理してタンクに貯めこんでいます。最終段の処理設備を通過したものを「処理水」と東京電力は命名していますが(3)(4)(5)、放射性物質は確り残っています。

汚染水処理系-全体-
※(3)(4)(5)で作成
 図―1 福島第一原発汚染水処理系

汚染水処理系は何段かでできています。東京電力は年末から年始にかけて、従前は1段目の処理装置はセシウムのみを荒取りしていましたが、これにストロンチウム90を機能を加えるました(4)(5)。これで汚染水の処理系は二つに大きく分かれます。
 ①新たにタービン建屋からくみ上げた汚染水
 ②既に汲み上げいる「濃縮塩水」としてタンクに残っている汚染水
です。
 以下に新たにタービン建屋からくみ上げた汚染水の処理系を記載します。
汚染水処理系-新規汲み上げ分-
 ※(3)(4)(5)(6)で作成
 図―2 新たにくみ上げた汚染水の処理系

 タービン建屋には地下水や原子炉冷却に使用した水が流れ込みます。ごれが原子炉内に放置されている溶け落ちた核燃料(デブリ)に触れて酷い汚染水になります。ほおっておくと溢れ出るので、汲み上げます(4)。汲みあげた汚染水は1段目の処理装置で、セシウムとストロンチウムが荒取りされます。荒取りされたセシウムやストロンチウムが無くなる訳ではなく、カス(東電は使用済みベッセルと呼んでいます)として保管されます(4)。たぶん、どこも引き受けるところがないと思うので福島第一に置きっぱなしになると思います。
 このあと汚染水は「淡水化装置」に送られます。装置の名前は「淡水化装置」ですが、全ての汚染水が「淡水」になる訳ではありません。汚染水から原子炉冷却に使用する「淡水」を取り出す装置で、残りの水は「SR処理水」となって保管されます。
 以下に既に汲み上げいる「濃縮塩水」としてタンクに残っている汚染水の処理系を記載します。
汚染水処理系-濃縮塩水-
 ※(3)(4)(5)(6)で作成
 図ー3「濃縮塩水」の処理系

「濃縮塩水」は1段目の処理装置にストロンチウム90の荒取り機能ない時にタンクに保管された汚染水です。東電の計画では(7)、これもストロンチウムを荒取りする装置に通し、一部をSR処理水にします。その他に従前から続けている多核種除去設備(ALPS)による処理も並行するそうです。


<余談>
 SR処理水の処理計画は今のところありませんが、将来においてはトリチウムやウラン235以外の放射性物質を汚染水を分離する多核種除去設備(ALPS)(8)で、処理されると思います(1)(2)。ただし、 多核種除去設備(ALPS)は試験運転中であり、性能は完全ではありません。処理水(ALPSで処理した汚染水)から1リットル当たりで
 セシウム134  4.3ベクレル
 セシウム137 14ベクレル
 全ベータ    47ベクレル
 トリチウム   50万ベクレル
の放射性物質が見つかりました(9)。トリチウムは別にしても、セシウム、全ベータもそれなりに見つかっています。
 この汚染水を将来どうするかは「議論」になると思いますが、(=^・^=)の住む街や近くに捨てるのは絶対に反対です。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)ストロンチウム除去設備が運転開始 第1原発(福島民友ニュース)
(2)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力
(3)原子炉の安定化|東京電力
(4)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第182報)|東京電力
(5)多核種除去設備 (ALPS)|東京電力
(6)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップ|東京電力⇒2014年12月25日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第13回事務局会議)⇒【資料3-2】滞留水処理(11.9MB)」
(7)第30回特定原子力施設監視・評価検討会|会議|特定原子力施設監視・評価検討会中の「資料3福島第一原子力発電所における廃炉作業に伴い追加的に上昇する敷地境界実効線量(評価値)の制限達成に向けた対策について[東京電力]【PDF:2.6MB】」
(8)めげ猫「タマ」の日記 多核種除去設備(ALPS)について
(9)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月3週)―お漏らしが大好きな東電―
  1. 2015/02/11(水) 19:37:47|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月2週)―福島産アサズキから27ベクレル、でも福島県の検査は全数NDー

食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。2月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
  ①検査数1,036件中25件の基準値超え(全体の2.4%)
  ②平均は、1キログラム当たり47ベクレル、最大15,000ベクレル(福島産イノシシ)。
  ③基準超の食品が福島と隣県の宮城で見つかっています。
基準超えが見つかる福島産
  ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年2月2週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.福島産アサズキから27ベクレル、でも福島県の検査は全数ND
 アサツキは冬の野菜で(7)、福島県は全国二位の生産量を誇っています(8)。
brg140118b.gif
 ※(8)より引用
 図ー2 アサツキの都道府県別生産量

仙台市が行った検査(検査数1)で、福島県産アサツキから1キログラム当たり
  27ベクレル
の放射性セシウムが見つかりました。福島県の検査結果が気になったので今年(2015年2月9日発表分まで)の結果を調べたら、福島県が実施した6件の検査は全部で放射性セシウムが検出されませんでした。仙台市が1回の検査で放射性セシウムを見つけたのにです。昨年は仙台市の検査で1キログラム当たり26ベクレルなので、1ベクレルアップです。福島県の検査は今年と同じくセシウムが見つかっていません(9)。毎年合わない福島県と仙台市の福島産アサツキの検査結果、どちらかの検査がおかしいはずです。
 次にスズキ(魚)について茨城県が検査した茨城産と福島県が検査した福島産のセシウム濃度を比較してみした。
福島が低くでるスズキの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 ※3 2015年検査分
 図―3 スズキのセシウム濃度

 福島県が検査した福島のスズキのセシウム濃度が低くなっています。2015年の検査では1キログラム当たりで
  福島県が検査した福島産のスズキ  平均2.4ベクレル、最大47ベクレル、検査数23
  茨城県が検査した茨城産のスズキ  平均4.8ベクレル、最大48ベクレル、検査数29
でした。
 福島県の検査はアサズキもスズキも他より低く出るデタラメ検査です。いくら福島産は検査されており「安全」だと主張しても(10)、検査そのものがデタラメであればこのような主張は成立しません。

2.検査せずに出荷される古殿町産「ウルイ」
 福島県古殿町の「ウルイ」の出荷が始まったそうです(11)。
無検査で出荷が始まった古殿町のウルイ
 ※(12)をキャプチャー
 図―4 福島県古殿町で収穫される「ウルイ」

 古殿町のウルイは原発事故当時のものを取り払いハウス内を除染して生産を再開したそうです(12)(13)。ハウス内を除染しても周りは放射能だらけだから、時間が経てば外の放射能がハウス内に侵入し、徐々に汚染されていかないか心配です。そこで検査を見てみました(1)(13)。今年の検査結果が見つかりません。以下に福島県が実施した古殿町産ウルイの検査数を示します。
検査数が年々減少し0になった古殿町のウルイの検査数
  ※(1)を集計
 図―5 福島県古殿町産の「ウルイ」の検査回数

 年々、検査回数が減り今年は今の所は「0」です。福島県は福島産は検査されており「安全」だと主張していますが(10)、ちゃんと検査されているんですかね?

3.富岡町産のイノシシから15,000ベクレル、しかも急上昇中
 福島県富岡町産のイノシシから1キログラム当たり15,000ベクレル(基準値の150倍)のセシウムが見つかりました(3)。以下に富岡町産のイノシシのセシウム濃度の推移を示します。
急上昇する富岡町のイノシシのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 日付は「捕獲日」
 図―6 富岡町産のイノシシのセシウム濃度

 急上昇中です。
 
<余談>
 ・他より低く出るデタラメな検査で「安全」される福島産
 ・検査されずに出荷される福島産
 ・セシウム濃度が急上昇することもある福島産
これでは「福島産 食べて応援 あの世行」です(14)。福島の方も大変心配していると思います。福島県郡山市は福島県産米全袋検査数をみると約150万袋で福島県トップです(15)。福島県最大のお米の産地です。今(2015年2月)、福島県ではTOKIOの福島産米のCMが流れているそうです(16)。福島県郡山市のお米は美味しく(17)、全袋検査が実施されており「安全」だそうです(10)、(18)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには「福島産米」はありません(19)。
他県産はあっても福島産米のない福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(19)をキャプチャー
 図―7 福島県産米が載っていない福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さんを見習いフクシマ産は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第916報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月1週)―山形産豆菓子からセシウムー
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)あさつき - JAみちのく安達-食と農を結ぶJAづくり 福島県二本松市・本宮市・大玉村の農業協同組合
(8)アサツキ(浅葱/あさつき):旬の野菜百科
(9)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月3週)―福島県産アサツキから26ベクレル、福島県の検査は9件全で「見つからず」―
(10)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(11)春の味覚「ウルイ」 古殿のビニールハウスで収穫本格化(福島民友トピックス)
(12)スイッチ20150204 TUFchannel
(13)山菜モニタリング状況
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(15)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(16)福島県が制作したTOKIOの国分さんがご出演の「天のつぶ」TVCMを紹介します。 | ふくしま 新発売。
(17)JA郡山市の米「あさか舞」(コシヒカリ・ひとめぼれ)ネット通販サイト
(18)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(19)AEON | 店舗情報 | イオン郡山フェスタ店
  1. 2015/02/10(火) 19:40:18|
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福島産食べて応援 東京電力

 福島産を食べて応援しようと主張される方がいます(1)。何処を応援か(=^・^=)なりに調べたら「東京電力」です。
福島県伊達市は福島県北部にある市です。
放射能汚染地帯に位置する伊達市
 ※(2)で作成
 図―1 福島県伊達市

 福島原発事故の避難地域に隣接し、市内にはいくつのの特定避難勧奨地点が点在していました。
福島県伊達市の旧・避難勧奨地点
 ※(2)(3)で作成
 図―2 福島県伊達市の特定避難勧奨地点

でも避難区域の設定はなく、人が住む場所としては最も放射能汚染が酷い市のひとつだと思います。伊達市の主力農産物はモモだと思います(4)。福島産のモモ価格は、多くの方が福島産を正しく恐れ買い控えたためと思いますが、福島原発事故後に下落したまま回復してません。
低迷する福島産のモモの価格
 ※(5)を抜粋
 図―3 低迷する福島産モモの価格

農家の方は苦境におちていると思ったら、福島原発事故後に伊達市を活動地域とするJA伊達みらいの預金残高も購買供給高を増えています。
原発事故に増加したJA伊達みらいの預金
※(6)にて作成
 図―4 JA伊達みらいの預金残高と購買供給高

福島原発事故後に伊達の農家の皆さんが生活が苦境になり預金を取り崩したり、買い物を控えるような事はないようです。でも売上はへっているので、その分はどこからか得ているはずです。
 東京電力は、10項目について内訳を明らかにしています(7)(8)。2014年12月末までの支払額では「出荷制限指示等による損害及び風評被害」で12,783億円トップです。東京電力が「風評被害」と呼ぶ(9)福島産を避ける正当な行為に対する損害賠償額がトップです。福島産を正しく避ける行為が減れば、この項目の金額を減らすことができます。「福島産 食べて応援」する先は「東京電力」です。

<余談>
 以下に10項目の支払総額の順位を示します。
 ①出荷制限指示等による損害及び風評被害 12,783億円
 ②財物価値の喪失又は減少等       10,093億円
 ③精神的損害               8,073億円
 ④営業損害                4,503億円
 ⑤自主的避難等              3,629億円
 ⑥検査費用等               2,248億円
 ⑦就労不能損害              2,177億円
 ⑧間接損害等その他            1,602億円
 ⑨住居確保損害               289億円
 ⑩福島県民健康管理基金           250億円
です。②の「財物価値の喪失又は減少等」は、財産に対する賠償であり(10)、上限が見えます。③の「精神的損害」は、2014年に田村市都路(12)、川内村の一部(13)、南相馬市の特定避難勧奨地点(14)の避難指示を強引に解除しました。目的は将来の賠償打ち切りだっと思います。そして田村市都路の賠償が来月(2014年3月)で打ち切られます(15)。これからも強引な避難指示解除とそれに伴う賠償打ち切りをおこなうと思います。④の「営業損害」を東電と安倍出戻りは2016年2月で打ち切りの意向のようですが、福島は怒っているようです(16)(17)(18)。⑤の「自主的避難等」は一時金で(19)支払いはほぼ終わっていると思います。⑦の「就労不能損害」(原発事故で失業や転職で収入が減った場合の補償)は今月(2015年2月)で打ち切りです(20)(21)。安倍出戻り内閣と東電は、住民の安全など考える事無く、賠償を減らそうとしています。そして「福島産 食べて応援 東京電力」キャンペーンを実施して、①の「出荷制限指示等による損害及び風評被害」も減らすことを試みています。
 「福島産 食べて応援」のあとには東電再生とあの世行や不幸な子供が待っているような気が(=^・^=)はします(22)(23)。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)農林水産省/「食べて応援しよう!」
(2)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング (平成25年11月2日~19日測定) 平成26年03月07日」
(3)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(4)伊達みらい概要 - JA伊達みらいのホームページ
(5)ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ中の「平成27年1月30日発行   [PDFファイル/9.61MB]」
(6)経営の概要 - JA伊達みらいのホームページ
(7)特別事業計画の変更の認定について|東京電力
(8)賠償金のお支払い状況|東京電力
(9)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(10)賠償項目のご案内|東京電力
(12)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道 ―福島県大熊町で桜咲く-
(13)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―川内村は生活に不安があるから帰れない、本当は放射線が怖いから―
(14)めげ猫「タマ」の日記 南相馬市の特定避難勧奨地点強制解除―本当に安全なの?―
(15)都路地区の慰謝料打ち切り、原賠審会長は妥当との見解:朝日新聞デジタル
(16)営業損害賠償28年2月終了 原発事故から5年 エネ庁、東電が素案 | 県内ニュース | 福島民報
(17)【損害賠償素案】撤回されるべきだ(1月24日) | 県内ニュース | 福島民報
(18)平成27年3月以降の商工業等に係る営業損害の賠償に関する緊急要望・要求 - 福島県ホームページ
(19)自主的避難等に係る損害に対する賠償の開始について|TEPCOニュース|東京電力
(20)「就労支援窓口」設置 福島労働局が福島など県内4カ所(福島民友トピックス)
(21)平成26年3月以降の就労不能損害に係る賠償および避難指示解除後のご帰還にともなう就労不能損害に係る賠償のお取り扱いについて|東京電力
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(23)めげ猫「タマ」の日記 食べて応援、不幸な子供
  1. 2015/02/09(月) 19:51:16|
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