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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一汚染水は海洋放出計画が固まる?計画に従えば毎月12兆ベクレルのトリチウムが海へ

 経済産業省は4月19日、東京電力福島第1原発の処分方法について、濃度を薄めて海中に放流する「海洋放出」が最も短期間に低コストで処分できるとする試算を明らかにしました(1)(2)。海洋放出に一歩、踏み出した感じです。期間は最大で88ヶ月で(=^・^=)なりに試算すると毎月12兆ベクレル、年間144兆ベクレルです。
 福島第一原発では原子炉やタービン建屋に流れ込んだ地下水や周囲から回収した汚染水をタービン建屋に流し込むなどして日々、汚染水が増えています(4)。
 日々増え続ける福島第一汚染水
 ※(4)を集計
 図―1 日々、増え続ける福島第一原発汚染水
   
このままでは溢れてしまうので、
タービン建屋⇒貯蔵施設⇒セシウム吸着装置⇒SR処理水タンク⇒ALPS⇒処理水タンク
の順で処理されています(3)(5)(6)。処理が終わってトリチウム等の一部の放射性物質は除去できないので(7)、汚染水は今は汚染水タンクにため続けています。これを88ヶ月かけて「海洋放出」が最も短期間に低コストで処分できるとする試算を明らかにしました(1)(2)。
汚染水の海洋放出計画を報じる福島民友
 ※(8)を引用
 図-2 福島第一原発汚染水の海洋放出計画を報じる福島県の地方紙の福島民友

 試算きは期間が52~88ヶ月、費用が17~34億円と書いてありましたが、どの程度の環境負荷があるかは書いていません。そこで(=^・^=)なりに試算してみました。試算方法は
 ①現状のトリチウムの総量を試算し88ヶ月に等分し、一ヶ月当たりの放出量を求める。
 ②現状のトリチウムの新規発生量を求める
 ③①と②を合算し、一月当たりの放出量とする。
です。
 東京電力は週毎に汚染水量を公表しています(4)。月に1回のペースでタービン建屋から汲み上げた汚染水の濃度も発表しています(9)。各時期の汚染水の増加量×濃度×半減期による減衰分(10)の合計でタンク内に保管されている汚染水中のトリチウムの総量を求めます。
増え続ける福島第一のトリチウム総量
※1(4)(9)で集計
 ※2 トリチウムの半減期は12.3年(10)
 図―3  福島第一のタンク内のトリチウム保管量

 日々増え続け現時点(4月14日)には総計で591兆ベクレルです。これを88ヶ月で等分すると月々6.7兆ベクレルです。
 以下に汚染水中のトリチウム濃度を示します。
下がらなくなった福島第一汚染水のトリチウム濃度
 ※(9)を集計
 図-4 福島第一汚染水のトリチウム濃度

 当初は急激に下がったのですがこのところ1リットル当たり30万ベクレル前後で安定しています。原子力発電所のトリチウムはウランが核分裂によって3つの破片に割れる三体核分裂(11)や原子炉内の冷却水が中性子と反応してできる物(12)がありますが、福島第一原発事故で冷却水は全て蒸発しているので、汚染水内のトリチウムは核分裂反応で発生し、元々はデブリの中にあった物だと思います。東京電力はそのような説明をしています(13)。そして今もデブリの中に残っているトリチウムもあるはずです。濃度が下がらなくなったのはデブリから汚染水に移動するトリチウムと外からの水で薄まる効果がバランス(あるいは相殺)した結果だと(=^・^=)は想像していますが、再臨界によって新たにトリチウムが出来ている可能性も否定しません。
 トリチウムの濃度が一定なので、今後は汚染水中に一定のペースでトリチウムが移ってきます。やはり濃度×汚染水増加量で過去1年の平均の増加量を見ると毎月4.3兆です。合計して毎月12兆ベクレル、年間144兆ベクレルです。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
毎月12兆ベクレル、年間144兆ベクレル放出が多いか、許容すべき数字かは読者の判断にゆだねる事にしますが、トリチウムの安全性については色々と議論があります(14)。東京電力の資料では(13)飲んでも「安全」と主張していますが、食べても安全とは言っていません。多分、海洋放出が決まれば今以上にトリチウムの安全性が喧伝されるでしょうが、それを主張するのは安倍出戻り内閣、東京電力、福島県だと思います。この方達は福島原発事故前は原発は「安全」といっていたような気がします(15)(16)(17)。いつ大量のトリチウムがばら撒かれるかも知れない福島では、福島の方は不安だと思います。
 福島県が力をいれている野菜にトマトがあります(18)。福島にはトマト工場があり(19)、福島産トマトは一年中楽しめます(20)。福島のトマトは美味しいそうです(21)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(22)。でも福島県会津若松市スーパーのチラシには福島産トマトはありません。
熊本県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(23)を引用
 図―5 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様も見習い「フクシマ産」でなく「熊本産」を食べて応援します。あの世行の心配もしなくていいし(24)。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)海洋放出など初試算 経産省が処分期間と費用 第一原発トリチウム | 県内ニュース | 福島民報
(2)海洋放出...最短・低コストで処分 汚染水対策・トリチウム処理:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)汚染水対策の主な取り組み|東京電力
(4)プレスリリース|東京電力中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について 」
(5)めげ猫「タマ」の日記 SR処理水について
(6)原子炉の安定化|東京電力
(7)汚染水の浄化処理|東京電力
(8)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-を4月20日に閲覧
(9)報道配布資料|東京電力中の「水処理設備の放射能濃度測定結果 」
(10)半減期 - Wikipedia
(11)東京電力(株)・福島第一原子力発電所事故
(12)三重水素 - Wikipedia
(13)[PDF]福島第一原子力発電所でのトリチウムについて - 東京電力
(14)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(15)安倍晋三 - Wikipedia
(16)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(17)福島第一原子力発電所および福島第二原子力発電所の耐震安全性評価結果中間報告書(改訂版)等の一部修正ならびに修正版の経済産業省原子力安|TEPCOニュース|東京電力
(18)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(19)福島)南相馬にトマト工場 年産660トン、3月出荷へ:朝日新聞デジタル
(20)旬の食材 青果 | 一般社団法人福島市公設地方卸売市場協会
(21)今年もおいしい、トマト!トマト!トマト! | ふくしま 新発売。
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(23)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
(24)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―
  1. 2016/04/20(水) 20:15:13|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月3週)―ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。423週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,062件
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大76ベクレル(福島県産イワナ)。
 基準超えはありませんが、福島産が「安全」とは言えません。
 ①ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND
 ②3月に南相馬のトマトプラント・出荷開始、以後の南相馬市産のトマトの検査結果は無し
 ③南相馬産クレソンのセシウム濃度が急上昇し53ベクレル
等が理由です。

1.ヒメエゾボラからセシウム、福島県検査は83件全数ND
 福島県漁連の発表によると4月14日に採れたツブガイの一種(7)のヒメエゾボラから1キログラム当たり13.5ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(8)。福島県の検査結果が気になります。以下に福島産エゾボラのセシウム濃度を示します。
県漁連の検査でセシウムが見つかっても、全数NDのづく島件のヒメエズボラの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 福島県漁連を県漁連と略す。
 ※4 日付は採取日
 図-1 福島産ヒメエゾボラのセシウム濃度

 図に示すように福島県漁連の検査ではそれなりにセシウムが見つかっているのですが、福島県の検査は原発事故以降に83件の検査結果がありますが、一度もセシウムが見つかっていません。
 従前の記事で県境を挟んで隣接している福島県いわき市と茨城県北茨城市のキツネメバルの検査結果を見るといわき市の方が低い旨の記事を書きました(4)。新しいデータが加わったので両者の比較を示します。
茨城県北茨城市より低くでる福島県いわき市産キツネメバルの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日付は採取日
 図-2 キツネメバルのセシウム濃度

 図に示し通り、茨城県が検査した北茨城産ではそこそこセシウムが見つかっていますが、福島県が検査したいわき市産のキツネメバルからはセシウムが殆ど見つかっていません。平均を取ると1キログラム当たりで
 福島県が検査したいわき市産  1ベクレル
 茨城県が検査した北茨城市産 13ベクレル
で北茨城市産が大幅に高くなっています。汚染源に近いいわき市産が低くでるなどおかしな事です。
 福島県の検査は福島県漁連や茨城県に比べ低く出る検査です。この検査で福島産は「安全」とされ出荷されます。

2.南相馬のトマト菜園出荷開始、検査結果がありません。
 先月(2016年3月25日)に福島県南相馬市の福島原発事故後に新たに建設された「南相馬トマト菜園」からトマトの出荷が始まりました(9)。住所を見ると(10)、福島第一原発北側20km程の場所にあるので汚染が心配です。検査結果が気になります。そろそろ出荷開始から1ヶ月近くになんるので検査結果を調べてみました。福島県が提供するサイトで(11)、トマト、トマト(施設)および南相馬市で検索したのですが、検査結果が出て来ません。そこで厚生労働省の発表(1)を集計してみました。
今年2月以降の検査結果が無い南相馬市産トマトの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日本分析センターはJCAC(12)と略し、福島県農業総合センターは「農業総合センター」と略す
 ※4 日付は収穫日
 図-3 福島県南相馬市産トマトのセシウム濃度

 福島県南相馬市産のトマトの最新の検査結果(4月19日時点)では1月5日に収穫されたものです。「南相馬トマト菜園」の出荷開始の2ヶ月以上も前です。およそ検査されているとは思えません。
 福島産は必要な検査が実施されていんくても「安全」とされます。
 一寸、気になる事があります。福島県南相馬市産トマトは原発事故直後は図中でJCACと示す日本分析センターが実施していました。この時は1キログラム当たり100ベクレル以上の値が出ています。その後に検査は福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(13)が実施するようになったのですが、そしたら概ね検出限界未満(ND)になりました。1項と合わせて、福島県の検査が福島農業総合センターに移り低く出る検査となったとすれば容易に説明可能です。

3.福島・相馬のクレソンは急上昇
 以下に福島県相馬市のクレソンのセシウム濃度を示します。
急上昇する福島県相馬市産クレソンのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからないと)を示す。
 ※3 日付は収穫日
 図-4 福島県相馬市産クレソンのセシウム濃度

 検査数は少ないのですが、急上昇です。1キログラム当たりで
  2015年11月16日採取 14ベクレル
  2016年 4月11日採取 52ベクレル
で、4倍以上に上昇しています。
 福島産はセシウム濃度が急に上がることがあります。そして原発事故から5年以上経過した今年も福島の野菜はセシウム入りです。


<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・必要な検査が実施されていなくても安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
これでは福島の方は不安だと思います。
 福島県が力をいれている野菜にトマトがあります(13)。福島にはトマト工場があり(14)、福島産トマトは一年中楽しめます(15)。福島のトマトは美味しいそうです(16)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(17)。でも福島県福島市スーパーのチラシには福島産トマトはありません。
熊本産はあっても福島産トマトが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(18)を引用
 図―5 福島産トマトが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」でなく「熊本産」を食べて応援します。あの世行の心配もしなくていいし(19)。




―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第977報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)エゾバイ科 - Wikipedia
(8)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです中の「漁協によるスクリーニング検査結果 」
(9)「あすびとトマト」初出荷 一足先に南相馬、相馬で販売 | 東日本大震災 | 福島民報
(10)南相馬復興アグリ株式会社 | 産業復興・雇用創出支援事業 | 三菱商事復興支援財団
(11)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。
(12)公益財団法人 日本分析センター・Japan Chemical Analysis Center
(13)農林水産部 - 福島県ホームページ
(13)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(14)福島)南相馬にトマト工場 年産660トン、3月出荷へ:朝日新聞デジタル
(15)旬の食材 青果 | 一般社団法人福島市公設地方卸売市場協会
(16)今年もおいしい、トマト!トマト!トマト! | ふくしま 新発売。
(17)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(18)イオン福島店
(19)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―

テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2016/04/19(火) 21:40:41|
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福島では食べて応援・熊本産?、熊本産はあっても福島産生鮮食品が無い福島県のスーパーのチラシ

熊本県を中心に大変な地震がおきました(1)。福島の状況はと思い福島のスーパーのチラシを見たら多くの「熊本産」生鮮食品が載っていました。福島では早くも「食べて応援・熊本産」ですかね?(=^・^=)も参加したいと思います。それとも今回の震災前から「熊本産」を好んで
 熊本県で大変な地震が起こりました(1)。避難者は熊本県だけで18万3千人だそうです(2)。
避難者18万3千人を伝える熊本日日日報
 ※(2)を引用
 図ー1 避難者数が18万3千人と伝える「熊本日日新聞」

 先の原発事故等による福島県の避難者は最大でも約16万5千なので(3)、超えています。原発事故では「食べて応援」なんてのがあります(4)。そこで福島の対応が気になり福島のスーパーの見てみました。最初にに見たのが福島県内に広く店舗を展開するヨークベニマル(5)の1店舗です(6)。
 以下の熊本産が載っていました。
  ①トマト・ミニトマト
  ②スイカ
  ③アサリ
他に九州産のシラスがありした。理由は想像するしか無いのですが、福島産の生鮮食品はありません。
 次にみたのは福島県北部と宮城県南部沿岸部に店舗を展開する1店舗です(7)。
 ①タケノコ
 ②トマト
 ③デコポン
 ④ナス
が熊本県産でした。福島産の生鮮食品はニラだけす。
 福島のスーパーのチラシは福島産よりはるかに熊本産が多く載っています。これって、福島では「食べて応援・熊本産」が今回の震災を受けて始まったのか、それとも震災前から福島の方は熊本産を好み福島産を避けていたのかは読者の想像に任せます。いずれは寸断された交通網(8)も再開し、営業を停止してるホテル(9)も再開すると思います。そしたら「熊本産、食べて応援」をやってみるつもりです。できれば現地に行って食べたいと思います。今の所は川内原発は爆発していないので(10)、あの世行には(11)ならないと思います。熊本県は馬肉の日本一の産地です。二位の福島(12)で放射能を心配しながら食べるよりずっと美味しい食べれるはずです。
 それにしても熊本は大変なようです。お店が開いても、「水」、「パン」、「紙おむつ」なのが品切れのところが多いようです。避難所を開設しても、飲食物や毛布は持参なんて所もあります(13)。トイレも酷いようです(14)。
 

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 熊本からのニュースを見ていると5年前の福島より酷い気がします。安倍出戻り総理は「国土強靭化」とか(15)、「国民の生命と財産を守る」とか言っておきながら(16)、災害が起きた時の準備を全くしていないと思います。総理として過去2回(今回を入れると3回目)経験しているのにです(17)。安倍出戻り総理は無能で無責任です。こんな方が総理をしていては福島の方は不安だと思います。
 福島県が力を入れている野菜にアスパラガスがあります(17)。福島県では4月から福島産アスパラガスをテーマにした「食の陣」と呼ぶ福島産のPRイベントが行われています(18) 4月に入り福島はアスパラガスのシーズンです(19)。福島産アスパラガスは美味しいそうです(20)。福島県は福島産アスパラガスの安全を「宣言」しました(21)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。
他県産はあっても福島産アスパラガスが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(7)を引用
 図―2 福島産アスパラガスが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。
 最後に熊本の皆様にお願いがあります。大変でしょうけど、復旧・復興を頑張って下さい。(=^・^=)は放射能の心配がない貴県の馬肉を楽しみにしています。辛子レンコンも(22)。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)熊本のニュース速報なら熊本日日新聞|くまにちコム
(2)18日の朝刊紙面を公開-熊本のニュース│ くまにちコム中の「(一面)http://kumanichi.com/pdf/20160418_001.pdf」
(3)福島県:避難者10万人割る 公営住宅入居進み - 毎日新聞
(4)食べて応援 - Wikipedia
(5)ヨークベニマル - Wikipedia
(6)ヨークベニマル/お店ガイド
(7)Webチラシ情報 | フレスコキクチ
(8)生活関連情報 ≪銀行、銭湯・浴場、道路・交通≫-熊本のニュース│ くまにちコム
(9)熊本市内のホテルの営業状況、新規予約受付停止やサービスに制限も - トラベルメディア「Traicy(トライシー)」
(10)規制委員長「川内原発停止不要」 地震で臨時会合 - 共同通信 47NEWS
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―
(13)生活関連情報 ≪店舗情報、避難所≫-熊本のニュース│ くまにちコム
(14)避難所トイレ、快適な環境整えて -熊本のニュース│ くまにちコム
(15)国土強靱化とは?
(16)国民の生命と財産を守る安保法制の整備を | コラム | 自民党の活動 | 自由民主党
(17)めげ猫「タマ」の日記 熊本で地震、原発再稼働で地震も再稼働?
(17)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(18)【会津若松】『食の陣』春のテーマは「会津産アスパラ」、各店舗で魅力発信:会津地区:福島民友新聞社 みんゆうNet
(19)JAあいづ管内の生産品 ? アスパラガス | JAあいづ
(20)3色のアスパラガスを食べくらべ!(南会津町) | ふくしま 新発売。
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(22)辛子蓮根 - Wikipedia
  1. 2016/04/18(月) 19:05:54|
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福島第一原発汚染水(4月3週)―外洋からストロンチウム90―

 福島第一原発汚染水の4月3週(4月11日から17日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①外洋からストロンチウム90
 ②地下貯水槽の周囲で全ベータが上昇中
 ③地下水バイパスのトリチウム排出量は累積で430億ベクレル超え
 ④上昇傾向を示す港湾口のトリチウム
 ⑤排水路からは法令限度を超える放射性物質、港湾内でも上昇
 ⑥上昇を続ける地下水バイパス山側井戸のトリチウム
 ⑦海岸付近の井戸から過去最高のトリチウム
 
1.外洋からストロンチウム90
 事故から5年以上経過しましたが、外洋からは相変わらず放射性物質が見つかっています。
事故から5年経ってもストロンチウム90が見つかる福島第一沖外洋
  ※1 (4)~(6)で作成
  ※2  数値は1リットルまたは1キログラム当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
  ※5  ストロンチウム90はSR90と略し採取日は3月7日
 図―1 福島第一原発および近傍外洋の放射性物質濃度

 この中で「5,6号機放水口北側」ではストロンチウム90が見つかっています。他の放射性物質の推移を以下に示します。
事故から5年経っても下がる気配が無い福島第一沖の放射性物質濃度
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―2 5,6号機放水口北側の放射性物質濃度

 図に示すとおり、原発事故から5年近く経ちましたが、下がる気配がありません。福島の海はこれからも汚染が続きそうです。

2.地下貯水槽の周囲で全ベータが上昇中
 地下貯水槽は一時期、汚染水の保管に利用されていましたが、汚染水漏れををお越し使われなくなりました(8)。ただし、一時は高濃度の汚染水が貯められていたので、周囲に観測井戸を掘り地下水の汚染の有無を観測してます(8)。従前の記事でこの井戸の水がら突然に全ベータが見つかった旨の記事を記載しましたが(9)、今週は別の観測孔で全ベータが急上昇しました。以下に地下貯水槽周囲の全ベータ濃度を示します。
高濃度の全ベータが見つかる地下貯水槽周辺
※1(9)を集計
 ※2 位置は(8)による。
 ※3 値は1リットル当たりで集計期間の最高値
 図-3 下貯水槽周囲の全ベータ濃度

 図に示す通り海側の観測孔で放射性物質が見つかっています。やがて拡散し福島の海を汚染しそうです。以下に地下貯水槽i(漏えい検知孔水)南西側の全ベータ濃度を示します。
上昇が続く地下貯水槽i(漏えい検知孔水)の全ベータ濃度
 ※(9)を集計
 図-4 地下貯水槽i(漏えい検知孔水)南西側の全ベータ濃度

 上昇が続いています。東京電力の会見を聞いていると(10)、原因は分かっていないそうです。これでは対策が打てません。漏れるがままにするしか無いようです。

3.サブドレンのトリチウム排出量は累積で430億ベクレル超え
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです(11)。サブドレンの運用は2015年9月3日から始まったので(12)7ヶ月以上が経過しました。
 濃度と排出量を公表しているので(13)(14)、濃度×排出量で累積のトリチウムの月別の排出量を求めてみました。
凍土壁凍結を始めたら増えた地下水ドレン移送量
 ※(13)(14)を集計
 図―5 サブドレンのトリチウム累積排出量

 今年になり排出のペースを上げ累積では430億ベクレルを超えました。海洋の汚染が心配です。

4.上昇傾向を示す港湾口のトリチウム
 港湾内からは多種類の放射性物質が見つかっています。
色々な放射性物質が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (5)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 サブドレン排水口の位置は(15)による。
 図―6 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 3項に記載したようにサブドレンからのトリチウム排出量が増加しています。図-6に示すようにサブドレン水の排水口は港湾内にあります。以下に港湾と外洋の境の「港湾口」のトリチウム濃度を示します。
上昇傾向を示す後湾口のトリチウム
  ※1(5)を集計
  ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図-7 港湾口のトリチウム濃度

 図に示す通り確り上昇しています。この先が心配です。港湾口から海洋に流れ出し、福島の海を確り汚染します。
 

5.排水路からは法令限度を超える放射性物質、港湾内でも上昇
 福島第一原発構内には幾つもの排水路があります。
福島第一原発排水路
 ※(16)で作成
 図―8 福島第一原発内の排水路

 放射性物質の法令限度は1リットル当たりで、セシウム137が90ベクレル、ストロンチウム90が30ベクレルです(2)。全ベータのおよそ半分がストロンチウム90なので(7)、全ベータでは60ベクレルになります。
 以下にK排水路の放射性物質濃度を示します。
法令限度を超えた汚染水が流れたK排水路
 ※(16)を集計
 図―9 K排水路の放射性物質濃度

 K排水路の4月14日の放射性物質濃度は1リットル当たりで
  セシウム137 180ベクレル
  全ベータ    240ベクレル
で法令限度を超えました。
 以下に1~4号機取水口内南側の放射性物質濃度の推移を示します。

K排水路に同期ぢて上昇した港湾内・1~4号機取水口内南側の放射性物質濃度
※(5)を集計
 図―10 1~4号機取水口内南側の放射性物質濃度

 K排水路に法令限度を超えた汚染水が流れた4月14日の濃度を見ると1リットル当たりで
  セシウム 38ベクレル
  全ベータ 41ベクレル
に達しています。K排水路から港湾内に流れ出した汚染水は確実に港湾内を汚染しています。やがて外洋に出て外洋も汚染します。

6.上昇を続ける地下水バイパス山側井戸のトリチウム  
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(17)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(18)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(19)。以下に放射性物質濃度を示します。
排水基準を超えた汚染水が見つかる地下水バイパスと山側井戸
 ※1 (18)(19)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―11 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(2)、多くの場所で排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。この中で気になったのはE-3井戸のトリチウム濃度です。以下に推移を示します。
上昇するE-3井戸のトリチウム濃度
 ※(18)を集計
 図―12 E-3井戸のトリチウム濃度

 今年に入りじわじわと濃度が上がっています。福島第一原発構内ではトリチウムの拡散が進み、やがて環境中にも出ると思います。

7.海岸付近の井戸から過去最高のトリチウム
 海岸付近は事故から5年以上経過しましたが、いまも高濃度に汚染された地下水が見つかるので汚染されたままです。時には過去最高(新記録)濃度の汚染水が見つかるので、汚染は今も進行しているのかもしれません。
高濃度の汚染水が見つかる福島第一海岸
 ※1 (5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―13 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 このうち1リットル当たりでNo3-4のトリチウム4,200ベクレルは過去タイ記録で、No2-3のトリチウム4,400ベクレルは過去最高(新記録)です。以下にNo2-3のトリチウム濃度を示します。
上昇し過去最高を記録したNo2-3井戸のトリチウム
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す。
 図―14 No2-3井戸のトリチウム濃度

 図に示す様に、上昇が続いています。この先が心配です。


<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表①)とこちら(ブログ図表②)を参照ください。
 汚染水漏れが続く福島第一原発では、福島の方は不安だと思います。
 福島県福島市で開催されている絵画展の会場で福島産米がくばられました。展覧会場に福島県内外から多数来場しており、福島県産米のおいしさを伝えようと実施したそうです(21)。福島県は福島産米の拡販に熱心なようです。福島県は福島産米は美味しいそうです(22)。福島県は福島産米は「安全」だと主張しています(23)。でも福島県福島市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(24)を引用
 図―15 福島産米が無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(4月2週)―外洋8地点から全ベータ―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を3月6日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)(2)中の「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)[PDF]地下貯水槽からの汚染水漏えい 及び 対応状況 ... - 東京電力
(9)(2)中の「地下貯水槽に関する分析結果」
(10)="【2016年4月11日】東京電力 記者会見 - 2016/04/11 17:30開始 - ニコニコ生放送
(11)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(12)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(13)(3)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(14)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(15)2015年9月2日 海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(PDF 3.53MB)
(17)(3)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(19)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(20)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(21)おいしい県産米どうぞ 来場者に配る フェルメールとレンブラント展 | 県内ニュース | 福島民報
(22)福島県産 | おいしいお米の通販サイト「むらせライス オンラインショップ」
(23)水田畑作課 - 福島県ホームページ
(24)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2016/04/17(日) 19:46:18|
  2. -
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トラブルいっぱい福島原発(4月3週)―原発事故・炉心溶融基準 東電社員様は知っていた―

東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、4月3週(4月10日から16日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①3号機原子炉建屋オペレーションフロアへの遮蔽体の設置工事は初日からトラブル
 ②建屋内で汚染水、2件
 ③ALPSの密閉材が溶けていた
 ④汚染水タンクの増設が1ヶ月半近く止まる
 ⑤凍土壁稼働2週間、地下水ドレンからの汚染水移送量は増加
 ⑥汚染水タンク処理の下請けさんが事故
 ⑦原発事故・炉心溶融基準 東電社員様は知っていた

1.3号機原子炉建屋オペレーションフロアへの遮蔽体の設置工事は初日からトラブル
 福島第一では核燃料プール内の核燃料を取り出すための準備作業が進められています(2)。4月12日に原子炉建屋の最上階にあり、燃料取り出しの作業場所となるオペレーティングフロア(3)の遮蔽工事が始まりました(4)。でも初日から確りトラブルです。
 4月12日17時半頃、5.6号機開閉所西側道路で、3号機原子炉建屋除染遮へい工事で使用しているトレーラー後輪付近の下部から油が漏れているのが見つかりました(5)。
遮蔽工事に使われるトレーラー
 ※1(6)をキャプチャ
 ※2 油漏れを起こしたトレーラーと同型とは限らない
 図-1 3号機原子炉建屋除染遮へい工事で使用しているトレーラー(例)

 漏れたのは駆動油で、約4m×3.5mの範囲に広がったそうです(5)。工事に入る前にトレーラーを点検しなかってですかね。工事初日のトラブルですので、確り点検していれば防げた気がします。それとも点検がいい加減?

2.汚染水たまりが2件
 今週は二つの建物で水たまりが見つかりました。何処からかは分かりませんが、建物内に流れ込んだのは確かです。中は汚染されているので、漏れた水は最後は「汚染水」です。
 ①4月12日17時半頃、焼却工作建屋1階の床面に、東電社員様が約10m×10m×1cm程度の水溜まりを見つけました。この水からは1リットル当たりで
 全ベータ    800ベクレル
 セシウム134 120ベクレル
 セシウム137 540ベクレル
 セシウム合計  660ベクレル
の放射性物質が見つかったそうです(5)。東京電力は雨漏りだとしています(7)。原発事故から5年経って、福島第一の建物の劣化は進んでいるようです。
 ②ALPSから汚染水漏れ?
 福島第一のタービン建屋には日々、汚染水が流れ込んでいます。放置すると溢れてしまうので
 タービン建屋⇒貯蔵施設⇒セシウム吸着装置⇒SR処理水タンク⇒ALPS⇒処理水タンク
の順で処理されています(2)(3)(4)(5)。
 最終段の汚染水処理装置のALPSでも水溜りが見つかりました。4月14日21時45分にALPS(多核種除去設備)の、漏えい検知器が動作し警報を出しました。東電社員様が現場に行って調べたら、ALPSは3系統(A,B,C)に分かれているのですが、そのうちB系統の吸着塔付近に約20cm×10cm×1mmの水溜まりが2箇所で見つかりました(12)。。
 (1)漏れた汚染水をウエスでふき取り、表面の放射線量を測定したら1時間当たりで
  ベータ線を主に測定する70μm線量当量率: 600マイクロシーベルト
  ガンマ線を主に測定する1cm線量当量率: 3マイクロシーベルト
で(5)、 ベータ線が主流です。ALPSに送られる汚染水はSARRYを経由しましがSARRYはセシウムを荒どりする機能があり(14)、セシウムはガンマ線を出すので、ALPSで処理する汚染水はベータ線を多く出す汚染水です。
 (2)吸着塔に取り付けてある酸性かアルカリ性かを測るpH検出器(15)のねじ込み部から「汚染水?」の滲みが見つかっているそうです(12)。
にじみが見つかったAPLSのpHメーターねじ込み部
 ※(12)を引用
 図―2 汚染水?がしみだしたpH検出器のねじ込み部

 なんかALPSで処理する汚染水が漏れた可能性が高い気がします。福島からの報道を見ると(16)、東京電力は調査を継続するそうです。来週にはもう少し詳しい報告ができそうです。
 ALPSで処理した後に出来る「処理水」は今週は殆ど増えておらず(11)、事実上は停止状態ですがそれでも汚染す漏れ?

3.ALPSの密閉材が溶けていた
 3月25日にもALPSは汚染水漏れを起こしました(17)(18)。その原因が発表されました(19)。ALPSの配管では、配管と配管の継ぎ目は配管同士を直接繋ぐのでなく、配管の継ぎ手からの汚染水漏れを防止する密閉材(ガスケット)(20)を挟んで繋がれています。このガスケットが溶けてしまい隙間ができて汚染水が漏れ出したそうです。
溶けてしまったALPSのガスケット
※(21)を引用
 図-3 溶けてしまったALPSのガスケット

 このガスケットは他の部品の腐食を防止するために「犠牲陽極」が使われています(20)。他の部品より腐食しやすい部品で、ここを「腐食」させる事で、他の部品の腐食を防止するものです。当然ながらと溶け易く(22)定期的な交換が必要です。でも交換する前に溶けてしまい汚染水漏れに至ったようです。この汚染水漏れはメンテナンスをサボって汚染水漏れって感じです。
 東京電力は柏崎刈羽原子力発電所の再稼働を目指し、広報活動を続けています(23)。汚染水処理装置すらまともにメンテナンスできない東京電力が巨大な原発をメンテナンスできるんですかね?

4.汚染水タンクの増設が1ヶ月半近く止まる
 福島第一では日々、汚染水が増え続けています。
日々増え続ける福島第一汚染水
 ※(24)を集計
 図―4 日々、増え続ける福島第一原発汚染水

 溢れないように汚染水を汲みあげ汚染水タンクに運ぶ必要があります。以下に最終段の処理水タンクの容量と汚染水量を示します。
増設が止まった終段の処理水タンク
 ※(24)を集計
 図-5 処理水量とタンク容量

 図に示す通りタンク容量が増えていません。3月4日から1ヶ月半近くも福島第一では汚染水タンクの増設が止まったままです。

5.凍土壁稼働2週間、地下水ドレンからの汚染水移送量は増加
 福島第一原発の汚染水増加要因は
  ①原子炉やタービン建屋に地下水等が直接侵入する。
  ②海への汚染水流出を防止するために海岸に水を通さない「壁」である海側遮水壁を作ったのですが(25)、放置すると内側に汚染水が溜り溢れてしまうので、汲み上げています。東京電力はこれを地下水ドレンと呼んでいます(26)。汲み上げた汚染水は当初は浄化装置を経由して海に流す計画でしたが、汚染が酷く浄化装置を通しても排水基準を満たせなので、タービン建屋に移送しています(28)。これを減らす為に原子炉タービン建屋と海岸の間に氷の壁を作り、海側遮水壁への汚染水の流れを減らす氷の壁(凍土壁)(29)の凍結が3月31日に開始されました(30)。以下に凍土壁凍結前後の地下水ドレンからタービン建屋への移送量を示します。
凍土壁凍結を始めたら増えた地下水ドレン移送量
※(28)(31)を集計
 図―6 地下水ドレンからの移送量と降水量

 雨の影響が主要因だとは思うのですが、凍土壁の凍結を開始したら急に増えてしまいました。

6.汚染水タンク処理の下請けさんが事故
 タンクが増えないのに、汚染水がどんどん増えていては汚染水処理に携わる下請けさんがおかしな事にならないか心配です。そしたら汚染水処理に係る下請けさんを載せたワゴン車が民家に突っ込み重症が2人、軽傷が3人出たそうです(32)。
汚染水処理の下請けさんの事故を報じるFCT
 ※(32)をキャプチャー
 図―7 汚染水タンク処理の下請けさんが事故を伝える福島のローカルTV局(FCT)

 蛇足ですが熊さんも交通事故にあったそうです。
熊さんの交通事故を報じるFCT
 ※(32)をキャプチャー
 図―8 熊さんが車にひかれた事を伝える福島のローカルTV局(FCT) 
 
 福島では放射線以外にも熊さんにも注意が必要なようです。


7.原発事故・炉心溶融基準 東電社員様は知っていた
 東京電力は事原発事故2カ月後の2011年5月まで「溶融を判断する根拠がない」として、燃料の状態を「炉心損傷」と説明し続けてました。ところが今年2月になって「社内の原子力災害対策マニュアルに溶融の判断基準があった。5年間見過ごしていた」と明らかになりました(33)。これについて福島県の地方紙の福島民友は4月10日に
「当時、福島第2原発所長だった福島第1廃炉推進カンパニー最高責任者の増田尚宏(58)もマニュアルを知っていたかどうかに関し『今は答えない方がい』」と会見で繰り返す。所長として当然、その存在を把握していたとみられるが、県民への説明よりも東電という組織の一員として口をつぐむ。」
との記事を配信し(34)東京電力への不信をあらわにしています。ここの新聞社は読売系で(35)、福島第一原発の賠償は過剰であるとか(36)、4月2日の汚染水問題を扱つかった社説を
「いずれタンクの増設場所もなくなる。政府と東電は、科学的な観点からどのように処分すればいいのか検討を続け、早急に解決の道筋を示すべきだ。」
と結び(37)、溜まり続ける汚染水の環境中への放出を政府が早く決断すべしと暗に主張するなど東京電力が喜びそうな記事を配信しています。そこが東京電力を「隠ぺい体質」とする記事です。
 また3月23日に開催された新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会で、新潟県の防災局長が最後の挨拶で
「本当に何が起こっていたのかという、もしかしたらとてもシンプルな事なのかもしれません。今日、この委員会に来られている先生方も今日の議論で到底納得されているという事ではございませんでしょうし、事務局である私たちもこの状態では到底県民の皆様に説明できるものではありません。ぜひ東京電力は誠実にしっかりと対応していただきたいと思っております。」
と述べています(38)。
 東京電力への不信が渦巻いています。そうした中で4月11日の東京電力の会見(39)で、会見者自身はメルトダウンの定義を知っていたかの質問に
「(炉心溶融の基準を)私自身は認識しおります」
と述べました。但し本社の事故対策要員として4号機使用済み核燃料プールへの注水策などを検討しており、(事故当時は)「炉心溶融を判断する立場ではなかった」と述べています。
 会見をきいていた限りではそれ程には厳しい質問でもないので、口を滑らしたいうより最初から用意されていた回答のような気がします。
 この発言でかなり広くこのマニュアルは知られていた気がします。事故当時は東京電力はマニュアルを知りながら、マニュアル道理に行動せず、その事実を5年間も隠していた事になります。
 福島原発事故の最大の謎は東京電力や規制当局は福島第一に先の地震で襲った程度の津波が襲来する可能性を知っていたが可能性が小さいとし、これを無視し、その事実を今も隠し続けているか否かです(40)。


<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 隠ぺい体質の東京電力、トラブル続の福島原発。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島市等の福島盆地は果物作りが盛んな所です(41)。いま福島市ではイチゴ園がオープンしているのでイチゴの季節です。福島のイチゴは美味しいそうです(42)。 福島市はイチゴの季節です。福島県は福島産について「 食の安全・安心を確保するため、生産、製造・加工、流通、消費の各段階において、食品中の放射性物質検査を実施しています。 」と主張してます(43)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(44)を引用
 図―9 福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(4月2週)―福島第一汚染水処理は破綻―
(2)3号機燃料取り出し|東京電力
(3)[PDF]用語集
(4)2016年4月12日福島第一原子力発電所 3号機原子炉建屋オペレーションフロアへの遮蔽体の設置について(PDF 484KB)
(5)2016年04月13日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(6)2016/4/14(木) 3号機遮蔽体設置
(7)2016年04月14日 福島第一原子力発電所の状況について(日報)午後3時現在】
(8)めげ猫「タマ」の日記 SR処理水について
(9)汚染水対策の主な取り組み|東京電力
(10)原子炉の安定化|東京電力
(11)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第248報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(12)2016年4月15日多核種除去設備(既設ALPS)pH計ラック内の滴下について(PDF 367KB)
(13)サリー (機械) - Wikipedia
(14)セシウム137 - Wikipedia
(15)水素イオン指数 - Wikipedia
(16)第1原発・ALPSに「水たまり」 2カ所確認、東電が原因調査:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(17)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月4週)―東電再建計画8回目の破綻、賠償見込み額7.7兆円―
(18)2016年03月26日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(19)2016年4月13日多核種除去設備(既設ALPS)配管フランジ部からの滴下の調査結果(PDF 68.0KB)PDF
(20)ガスケット - Wikipedia
(21)東京電力 写真・動画集| 多核種除去設備(既設ALPS)配管フランジ部からの滴下の調査結果
(22)船で使用されている「犠牲陽極」について教えて... - 化学 | Yahoo!知恵袋
(23)TVCM・新聞・雑誌広告
(24)プレスリリース|東京電力中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について
(25)海側遮水壁|東京電力
(26)サブドレン・地下水ドレンによる地下水のくみ上げ|東京電力
(27)報道配布資料|東京電力
(28)(27)中の「建屋への地下水ドレン移送量・地下水流入量等の推移 」
(29)第39回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会
(30)2016年3月31日 福島第一原子力発電所 陸側遮水壁の凍結運転開始についてPDF
(31)(27)中の「福島第一原子力発電所構内排水路のサンプリングデータについて 」
(32)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年4月14日(木)放送」
(33)<原発事故>炉心溶融基準 東電幹部知っていた4月12日 河北新報
(34)復興の道標・不信の連鎖-6】続く東電の隠蔽体質 「今は答えない方が」:復興の道標:福島民友新聞社 みんゆうNet
(35)福島民友 - Wikipedia
(36)めげ猫「タマ」の日記 福島民友さんの特集記事「復興の道標」に反論する。
(37)【4月2日付社説】凍土壁の凍結開始/汚染水これからが正念場だ:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(38)新潟県:平成27年度第4回新潟県原子力発電所の安全管理に関する技術委員会(平成28年3月23日開催)中の「議事録(PDF形式 436 キロバイト)」
(39)【2016年4月11日】東京電力 記者会見 - 2016/04/11 17:30開始 - ニコニコ生放送
(40)めげ猫「タマ」の日記 福島原発事故は「未必の故意」?
(41)めげ猫「タマ」の日記 果物作りが盛んな、汚染された福島盆地
(42)福島 いちご狩り特集 | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(43)農林水産物 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(44)マックスバリュ南東北 - ザ・ビッグ福島大森店
  1. 2016/04/16(土) 19:44:36|
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熊本で地震、原発再稼働で地震も再稼働?

 熊本県で大きな地震が起きました(1)。地震が起きた場所は再稼働したばかりの川内原発の近くです。今回の地震は余震を除けば福島原発事故後で初めての巨大地震です。原発再稼働で地震も再稼働なんて思ってしまいます。
 熊本県で大きな地震が起きました(1)。
熊本の地震を報じる福島民報
 図-1 熊本の地震を一面トップで伝える福島県の地方紙の福島民報


以下に2000年以降の巨大地震を示します。全て近くに原発があります。
 ①2000年10月6日 鳥取県西部地震 マグニチュード7.3 最大震度6強 死者数は無し(3) 島根原発近く
 ②2004年10月28日 新潟県中越地震 マグニチュード6.9 最大震度7 死者数 68名(4) 柏崎刈羽原発近く
 ③2007年3月25日 能登半島地震 マグニチュード6.8 最大震度6強 死者数 1名(5) 志賀原発近く
 ④2007年7月16日 新潟県中越沖地震 マグニチュード6.8 最大震度6強 死者数 13名(6) 柏崎刈羽原発近く
 ⑤2011年3月11日 東北地方太平洋沖地震 マグニチュード8.4 最大震度7 死者 15,894名、行方不明 2,561名(7) 女川、福島第一、第二
 ⑥ 2016年4月14日 熊本地震 マグニチュード6.5 最大震度7 死者数 9名 川内原発近く(1)(8)
 以下に地震の震央と原発の位置を示します。
原発の近くでしか起きない最近の地震
 ※(3)(4)(5)(6)(7)(8)(9)にて作成
 図-2 原発位置と震央

 第一原発事故後に原発は停止しました。事故から5年間は余震を除けば大きな地震が起きていませんでした。鹿児島県北部の川内原発は昨年8、9月に再稼働しました(10)、そしたら昨日(4月14日)にお隣の熊本県で地震です。(=^・^=)は原発には巨大ナマズが住みついているような気がしています(11)。
 最後に今回の地震で亡くなれた方々のご冥福と熊本の皆様の一日も早い復興を祈念します。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
原発以外にもナマズ(地震)に好かれた方がいます。安倍出戻り総理です。彼の総理在任中には今回の地震および能登半島地震(5)、中越沖地震(6)と3回の巨大地震が起きています。でも彼の地震対策は常に後手です。安倍出戻り総理は出戻る前に
「地震、津波等の自然災害への対策を含めた原子炉の安全の確保に万全を期している」
と主張していました(12)。でも安全は手抜きされ、福島原発事故に至ったのは事故報告書(13)(14)に記載の通りです。こんな方が総理では福島の方は不安だと思います。
 福島県が力を入れている野菜にアスパラガスがあります(15)。福島からはアスパラガスの収穫のニュースも流れてきました(16)。 
食べごろに育った福島のアスパラガス
※(16)をキャプチャー
 図―3 アスパラガスの収穫を伝える福島のローカルTV局(TUF)

4月に入り福島はアスパラガスのシーズンです(17)。福島産アスパラガスは美味しいそうです(18)。福島県は福島産アスパラガスの安全を「宣言」しました(19)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。
他県産はあっても福島産アスパラガスが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―4 福島産アスパラガスが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)益城町で震度7 9人死亡、県内余震続く-熊本のニュース│ くまにちコム
(2)福島民報を4月15日に閲覧
(3)鳥取県西部地震 - Wikipedia
(4)新潟県中越地震 - Wikipedia
(5)能登半島地震 - Wikipedia
(6)新潟県中越地震 - Wikipedia
(7)東北地方太平洋沖地震 - Wikipedia
(8)熊本で震度7の地震、2人死亡 | 国内外ニュース | 福島民報
(9)日本の原子力発電所 - Wikipedia
(10)川内原子力発電所 - Wikipedia
(11)めげ猫「タマ」の日記 巨大な原子力発電所は地震を起こす?
(12)安倍晋三 - Wikipedia
(13)東京電力福島原子力発電所における事故調査・検証委員会
(14)報告書 | 国会事故調
(15)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(16)スイッチ20160413 TUFchannel
(17)JAあいづ管内の生産品 ? アスパラガス | JAあいづ
(18)3色のアスパラガスを食べくらべ!(南会津町) | ふくしま 新発売。
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(20)平尼子店 | マルト - 店舗情報
  1. 2016/04/15(金) 19:44:28|
  2. -
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原発事故賠償・2015年度の一般分担金は1,630億円、元を正せば(=^・^=)も支払う電気代

 福島第一原発事故によって、東京電力はこれまでに6兆円を超える賠償を支払い(1)(2)、総額を7兆6585億円と見込んでいます(3)。そんなお金は東京電力にはないので「原子力損害賠償・廃炉等支援機構」が、東京電力に資金援助しています(4)。ここもお金が無いので、一時的には銀行からお金を借りいるのですが、そのうちには返さなくてはならないので、全国の電力会社から毎年お金を集めています(5)。3月31日に2015年度分の分担金が発表になりました(6)。
 ①全国の電力会社が負担する一般分担金 1,630億円
 ②東京電力が負担する特別分担金      700億円
です。電力会社だってそんなお金は無いので、元を正せば(=^・^=)も支払う電気代です。
 以下にこれまでの推移を示します。
毎年2000億円が電気代に上乗せされる福島第一事故の賠償費用
 図ー1 福島第一原発賠償の負担金(分担金)

 これまでの総額は
   6,183億円
です。これに国の保険が別に1,889億円ありますで(2)、これまでに手当ができたお金は8,062億円で残り6兆8523億円が必要です。2015年度の合計は2,330億円ですので、このペースで行けば約30年かかります。以下に賠償見込み額の推移を示します。
以下に東京電力の賠償見込み総額の推移を示します。
頻繁に増える原発事故の賠償見込み総額
 ※(3)を集計
 図―2 賠償の支払い見込み総額の推移

 どんどん増えています。これからも増えて行くと思います。現時点で言えることはあと数十年間は(=^・^=)も支払う電気代に福島原発賠償が上乗せされ続ける事です。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
賠償の支払い見込み総額なんでころころ変わるかと言えば、(=^・^=)は福島第一原発事故の影響をできるだけ小さく見せたい方が居る為と思います。福島原発事故直後は賠償総額がいくらになったかはそれなりのニュースになりましたが、最近はあまり大きなニュースになりません。昔の低い見積もりのままだと思っている人が入るかもしれません。
 こうした方は他の福島リスクも小さく見せたいと思う筈です。そして根拠があろうが無かろうが福島は「安全」と叫び、福島を正しく恐れ避ける行為を「風評被害」と批判すると思います(7)。これでは福島の方はは不安だと思います。
 原発事故後に福島からは当時の暫定基準値を超えるセシウム汚染牛が出荷されました(8)。消費地で見つる汚染牛がなぜ産地の福島で見つからなかったかの明確な説明はいまだになされていない気がします。それでも福島は牛肉の生産に力を入れているようです(9)。福島県郡山市の牛の飼育頭数は7,825 頭で福島県最大です(10)。福島牛は、鮮やかな色合いと良質の霜降りをもつ絶品だそうです(11)。福島県は福島牛は「安全」だと主張してます(12)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産牛肉はありません。
他県産はあっても福島産牛肉が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(13)を引用
 図―3 福島産牛肉が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島原発賠償・6兆円突破―これからもまだまだ増える―
(2)賠償金のお支払い状況|東京電力
(3)特別事業計画の変更の認定について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(4)原子力損害賠償・廃炉等支援機構 - Wikipedia
(5)(資金調達用)平成27年4月版 - 原子力損害賠償・廃炉等支援機構
(6)原子力損害賠償・廃炉等支援機構
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(原発事故5年目)―福島産を許容する地域では葬式が7.4%増加―
(8)放射性セシウムを含む稲わらを与えた肉用牛について - 埼玉県
(9)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(10)届出情報の統計-目的別索引-牛の個体識別情報検索サービス中の「【平成27年10月31日公表】」⇒「飼養頭数 牛の種別 市区町村別 平成27年9月末時点 」
(11)(9)中の「福島牛」
(12)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(13)2016年4月10日(日)発行の鎌倉屋折込チラシ
  1. 2016/04/14(木) 19:43:24|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月2週)―茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。4月2週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,038件中1件の基準超え
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大170ベクレル(岩手県産イワナ)。
事故から5年1ヶ月以上経ても見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年4月2週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.茨城県土浦市産シイタケは出荷制限解除、検査データはありません。
 茨城県土浦市産のハウス栽培の原木シイタケの出荷制限が解除されました(7)。原発事故から5年1ヶ月以上が過ぎ、放射性物質が低減した結果なら大変に嬉しい事ですが、そうでもなさそうです。以下に茨城県土浦市産のハウス栽培の原木シイタケのセシウム濃度を示します。
4年半近く検査されていない茨城県土浦市産原木シイタケ
 ※1(1)を集計
 ※2 日付は検査日
 図-2 茨城県土浦市産原木シイタケ(ハウス栽培)のセシウム濃度

 図に示す通り2011年に検査され基準値超えが見つかってから、検査結果はありません。セシウム濃度が下がって「安全」が確認された訳ではありません。解除の理由は茨城県が作成したマニュアルに沿って試験栽培を実施したら基準値以下との結果が出たためとのことです。土浦市には9つの生産者があるそうです(7)。以下に位置を占めします。
汚染されたところでも栽培されそうな土浦市の原木シイタケ
※1 生産者位置は(7)による
 ※2 放射線量は(8)の数値データを元に(9)に示す手法で4月1日時点に換算
 図-3 茨城県土浦市の原木シイタケ(ハウス栽培)の生産者

 試験栽培は9つのうち1つで実施されましたが、図に示すと通りセシウム汚染が比較的マシ場所です。
 原木シイタケは原木にシイタケの菌を植え成長させるものですが(10)、原木のセシウム濃度が高くなると採れたシイタケのセシウム濃度も高くなります(11)(12)。茨城県のマニュアルでは1キログラム当たり50ベクレル以下の原木を使うように定められていますが、試験栽培に使われた原木は検出限界未満(概ね1キログラム当たり4ベクレル以下)の物が使われました。それでも採れたシイタケからは基準値(6)の半分近い1キログラム当たりで45、35、31ベクレルのセシウムが見つかっています。
 土浦市の原木シイタケは
 ①相対的に放射能汚染がマシな場所の1箇所で試験栽培がおこなわれた。
 ②茨城県が定める規準に比べ大幅に低い(検出限界未満、ND)原木を使って実施された。
 ③それでも採れたシイタケからは基準値の半分近いセシウムが見つかっている。
 ことになります。最良の条件で試験栽培を実施し、そこそこセシウムが見つかっていても「基準値以下」で安全され出荷制限が解除になりました。なんか安全であろうが無かろうが強引に出荷制限が解除された感じです。


2.キツネメバル、福島いわきは2ベクレル、北茨城市は11ベクレル
 福島県いわき市と茨城県北茨城市は県境を挟み隣接しています。
事故から5年1ヶ月以上経っても汚染が広がる福島
 ※1 放射線量は(8)の数値データを元に(9)に示す手法で4月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(13)による
 図―4 本記事で取り上げる市町村

 以下に昨年7月以降のキツネメバルの検査結果を示します。
 北茨城産に比べ低いいわき産キツネメバルの検査結果
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す
 図―5 キツネメバルの検査結果

 茨城県が実施した北茨城市産の検査では検査2件中2件でセシウムが見つかっています。一方で、福島県が検査したいわき市産の検査では38件中で全体の7割を超える27件で検出限界未満(ND)です。1キログラム当たりの平均値で検査すると
 北茨城市産(茨城県検査) 11ベクレル
 いわき市産(福島県検査)  2ベクレル
です。海は繋がっているのにおかしな話です。汚染源に近いいわき市産キツネメバルの方が高くなっていなくてはなりません。
 福島県の地方紙の福島民友は福島県15年産米の99.99%は検出限界値未満と報じていました(14)。でも福島県外の検査結果は違います。昨年の秋以降の消費地(福島県外)の福島産米の精密検査結果では、検査2件中1件(半分)でセシウムが見つかっています。
 福島産は他より低く出る検査で安全とされ出荷されます。

3.あぶくま洞の山ブドウは4年半間も検査無し
 福島県田村市は図-4に示す様に福島県中部にある市で避難区域に接しています。同市の東側は今は解除されていますが、福島第一原発事故後のしばらくの間は避難区域に接していました。同市の観光施設としては鍾乳洞のあぶくま洞が知られています(15)。福島原発事故後に大幅に観光客を減らし、回復の兆しがありません(16)。鍾乳洞は全国各地にあり(17)、わざわざ汚染されてる福島にある鍾乳洞に行く理由はありません。
 あぶくま洞の売店で山ブドウを使用したスイーツが売り出されたそうです(18)。検査されてるか心配です。厚生労働省の発表(1)を見たら、田村市が属する福島県の中央部にあたる中通り(19)産の山ブドウの検査は2011年10月を最後に4年半近くも検査結果がありません。それでも福島県は福島産について
「食の安全・安心を確保するため、生産、製造・加工、流通、消費の各段階において、食品中の放射性物質検査を実施しています。 」
と主張しています(20)。
 福島産は検査されていなくても「検査されていて安全」と主張されるようです。


4.3月後半に入り突然にセシウム濃度上昇した福島県いわき市産スズキ
 以下に福島県いわき市産スズキのセシウム濃度を示します。
上昇傾向を示す福島県いわき市産スズキ
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)を示す
 図―6 いわき市産スズキの検査結果

 しばらくは殆どが検出限界未満(ND)だったのですが、3月後半から急にセシウムが見つかるようになりました。3月16日以降でみると検査6件中4件で1キログラム当たり20ベクレルを超えるセシウムが見つかっています。
 原発事故から5年1ヶ月以上が経過しましたが、福島産には今もセシウム濃度が上昇する物があります。
 

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・安全であろうが無かろうが強引に出荷制限が解除されるセシウム汚染食品
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・検査していなくても検査されていて安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
 福島県の地方紙の福島民友は今日の1面で
  「政府や行政に向けられた国民の不信感。(福島)県産品の安全性を発信する(福島)県民の自主的な取り組みを『原発事故の被害を小さく見せようとしている』『政府の安全プロパガンダだ』と曲解する」
と報じていました(21)(22)。
福島のリスクを懸念するは「曲解」と報じる福島民友
 ※(21)を引用
 図―7「『原発事故の被害を小さく見せようとしている』『政府の安全プロパガンダだ』と曲解する」と報じる福島民友

 でも福島産にリスクがあるのは本文に有る通りです。これを「曲解」と主張されては福島の方は不安だと思います。
 福島県では鶏肉(地鶏)の生産に力を入れています(23)。福島県内産のブランド地鶏を安定的に供給するための施設が福島市の福島県農業総合センター畜産研究所に完成したそうです(24)。福島県川俣町は鶏肉(地鶏)の産地の一つです。今月末にはシャモ祭も開かれます(25)。福島県は福島産「鶏肉」は安全だと主張しています(26)。でも福島県川俣町のスーパーのチラシには福島産鶏肉はありません。
他県産はあっても福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図ー8 福島産鶏肉が無い福島県川俣町のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県川俣町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第976報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(4月1週)―茨城のヒラメからセシウム、福島いわきは18件全数ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)原子力災害対策特別措置法第20条第2項の規定に基づく食品の出荷制限の解除 |報道発表資料|厚生労働省
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(10)原木しいたけ栽培はじめませんか - 菌興椎茸協同組合
(11)めげ猫「タマ」の日記 8月1週も汚染食品がいっぱい、シイタケ(広島)、チチタケ(栃木)、ウナギ(福島)etc
(12)原木栽培における放射性セシウムの移行の調査結果をまとめました(4月11日現在)::株式会社富士種菌
(13)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(14)福島県15年産米、基準値超えゼロ 99.99%検出限界値未満:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(15)あぶくま洞 - Wikipedia
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島・あぶくま洞、観光客が事故前の7割に回復と「毎日」―本当は半分にも届かない―
(17)日本観光鍾乳洞協会
(18)たむらご当地スイーツ入荷しました!! あぶくま洞
(19)中通り - Wikipedia
(20)農林水産物 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(21)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-を4月13日に閲覧
(22)【復興の道標・不信の連鎖】生産者の努力伝える 調査の信頼度が増す:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(23)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(24)県農業総合センター畜産研究所内に「種鶏改良増殖施設」完成 供給能力、旧分場の1.5倍 | 県内ニュース | 福島民報
(25)第12回川俣シャモまつりin四季の里開催 - 川俣町公式ホームページ
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「鶏肉 [PDFファイル/110KB]」
(27)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい

テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2016/04/13(水) 19:45:22|
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福島県郡山市の2015年度の死者数は16%増(対2009年度)、相馬・南相馬は別

福島県郡山市が3月中の人口動態を発表しました(1)。各年度(4月から翌年3月)の死者数は
  2009年度(原発事故前年度) 2,776人
  2015年度(原発事故6年度目)3,212人
で16%増えています。偶然に起こる確率を計算したら5,700万分の1なので偶然とは思えません。同じ福島県内でも相馬市・南相馬市の死者数の合計を福島県の発表から(2)集計すると
  2009年度(3月を除く)(原発事故前年度) 1,216人
  2015年度(3月を除く)(原発事故6年度目)1,144人
で少し減っていますが、統計的な差はありません。なお相馬・南相馬市は福島県から3月中の人口動態の発表が無いので(2)、3月を除き4月から翌年2月までの集計としました。
 福島県郡山市は福島県の中央部に位置する人口335,657人(1)の市です。
原発事故から5年1ヶ月過ぎても除染が必要な福島
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で3月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 図-1 福島県郡山市と相馬市、南相馬市

 図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(6)を広い範囲で超えています。同市の米の全袋検査数は約137万袋で(7)、福島県随一です。郡山市は同市産のお米に「あさか舞」と名付け(8)、転入者に配布したり(9)、学校給食で子供達に強制的に食べさせたりと(10)普及活動をしています。その成果でしょうか、ひらた中央病院の発表を(11)を(=^・^=)なりに集計すると、約46%の方が福島産米も福島産野菜も拒否しないとしています(12)。郡山市民の健康が心配です。以下に郡山市の各年度(4月から翌年3月)の死者数(葬式)を示します。
原発事故後に増えた郡山市の死者数
 ※(1)を集計
 図-2 郡山市の各年度別死者数

 図に示す通り福島原発事故後に増えています。
  2009年度(原発事故前年度) 2,776人
  2015年度(原発事故6年度目)3,212人
で16%増えています。偶然に起こる確率を計算したら5,700万分の1なので偶然とは思えません。原発事故が起こったのは2010年度です。
 気になるのが福島産をあまり好まない地域の様子です。相馬市と南相馬市は福島県沿岸部北部に位置し隣り合っています。両市の人口の合計は95,986人(相馬市38,534人、南相馬市57,452人)(2)で郡山市の3割程度です。お米の全袋検査数は両市合計で約16万袋(相馬市約14万袋、南相馬市2万袋)(7)で郡山市の1割程度です。人口は3割ですが、全袋検査数は1割なので郡山市に比べ米作りは盛んではありません。両市の学校給食の食材を見ると南相馬市には「福島産」が見当たりません(13)。相馬市は僅かに同市産のもやし・豆腐がある程度ですが(14)、福島県は大豆の生産が盛んではないので(15)、元の大豆は福島産ではなさそうです。福島産「なると」もありましたが(14)漁業が復興していない(16)ので原材料は福島産ではありません。相馬市も南相馬市も学校給食に福島産を使う事には熱心ではなさそうです。
 同じくひらた中央病院の発表を(11)を(=^・^=)なりに集計すると、約7.1%の方が福島産米も福島産野菜も拒否しないとしています(12)。郡山市に比べ大幅に少なくなっています。
 市独自の発表がないにで福島県の発表から(2)、各年3月から翌年1月までの両市の死者数の合計を示します。  
 福島県内でも相馬市・南相馬市の死者数の合計を福島県の発表から(2)各年度中の3月を除く(4月から翌年2月)死者数を集計すると
  2009年度(3月を除く)(原発事故前年度) 1,216人
  2015年度(3月を除く)(原発事故6年度目)1,144人
で少し減っていますが、統計的な差はありません。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 こんなデータが出てくると、福島産食べて応援、あの世行て感じになります。福島の方は不安だと思います。
 福島県が力を入れている野菜にアスパラガスがあります(17)。福島県では4月から福島産アスパラガスをテーマにした「食の陣」と呼ぶ福島産のPRイベントが行われています(18) 4月に入り福島はアスパラガスのシーズンです(19)。福島産アスパラガスは美味しいそうです(20)。福島県は福島産アスパラガスの安全を「宣言」しました(21)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。
他県産はあっても福島産アスパラガスが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図―3 福島産アスパラガスが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。
以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表-1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(23)による。
有意差検定表


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)郡山市の現住人口/郡山市
(2)福島県の推計人口(平成28年3月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報を3月10日に閲覧
(8)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(9)[PDF]「あさか舞」転入者プレゼント【園芸畜産振興課】(PDF
(10)学校給食のご飯は、郡山産米の「あさか舞」を使用いています
(11)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(2015)―福島産を許容する地域では葬式が10.5%増加―
(13)学校給食食材等放射能分析結果(平成28年3月) - 南相馬市
(14)福島県相馬市教育委員会
(15)都道府県別 大豆の収穫量ランキング 2014 (25年産の収穫量と作付面積): 教えて!全国ランキング 2016  ~都道府県ランキング 日本の統計~
(16)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです
(17)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(18)【会津若松】『食の陣』春のテーマは「会津産アスパラ」、各店舗で魅力発信:会津地区:福島民友新聞社 みんゆうNet
(19)JAあいづ管内の生産品 ? アスパラガス | JAあいづ
(20)3色のアスパラガスを食べくらべ!(南会津町) | ふくしま 新発売。
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(22)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「相馬店」
(23)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
  1. 2016/04/12(火) 19:45:28|
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楢葉町の2月中の帰還者は3人、未来は原子力ムラ

 福島県福島県楢葉町は2015年9月に避難指示が解除されて(1)から6ヶ月連続で転入者は毎月15人を超えています。2月には楢葉町に住民登録をしている方で楢葉町に住まわれる方は27人増えましたが、24人の転入者がいつので、帰還者は3人です。このままでは原子力関係者が多く住む「原子力ムラ」になりそうです。
 福島県楢葉町は福島県沿岸部(浜通り)中央よりやや南寄りに位置し、東側は太平洋に面する町で、福島原発事故によってほぼ全町が避難区域になりました(2)。
事故から5年1ヶ月過ぎても除染が必要な福島県楢葉町
※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で4月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(2)による
 図―1 福島県楢葉町

 図に示す様に原発事故から5年近く経過した今も国が除染が必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(5)をほぼ全域で超えています。それでも2015年9月に避難指示が解除されました(2)。それから6ヶ月経ちますが帰還は進んでいないようです。楢葉町によると全人口7,381人(住基人口)中の469人で(6)全体の6%です。帰還が進んでいません。
 帰還が進まない中で、楢葉町への転入者は増えています。 以下に楢葉町の転入者の推移を示します。
避難指示解除後に転入者が増えた福島県楢葉町
 ※(7)を集計
 図―2 楢葉町の転入者数

 避難指示解除後の大幅に増えています。特に男性は6ヶ月連続で10人を超えています。新たに楢葉町に住む必要な男性が発生したようです。図―1に示すように楢葉町の直ぐ北には福島第一原発があります。ここでは6,500人程の方が働いているようですが、女性は約40人で(8)殆どが男性です。この他に楢葉町には福島第二原発のあります(9)。原子力関係者やその奥さんなどの家族と想像できます。2015年9月以降の転入者を合計すると130人になります。 
 楢葉町は町内在住者を広報紙に載せています(10)。母数(楢葉町全町民の人数)に各市町村にある住民基本台帳に届出により記録されている住民の数である住民基本台帳人口を使用しているので(10)、帰還者だけでなく新たに楢葉町に転居された方も含まれています。
 1月末の居住者 442人
 2月末の居住者 469人
で(10)27人増えていますが、2月中の転入者が24人なので、新たな転入者を除くと楢葉町に戻った避難者は3人です。
 楢葉町は来年(2017年)4月から町内の小中学校を再開する予定でいます(11)。今年、入学する小学生の保護者は決断を迫られたと思います。避難先の学校に子供を入学させ、楢葉町とは決別するか、帰還を前提に楢葉町町立小学校に入学させるかです。4月6日に小学校の入学式が行われました(12)。
新入児童は5人の楢葉町立小学校の入学式
 ※(12)をキャプチャー
 図―3 楢葉町の小学校の入学式

 図に示す通り、今年の新入児童は5名です。楢葉町立の学校の規模は1学年当たり30人程度です(13)。殆どの保護者は避難先の学校に子供を入学させ、楢葉町とは決別することを決めたようです。
 以下に避難指示解除以降に楢葉町に転入届を出した方が楢葉町に住んでいると仮定して、楢葉町町民(楢葉町に住民票を有する方)のうち楢葉町内に住む方のうち、帰還者と転入者の推計人数をしめします。
新規移転者の割合が増えている楢葉町在住楢葉町民数
 ※(6)(7)にて作成
 図-4 楢葉町在住楢葉町民中の帰還者と転入者の推計

 今の所は帰還者が多くなっていますが、転入者の割合が増えています。(=^・^=)はそのうち逆転し、原子力関係者や家族が町の人口の過半数を占める「原子力ムラ」になりそうな気がします。そしたら彼らの意にかなった町長や町議会議員が誕生し、原子力政策の重要課題である「核のゴミ」の処分場(14)の受け入れ等もあるかも知れません。

<余談>
  図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 今日(4月11日)で、福島原発事故から5年1ヶ月になりました。楢葉町は復興の目標を
 「地震・津波災害と原子力災害を克服し、より健康で暮らしやすい、新しい楢葉町の礎をつくる」
としています(15)。これは福島全体にも言えることです。だとすると福島復興は殆ど進んでいません。今も福島に住む多くの方が福島に不安を持っています。
 福島県が力を入れている野菜にアスパラガスがあります(16)。福島県では4月から福島産アスパラガスをテーマにした「食の陣」と呼ぶ福島産のPRイベントが行われています(17) 4月に入り福島はアスパラガスのシーズンです(18)。福島産アスパラガスは美味しいそうです(19)。福島県は福島産アスパラガスの安全を「宣言」しました(20)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産アスパラガスはありません。
他県産はあっても福島産アスパラガスが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―5 福島産アスパラガスが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)楢葉町 - Wikipedia
(2)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)広報ならは 4月号(第555号)|楢葉町公式ホームページ
(7)福島県の推計人口(平成28年3月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)「あのとき、おなかに子供がいました」福島第一原発の女性...www.huffingtonpost.jp
(9)福島第二原子力発電所 - Wikipedia
(10)広報ならは|楢葉町公式ホームページ
(11)5.楢葉町の状況 - 福島県ホームページ
(12)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2016年4月6日(水)放送」
(13)第4回意向調査の結果について|楢葉町公式ホームページ
(14)最終処分場に関するトピックス:朝日新聞デジタル
(15)楢葉町復興計画〈第二次〉を策定しました|楢葉町公式ホームページ
(16)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(17)【会津若松】『食の陣』春のテーマは「会津産アスパラ」、各店舗で魅力発信:会津地区:福島民友新聞社 みんゆうNet
(18)JAあいづ管内の生産品 ? アスパラガス | JAあいづ
(19)3色のアスパラガスを食べくらべ!(南会津町) | ふくしま 新発売。
(20)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「やさい編 [PDFファイル/180KB] 」
(21)チラシ情報 | スーパーマーケットいちい
  1. 2016/04/11(月) 19:41:21|
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