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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(1月3週)―汚染水タンク増設できず―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、1月3週(1月15日から21日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①汚染水タンク増設できず。
 ②ALPS止まる。
 ③濃縮塩水タンク再利用?
 トラブルマップ(1月3週)

 ※ 位置は(3)による。
 図―1 福島第一トラブルマップ(1月3週)

1.汚染水タンク増設できず。
 福島第一原発では日々、汚染水が増えています。
日々増え続ける福島第一汚染水
 ※(4)を集計
 図―2 日々増え続ける福島第一原発汚染水

 最新の発表(5)を集計すると総量は103万トンです。放置すると溢れ出すので、これを汲みあげ汚染水タンクに移しています(6)。以下に流れを示します。
福島第一汚染水処理の流れ
 ※(7)を転載
 図―3 福島第一原発の汚染水処理の流れ
 
 図に示す様に最終段は「処理水」です。以下に処理水のタンク容量と汚染水量を示します。
増設が止まってしましった福島第一汚染水タンク
 ※1 計画は(8)による。
 ※2 実績は(4)を集計
 図ー4 処理水タンクの計画と実績

 図に示すように汚染水タンクの増設が一ヶ月近く止まってしまい、計画を下回っています。このまま汚染水タンクが増設できなけば、汚染水を溢れさすしかなくなりす。

2.ALPS止まる。
 汚染水タンクの増設ができなければ、汚染水処理を一時的に停止するしかないようです。東京電力の1月19日の発表(9)では
「・第二セシウム吸着装置(サリー)停止中
・RO淡水化装置停止中
・多核種除去設備(ALPS)停止中
・増設多核種除去設備停止中
・高性能多核種除去設備停止中」
とあり、全ての汚染水処理を止めてしまいました。なおALPSはだだのALPS、増設、高性能と3種類あります。

3.濃縮塩水タンク再利用?
 事故当初は多核種除去設備(ALPS)も(10)、第一段のSARRYにはストロンチウム90を取り除く機能がなく(11)(12)、ストロンチウム90を含んだ汚染水がそのまま淡水化装置に送られていました。淡水化装置は汚染水を「淡水化」する装置ではなく、汚染水を「淡水(RO処理水)」とより濃い「濃縮塩水」に分離するための装置です(13)。濃縮塩水は福島第一のタンク内汚染水の中で、もっとも素性が悪い汚染水です。以下に汚染状況をしめします。
1リットル当たり一億ベクレル程度の全ベータに汚染されている濃縮塩水
 ※(14)を集計
 図―5 濃縮塩水の放射性物質濃度

 図に示す通り初期のものは1リットル当たり1億ベクレル程度の全ベータで汚染されています。事故から6年近くが経ちましたが、このようなタンクが今も22,100トン分残っています(5)。福島第一原発の汚染水タンクには事故当初に作られたフランジ型と(15)その後に導入された溶接型(8)がります。フランジ型タンクの寿命は「5年」と言われています(16)。事故から6年が経過したので、そろそろ寿命です。
 汚染水の行き場がなければ再利用せざるを得ないようです。濃縮塩水タンクの保管量を見ると
  1月12日 2,700トン(17)
  1月19日 1,800トン(5)
で900トン減っていますが、タンク容量は変っていません。解体したのでなく別につかったと考えるのが自然だと思います。行き場を失った汚染水は古い中古タンクに送られているようです。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 トラブル続きの福島原発、福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する冬野菜に「ニラ」があります(18)。福島のニラは品質が良く棚持ちも良いそうです(19)福島県は福島産野菜は「安全」だと主張しています(20)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ニラはありません。
他県産はあっても福島産ニラが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―6 福島産ニラが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(1月2週)―あっちこっちで汚染水漏れ―
(2)中長期ロードマップ|東京電力
(3)(2)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2016年12月22日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第37回事務局会議)⇒【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(6.89MB)
(4)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(5)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第287報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(6)原子炉の安定化|東京電力
(7)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月3週)―地下水バイパス止まる―
(8)(2)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2016年12月22日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第37回事務局会議)⇒【資料3-1】汚染水対策(25.2MB)
(9)2017年01月19日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(10)汚染水の浄化処理|東京電力
(11)第二セシウム吸着装置(SARRY) 同時吸着塔の導入に伴う補足説明資
(12)サリー (機械) - Wikipedia
(13)淡水化装置|東京電力
(14)報道配布資料|東京電力中の「水処理設備の放射能濃度測定結果 」
(15)第49回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会中の「資料2:フランジ型タンクの使用状況と今後の対応方針について[東京電力]【PDF:2MB
(16)タンク耐用年数、根拠なし 第一原発 | 東日本大震災 | 福島民報
(17)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第285報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(18)栄養と美味しさ満点!ふくしまの冬野菜たち! | ふくしま 新発売。
(19)特産品情報 | 地区別くらし情報 伊達地区 | JAふくしま未来
(20)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(21)イオン福島店
  1. 2017/01/21(土) 19:43:05|
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飯舘村避難指示解除まであと70日、半分近くが村外に持家

 福島飯舘村は3月31日の避難指示解除が決まっています(1)。飯舘村の避難者の住居をみると(2)、半数近くが持つ家等の自力で手配した住居に住んでいます。避難指示が解除されも戻る方は小数です。
 福島県飯舘村は福島県北部にある山村です(3)。
汚染がひどいまま避難指示解除が決まった飯舘村
 ※1(4)の数値データを元に(5)に示す手法で1月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(6)による
 図―1 福島県飯舘村

 同村は福島原発事故で汚染され避難指示がだされました。だだし指示が出たのは事故から1ヶ月以上が経過した2011年4月22日で(3)(6)、ほぼ避難が完了したのが事故から3ヶ月以上が経過した6月22日です。いわば逃げ遅れた村です。
 以下に飯舘村の赤ちゃん誕生数を示します。
事故後に特異的に女の子が生まれるようになった福島県飯舘村
 ※1(8)を集計
 ※2 集計期間は各年3月から翌2月まで、ただし2016年は11月まで
 図―2 飯舘村の赤ちゃん誕生数

 事故前年は図に示す通り男の子が多く生まれていたのですが、事故後は女の子が多く生まれるようになりました。事故後(2011年3月~16年11月)までの赤ちゃん誕生数を合計すると
 男の子 128人
 女の子 172人
で女の子が多くなっています。偶然に起こる確率(危険率)を計算したら1.1%で、5%以下なので統計的差(有意差)がある(9)と言えます。通常は男の子が多く生まれる(10)ので異常な事態です。
 さらに図―1に示すように国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトの4倍を超える毎時1マイクロシーベルト場所が大部分です。それでも安倍出戻り内閣は「安全」であるとして避難指示の解除を決めました(1)。村民は安倍出戻り総理の「安全」を信じ戻るのでしょうか?
 飯舘村では避難先の居住形態を発表しています(2)。以下に推移を示します。
持家がどんどん増えて半数近くになった飯館村村民の避難先での居住形態
※(2)を集計
 図―3 飯舘村の居住形態

 図に示す通り持家等の個人手配の住宅に住む方が増えています。12月1日時点では福島県内避難者5,783中2,879人が個人手配の住宅で暮らしています(11)。全体の約半分(47%)です。図に示すように増え続けているので、これからも増えると思います。飯舘村は現時点では避難指示が出ているので(6)、村外の避難先に建てた住宅です。多くの飯舘村民は帰還をあきらめ、避難先に留まる事を決めたようです。
 

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 安倍出戻りそうは昨年12月10日に飯舘村のイチゴ農園を訪問し園主から「、依然として販路確保が課題」と説明を受けたそうです(12)。飯舘村の基幹産業は農業です(13)。風評被害による賠償はあと3年間は決まっていますが、その先は不透明です(14)。飯舘村に帰還しても生活が成り立つか不明です。そして飯舘村だけでなくこの当たりのイチゴは不評のようです。
 福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(15)。福島ではイチゴ狩りも始まりました。福島産イチゴは美味しいようです(16)。福島はイチゴの季節です。福島県二本松市もイチゴの産地です(17)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―4 福島産イチゴが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。
 以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

表―1 偶然に起こる確率(危険率)の計算結果
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(20)による。
有意差検定表


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)飯舘村における避難指示区域の解除について(METI/経済産業省)
(2)平成29年1月1日現在の村民の避難状況について | 飯舘村災害情報サイト
(3)飯舘村 - Wikipedia
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(6)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(7)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(9)出生性比
(10)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(11)(2)中の「●平成29年1月1日現在の村民の避難状況【PDF:57.2KB
(12)安倍晋三内閣総理大臣が来村しました | 飯舘村災害情報サイト
(13)福島県飯舘村、花栽培を基幹産業に 強み生かしブランド育成  :日本経済新聞
(14)3年一括案を了承 来月以降の農林業賠償 | 東日本大震災 | 福島民報
(15)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(16)【福島】大きなイチゴ「おいしい」 四季の里いちご園が開園:中通り地区:福島民友新聞社 みんゆうNet
(17)二本松の採れたてイチゴ - 二本松市ウェブサイト
(18)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(19)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
(20)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
  1. 2017/01/20(金) 19:42:19|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月3週)―福島でイチゴ狩りが始まる。検査結果はありません―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。423週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。今週は基準超えです。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数673件中32件の基準超え(全体の5%)
  ②平均は、1キログラム当たり31.5ベクレル、最大4,000ベクレル(福島県産イノシシ)。
事故から6年近く経って、見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2016年4月2週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

 今週の基準超えは福島産のみでした。今週の発表データからは以下の特徴が読み取れます。
  ①宮城、静岡産サメからセシウム、福島は21件全数ND
  ②福島でイチゴ狩りが始まる。検査結果はありません。
  ③福島県喜多方市産シイタケから事故後最高のセシウム。
 およそ「安心」できる状況にはありません。

1.宮城、静岡産サメからセシウム、福島は21件全数ND
 静岡産サメからセシウムが見つかったと発表がありました((7)中のNo2427)。福島が気になります。以下にサメの検査結果を示します。
宮城、静岡では見つかっても福島産からは見つからないサメのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 図―2 サメの検査結果

 図に示す通り過去に宮城産からも、見つかっており宮城、静岡のサメはセシウム入りです。一方で福島産は21件全数で検出限界未満(ND)です。
 先週の記事でスズキについて書きましたが、データが追加になったので以下に示します。
宮城、茨城、千葉からは見つかっても福島産からは見つからないスズキのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは捕獲日
 ※4 淡水は除く
 図―3 スズキの検査結果

 今週も宮城産スズキからセシウムが見つかったと発表がありました((7)中のNo3078)。図に示す様に宮城、茨城、千葉産スズキからセシウムが見つかっています。福島産は39件全数で検出限界未満(ND)です。
 サメにしてもスズキにしても福島以外でセシウムが見つかるのに、汚染源のある福島で見つからいのは奇妙な話です。福島産農水産物の産地での検査は福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(8)が実施しています。中立性に疑問があります。
 福島産は他所より低い検査で「安全」され販売されます。

2.福島でイチゴ狩りが始まる。検査結果はありません
 1月に入り、福島県福島市や相馬市ではイチゴ狩りが始まっています(9)。福島県いわき市では昨年からイチゴ狩りがスタートしています(10)。検査されているか気になります。以下に今シーズン(2016年10月以降)のイチゴの検査状況を示します。
福島市、伊達市、相馬市、いわき市の検査結果が無い福島産イチゴ
 ※1(1)(11)より作成
 ※2 イチゴマーク一個が検査1件
 ※3 (12)のデータを(13)に示す手法で1月1日に換算
 ※4 避難区域は(14)による
 図―4 今シーズンの福島産イチゴの検査状況

 図に示す通り、イチゴ狩りが始まっている福島市、相馬市、いわき市の検査結果がありません。
 以下に福島県のイチゴの生産量を示します。
伊達市がトップの福島のイチゴ生産
 ※(15)より作成
 図―5 福島のイチゴの生産量

 図に示す様に福島県伊達市がダントツのトップです。ここも検査結果がありません。図に示す様にこれらの市では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルを超えた(16)場所が広がっています。一方で毎時0.23マイクロシーベル以下の所ではそこそこ検査が行われています。汚染の酷い産地の検査を避けているのに、福島県は福島産イチゴは検査されていて「安全」だと主張しています(17)。
 福島産は汚染が酷い主産地を避けた検査で「安全」され販売されます。

3.福島県喜多方市産シイタケから事故後最高のセシウム
 福島県喜多方市産シイタケから、1キログラム当たり30ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(18)。以下に推移を示します。
上昇を続ける福島県喜多方市産シイタケのセシウム濃度
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからないと)を示す
 ※3 日付けは収穫日
 図―6 福島県喜多方市産シイタケの検査結果

 図に示す通り徐々に上昇し、過去最高を記録しました。
 福島産にはセシウム濃度の上昇が続く物があります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・セシウム汚染が酷い主産地を避けた検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する物がある福島産
 福島の皆様は自己防衛に走っているようです。
 福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(19)。福島ではイチゴ狩りも始まりました。福島はイチゴの季節です。福島のイチゴは美味しいようです(9)(10)。福島県は「安全」だと主張しています。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―7 福島産イチゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1016報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月2週)―新年早々セシウム入り食品―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(2)中の「1 自治体の検査結果⇒ 検査結果(PDF:796KB)
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)福島 いちご狩り特集 | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(10)暖かい温室でいちご狩りを楽しもう!2015-16 | いわき市 観光情報サイト
(11)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を1月18日に「イチゴ」、「イチゴ(施設)」で検索
(12)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(13)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(14)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(15)作物統計調査>市町村別データ> 平成18年産市町村別データ>年次>2006年中の9-3 野菜(果菜類) ⇒ 福島県 ⇒Excel」
(16)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(17)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(18)(2)中の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒ 検査結果(PDF:88KB) 中のNo191
(19)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(20)イトーヨーカドー 福島店

テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2017/01/19(木) 19:43:05|
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楢葉町避難指示解除1年3ヵ月、新規転入者は349人―未来は原子力ムラ―

 福島県楢葉町の避難指示解除後に転入者が大幅に増え、1年3ヵ月間で349人に達しました。大部分が男性であるので、概ね原子力関係者だと思います。福島県楢葉町の未来は多くの住民が原子力関係者で占める原子力ムラです。
  福島県楢葉町は福島沿岸部にある町で、概ね福島第一原発から20km圏内にあります(1)。
全域で除染が必要な楢葉町
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で1月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(4)による
 図-1 福島県楢葉町

 図に示す通り町の大部分は避難指示が解除されたても、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えています(5)。
 避難指示は2015年9月に避難指示が解除されましたが住民の帰還率は10.42%(6)で帰還は進んでいません。一方で、避難指示解除によって楢葉町内に住居が確保できれば誰もが楢葉町に住むことができます。それ以降に転入者は急に増えています。 
避難指示解除後に増えた楢葉町の転入者
※(7)を集計
 図―2 楢葉町の転入者数

 昨年9月の避難指示解除後、今年10月までの1年3ヵ月間の合計で349人(男性253人、女性96人)です、図に示す通り以下の2つの特徴があります。
  ①避難指示解除になった9月以降に激増している。
  ②大部分が男性である
 原子力規制委員会の発表(8)を見ると原子力施設での女性従事者は極端に少なっています。福島第一原子力発電所(1)では2016年度上期に概ね1万人の方が働いてますが(9)、女性は31人です(8)。楢葉町の北は今も避難地域ですが(3)、そこには福島第一原発があります。楢葉町や周辺には原子力関係の仕事が沢山あります。転入者が概ね男性であることを考慮すれば、概ね原子力施設で働く「原子力関係者」です。
 楢葉町は住民登録している方のうち楢葉町在住者(10)(以下町内在住者とする)の人数と、避難指示解除時点で楢葉町民だった方のうち楢葉町に戻られた方(以下帰還者)(6)の人数を公表しています。両者の差(町内在住者数―帰還者数)で新規の住民の人数を推計できます。
新規住民の割合が増えている福島県楢葉町
※(6)(11)で推計
 図―3 楢葉町在住者の内訳

図に示す通り新規の住人が確実に増えています。
 以下に帰還者の年齢分布を示します。
高齢者中心の楢葉町帰還者
 ※(10)を集計
 図-4 帰還者の年齢分布

図に示す通り60歳代以上方が大半です。次世代を担う子供の帰還は進んでいません。高齢の方がお亡くなりになれば、原子力関係者だけの町になります。
 楢葉町は4月に小中学校を再開します。小学1年~中学3年467人のうち90人程度だそうです(11)。子供は戻りません。南隣の広野町は2011年9月30日に避難指示が解除されましたが(12)、子供と女性の帰還は進んでいません(13)。楢葉町はあっせているようです。給食費と通学で使う電車代を全額支援、文房具やジャージーなどの学用品の購入費用も一部を支援、。民間の学習塾を迎えた「公設塾」の設置をするそうです(14)。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 原子力関係者が多数を占めれば、町は彼らの思いのままです。楢葉町にある福島第二原子力発電所(15)の再稼働も(16)、楢葉町の直ぐに北にある「指定廃棄物」処分場に福島県外からの「指定廃棄物」受け入れも(17)、場合によって原子力ムラの悲願とゆうべき高レベル放射性廃棄物(核のゴミ)の最終処分場(18)の受け入れもあるかもしれません。これでは福島の方は不安だと思います。
 福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(19)。福島ではイチゴ狩りも始まりました(20)。福島はイチゴの季節です。福島県伊達市は福島県最大のイチゴの産地です(21)。伊達市のイチゴは、とても甘くてちょっと酸っぱい、新鮮そのものだそうです(22)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(23)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(24)を引用
 図―5 福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県伊達市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)楢葉町 - Wikipedia
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(4)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)避難指示解除後の町内帰還世帯・人数について|楢葉町公式ホームページ
(7)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)原子力事業者から平成28年度上期の放射線管理等について報告を受領 | 原子力規制委員会中の「実用発電用原子炉に係る「平成28年度上期放射線管理等報告書」【PDF:4MB】
(9)福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(10)県内外の避難先別世帯数・人数について|楢葉町公式ホームページ
(11)<避難解除>楢葉町が民間塾と学習支援へ | 河北新報オンラインニュース
(12)広野町 - Wikipedia
(13)めげ猫「タマ」の日記 緊急時避難準備区域解除5年、女性と子供は戻らない
(14)「給食費・通学費」全額支援へ 楢葉、4月再開の小・中学校:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(15)トップページ|福島第二原子力発電所|東京電力
(16)<福島第2>再稼働は困難 知事と経産相認識 | 河北新報オンラインニュース
(17)めげ猫「タマ」の日記 指定廃棄物・福島集約論について
(18)高レベル放射性廃棄物に関するトピックス:朝日新聞デジタル
(19)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(20)福島 いちご狩り特集 | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(21)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―茨城産ブリからセシウム、福島産は69件連続ND―
(22)伊達のいちご - 福島県伊達市ホームページ
(23)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(24)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
  1. 2017/01/18(水) 19:40:18|
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福島県2017年度予算1.7兆円、原発後始末費用28.5兆円が確定

 福島県の2017年度予算が1.7兆円の規模になるそうです(1)。事故前に比べ約8000億円の増加です。これは原発事故の為と思います。事故以降の増分を合計すると約6.3兆円になります。これに経産省が必要だとする除染・廃炉等21.9兆円(2)、帰還困難区域の除染0.3兆円(3)を加えると合計28.5兆円になります。福島原発事故の後始末費用はです。これは(=^・^=)も払う税金か電気代に上乗せです。
 福島は原発事故によって汚染されました。
事故から5年10ヶ月以上過ぎても汚染されたままの福島
 ※1 (4)のデータを(5)に示す手法で1月1日に換算
 ※2 避難区域は(6)による
 図-1 事故から5年10ヶ月以上を経て汚染されたままの福島

 図に示す通り事故から5年10ヶ月以上が経ちましたが、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(7)場所が広く広がっています。汚染された所より、汚染されていない所に住みたくないのは普通です。以下に事故6年目の3-11月の福島県の社会的増減を示します。
若い女性が逃げて行く福島
 ※(8)を集計
 図―2 福島県の2016年3月から11月の社会的増減

 図に示す通り若い女性を中心に福島脱出が起こっています。以下に20代前半の社会的増減を各年3月から11月の社会的増減を示します。
若い女性の逃走が止まらない福島
 ※(8)を集計
 図―3 福島県の20代前半の社会手的増減(各年3から11月)

 図に示す通り20代前半女性の福島脱出は止まる気配がありません。このままでは近い将来にお母さんとなるであろう若い女性はいなくなり、子供が生まれなくなります。放置すれば福島は崩壊します。
 これを阻止するためには福島を他の方向で魅力あるものにしなくてはなりません。以下に福島県の予算・決算額を示します。
事故後に膨れ上がった福島県の歳出
 ※1 2009年から14年度は決算(歳出)額(9)
 ※2 2015・16年度は補正後の予算額、ただし16年度は12月補正まで(10)
 ※3 2017年度は(11)による。
 図-4 福島県の予算・決算額

 図に示す通り事故以降に大幅に増えています。増分は事故に関連した費用です。福島県内の自治体(含む福島県)が担当の除染は今年度で終わるので(10)、2017年度の除染費用を「0」とすると、除染を除く水ぶくれ(事故前2年の平均に対する増加額)の合計は6.3兆円になります。
 経産省は福島原発事故の除染、廃炉、中間貯蔵施設に21.5兆円かかるとしています(2)。この他に廃炉の研究開発と東京電力独自の除染にそれぞれ0.2兆円を使っており合計で0.4兆円です。これを合計すると21.9兆円が見込まれます。
 避難区域のうち帰還困難区域の除染費用は東京電力は負担せずに、国費(税金)で賄われますが今後5年間で3000億円とのことです(3)。
 以上を纏めると
 ①事故以降の福島県予算の増分(除染費用を除く) 約6.3兆円
 ②廃炉・除染・中間貯蔵施設          約21.9兆円
 ③帰還困難区域の除染              約0.3兆円
 合計 28.5兆円
です。東京電力にそんなお金は無いので、(=^・^=)も払う電気代(2)か税金(3)です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 これだけのお金を使って福島の皆様が「安心」したかとえばそうでもなさそうです。
 福島を代表する冬野菜にネギがあります(12)。福島県いわき市は福島最大のネギの産地です(13)。いわき産ネギはおいしいそうです。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産ネギはありません。
他県産はあっても福島産ネギが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(13)を引用
 図―5 福島産ネギが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県、当初予算1.7兆円台へ 復興関連は8000億円台で調整:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(2)東京電力改革・1F問題委員会(第6回)‐配布資料(METI/経済産業省)中の「)参考資料(PDF形式:783KB)
(3)福島除染に国費300億円投入 来年度予算に計上、東電救済との批判も - SankeiBiz(サンケイビズ)
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(6)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(9)決算の概要 - 福島県ホームページ
(10)予算の概要 - 福島県ホームページ
(11)めげ猫「タマ」の日記 除染が終わっても、除染が必要な福島(2016)
(12)栄養と美味しさ満点!ふくしまの冬野菜たち! | ふくしま 新発売。
(13)いわきの特産品|ウェルカムふくしま
(14)楽しい!から伝わる「おいしい」の絆(いわき市) | ふくしま 新発売
(15)イオンいわき店
  1. 2017/01/17(火) 19:41:16|
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福島第一汚染水(1月3週)―事故から5年10ヶ月以上、外洋から放射性物質―

 福島第一原発汚染水の1月3週(1月9日から15日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、高濃度の放射性物質が見つかっています。
 ①事故から5年10ヶ月以上、外洋から放射性物質
 ②港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 ③地下水バイパス山側井戸のトリチウムが上昇中
 ④海岸付近のトリチウムが上昇中
 ⑤サブドレンの累積のトリチウム排出量は約1,300億ベクレル
 
1.事故から5年10ヶ月以上、外洋から放射性物質
 以下に福島第一の外洋の汚染状況を纏めます。
事故から6年近くが経過して、放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
 ※1(4)(5)(6)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりまたは1キログラム当たりのベクレル数
 ※3 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 ※4 集計期間内の最大値
 図―1  福島第一原発の放射性物質濃度

 図に示す通り、事故から5年10ヶ月以上が過ぎましたが、福島第一起きの外洋からは今週も放射性物質が見つかっています。図において「5,6号機放水口北側」から1リットル当たり17ベクレルの全ベータが見つかっています。外洋の海水中においてカリウム40が1リットルあたり12.1Bqが含まれるとされていますが(8)、この値を超えています。事故から5年10ヶ月が経過しましたが、福島の海には福島第一から流れ出た放射性物質で汚染されています。以下に「5,6号機放水口北側」の推移をしめします。
放射性物質が見つかり続ける福島第一沖外洋5,6号機放水口
 ※1(4)にて作成
 ※2 NDは検出限未満(見つからい事)を示す。
 図―2 福島第一沖外洋「5,6号機放水口北側」の放射性物質濃度

 図に示すより時々1リットル当たり12ベクレルを超えています。事故から6年の間、汚染され続けています。

2.港湾内各所で見つかるストロンチウム90
 以下に今週の港湾内の汚染状況を纏めます。
各所でストロンチウム90が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
  ※4 SR90はストロンチウム90を示し、採取日は12月5日
 図―3 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 図に示す通り多くの地点でストロンチウム90が見つかっています。以下に港湾口の全ベータ濃度の推移を示します。
20(Bq/kg)以上の全ベータが見つかる港湾口
 ※1(4)にて作成
 ※2 NDは検出限未満(見つからい事)を示す。
 図―4 福島第一沖外洋「港湾口」の全ベータ濃度 

 図に示すよう時々、1リットル当たり20ベクレルを超えています。港湾口からは今も放射性が海に流れ出しています。

3.地下水バイパス山側井戸のトリチウムが上昇中
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(9)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(10)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(11)。以下に放射性物質濃度を示します。
各所でストロンチウム90が見つかる福島第一港湾内
 ※1 (10)(11)にて作成。
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―5 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

地下水バイパスやサブドレンの排水基準は1リットル当たりで
  全ベータ  5ベクレル
  トリチウム 1500ベクレル
ですので(3)、排水基準を超えた放射性物質が見つかっています。この中で気になったのがE-1井戸です。以下に推移を示します。 
放射性物質濃度が上昇を続けるE-1井戸
 ※(10)を集計
 図―6 E-1井戸の検査結果

 全ベータもトリチウムもどんどん上昇しています。この先が心配です。

4.海岸付近のトリチウムが上昇中
 以下に海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況を示します。
高濃度の放射性物質が見つかる福島第一原発海岸
  ※1 (4)を集計
  ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3 集計期間内の最大値
 図―7 海岸付近の地下水の放射性物質汚染の状況


 図に示す様に法定限度(3)を大きく超える汚染地下水が見つかっています。この中で最も気になったのがNo1-6井戸のトリチウムです。以下に推移を示します。
上昇が続く1-6井戸のトリチウム ※1(4)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す
 図―8 No0-1井戸のトリチウム濃度

どんどん上昇しています。やがては福島の海に流れ出し汚すことになります。

5.サブドレンの累積のトリチウム排出量は約1,300億ベクレル
 サブドレンは、原子炉やタービン建屋の直ぐ傍の井戸から汚染地下水を汲み上げ、直接にタービン建屋周囲の水位を下げ汚染水の増加量を抑えるものです。サブドレンの運用は2015年9月3日から始り(12)、13日より排水を開始しました(13)。東京電力はサブドレン廃水の放射性物質濃度も排出量も公表しているので(13)(14)、濃度×排出量で累積のトリチウム排出量を求めてみました。
約1,300億ベクレルに達したサブドレントリチウム累積排出量
 ※(13)(14)を集計
 図―9 サブドレン累積のトリチウム排出量

 2017年1月14日時点で累積で約1,300億ベクレルに達しました。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 事故から6年近くになりますが、福島第一原発からの汚染水漏れは止まる気配がありません。福島の皆様は心配だと思います。
 イチゴの日(15)も終わりイチゴの本格シーズンです。福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(16)。福島県会津地方もイチゴの産地です(17)。福島県会津若松市ではイチゴ狩りも楽しめます(18)。会津のイチゴは身の詰まったしっかりした食感で、食べると果汁が溢れるそうです(17)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(19)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―10 福島産イチゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一汚染水(1月2週)―外洋から放射性物質―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1.海水(港湾外近傍)」
(6)(3)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング」⇒「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)カリウム40 - Wikipedia
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(10)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(11)(2)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(12)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(13)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(14)(2)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(15)1月15日 いちごの日|なるほど統計学園
(16)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(17)いちご | JA会津よつば
(18)フルーツランド北会津
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2017/01/16(月) 19:43:01|
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福島産を許容する福島県郡山市の2016葬式は11%増(対2010年)、相馬・南相馬は別

 福島県のひらた中央病院が発表したアンケート結果(1)を(=^・^=)なりに集計すると、福島産米や野菜を共に許容する割合は
  福島県郡山市  46%
  福島県相馬市・南相馬市 7%
で、郡山市が断然に多くなっています。郡山市の2016年中の人口動態(2)が全て発表になったので(=^・^=)なりに集計してみました。郡山市の葬式(死者数)は
 2010年 2,921人
 2016年 3,239人
で11%増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.01%でしたので、偶然とは言えません。一方で福島県が発表している相馬市・南相馬市の各年1月から11月の人口動態を集計したら
 2011年1月~11月 1,190人
 2016年1月~11月 1,149人
で少し減っていますが、統計的な差はありません。思わず
 福島産、食べて応援、あの世行2016
って思ってしまいました。
 福島原発事故によって福島は汚染されました。
 事故から5年10ヶ月以上経ておせんされたままの福島
 ※1 (4)のデータを(5)に示す手法で1月1日に換算
 ※2 避難区域は(6)による
 図-1 郡山市・相馬市・南相馬市といわき市

 事故から5年10ヶ月以上が過ぎましたが、図に示す通り福島では 図に示す通り国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超える(7)地域が広く広がっています。 
 安倍出戻り総理は福島の特産品のあんぽ柿(8)を試食したそうです(9)。
あんぽ柿を試食する安倍出戻り総理
 ※(10)を引用
 図―2 あんぽ柿を試食する安倍出戻り総理

 この方は福島を避ける行為を「風評被害」としているようです。でもこの方は事故前に
「(原発の安全について)御指摘のような事態が生じないように安全の確保に万全を期しているところである。」と言っています(11)。でもその後の事故報告書で万全期していない事が明らかになりました(12)(13)。彼を信じて良いか(=^・^=)は疑問です。
 福島県内でも福島産に対しては温度差がるようです。福島県郡山市は事故があった2011年度産米すら「安全」だとして学校給食に使い(14)、子供達に強制的に食べさせました。一方で福島県南相馬市では事故から5年11ヶ月以上が過ぎた今も福島県外産米を使用しています(15)。
 福島県のひらた中央病院が福島産米を避けるか、避けないかのアンケート結果を発表しています(1)。以下に結果を示します。

 表ー1 福島産米や野菜を許容すかのアンケート結果
 ※ (1)を集計
福島産許容する割合が多い郡山市、少ない相馬・南相馬市

 表に示す通り、地域によって大きな差があります。相馬市・南相馬市では福島産米と野菜を共に許容する方は7%ですが、郡山市では46%の方が共に許容しています。いわき市はその中間です。もし郡山市で葬式(死者数)が増えていなければ、安倍出戻り総理の「風評被害」との主張にも合理性があるとおもいますが、郡山市の葬式(死者数)が増えているのに、相馬・南相馬市で増えていなければ福島産を「安全」と言い切ることはできません。そこで郡山市と相馬・南相馬市の葬式(死者)数を比較してみました。
 各年(1~12月)の郡山市の葬式数を示します。
事故後に葬式が増えた郡山市
 ※1(2)を通年(1~12月)で集計
 ※2 震災犠牲者は(16)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 図―3 福島県郡山市の各年(通年)の葬式(死者)数

郡山市の葬式(死者数)は
 2010年 2,921人
 2016年 3,239人
で11%増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.01%でしたので、偶然とは言えません。
 以下に相馬・南相馬市の各年1月~11月までの葬式数を示します。
事故後も葬式が増えていない相馬・南相馬市
 ※1 (3)を各年1月~11月で集計
 ※2 震災犠牲者は(16)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 ※3 相馬市・南相馬市の合計
 図―4 福島県相馬市・南相馬市の各年1月~11月の葬式(死者)数

 この集計は福島県発表のデータ(3)を元にしていますが、今の所(1月13日時点)12月中の発表がないので11月までとしました。
相馬市・南相馬市の各年1月から11月の葬式(死者)数は
 2011年1月~11月 1,190人
 2016年1月~11月 1,149人
で少し減っていますが、統計的な差はありません。
 以下に各年(1~12月)の福島県いわき市の葬式(死者数)を示します。
事故後に葬式がそこそこ増えたいわき市
 ※1(17)を通年(1~12月)で集計
 ※2 震災犠牲者は(16)により、行方不明者を含み関連死を含まず
 図―5 福島県いわき市の各年(通年)の葬式(死者)数

いわき市の葬式(死者数)は
 2010年 3,975人
 2016年 4,198人
で6%増えていおり、郡山と相馬・南相馬市の中間です。この結果と表―1とこれまでの結果を合わせると以下のような図ができます。
福島産を許容する所程に増える葬式
 ※表―1と本文で作成
 図―6 葬式(死亡)増加率と福島産を許容する割合

 図に示すように福島産を許容する地域程、葬式が増えています。なんか
  福島産、食べて応援、あの世行
って感じです。
 以下に郡山市について偶然に起こる確率の計算結果をしめします。
 
 表―2 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(17)による。
有意差検定表(郡山市)


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 こんなデータが出でるようでは、福島の皆様は不安だと思います。
 明日はイチゴの日です(18)。福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(19)。福島県相馬市では甘み十分のイチゴが育ったそうで(20)。
福島産イチゴを食べる勇気ある女の子
 ※(20)を引用
 図―7 福島産イチゴを食べる勇気ある可愛い女の子

今日はイチゴ狩りも本格オープンです(21)。福島県相馬市はイチゴの季節です。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(22)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
 他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
※(23)を引用
 図―8 福島産イチゴが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県相馬市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(2)郡山市の現住人口/郡山市
(3)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(6)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)あんぽ柿 - Wikipedia
(9)安倍首相「あんぽ柿10割超えを」 福島県の内堀知事ら表敬訪問:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(10)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2017年1月10日(火)放送」
(11)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(12)日本政府、事故調、東京電力発表報告書
(13)国会事故調 | 東京電力福島原子力発電所事故調査委員会のホームページ
(14)JA郡山市|事業PR
(15)学校給食食材等放射能分析結果(平成28年11月) - 南相馬市中の「学校給食食材等放射能分析結果 11月 第3週⇒?学校給食食材等放射能分析結果 グループD [34KB pdfファイル]のNo16」
(16)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(17)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(18)1月15日 いちごの日|なるほど統計学園
(19)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(20)Nスタふくしま20170113 TUFchannel
(21)【相馬】イチゴ狩り楽しんで!15日から解禁 和田観光苺組合がPR:浜通り地区:福島民友新聞社 みんゆうNet
(22)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(23)Webチラシ情報 | フレスコキクチ中の「相馬店」
  1. 2017/01/15(日) 19:44:41|
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トラブルいっぱい福島原発(1月2週)―あっちこっちで汚染水漏れ―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、1月2週(1月8日から14日)もしっかりトラブルが起こっています。
 ①新設、4号機淡水化装置は汚染水漏れ
 ②使用済み核燃料保管装置が警報
 ③ALPS汚染水漏れ
 ④4号機核燃料プールで汚染水漏れ
 ⑤汚染水移送ポンプににじみ
トラブルマップ1月2週
 ※ 位置は(3)による。
 図―1 福島第一トラブルマップ(1月2週)

1.新設、4号機淡水化装置は汚染水漏れ
 福島第一原発ではタービン建屋から汲み上げた汚染水からセシウムとストロンチウム90を荒どりした後で、淡水化装置に送り、そこで汚染水に圧力を掛けある意味「濾過(ろか)」した水を原子炉に注入し、原子炉を冷却しています(4)。4号機の建屋内に新たな「淡水化装置」を新設し、今年7月5日より運用を開始しました(5)。
4号機に設置された淡水化装置の系統
 ※(5)にて作成
 図―2 タービン建屋から汲み上げた汚染水の流れ

 1月9日午前10時46分頃、4号機タービン建屋内の淡水化装置(建屋内RO設備)(A)において、ろ過処理水受けタンク入口弁のグランド部から汚染水が漏れてるのが見つかりました。漏れた汚染水は2m×3m×1mmに広がり、漏れた量は約6リットルだそうです(6)。
 東京電力は漏れた汚染水をふき取り放射線量を測っても周囲の変わらないので汚染は確認されなかったとしていますが、同装置で扱う汚染水の近々の放射性物汚染は1リットル当たりで以下の通りです。
 淡水化装置入口
  セシウム134      89ベクレル
  セシウム137     570ベクレル
  ストロンチウム90 5,000ベクレル
  トリチウム       29万ベクレル
 SR処理水
  セシウム134      250ベクレル
  セシウム137    1,500ベクレル
  ストロンチウム90 16,000ベクレル
  トリチウム       29万ベクレル
です(7)。
 トリチウム等が出すベータ線が1mm程度の水で吸収されてしまうので(8)、線量を測っても分かりません。東京電力の発表を見ると(6)、トリチウムの計測結果はありません。
 この装置は先月(2016年12月14日)にも汚染水漏れを起こし、止まっているはずですが(9)、それでも汚染水もれです。

2.使用済み核燃料保管装置が警報
 福島第一では事故で核燃料プールが使えなくなりました。1~3号機は未だに取り出すことができず放置されていますが、4号機の核燃料プールからは取り出しています(10)。使用済み核燃料は核燃料プールに保管されるのが通例ですが(11)、福島第一では使えなくなりました。そこで事故前からあった使用済み核燃料を「乾式キャスク」と呼ばれる独特の装置で保管しています(12)。この装置は乾式キャスク貯蔵とは、使用済燃料を熱伝達に優れ、不活性ガスであるヘリウムガスとともに頑丈な金属製の乾式キャスクに封じ込め、貯蔵する方式です。乾式キャスクの蓋は、一次蓋と二次蓋からなる二重構造になっており、それぞれに密閉性を高めるため耐久性に優れた金属シールがあり、二重蓋間をヘリウムガスで加圧し、圧力を常時監視できる構造となっています(13)。
 1月11日午後0時18分頃、福島第一原子力発電所構内の乾式キャスクの一つが一次蓋と二次蓋間の圧力の異常を示す警報をだしたそうせす。原因は、計器の故障との事ですが、どのような故障だったは発表されていません(14)。

3.ALPS汚染水漏れ
 現状ではタービン建屋からくみ上げた汚染水は「水処理設備」を通し1部は原子炉の冷却に使われ、残りは多核種除去設備(ALPS)と呼ばれる装置を通した後で、汚染水タンクに送られます(15)。
福島第一汚染水処理の流れ
 ※(15)を転載
 図―3 福島第一原発の汚染水処理の流れ

 1月11日午後7時頃、福島第一原子力発電所多核種除去設備(ALPS)の一つで、吸着塔出口弁のグランド部(軸封部)から5分に1滴の割合で汚染水が漏れているのがみつかりました。もれた汚染水は約15cm×15cmに広がったとのことです(14)。

4.4号機核燃料プールで汚染水漏れ
 使用済み核燃料は核燃料プールに移されますが、プール内の水は当然ながら汚染されます。10年ほど前の2007年7月には、東京電力の柏崎刈羽原子力発電所の核燃料プールから汚染水漏れをおこしましたが、ことのきの核燃料プールの水は1リットル当たり4,100~27,000ベクレルの放射能に汚染されていました(16)。福島第一4号機では前述の通り各燃料の取り出しは終っていますが、放射能が消えてなくなる訳もないので汚染は続いていると思います。
 1月12日午前11時2分頃、福島第一4号機廃棄物処理建屋大物搬入口内に設置されている使用済燃料プール代替冷却系に接続されているホースのドレン(排水管)弁付近から汚染水がたれているのが見つかりました。漏れた汚染水は、約1.5m×1m×深さ1mmに広がったそうです。水たまりは堰内に留まっており、堰外への漏えいはなし。
 使用済燃料プール代替冷却系と塩分除去装置をつないでいた配管(現在塩分除去装置は取り外している)の端部にまいてあるビニールを外し、調べたら、当該配管の端部が開いていて、そこから汚染水が流れ出し、巻いてあるビニールとドレン弁表面を伝わって、閉止栓から漏れだ出したとのことです(17)。

5.汚染水移送ポンプににじみ
 福島第一の汚染水は図―3流れ出処理されますが、装置と装置あるいは汚染水タンクの間には配管が繋がっています。そして配管に汚染水を流す為のポンプもあります(18)。
brg130328c.gif
 ※(18)にて作成
 図―4 原子炉冷却のための配管引き回し

 1月12日に福島第一原子力発電所構内H8タンクエリア付近のSR処理水移送ポンプのポンプ配管の運転圧力による漏えい確認を試験をしたら、ポンプ出口側圧力計の取り出し配管にある弁のフランジ部(接合している部分(19))から、にじみがみつかったそうです(17)。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 事故から5年10ヶ月以上が経ちましたが、福島第一原発ではトラブルが続いています。福島の皆さんは不安だと思います。
 明日はイチゴの日です(19)。福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(20)。福島県いわき市ではイチゴ狩りが楽しめます(21)。福島県いわき市はイチゴの季節です。同市は福島県第二のイチゴの産地です(22)。同市のイチゴは甘くてジューシーだそうです(21)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(23)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(24)を引用
 図―5 福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(1月1週)―新年早々の汚染水漏れ?―
(2)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況」
(3)(2)中の「2016年12月22日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第37回事務局会議)⇒【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(6.89MB)
(4)原子炉の安定化|東京電力
(5)(2)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2016年9月29日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第34回事務局会議)⇒【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(9.39MB)
(6)2017年01月09日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(7)2017年1月11日水処理設備の放射能濃度測定結果(PDF 10.0KB)
(8)放射線に関する基礎知識 - 放射線影響研究所
(9)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(12月3週)―東電社員様も甲状腺癌―
(10)燃料取り出し|東京電力
(11)使用済み核燃料 - Wikipedia
(12)乾式キャスク仮保管設備の設置工事について[PDF形式/7704KB]
(13)乾式キャスクの概要 | 日本原子力発電株式会社
(14)2017年01月12日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(15)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月3週)―地下水バイパス止まる―
(16)柏崎刈羽原子力発電所における新潟県中越沖地震に伴う「原子炉施設故障等報告」の報告について|TEPCOニュース|東京電力
(17)2017年01月13日福島第一原子力発電所の状況について(日報)【午後3時現在】
(18)福島第一原子力発電所の現況|東京電力中の「滞留水の処理・貯蔵状況」
(19)1月15日 いちごの日|なるほど統計学園
(20)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(21)暖かい温室でいちご狩りを楽しもう!2016-2017 | いわき市 観光情報サイト
(22)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―茨城産ブリからセシウム、福島産は69件連続ND―
(23)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(24)平尼子店 | マルト - 店舗情報
  1. 2017/01/14(土) 19:44:35|
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福島・あんぽ柿って安全?

 安倍出戻り総理が福島盆地の特産品のあんぽ柿(1)を試食したそうです(2)。これって「安全」ですかね?
 福島盆地は福島県内陸部の北部に位置します(2)。
事故から5年10ヶ月経て、汚染されたままの福島盆地
 ※1(3)のデータを元に(4)に示す手法で1月1日に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 福島盆地の範囲は(1)による。
 図―1 福島盆地

 図に示す通り避難区域に隣接し、事故から5年10ヶ月以上が経過しましたが、国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(6)地域が広く広がっています。ここの特産品にあんぽ柿があります(1)。安倍出戻り総理が試食されたようです(2)。
あんぽ柿を試食する安倍出戻り総理
 ※(7)をキャプチャー
 図―2 あんぽ柿を試食する安倍出戻り総理

安全性のPRでしょうか?でもこの方は嘘をつくことを生業にしています(8)。福島原発事故前には原発は安全だと言っていました(9)。およそ信じる事が出来ません。そこで「安全」か検証してみることにしました。
 以下にあんぽ柿の詳細検査結果を示します。
ことしは詳細検査が無い福島盆地産あんぽ柿
 ※1(10)を集計
 ※2 日付けは加工完了日
 ※3 NDは検出限界未満を示す。
 図―3 あんぽ柿の検査結果

 図に示す通り、昨シーズンまでは詳細検査が実施されており、最大で基準値の1キログラム当たり100ベクレル(11)の2.4倍の240ベクレルのセシウムが見つかっています。それでも福島県は「安全」であるとして出荷を許可しています。なんでも全数に「簡易検査」を実施して、基準値以下を確認して出荷しているそうです(12)。(=^・^=)は同じような簡易検査である福島産米全数・全袋検査の誤差が1キログラム当たり75ベクレル以上の記事をかきました(13)。あんぽ柿の簡易検査がまともなのかは疑わしいと思います。この疑問を解決するには簡易検査で「安全」とされたあんぽ柿の一部を詳細検査に回し、簡易検査の妥当性を検証すれば良いのですが、そのようなデータは「あんぽ柿検査情報」には示されていません(14)。他もあたったのですが、見つける事ができませんでした。
 不安なので昨シーズンの詳細検査と簡易検査結果を比較してみました。
  詳細検査は全50件でうち1キログラム当たり25ベクレル未満は22件で全体の44%((10)を集計)
  簡易検査は全3,643,152 件でうち1キログラム当たり25ベクレル未満は3,470,991 件で全体の95%(15)
でした。まったく合いません。まともな検査なら同じ物を測れば同じ値がでるはずです。このような事が偶然に起こる確率を計算したらほぼ0でした。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事による(16)。
有意差検定表

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産は安全であろうとなかろうと「安全」とされ出荷されます。これでは福島の皆さんは不安だと思います。
 もうすぐイチゴの日です(17)。福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(18)。福島ではイチゴ狩りも始まります(19)。福島はイチゴの季節です。福島県伊達市は福島県最大のイチゴの産地です(20)。伊達市のイチゴは、とても甘くてちょっと酸っぱい、新鮮そのものだそうです(21)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(22)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(23)を引用
 図―4 福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県伊達市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島盆地 - Wikipedia
(2)安倍首相「あんぽ柿10割超えを」 福島県の内堀知事ら表敬訪問:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2017年1月10日(火)放送」
(8)めげ猫「タマ」の日記 嘘つき安倍出戻り総理(2016)
(9)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(10)報道発表資料 |厚生労働省
(11)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(12)あんぽ柿・干し柿等の「カキ」を原料とする乾燥果実の加工自粛と一部出荷再開について - 福島県ホームページ
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島産米全数・全袋検査の測定誤差は75ベクレル以上
(14)あんぽ柿検査情報 | 冬 | JA全農福島
(15)(14)中の「平成28年3月9日現在pdf[265KB]
(16)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(17)1月15日 いちごの日|なるほど統計学園
(18)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(19)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―茨城産ブリからセシウム、福島産は69件連続ND―
(20)伊達のいちご - 福島県伊達市ホームページ
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(22)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2017/01/13(金) 19:49:03|
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福島・安達の葬式は12.4%増、相馬は増えず(事故6年目の3-11月)

 福島県安達地方は事故前より農水産業の生産額が増えています。そして葬式も12.4%増えています。同じ福島でも避難中の飯舘を除く相馬地方では農水産業の生産額が半減しています。そして葬式も増えていません。なんか、「福島産、食べて応援、あの世行」って感じです。
 (=^・^=)は福島産について
 ①福島産のセシウム検査は他より低い値が出る。
 ②福島産のセシウム検査は汚染が酷い場所が避けられている。
 ③福島産のセシウム汚染は増加するものがある。
 ④福島産は基準値を超えても出荷制限されない場合がある。
との特徴を見出しています(1)。それでも福島県、東京電力、安倍出戻り総理等は福島産は安全であり、福島産を避ける行為は風評被害だとしています(2)(3)(4)。でもこの方達は福島原発事故前には原発は安全だと言っていた方々です(5)(6)(7)。およそ信じる事が出来ません。
 福島は原発事故によって膨大な放射性物質がばら撒かれ、事故から5年6ヶ月以上を経た今も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超(8)える地域が広がっています。
事故から5年10ヶ月以上が過ぎて汚染が広がる安達地方
 ※1(9)の数値データを元に(10)に示す手法で1月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(11)による
 ※3 相馬地方の範囲は(12)、安達地区の範囲は(13)による。
 図-1 相馬地方と安達地方

 図に示す通り福島は原発事故後も汚染されています。安達地方と相馬地方は避難区域を挟み西と東に位置しています。以下に安達と相馬の1次産業の生産額の推移を示します。
福島安達は3%増、相馬地区は67%減の1次産業生産額
 ※1(14)を集計
 ※2 相馬は飯舘村を除く
 図―2 安達地区と飯舘村を除く相馬地方の1次産業生産額

 図に示す通り安達地区でも原発事故のあった2011年は少し落ち込みましたが、その後は徐々に増やし、
 事故前の2010年   94.7億円
 事故後3年目2013年 97.9億円
で事故後3年目で事故前を3%上回っています。
 一方飯舘村除くを相馬地方では
 事故前の2010年  104.8億円
 事故後3年目2013年 45.1億円
で△67%減です。
 福島産が「安全」とゆう安倍出戻り総理、福島県、東京電力の主張が正しければ両者の保健衛生状態に差は生じないと思います。そこで、安達と相馬の葬式(死者)数の推移を比較してみました。以下に安達地区(二本松市、本宮市、大玉村)(13)の各年3月から翌年11月までの葬式(死者)数を示します。
事後に葬式が増えたままの安達地方
 ※(15)を集計
 図―3 安達地区の各年9月から1年間の葬式の推移

 図に示し通り原発事故前の2010年3月から11月の葬式(死者)数は777人ですが、それ以降は6年連続で860人を超えています。そして2016年3月から11月までの死者数は873人で12.4%増えています。偶然に起こる確率を(=^・^=)なりに計算すると1.8%で、統計的な差(有意差)あるとされる5%を下回っています。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(17)による。
有意差検定表

以下に全村避難が続く飯舘村(11)を除く相馬地方(新地町、相馬市、南相馬市(12))の葬式(死者)数を示します。
事故後も葬式が増えていない相馬地方
 ※1 (15)を集計
 ※2 飯舘村を除く
 図―3 飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数

 2011年3月からは増加していますが、後はそれ程には増えていません。原発事故前の2010年3月から11月の葬式(死者)数は1,017人で、2016年3月からの11月は1,018人で一人増えていますが、統計的な差はありません。
 相馬地方は2011年3月から11月は増えていますが、この間に震災があり飯舘村を除く相馬地方は大変な津波被害にあいました(18)(19)(20)。津波による死者や生活環境の悪化で葬式は増えたと思います。一方で安達地区は図―1に示す通り内陸にあり津波被害はありません。
 1次産業が増えた安達では葬式増え、大幅に減った相馬では増えていません。なんか
  福島産、食べて応援、あの世行
って感じです。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 安達地方の二本松市のあだたら高原スキー場で埼玉県越谷市の中学生のスキー合宿が再開したそうです(21)。福島は「安全」との嘘に騙されたような気がします。福島の皆様の反応が気になります。
 もうすぐイチゴの日です(22)。。福島でもイチゴ栽培が盛んだそうです(23)。福島ではイチゴ狩りも始まります(23)。福島はイチゴの季節です。福島県伊達市は福島県最大のイチゴの産地です(24)。伊達市のイチゴは、とても甘くてちょっと酸っぱい、新鮮そのものだそうです(25)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(26)。でも、福島県伊達市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図―4 福島産イチゴが無い福島県伊達市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県伊達市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2016年)―デタラメな検査で安全とされる福島産―
(2)福島県風評・風化対策強化戦略について - 福島県ホームページ
(3)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(4)平成28年6月3日 福島県下訪問 | 平成28年 | 総理の一日 | 総理大臣 | 首相官邸ホームページ
(5)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(6)原子力安全・品質保証会議|東京電力
(7)衆議院議員吉井英勝君提出巨大地震の発生に伴う安全機能の喪失など原発の危険から国民の安全を守ることに関する質問に対する答弁書
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(10)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(11)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(12)相馬地方とは | 相馬広域観光案内
(13)安達地方広域行政組合
(14)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(15)福島県の推計人口(平成28年12月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(16)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(17)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(18)[PDF]新地町 調査総括表(1/14) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(19)相馬市 調査総括表(1/8) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(20)南相馬市 調査総括表(1/8) 1.被害の状況等 2.復興計画の策定状況
(21)6年ぶりに復活 あだたら高原でスキー合宿 | NNNニュース
(22)1月15日 いちごの日|なるほど統計学園
(23)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(24)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―茨城産ブリからセシウム、福島産は69件連続ND―
(25)伊達のいちご - 福島県伊達市ホームページ
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(27)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
  1. 2017/01/12(木) 19:41:49|
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