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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島民友の10月31日付社説「甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:」に反論する。

 福島県の地方紙・福島民友は当初想定に比べ大幅に高い頻度で見つかっている福島の子どもの甲状腺がん(1)について、10月31日付社説甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:」で甲状腺がんの多発はたんなる「不安」であり事故の影響ではないと主張していますが、福島の甲状腺がんは
 ①地域差がある(3).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(4)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(5)
等の特徴認められ、事故の影響が強く疑われる状況である。このようなかかる社説を掲載する福島民友は福島の子ども達の救済される権利を否定するもので、およそ妥当な主張とは言えません。
 チェルノブイリ原発事故で子供の甲状腺がんの多発が見つかりました(6)。これを受けて福島でも事故当時18歳以下だった子供を対象にした甲状せん検査が実施されています(7)。
 10月23日に28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(8)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました(9)(10)。これまでの発表を集計すると累積で
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(11)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
どんどん増える福島の小児甲状腺患者
 ※(12)を集計
 図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(13)、そうでないとも主張があります(14)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(15)。 
 甲状腺がんはヨウ素131の被ばくによって生じる物とされていますが(16)、ヨウ素131は半減期(量が半分になるまでの時間)が8日と短く(17)、その影響を後から調査するのが困難とされているようです。ただし(=^・^=)なりに分析すると、さして重要な問題ではありません。
 福島事故直後から福島県は6か所(福島市、白河川市、会津若松市、南相馬市、いわき市)の放射線線量を発表しています(18)。以下に事故直後の2011年3月17日と事故1年後の2012年3月11日の放射線量の相関を示します。
事故直後と1年後で高い相関がある放射線量
 ※(18)を集計
 図―2 2011年3月17日と2012年3月11日の放射線量の相関

 図に示す様に綺麗に直線に並んでいます。ヨウ素131の半減期は短いので事故直後影響しますが、事故から1年も経てば影響は無くなります。事故直後と1年後の放射線量に高い相関があるととは、ヨウ素131の影響はセシウム等の影響で評価できることを意味します。絶対的な評価は困難でも放射性セシウムの影響が強い場所や火とではヨウ素131の影響が強かったと言えますし、弱い場所ではヨウ素131の影響が低いと言えます。セシウムの影響の強弱と甲状腺がんの発生状況を比較すれば影響を把握できます。
 放射線の身体的影響には、早期効果と晩発効果の二つに分けられます。早期効果は、一度に大量の放射線を被曝した後数週間以内に現れてくる障害です。晩発効果は、被曝後しばらく症状の現れない潜伏期間があるものをいいます。発癌も晩発効果に含まれます(19)。甲状腺癌も直ぐに現れる訳ではありません。以下にチェルノブイリでの甲状腺がんの発症率の推移をしめします。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(6)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―3 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

図に示す通りチェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から急な増加が見られます。
 福島県の甲状腺検査は2011~13年度に開始された1順目(先行検査)(21)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)(9)、2017。、17年度開始ないし開始予定の3順目(本格調査2回目)(10)まで実施されます。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表(9)(21)での2次検査対象者で計算した2次検査完了率を示します。
2013年度にほぼ終わった1順目検査、2014年から確定結果が出した2順目検査
 ※1(12)を集計
 ※2 2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表での2次検査対象者
 図―4 2次検査完了率

 図に示すように1順目の検査では図―1との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査に比べ、2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果が出ます。
 以上の議論を纏めれば、
 ①ヨウ素131の影響を絶対値として評価できなくとも、その後のセシウム等の影響で相対的な評価が可能である。
 ②チェルノブイリの例の習えば事故3年以内にほぼ終わった1順目の検査に比べ、4年目以降に結果が確定した2順目以降の検査は事故の影響を強く受けた結果でる。
になります。2順目以降の検査でセシウム汚染が酷い場所や人とそうでない場所や人を比較すれば事故の影響が分かりまし。さらには1順目と2順目の差でも事故の影響が分かります。(=^・^=)はこの視点にたって以下のことを纏めています。
 ①地域差がある(3).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(4)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(5)
以上により福島の子どもから当初想定より高い頻度で見つかっている甲状腺がんは事故の影響が強く疑われる状況です。
 ただしヨウ素131の影響の調査も行われているようです。10月23日に開催れた第28回福島県「県民健康調査」検討委員会で報告がなされました。「1歳児の甲状腺等価線量の平均値は、全ての地域で40mSv未満」とのことです(22)。これについて、福島県の地方紙の福島民友は10月31日の社説「甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を」で論じていました。
 当該社説の冒頭は

 「(福島)県民の不安を拭い去るため」
で始まっています。これでは甲状腺がんの多発は事故とは無関係でのような言い方です。さらには
「1歳児の甲状腺被ばく量は、最大でも40ミリシーベルト未満で、『放射線の影響がないとされる水準』」
論じています。原文の「平均値は」が、当該社説では「最大でも」に書き換わっています。最後の方は「対象者を希望者に限るべきだとの声もある。」と論じ、あたかも子どもが強制的に甲状腺検査を受診させれているような言い方ですが、検討委員会の議論(23)を聞いていると現在も「任意」だそうです。
 以下に悪性ないし悪性の疑いとされた方の年齢分布を示します。
5歳未満はいない福島の甲状腺検査で悪性または悪性の疑いの方
 ※(9)(10)(21)
 図―4 悪性ないし悪性の疑いとされた方の年齢分布

 図に示すように事故当時に5歳未満だった方は見つかっていません。当該社説は1歳の乳児の甲状腺被ばくせんりょうが低く、甲状腺がんの多発はたんなる「不安」であり事故の影響ではないと主張しています。でも、1歳の乳児からは見つかっていないのでこのような主張は成立しません。福島民友の当該社説は福島の子ども達の救済される権利を否定するもので、およそ妥当な主張とは言えません。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。甲状腺がんも含め福島が「安全」か否かは色々な議論があると思います。論争を見ていると事実を捻じ曲げがまま見受けられます。これでは福島について事実を見極めることが出来ません。大きな不安を持たざるを得ない状況です。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でも、これって(=^・^=)だけではないようです。
 福島を代表する秋野菜に春菊があります(24)。今がシーズンです(25)。この時期、福島の春菊は葉が柔らかく、栄養が豊富でおいしいそうです(26)。福島県は福島産農産物は検査されていて「安全」だと主張してます(27)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産春菊はありません。
他県産はあっても福島産春菊が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―5 福島産春菊が無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―

(1)めげ猫「タマ」の日記 福島小児甲状腺2順目、ヨウ素剤使用の三春町は罹患者無し
(2)【10月31日付社説】甲状腺被ばく/精度高め影響の有無解明を:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(6)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(7)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(8)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(9)(8)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]
(10)(8)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(11)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の当日配布資料
(12)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(13)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(14)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(15)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(16)実効線量とは何か(放射線と原子力発電所事故についてのできるだけ短くてわかりやすくて正確な解説)
(17)半減期 - Wikipedia
(18)平成22・23・24年度 県内7方部環境放射能測定結果 - 福島県ホームページ
(19)人体に及ぼす放射線被曝の影響
(20)チェルノブイリ原子力発電所事故 - Wikipedia
(21)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(22)(8)中の「資料6   東京電力福島第一原子力発電事故における住民の線量評価に関する包括研究の経過報告 [PDFファイル/4.53MB]
(23)福島の小児甲状腺がん194人に〜手術は154例 | OurPlanet-TV:特定非営利活動法人 アワープラネット・ティービー
(24)秋 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(25)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(26)栄養と美味しさ満点!ふくしまの冬野菜たち! | ふくしま 新発売。
(27)水・食品等の放射性物質検査 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ
(28)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2017/10/31(火) 19:42:17|
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8-9月のナシ価格、福島値下がり、全国値上がり、当然の結果です。

東京中央卸売市場が8-9月のナシ価格を発表しました(1)。それによると昨年(2016年)に比べ今年(2017年)は1キログラム当たりで
 福島産は△6円安
 全国平均は14円高
です。福島産ナシは値下がりしていますが、ナシ全体(全国平均)では値上がりです。これは消費者の福島産対する理解が進んだ結果であり当然のことです。
 福島県が力を入れている農産物にナシがあります。以下に市町村別の生産量を示します。
福島のナシの主要産地は福島市と須賀川市
 ※(2)を集計
 図―1 福島のナシの生産量

 図に示す様に福島県福島市、須賀川市が主要な産地です。以下に位置をしめします。
事故から6年半以上が過ぎて汚染されたままの福島市、須賀川市
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 相馬地方の範囲は(6)による。
 図-2 福島のナシ産地と相馬地方

 図に示す通り福島のリンゴ産地は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています(7)。福島のナシは汚染された地域で作られています。
 以下に福島・須賀川両市の各年10月から翌年9月までの1年間の葬式(死者)数の推移を示します。
事故後に葬式が増えたナシ産地
 ※1(8)を集計
 ※2 震災犠牲者は(9)による。
 図―3 福島・ナシ産地の葬式(死者)数

 図に示しように福島のナシ産地では葬式(死者)数が増えています。
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 3,646人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 4,136人
で13.4%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら4千万分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(10)による。
有意差検定表

 以下にナシの産地では無い飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ葬式がそれ程には増えていない相馬地方
 ※1(8)を集計
 ※2 震災犠牲者は(9)による。
 図―4 福島・相馬地方(飯舘村を除く)の葬式(死者)数

同じ福島でもナシの産地ではない相馬地方では
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 1,459人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。飯舘村は避難地域になり今年3月末に避難指示が解除されたばかりで(5)、ほとんどの住民が今も村外に避難したまま(11)なので集計対象から除外しました。
 福島のナシは汚染され葬式が増えた地域で作られています。それでも福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(12)。消費者の理解が得られるか興味があります。
 以下に福島産ナシの東京中央卸売市場への出荷量を示します。
8-10月がシーズンの福島産ナシ
 ※1(1)を集計
 ※2 2010年から17年の平均、だたし10月以降は9月まで
 図―5 福島産ナシの月平均の出荷量(東京中央卸売市場)

 図に示す様に8-10月がシーズンです。このうち9月までの取引価格が発表になったので集計しました。
事故後に下落したままの福島産ナシ価格
 ※(1)を集計
 図―6 8,9月の福島産ナシの取引価格(東京中央卸売市場)

 図に示す通り事故前から福島産は全国平均に比べ少し安く評判の悪いナシでした。事故後は価格差が拡大し、元に戻る気配がありません。昨年【2016年)と今年(2017年)の取引価格を見ると、1キログラム当たりで
 福島産
  昨年 248円
  今年 242円
  昨年に比べ△6円に値下がり
 全国平均
  昨年 302円
  今年 316円
  昨年に比べ14円の値上がり
です。
全国平均は値上がりしましたが、福島産は値下がりしました。これは福島産ナシの特性が消費者に正しく理解された為であり、当然の結果です。
 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。福島産を避けているのは福島の皆様も同じです。
  福島のモモの生産量は29,300トンで全国2位ですが、リンゴも27,600トンを生産しており(13)モモだけでなくリンゴの栽培も盛んです。10月も下旬になり、福島はリンゴの本格シーズンです(14)。福島県福島市は福島のリンゴの主要産地です(15)。同市のリンゴは甘みが強く、密入りが良いそうです(16)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(12)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(17)を引用
 図―7 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東京都中央卸売市場-統計情報検索を「大分類⇒果物、中分類⇒日本なし類」で検索
(2)作物統計調査>市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次2006年中の「10 果樹 、⇒福島県⇒Excel」
3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)構成市町村 | 相馬地方広域市町村圏組合
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)福島県の推計人口(平成29年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(9)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(10)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(11)平成29年10月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ
(12)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(13)福島県の果物ランキング
(14)福島県の旬(出回り時期) 果物編
(15)めげ猫「タマ」の日記 福島のリンゴ産地の葬式は13.1%増、相馬は別
(16)特産品情報 | 地区別くらし情報 福島地区 | JAふくしま未来
(17)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2017/10/30(月) 19:59:12|
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福島の明日、ママがいない

 福島の赤ちゃん誕生数を見ると
  事故当年(2010年10月~11年9月)15,685人
  近々1年(2016年10月~17年9月)13,476人
で14%減っています。これはママになるべき若い女性が福島から逃げ出した結果です。福島の明日、ママがいなくなり、子供が生まれなくなります。
 福島は事故によって汚染されました。
事故から6年半過ぎて汚染が広がる福島
 ※1(1)の数値データを元に(2)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(3)による
 図-1 原発事故後6年半過ぎて汚染されたままの福島

事故から6年半以上が経過しましたが、図に示す通り広い範囲で国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(4)を超えています。
 以下に福島県二本松市のセシウム量を示します。
事故直後の6割が残ったままの福島県二本松市の放射性セシウム
 ※ 見積もりおよび元データは(5)を参照
 図―2 福島県二本松市のセシウム量

 事故直後に同市にばら撒かれた放射性セシウム約20gのうち約6割の12gは残ったままです。以下に二本松市の除染の進行状況を示します。
完了した福島県二本松市の除染
 ※(6)を集計
 図―3 福島県二本松市の除染実績

 図に示す様に除染はほぼ完了しており、今後は除染で減るなどはあり得ません。図に示す通り残った放射性セシウムの大部分はセシウム137です。セシウム137の半減期(半分になるまでの時間)が30年であるので(7)、汚染はなかなか無くなりません。これは二本松市だけでなく福島全体で言える事と思います。福島の汚染解消の先が見えません。福島から逃げ出す方も多い思います。
 以下に以下に事故7年目7ヶ月間(2017年3-9月)の社会的増減(転入者―転出者)を示します。
20代前半女性に顕著な福島の社会減
 ※(7)を集計
 図―4 事故7年目7ヶ月間(2017年3-9月)の福島県の社会的増減

 図に示す通り10代後半と20代前半で社会減(転出者が転入者を上回る事)が多くなっています。特に女性に顕著です。以下に20代前半の各年の社会的増減の推移を示します。
増加傾向にある福島の20代前半女性の社会減
 ※1(7)を集計
 ※2 各年3~9月を集計
 図-5 20代前半のの社会的増減

 図に示すように20代前半女性の社会減が事故後の7年間、男性の社会減を大きく超えています。改善されるどころか2015年に比べと2016,17年は増えています。
 しかたが無い事です。福島の汚染解消の目途はありません。福島の女性はお隣の茨城や宮城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(8)を転載
 図―6 福島の綺麗な女性 

何処へいっても歓迎されます。彼女達が福島に留まる理由はありません。事故から数年も経てば事故直後に福島を脱出した女性達はママになる年頃です。以下に各年10月から翌年9月までの1年間の福島の赤ちゃん誕生数を示します。
減り続ける福島の赤ちゃん誕生数
 ※1(5)を集計
 ※2 各年10月から翌年9月を集計
 図-7 福島の赤ちゃん誕生数

 図に示す通り年々減っていきます。
 事故当時(2010年10月から11年9月) 15,685人
 近々1年(2016年10月から17年9月) 13,476人
で14%減っています。これからも減って行きます。
 福島の明日、ママがいなくなります。そして子供が生まれなくなります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島に残った方も決して福島に安心してません。
 福島が力を入れている農作物にトマトがあります。福島県会津地方は福島のトマトの産地です(9)。今日、スーパーの買い物に行ったら福島産トマトが並んでいました。10月ですが福島はまだトマトのシーズンです。福島県会津若松市辺りのトマトの味は格別だそうです(10)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(11)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(12)を引用
 図―8 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 スーパーのご担当者様
 貴店に買い物にいって福島産トマトを見て、大変に不快な気分になりました。福島ではチラシ載せらない福島産トマトを(=^・^=)の住む街で売らないでください。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(2)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(3)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(4)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(5)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれた放射性セシウムの6割が残ったままの福島県二本松市
(6)福島県 二本松市|除染実施区域(市町村除染)の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省
(7)福島県の推計人口(平成29年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(8)めげ猫「タマ」の日記 原発関連死1368人は、事故による死者ではないと福島民友
(9)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(10)トマト | JA会津よつば
(11)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(12)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2017/10/29(日) 19:42:54|
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福島のリンゴ産地の葬式は13.1%増、相馬は別

 農水省の統計を見ると(1)、福島のリンゴは福島市、伊達市、須賀川市の3市で大部分を生産しています。食べて大丈夫か不安なので、葬式数を集計してました。
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 5,049人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 4,465人
で13.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら5億分の1です。同じ福島でもリンゴの産地ではない相馬地方では
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 1,459人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。
 福島のモモの生産量は29,300トンで全国2位ですが、リンゴも27,600トンを生産しており(2)モモだけでなくリンゴの栽培も盛んです。以下に福島の市町村別のリンゴの生産量を示します。
福島・伊達市で半分上を占める福島のリンゴ生産
 ※(1)を集計
 図―1 福島のリンゴの生産量

 図に示す様に福島市、伊達市、須賀川市で大部分を示します。
事故から6年半以上を経て汚染が広がる福島のリンゴ産地
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 ※3 相馬地方の範囲は(6)による。
 図-2 福島のリンゴ産地と相馬地方

 図に示す通り福島のリンゴ産地は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた地域が広がっています(7)。福島のリンゴは汚染されたエリアで作られています。福島では今、リンゴ狩りが楽しめます(8)。福島はリンゴの季節です。食べて良いか不安です。
 福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(9)。でも、2011年2月に福島県は福島第一原発3号機は「安全」だと発表しました(10)。でも翌月には大爆発です。信じて良いか分かりません。そこで(=^・^=)なりに調べて見ることにしました。
 リンゴ産地とそうでない所の保健データを比較して、差がなければ「安全」、差がでれば「安全」とは言えないです。以下に福島、伊達、須賀川3市の各年10月から翌年9月まで1年間の葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ葬式が増えた福島・リンゴ産地
 ※1(11)を集計
 ※2 震災犠牲者は(12)による。
 図―3 福島・リンゴ産地の葬式(死者)数

 図に示しように福島のリンゴ産地では葬式(死者)数が増えています。
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 5,049人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 4,465人
で13.1%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら5億分の1です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(13)による。
有意差検定表

 以下にリンゴの産地では無い飯舘村を除く相馬地方の葬式(死者)数を示します。
事故前に比べ葬式がそれ程には増えていない相馬地方
 ※1(11)を集計
 ※2 震災犠牲者は(12)による。
 図―4 福島・相馬地方(飯舘村を除く)の葬式(死者)数

同じ福島でもリンゴの産地ではない相馬地方では
 近々の1年(2016年10月~17年9月) 1,459人
 事故前1年(2009年10月~10年9月) 1,390人
で、少し増えていますが統計的な差はありません。飯舘村は避難地域になり今年3月末に避難指示が解除されたばかりで(5)、ほとんどの住民が今も村外に避難したまま(14)なので集計対象から除外しました。
 リンゴの産地では無い相馬地方では葬式(死者)は増えていませんが、福島のリンゴ産地では葬式が増えています。福島のリンゴは白雪姫のリンゴでしょうか?

 
<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島産を避ける行為を「風評被害」と非難される方がいます。でも、汚染されていて葬式(死者数)が増えた地の産物を避けるのは当然の行為です。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
 まもなく11月です。福島もネギの本格シーズンです(15)。福島のネギはみずみずしく、太くて柔らかく、生でもおいしいそうです(16)。福島県は福島産ネギは「安全」だと主張しています(17)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ネギはありません。
他県産はあっても福島産ネギが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(18)を引用
 図―5 福島産ネギが無い福島県福島市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)作物統計調査>市町村別データ>平成18年産市町村別データ>年次2006年中の「10 果樹 、⇒福島県⇒Excel」
(2)福島県の果物ランキング
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(5)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)構成市町村 | 相馬地方広域市町村圏組合
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)りんご狩り2017 – 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(9)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(10)福島第一原子力発電所3号機におけるプルサーマル実施に係る安全確認 - 福島県ホームページ
(11)福島県の推計人口(平成29年10月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(12)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(週1回更新) - 福島県ホームページ
(13)平成29年10月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ
(14)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(15)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(16)特産品情報 | 地区別くらし情報 安達地区 | JAふくしま未来
(17)(9)中の「やさい編 [PDFファイル/178KB]
(18)イオン福島店 続きを読む
  1. 2017/10/28(土) 19:43:03|
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福島小児甲状腺2順目、ヨウ素剤使用の三春町は罹患者無し

 10月23日に福島県「県民健康調査」検討委員会で、事故当時18歳以下だった方を対象した甲状腺検査の結果が発表されました。統計的な差があるとは言えない、ないしは調査が完了しておらず正確な比較は難しいのですが、データ(2)(3)を整理すると
 ①2順目(本格調査1回目)で、ヨウ素剤を使用した三春町(4)では罹患者は見つかっていないが、周辺自治体では見つかっている。
 ②事故当時5歳以下から方から罹患者が見つかっている。
 ③3順目(本格調査2回目)で、見つかった方のうち事故後4ヶ月間の放射線量が判明した3人全員が1ミリシーベルト以上の被ばくである。
 ④3順目でも避難区域等が設定された13市町村は、他の中通り地区に比べ罹患者の割合が高い
等も特徴があります。また、統計的に差がある事項として
 ①地域差がある(5).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(6)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(7)
等の特徴が認められ、福島の小児甲状腺癌は事故が影響しています。
 10月23日に28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました。これまでの結果(2)(3)(8)を累積すると
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(9)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。
 これについて福島原発事故の為とも(10)、そうでないとも主張があります(11)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(12)。
 放射線影響のうちがんの発生は、直ぐに発祥する訳ではありません。数ヶ月から数年以上経過して現れるされています(13)。以下にチェルノブイリでの甲状腺がんの発症率の推移をしめします。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(13)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―1 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

チェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から急な増加が見られます(13)。
 福島県の甲状腺検査は2011~13年度に開始された1順目(先行検査)(8)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)(2)、2017。、17年度開始ないし開始予定の3順目(本格調査2回目)(3)まで実施されます。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表(2)(8)での2次検査対象者で計算した2次検査完了率を示します。
2013年度にほぼ終わった1順目検査、2014年から確定結果が出した2順目検査
 ※1(1)を集計
 ※2 2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表での2次検査対象者
 図―2 2次検査完了率

 図に示すように1順目の検査では図―1との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査は事故の影響を受けることが無い検査であり、2順目の検査は事故の影響を受けた結果が出ます。「事故前と今とでは何倍増えているかわからないので、事故とがんの関連の強さを判定できない。」との理由で、福島で見つかっている小児甲状腺が事故の影響か否かを決めることはできないとの主張がありますが(14)、事故の影響を1順目の検査に比べ強く受けるであろう2順目以降の検査結果と1順目の検査結果を比較すれば事故の影響を見極めることができる可能性があります。
 安定ヨウ素剤は放射線による甲状腺癌の予防に効果があるかもしれないと言われています(15)。先の事故では福島県三春町は安定ヨウ素剤の服用を指示しました(4)。もし安定ヨウ素の効果が出れば、2順目以降の検査では三春町からは罹患者が見つからない可能性が高くなります。以下に2順目の市町村別の検査(1次検査受検者)に対する罹患者の割合(以下に罹患率と略す)を示します。
三春町では見つからい2順目の罹患者
 ※(3)を集計
 図―3 福島小児甲状腺・2順目の罹患率

 図に示す様に隣接する全ての自治体では罹患者が見つかっていますが、三春町からは見つかっていません。三春町の2順目の受検者2,387人と少なく統計的な差があるとは言えませんが、3順目、4順目の検査が進めば統計的な差が生じる可能性は残ります。
 現状では「事故当時5歳以下からの発見はないこと」が福島の小児甲状腺が「放射線の影響とは考えにくい」との根拠になっています(11)。以下に1順目検査の罹患者の年齢分布を示します。
5歳以下が見つからない1順目検査
 ※(8)を集計
 図―4 福島福島小児甲状腺・1順目の罹患者年齢分布

 図に示す様に5歳以下の方はいません。以下に2順目検査の罹患者の年齢分布を示します。
5歳か見つかる2順目検査
 ※(2)を集計
 図―5 福島福島小児甲状腺・2順目の罹患者年齢分布

 1順目検査に比べ事故の影響を受けるであろう2順目検査では5歳以下の方で罹患者が見つかっています。「事故当時5歳以下からの発見はない」との主張は事実ではありません。当然まがら「放射線の影響とは考えにくい」との根拠にはなり得ません。
 ただし1名ですので、1順目と2順目を比べて統計的な差があるとは言えません。そこで事故当時14歳以下の方の人数を比較していました。
 1順目検査 罹患者116名中44名(38%)
 2順目検査 罹患者 71名中48名(67%)
で割合が倍近くになっています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.14%でした。1順目検査に比べ2順目検査は明らかに低年齢化が進行しています。今後に3順目、4順目と検査が進めば事故当時5歳以下の方の罹患者の人数にも統計的な差が出てくる可能性が残ります。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
 表―1 偶然に起こる確率の計算結果(年齢分布)
有意差検定表(基本調査との比較)
 ※1 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(16)による。
 ※2 黄色部分は計算による。期待値は1順目、2順目とも1ミリシーベルト未満の割合が同じとして、計算式は以下の通で計算
  ③=①(観測値)+②(観測値)
  ⑥=④(観測値)+⑤(観測値)
  ⑦=①(観測値)+④(観測値)
  ⑧=②(観測値)+⑤(観測値)
  ⑨=⑦+⑧
  ⑩=⑦÷⑨
  ①(期待値)=③×⑩
  ②(期待値)=③×(1-⑩)
  ④(期待値)=⑥×⑩
  ⑤(期待値)=⑥×(1-⑩)
 ※3 ⑪はχの合計(⑨)と自由度3で計算

 特定避難勧奨地点、緊急時避難準備区域、計画的避難区域、警戒区域等の何らかの避難指示・勧告がだされた13市町村(17)と浜通りの大部分の市町村で2016年度に3順目の検査が始められました。結果がまとまりつつあります(3)。以下に地域を示します。
事故から6年半以上過ぎて汚染されている福島
 ※1(18)のデータを元に(19)に示す手法により10月1日に換算
 ※2 避難地域は(17)による
 ※3 3順目検査開始年度は(3)による。
 図―6 3順目の検査開始時期

 3順目の検査では2016年度に開始された地域から7人の罹患者が見つかっています。このうち3人ついて事故から4ヶ月間の被ばく線量が判明しており全員が1ミリシ-ベルト以上です。以下に2016年度に3順目を開始した地域全体の事故後4ヶ月間の被ばく線量を示します。
1ミリシーベルト以上が少ない2、3順目の罹患者の被ばく線量
 ※(3)(20)を集計
 図―7 2016年度に3順目を開始した地域全体の事故後4ヶ月間の被ばく線量

 図に示す通り被ばく線量分布は1ミリシーベルト以下と以上がほぼ半々であり、罹患者の被ばく線量が高くなっています。だだし、罹患者が3名と少なく統計的な差があるとは言えません。
 以下に事故後4ヵ月間の0-19歳の方の被ばく線量分布を示します。
1mSv未満が多く全体の被ばく線量分布
 ※1(2)を集計
 ※2 年齢は事故時
 図―8 事故後4ヶ月間の0-19歳の被ばく線量分布

 図に示す様に0-9歳と10-19歳の分布に大きな差はありません。0-19歳の被ばく線量分布はほぼ同一であり、これを甲状腺検査の対象である0-18歳にも適応できます。数値を記載すると
 1ミリシーベルト未満の方 92,606人 
 1ミリシーベルト以上の方 55,960人
で(2)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は38%で1ミリシーベルト以下が大半です。
 以下に2順目、3順目の甲状腺検査で罹患者と診断された方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
1ミリシーベルト以上が多い2、3順目の罹患者の被ばく線量
 ※(2)(3)を集計
 図―9 2順目、3順目の甲状腺検査で罹患者と診断された方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布

 図―8と異なり1ミリシーベルト以上が多くなっています。1ミリシーベルト以上の方は罹患者39名中24で全体の62%です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1.2%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―2 偶然に起こる確率の計算結果(基本調査との比較)
 ※計算方法は(=^・^=)の過去の記事(16)による。
有意差検定表(基本調査との比較)

 以下に1順目の罹患者の事故から4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
1mSv未満が多い1順目の悪性または疑いの方
 ※1(8)にて作成
 ※2 被ばく線量は事故から4ヶ月間
 図―10 1順目(先行検査)の罹患者の被ばく線量分布

 図に示す様に概ね1ミリシーベルト以下です。3順目の検査では3人全員が1ミリシ-ベルト以上です。ただし、人数が少なく統計的な差があるとは言えません。そこで図―9に示しように2,3順目の合計で比較してみます。
  1順目(先行検査)(8)
  1ミリシーベルト未満 47人(全体の71%)
  1ミリシーベルト以上 19人(全体の29%)
 2、3順目(本格調査)合計(2)(3)
  1ミリシーベルト未満 15人(全体の32%)
  1ミリシーベルト以上 21人(全体の58%)
で、事故3年以内に開始された1順目検査に比べ、事故4年目以降に実施された2、3順目検査の方が罹患者の被ばく線量は多くないいています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1.2%です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―3 偶然に起こる確率の計算結果(先行検査との比較)
有意差検定表先行検査との比較)
 ※1 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(16)による。
 ※2 黄色部分は計算による。期待値は1順目、2順目とも1ミリシーベルト未満の割合が同じとして、計算式は以下の通で計算
  ③=①(観測値)+②(観測値)
  ⑥=④(観測値)+⑤(観測値)
  ⑦=①(観測値)+④(観測値)
  ⑧=②(観測値)+⑤(観測値)
  ⑨=⑦+⑧
  ⑩=⑦÷⑨
  ①(期待値)=③×⑩
  ②(期待値)=③×(1-⑩)
  ④(期待値)=⑥×⑩
  ⑤(期待値)=⑥×(1-⑩)
 ※3 ⑪はχの合計(⑨)と自由度3で計算

 3順目検査の罹患者も2順目検査同様に全体の線量分布(6)や1順目検査罹患者の線量分布(7)に比べ高い被ばく線量が観測されています。ただし、例数が少なく統計的な差があるとまで言えません。同様の比較を2順目、3順目の合計で実施すると統計的な差は出てきます。ただし2017年度開始地域の検査結果が殆ど出ていません(4)。図-6に示しように放射線量が相対的に低い地域は2017年度開始になっています。調査に地域的な方よりある以上は単純に比較はできません。ただし、検査進み例数が増えれば3順目の検査でも2順目同様に統計的な差が出て来る(5)(6)(7)可能性があります。また、3順目の検査が完了すれば地域的な方よりが無くなるので2順目検査結果と合計して比較できるようになります。そしたらより精度の高い結果が得られるはずです。
「住民の初期被ばく量データがないので、被ばく量が多いと癌の発症率が上がる、ということが示せない」との理由で、福島で見つかっている小児甲状腺が事故の影響か否かを決めることはできないとの主張がありますが(14)、汚染が酷い場所と汚染が少ない場所の検査結果を比較すれば事故の影響を見極めることができる可能性があります。汚染が酷い場所は図ー6に示すような何らかの避難区域が設定された13市町村です。3順目の検査では、罹患者が
 13市町村 3名
 13市町村およぶ2017年検査対象以外の中通り4名
が見つかっています(3)。13市町村も13市町村およぶ2017年検査対象以外の中通りも2016年度に3順目の検査が始まっており、これを合計して比較しても検査の進みぐあいの差による歪みは受けません。2、3順目の検査(2)(3)を合計すると
 13市町村 受験23,149名中 20名(全体の0.086%)
 13市町村およぶ2017年検査対象以外の中通り 受検95,737名中39名(全体の0,041%)
で罹患率で倍近い差があります。このような事が起こる確率を計算したら0.57%でした。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―4 偶然に起こる確率の計算結果(13地町村と中通りの地域差)
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(16)による。
有意差検定表(13市町村と中通り)
以上を纏めると
 ①2順目(本格調査1回目)で、ヨウ素剤を使用した三春町(4)では罹患者は見つかっていないが、周辺自治体では見つかっている。
 ②事故当時5歳以下から方から罹患者が見つかっている。
 ③3順目(本格調査2回目)で、見つかった方のうち事故後4ヶ月間の放射線量が判明した3人全員が1ミリシーベルト以上の被ばくである。
等も特徴があります。また、統計的に差がある事項として
 ④3順目でも避難区域等が設定された13市町村は、他の中通り地区に比べ罹患者の割合が高い
との特徴があります。従前の記事で
 ①地域差がある(5).
 ②2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は全体に比べ高い(6)。
 ③事故の影響を受にくいであろう1順目検査(先行検査)で見つかった罹患者に比べ2順目検査で見つかった罹患者の被ばく線量は高い(7)
等の特徴認められ、福島の小児甲状腺癌は事故が影響しています。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島県第28回福島県「県民健康調査」検討委員会後に記者会見が開かれました(21)。会見を聞いた限りでは福島は小児甲状腺癌に対する事故の影響を認めていません。福島は事故の影響を認めたくないようです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島県いわき市には「Iwaki Laiki」なるブランド米があります(22)。同市産米の全量全袋検査数は27万件に達しました(23)。同市の人口は約35万人なので(24)市民がたべるには十分な量です。福島県は福島産米は全量全袋検査で「安全」だと主張しています(25)。でも、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(26)を引用
 図―11 福島産米が無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(2)(1)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]
(3)(1)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(4)【ヨウ素剤配布】国指示前に避難拡大 いわき、三春 独自決断 | 東日本大震災 | 福島民報
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%
(8)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査について
(10)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(11)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(12)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(13)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(14)福島の議論はなぜ決着がつかないのか:科学の限界と科学者の責任 – Global Energy Policy Research
(15)安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって | 原子力規制委員会
(16)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(17)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(18)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成27年9月12日~11月4日測定) 平成28年02月02日 (KMZ, CSV)」
(19)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線
(20)(1)中の「資料1    県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/384KB]
(21)第28回福島県民調査健康調査検討委員会〜記者会見 OPTVstaff
(22)いわき市産ブランド米「Iwaki Laiki」好評販売中 | いわき市 観光情報サイト
(23)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(24)地区別世帯数・男女別人口 | いわき市役所
(25)全量全袋検査に関するよくある質問 - 福島県ホームページ
(26)平尼子店 - 新鮮安い食品スーパーマルト
  1. 2017/10/27(金) 19:42:51|
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福島甲状腺・1mSv以上は1順目29%、2順目58%

 福島県が実施している甲状腺検査(1)について、事故3年以内に開始された1順目検査と4年目以降に実施された2順目検査について、悪性または悪性の疑い方(以下罹患者と略す)の事故後4ヶ月間の被ばく線量を比較しました。
 1順目(先行検査)(2)
  1ミリシーベルト未満 47人(全体の71%)
  1ミリシーベルト以上 19人(全体の29%)
 2順目(本格調査1回目)(4)
  1ミリシーベルト未満 15人(全体の32%)
  1ミリシーベルト以上 21人(全体の58%)
で、事故3年以内に開始された1順目検査に比べ、事故4年目以降に実施された2順目検査の方が罹患者の被ばく線量は多くないいています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら統計的に差があるとされる5%(5)を下回る3.6%でした。
 この他にも2順目検査では地域差が認められる(6)、全体の被ばく線量に比べ2順目で見つかった罹患者の被ばく線量が高い(7)等の特徴があり、チェルノブイリでは事故から4年目以降に甲状腺がん患者が多く見つかった考慮すれば、福島の小児甲状腺がんは事故による被ばくが影響していると言えます。
 10月23日に28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(3)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました(4)(8)。累積で
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました(6)。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(9)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。
 これについて福島原発事故の為とも(10)、そうでないとも主張があります(11)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(12)。
 放射線影響のうちがんの発生は、直ぐに発祥する訳ではありません。数ヶ月から数年以上経過して現れるされています(13)。以下にチェルノブイリでの甲状腺がんの発症率の推移をしめします。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(13)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―1 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

チェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から急な増加が見られます(12)。
 福島県の甲状腺検査は2011~13年度に開始された1順目(先行検査)、2014、15年度開始の2順目(本格調査1回目)、2017。、17年度開始ないし開始予定の3順目(本格調査2回目)まで実施されます。甲状腺検査は1次検査と詳細な2次検査に分かれています。2次検査が完了して検査が終わったことになります。以下に2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表(2)(4)での2次検査対象者で計算した2次検査完了率を示します。
2013年度にほぼ終わった1順目検査、2014年から確定結果が出した2順目検査
 ※1(1)を集計
 ※2 2次検査完了者÷現時点(10月23日)での最新の発表での2次検査対象者
 図―2 2次検査完了率

 図に示すように1順目の検査では図―1との比較においてチェルノブイリでは発祥が増加する以前の事故後4年以内の2014年3月末に概ね終わっています。2順目の検査は同じくチェルノブイリでは増加がみられた4年目以降に確定しています。チェルノブイリの例を習うなら1順目の検査は事故の影響を受けることが無い検査であり、2順目の検査は事故の影響を受けた結果が出ます。1順目と2順目の結果を比較して、差があれば事故の影響があったと言えますし、差が無ければ事故の影響がないと言えます。以下に1順目の検査で、罹患者と判定された方の事故から4ヵ月間の放射線量分布を示します。
1mSv未満が多い1順目の悪性または疑いの方
 ※1(2)にて作成
 ※2 被ばく線量は事故から4ヶ月間
 図―3 1順目(先行検査)の罹患者の被ばく線量分布


 図に示す様に1ミリシーベルト未満が過半数です。以下に2順目の検査で罹患者と判定された方の事故から4ヵ月間の放射線量分布を示します。
1mSv以上が多い悪性または疑いの方
 ※1(4)にて作成
 ※2 被ばく線量は事故から4ヶ月間
 図―4 2順目(本格検査1回目)の罹患者の被ばく線量分布

 図に示す様に1順目とは異なり、半分以上が1ミリシーベルト以上の被ばくしています。
 1順目(先行検査)(2)
  1ミリシーベルト未満 47人(全体の71%)
  1ミリシーベルト以上 19人(全体の29%)
 2順目(本格調査1回目)(4)
  1ミリシーベルト未満 15人(全体の32%)
  1ミリシーベルト以上 21人(全体の58%)
で、事故3年以内に開始された1順目検査に比べ、事故4年目以降に実施された2順目検査の方が罹患者の被ばく線量は多くないいています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら統計的に差があるとされる5%(5)を下回る3.6%です。以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。
 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
有意差検定表
 ※1 計算方法は(=^・^=)の過去の記事による。
 ※2 黄色部分は計算による。期待値は1順目、2順目とも1ミリシーベルト未満の割合が同じとして、計算式は以下の通で計算
  ③=①(観測値)+②(観測値)
  ⑥=④(観測値)+⑤(観測地)
  ⑦=①(観測値)+④(観測値)
  ⑧=②(観測値)+⑤(観測値)
  ⑨=⑦+⑧
  ⑩=⑦÷⑨
  ①(期待値)=③×⑩
  ②(期待値)=③×(1-⑩)
  ④(期待値)=⑥×⑩
  ⑤(期待値)=⑥×(1-⑩)
 ※3 ⑩はχの合計(⑩)と自由度3で計算

放射線影響が出るであろう2順目の検査について纏めると
 ①罹患者の割合に地域差が見られる(6)。
 ②罹患者の被ばく線量は全体の被ばく線量に比べ高い(7)
 ③2順目で見つかった罹患者の被ばく線量は1順目で見つかった罹患者の被ばく線量に比べ高い(本稿)
との特徴があります。福島の小児甲状腺がんは事故による被ばくが影響しています。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 第28回福島県「県民健康調査」検討委員会の議論(15)を聞いていたのですが、甲状腺の放射線影響についての議論は殆どなされませんでした。その結果は従前に取りまとめた「放射線の影響とは考えにくい」との見解が生きたままです。これでは福島発の情報は信用できません。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でも、これって(=^・^=)だけではないようです。
 福島県郡山市産米の全量袋検査数が約58万件となりました。福島県最大です(16)。同市の人口は33万人程度(17)なので市民が食べるには十分な量です。同市のお米はあさか舞といって美味しいお米だそうです(18)。安全なので2011産米ですら学校給食に使われ(19)同市の子ども達に食べさせました。でも、福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米はありません。
他県産はあっても福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―5 福島産米が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ



―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(2)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(3)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(4)(3)中の資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】結果概要 [PDFファイル/1MB]
(5)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(7)-10/25の記事-
(8)(3)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査について
(10)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(11)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(12)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(13)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(14)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(15)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(3) OPTVstaff
(16)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(17)郡山市の現住人口/郡山市
(18)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(19)JA郡山市|事業PR
(20)イトーヨーカドー 郡山店
  1. 2017/10/26(木) 19:52:30|
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福島甲状腺、2順目検査 被ばく線量1mSv以上は58%、全体では38%

 10月23日に福島県県民健康管理調査27回検討委員会および第7回「甲状腺検査評価部会」がに開かれました(1)。原発事故当時の0-19歳の方のうち、事故後4ヶ月の被ばく線量が
 1ミリシーベルト未満の方 92,606人 
 1ミリシーベルト以上の方 55,960人
で(2)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は38%で1ミリシーベルト以下が大半です。一方で、2順目の検査で新たに甲状腺がんについて悪性ないし悪性の疑いの方の人数は
 1ミリシーベルト未満の方 15人
 1ミリシーベルト以上の方 21人
で(3)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は58%で1ミリシーベルト以上が多くなっており、数字が逆です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1%で、統計的に差がるとされる5%以下です(4)。
 10月23日に28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました(3)(5)。累積で
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(5)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。
 これについて福島原発事故の為とも(6)、そうでないとも主張があります(7)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(8)。 
 甲状腺検査は2011年から13年にかけて実施された1順目の検査(先行検査)、2014年から15年にかけて実施された2順目の検査(本格検査1回目)、2016年から17年にかけて実施中の3順目の検査(本格調査2回目)がこれまでに実施されています。チェルノブイリでは事故からチェルノブイリで子供の甲状腺癌が見つかりようになったのは事故から3年以上を経た1990年以降です。だとすと1順目の検査でなく、事故4年目から始まった2順目の検査(本格調査)が重要です。仮に放射線の影響が無いと仮定するなら、甲状腺検査で悪性または悪性の疑いと判定された方(以下罹患者とする)の被ばく線量分布と全体の被ばく線量分布に差は出ないはずです。逆に放射線に影響なら現れる可能性があります(10)。
以下に2014,15年に実施された2順目検査の2次検査の検査結果の確定割合を示します。
ほぼ80%に達した2順目検査の完了率
 ※(2)を集計
 図―1 2順目(本格調査1回)の2次検査確定率

 図に示す様に2015年実施検査も2014年実施検査と同じく80%近くに達しており、大よそ終わっています。そこで10月23日までに発表になったそ2順目(本格調査1回目)について結果(2)と0-19歳の方の全体の被ばく線量分布を比較してみました。
 以下に0-19歳の方の事故後4ヶ月間の被ばく線量分布を示します。
1mSv未満が多く全体の被ばく線量分布
 ※1(2)を集計
 ※2 年齢は事故時
 図―2 事故後4ヶ月間の0-19歳の被ばく線量分布

 図に示す様に0-9歳と10-19歳の分布に大きな差はありません。0-19歳の被ばく線量分布はほぼ同一であり、これを甲状腺検査の対象である0-18歳にも適応できます。数値を記載すると
 1ミリシーベルト未満の方 92,606人 
 1ミリシーベルト以上の方 55,960人
で(2)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は38%で1ミリシーベルト以下が大半です。
 以下に甲状腺検査で悪性または悪性の疑いと診断された方の被ばく線量分布を示します。
1mSv以上が多い悪性または疑いの方
 ※(3)を集計
 図―3 悪性の疑いと診断された方の被ばく線量分布
 
 図に示す様に全体の分布(図-2)に比べ、高線量側にずれています。数値を記載すると
 1ミリシーベルト未満の方 15人
 1ミリシーベルト以上の方 21人
で(3)、被ばく線量1ミリシーベルト以上は58%で1ミリシーベルト以上が多くなっており、数字が逆です。このような事が偶然に起こる確率を計算したら1%で、統計的に差がるとされる5%以下です(4)。
 以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法な(=^・^=)の過去の記事(10)による。
有意差検定表


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島の2順目の甲状腺検査で地域差が認めらる事は従前の記事の通りです(11)。そして、2順目では悪性または疑いの方の被ばく線量が高線量側にずれていることは本文に記載の通りです。それでも福島では
 「放射線の影響とは考えにくい」
との報道がなされています(12)。
甲状腺について「放射線の影響とは考えにくい」と報じる福島のローカルTV局・FCT
 ※(13)をキャプチャー
 図―4 「放射線の影響とは考えにくい」と報じる福島のローカルTV局・FCT

 これでは福島の皆さんは不安だと思います。
 福島市の花はモモですが(14)、同市の果物の出荷額はリンゴの方がうえです(15)。福島県福島市はモモの栽培もリンゴの栽培も盛んです。同市は今、リンゴ狩りが楽しめます(16)。福島県福島市はリンゴのシーズンです。福島のリンゴは美味しいそうです(17)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産あっても福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―5 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(2)(1)中の「資料1    県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/384KB]
(3)(1)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]
(4)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(5)(1)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(6)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(7)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(8)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査について
(10)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%
(12)18歳以下「がん」確定3人 甲状腺検査・3巡目、疑いは4人に:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(13)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2017年10月23日(月)放送」
(14)市の木・花・鳥、市民憲章 - 福島市
(15)統計データ
(16)りんご狩り2017 – 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(17)蜜たっぷり福島県の美味なるリンゴ(ふじ)! | ふくしま 新発売
(18)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(19)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2017/10/25(水) 19:43:00|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月4週)―茨城産マガレイからセシウム、福島産110件連続ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。10月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査数1,060件中1件の基準超え
  ②平均は、1キログラム当たり2.2ベクレル、最大150ベクレル(宮城県産シカ)。
事故から6年半以上が過ぎて見つかるセシウム汚染食品
   ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2017年10月4週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

 福島産からは基準超はありませんが、今週のデータを解析すると
 ・茨城産マガレイからセシウム、福島産110件連続ND
 ・福島市の農協が芋煮を振る舞い。サトイモの検査結果がありません。
 ・施設栽培の福島産カブから突然のセシウム
との特徴が読み取れ、「安全」とは言えません。

1.茨城産マガレイからセシウム、福島産110件連続ND
 茨城産マガレイからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。福島産が気になります以下に検査結果を示します。
茨城、宮城産からは見つかっても福島産マガレイからは見つからないセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 日付けは捕獲日
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―2 マガレイの検査結果

 茨城産だけでなく宮城産マガレイからもセシウムが見つかっています。厚生労働省の発表(1)を数えると福島産110件連続で検出限界未満(ND)です。海は繋がっているのに汚染源がある福島産から見つからないなどおかしな話です。マガレイ等の福島産農水産物の出荷前検査を実施しているのは福島県農林水産部に所属する福島県農業総合センター(8)です。中立性に疑問があります。
 福島産は他よりも低く出る検査で安全とされ出荷されます。

2.福島市の農協が芋煮を振る舞い。サトイモの検査結果がありません。
 福島県福島市の農協が芋煮振る舞いを実施したそうです(9)。芋煮と言えば山形、そしてサトイモです(10)。福島のサトイモ生産量は山形よりみ多くなっています(11)。サトイモの産地として全国的に有名ではありませんが、自給はできそうです。検査結果が気になります。以下に年度毎の福島県福島市産サトイモの検査件数を示します。
2017年度は検査結果が無い福島県福島市産サトイモ
 ※(1)を集計
 図-3 福島市産サトイモの検査件数

 図に示しように今年度はありません。福島県が提供するサイトで確認したのですが、検査結果は見つかりません(12)。それでも福島県は福島産サトイモは福島産サトイモは検査されていて「安全」だと主張しています(14)。
 福島産は検査されていなくても、検査で安全とされ出荷されます。

3.施設栽培の福島産カブから突然のセシウム
 施設栽培の福島産カブからセシウムが見つかったと発表しました(15)。これまでの経緯について示します。
突然にセシウムが見つかった福島産施設栽培のカブ
 ※1(1)を集計
 ※2 日付けは収穫日
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―4 カブ(施設)の検査結果

 図に示すようにしばらくはセシウムが見つかる事はなかったのですが、突然のセシウムです。
 福島産はセシウム濃度が上昇する事があります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・検査されていなくても検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事がある福島産
 これでは「福島産、食べて応援、あの世行」です(16)。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
 福島を代表する野菜にトマトがあります。福島県白河市などが主要な産地です(17)。10月ですがまだ楽しめます(18)。今日、スーパーに買い物に行ったら福島産トマトが並んでいました。大変に不愉快な気分になりました。とにかく、福島はまだトマトの季節です。福島県白河市辺りのトマトは、引き締まってコクのあるそうです(19)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(13)。でも、(=^・^=)の街で福島産トマトを売っていた当該のスーパーチェーンの福島県白河市近郊の店舗のチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県白河市近郊のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図-5 福島産トマトが無い福島県白河市近郊のスーパーのチラシ

 スーパーの担当者様へ
 福島ではチラシに載せらない福島産トマトを、(=^・^=)の住む街で売らないでください。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第1056報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月3週)―福島県郡山市産イチジクからセシウム、福島県の検査では全数ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(3)中の「1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:7,926KB) 中のNo2735」
(8)農林水産部 - 福島県ホームページ
(9)トピックス | JAふくしま未来
(10)芋煮会 - Wikipedia
(11)里芋の生産量の都道府県ランキング(平成27年) | 地域の入れ物
(12)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。を「根菜・芋類⇒サトイモ、サトイモ(施設)および福島市にチェックを入れ10月24日に検索」
(13)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(14)(13)中の「やさい編 [PDFファイル/177KB]
(15)(3)中の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒検査結果(PDF:888KB)No413」
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島産米を許容する福島県郡山市の葬式は9.5%増(事故7年目3-9月)、相馬・南相馬は別
(17)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(18)福島県の旬(出回り時期) 野菜編
(19)特産品 - しらかわ | JA夢みなみ
(20)イオン白河西郷店
  1. 2017/10/24(火) 19:55:50|
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福島甲状腺、本格調査の罹患率は避難区域等の市町村0.049%、会津0.016%

 今日(10月23日)、28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこで福島県甲状腺検査2順目の結果が発表になりました(2)。悪性または悪性の疑いを(=^・^=)なりに集計すると
 避難区域等が設定された13市町村 0.049%(検査34,558人中17人)
 会津地方             0.016%(検査32,208人中 5人)
で、13市町村は会津地方の3倍の罹患率です。このような事が起こる確率を計算したら統計的の差があるとされる5%(3)を下回る1.7%でした。
 チェルノブイリ原発事故後に明らかになった健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんがあります。福島県では、東京電力福島第一原発事故を踏まえ、子どもたち(事故当時18歳以下)の健康を長期に見守るために、甲状腺(超音波)検査を実施しています。
 今日(10月23日)、28回福島県「県民健康調査」検討委員会が開かれました(1)。そこで福島県甲状腺検査結果が発表になりました(2)(4)。先回(2017年6月)の発表から(6)(7)(8)3人増えて、累積で
 約30万人の検査で193人
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つりました。1万人当たりにして6人です。当初の想定は100万人当たり2,3人ですので(9)、当初の想定に比べ比べ極めて高い割合です。以下に推移を示します。
どんどん増える福島の小児甲状腺患者
 ※(10)を集計
 図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(11)、そうでないとも主張があります(12)。現時点の公式見解は
「事故当時5歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(13)。 
 また福島県の地方紙・福島民報は
「いずれの地域でも外部被ばく線量は極めて限られており、健康影響を及ぼすような線量では全くありません。
 一方で、県民健康調査で行われている『甲状腺検査』のうち先行検査で甲状腺がんあるいはその疑いと診断された方の発症頻度を地域別に比較したところ、避難区域等の13市町村(田村市や伊達市、川俣町、飯舘村を含む)で10万人当たり33.5人、中通りで38.4人、浜通り(避難区域以外のいわき市、相馬市、新地町)で43.0人、会津地方で35.6人と甲状腺がんの頻度はほぼ同じであり、少なくとも事故当時に東京電力福島第一原発の近くにいらっしゃった方に甲状腺がんが多いということはありません。」
との寄稿文を配信しています(14)。以下に当該分における地域分けを記載します。
事故から6年半以上が過ぎて汚染が広がる福島
 ※1(15)のデータを元に(16)に示す手法で10月1日に換算
 ※2 避難地域等の13市町村は避難勧奨地点が設定された伊達市および緊急時避難準備区域のみの広野町を含む(17)
 ※3 福島県の区域分けは(18)による。
 図―2 福島民報での甲状腺の区域分け

 福島の甲状腺検査は2013年に完了した1順目(先行調査)(6)、2014年、15年実施の2順目(本格調査1回目(2))、現在実施中の3順目(本格調査2回目)(4)に分かれています。チェルノブイリ原発事故では事故の4年目以降から急な増加が見られます(19)。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(19)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―3 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

チェルノブイリ原発事故で発生した甲状腺がんは晩発性なので、2順目の結果がより重要だと思います。福島の機除染検査は1次検査と2次検査に分かれています。以下に2014,15年に実施された2順目検査の2次検査の検査結果の確定割合を示します。
ほぼ80%に達した2順目検査の完了率
 ※(10)を集計
 図―4 2順目(本格調査1回)の2次検査確定率

 図に示す様に2015年実施検査も2014年実施検査と同じく80%近くに達しており、大よそ終わっています。そこで10月23日までに発表になったそ2順目(本格調査1回目)について結果(2)を福島民報の寄稿文にならって集計していました。悪性ないし悪性の疑いの方を集計すると
 避難地域等の13市町村 検査 34,558人中17人(0.049%)
 中通り(避難区域以外) 検査184,785人中39人(0.021%)
 浜通り(避難区域以外) 検査 51,053人中10人(0.020%)
 会津地方        検査 32,208人中 5人(0.016%)
で、福島第一原発が所在する避難地域等の13市町村の罹患率は福島県内では第一原発から最も離れている会津の3倍以上の罹患率です。
 このような事が偶然に起こる確率を計算したら、統計的に差があるとされる5%(4)を下回る1.7%でした。
 以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果(会津と13市町村の比較)
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(20)による
有意差検定表(会津と13市町村)

 福島県県民健康管理調査では、甲状腺検査とは別に、原発事故後に4ヶ月間の外部被ばく線量の推計調査をしています(21)。以下に市町村別の1ミリシーベルト未満の割合を示します。
地域的な偏りがある福島の被ばく線量
 ※ (21)を集計
 図-5 事故4ヶ月間の被ばく線量が1ミリシーベルト以下の人の割合

 図に示すように地域におって異なります。避難地域であっても楢葉町のように9割を超える方の被ばく線量が1ミリシーベルトなんんて市町村もあります。とっとと避難した成果だと思います。74%は、2順目の検査の被験者数が以上と未満でほほ同数になるので使いました。この区分で悪性ないし悪性の疑いの方を集計すると
 1ミリシーベルト未満の割合が74%未満の市町村 検査 138,717人中50人(全体の0.036%)
 1ミリシーベルト未満の割合が74%以上の市町村 検査 131,799人中21人(全体の0.016%)
で、罹患率で見れば倍以上も違います。このような事が偶然で起こる確率を計算したら0.12%です。
 表―2 偶然に起こる確率の計算結果(被ばく線量の大小)
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(17)による
有意差検定表(1mSvの割合)

 以下に市町村別の罹患率を示します。
地域的な偏りがありそうな甲状腺罹患率
 ※(2)を集計
 図―6 2順目(本格調査1回)での甲状腺罹患率

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島県の地方紙・福島民報は事故直後に実施されチェルノブイリの例では放射線の影響がでないであろう1順目の検査(先行検査)の結果を用い、地域差が無いとして(14)あたかも福島の子どもの甲状腺癌と放射線が無関係なような記事を配信しています。でも、放射線の影響が出てくる可能性が1順目検査に比べ高い2順目検査では、地域差はあります。でもこのような事が報道されることはないと思います。福島では科学的な事実が無視され「安全」だけが喧伝されています。これでは怖くて福島に近づけません。(=^・^=)は「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
 福島県福島市の花はモモですが(22)、果物の出荷額を見るとリンゴの方が多くなっています(23)。福島県福島市はモモだけでなくリンゴ作りも盛んな市です。同市では今、リンゴ狩りが楽しめます(24)。リンゴの季節です。福島のリンゴは美味しいそうです(25)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(26)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図―7 福島産リンゴが無い福島県福島市市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(2)(1)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】」結果概要 [PDFファイル/1017KB]
(3)有意水準とは - 統計学用語 Weblio辞書
(4)(1)中の「資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】」実施状況 [PDFファイル/991KB]
(5)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 
(6)(5)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(7)(5)中の資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】結果概要 [PDFファイル/1MB]
(8)(5)中の「資料2-3 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】実施状況 [PDFファイル/998KB]
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島甲状腺検査について
(10)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(11)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(12)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(13)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(14)放射線 放射性物質 Q&A 甲状腺がん 浜通りの割合高い? | 東日本大震災 | 福島民報
(15)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(16)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2016年)
(17)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(18)福島県 - Wikipedia
(19)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(20)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(21)(1)中の「資料1    県民健康調査「基本調査」の実施状況について [PDFファイル/384KB]
(22)市の木・花・鳥、市民憲章 - 福島市
(23)統計データ
(24)りんご狩り2017 ? 一般社団法人福島市観光コンベンション協会公式ページ
(25)蜜たっぷりのりんご「ふじ」(福島市) | ふくしま 新発売。
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(27)ヨークベニマル/お店ガイド
  1. 2017/10/23(月) 19:54:59|
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福島甲状腺検査について

 福島県県民健康管理調査検討委員会が明日(10月23日)に開かれます(1)。そこで甲状腺検査を中心に経緯を纏めたいと思います。
 1986年のチェルノブイリ原発事故で明らかになった健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんがあります(2)。以下に罹患率の推移をしめします。
1990年位から増えたチェルノブイリの甲状腺癌
 ※1(2)にて作成
 ※2 年齢は発症時の年齢
 ※3 チェルノブイリ原発事故は1986年
 図―1 チェルノブイリ原発事故での甲状腺癌発生率

 図に示す様に事故後数年で急な増加がみられます。事故時すでに小児であったグループは甲状腺がんの発生率が高く、男児で4,810人中7人(約0.15%)、女児は4,910人中24人(約0.5%)と、女児に多いことがわかります。一方、事故時に妊娠中、事故後に妊娠したグループでは甲状腺がんの発生はほとんどみられていません(2)。
 当然ながら福島でも心配されます。福島県は事故後に 福島県民の被ばく線量の評価を行うとともに、県民の健康状態を把握し、疾病の予防、早期発見、早期治療につなげ、もって、将来にわたる県民の健康の維持、増進を図ることを目的とし、「県民健康調査」を実施しています。これを受けてでしょうか?子どもたちの健康を長期的に見守ることを目的として、2011年3月11日時点で概ね18歳以下の福島県民を対象に、甲状腺(超音波)検査を実施しています(3)。
 以下に検査の流れを示します。
福島・甲状腺検査の流れ
 ※(5)を元に作成
 図―2 甲状腺検査の流れ

 甲状腺を超音波で検査し、甲状腺癌につながりそうな異常(大きな結節やのう胞)が見つからなければA判定とされ、これで検査は終りです。異常が見つかった場合は二次検査を実施します。。二次検査では、詳細な超音波検査、血液検査及び尿検査を行います。さらに必要に応じて穿刺吸引細胞診を実施します。ここで「悪性の疑い」とされると診療を勧められるようです(5)。
 甲状腺検査は2011年から13年にかけて実施された1順目の検査(先行検査)(5)、2014年から15年にかけて実施された2順目の検査(本格検査1回目)(6)、2016年から17年にかけて実施中の3順目の検査(本格調査2回目)がこれまでに実施されています(7)。
 検査は年度毎に地域を分けて実施されています。
事故から6年半以上が過ぎて汚染されたままの福島
 ※1(8)の数値データを元に(9)に示す手法で10月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(10)による
 ※3 区分は(5)による。
 ※4 原資料(5)は「平成」で記載されているが、西暦に変更
 図-3 福島甲状せん・1順目(先行調査)の区分

  図に示す通り、概ね
 2011年度は避難区域や特定避難勧奨地点が設定された13市町村
 2012年度は避難区域外で、汚染が比較的酷そうな所
 2013年度は2011,12年以外の残り(汚染が少なそうな所)
 でしょうか?
 甲状腺癌患者は当初は100万人対して1,2名の見込みでした(11)。しかし想定を超えて増えていきました。以下に推移を示します。
どんどん増えて190人になった福島甲状腺の悪性ないし悪性の疑いの方
 ※(12)を集計
 図―4 どんどん増える福島の甲状腺癌

 最新の発表(5)(6)(7)を集計すると対象約30万人に対し190人の方が悪性ないし悪性の疑いとされています。おおよそ1万人6人、100万人に対し600人です。当初想定の200倍です。これについて これについて福島原発事故の為とも(13)、そうでないとも主張があります(14)。現時点の公式見解は
「事故当時5 歳以下からの発見はないこと、地域別の発見率に大きな差がないことから、総合的に判断して、放射線の影響とは考えにくいと評価する。」
です(15)。
 図―1に示す様にチェルノブイリで子供の甲状腺癌が見つかりようになったのは事故から3年以上を経た1990年以降です。だとすと1順目の検査でなく、事故4年目から始まった2順目の検査(本格調査)が重要です。福島甲状腺が放射線の影響を受けていないと仮定すれば、以下の事が起こるはずです。
 ①地域差が無い
  図―3に示す様に同じ福島での汚染の程度に差があります。放射線影響でないなら、汚染が酷い地域とそうでない地域に差は出ないはずです。福島県放射線健康リスク管理アドバイザーの高村昇氏は1順目の検査結果で地域差が無い旨の寄稿文を福島県の地方紙・福島民報に寄稿しています(16)。でも図―1に示す様にチェルノブイリでは事故から3年から甲状腺癌罹患者ないし疑いの方(以下罹患者と略します)が見つかっているので、1順目の検査で差が無いのは当たり前です。2順目以降で差があるか見るべきです。
 ②被ばく線量分布に差は出ない
  福島県県民健康管理調査では、事故から4ヶ月間の被ばく線量を集計しています。放射線に影響でないなら、罹患者の被ばく線量分布と全体の被ばく線量分布に差は出ないはずです。逆に放射線に影響なら現れる可能性があります。
 ③1,2順目で罹患者の被ばく線量分布に差が無い
  図―1に示す様にチェルノブイリでは甲状腺癌が見つかりだしたのは事故から3年以上です。事故から3年以内に行われた1順目の検査は放射線の影響が出ず、2順目以降に現れると思われます。もし放射線の影響がなければ1順目、2順目の罹患者の被ばく線量分布に差は出ませんが、放射線の影響があれば差が現れます。
 ④安定ヨウ素剤を服用した三春町で罹患者が出るか?
  安定ヨウ素剤は放射線による甲状腺癌の予防に効果があるかもしれないと言われています(17)。先の事故では福島県三春町は安定ヨウ素剤の服用を指示しました(18)。もし安定ヨウ素の効果が出れば、2順目以降の検査では三春町からは罹患者が見つからない可能性が高くなります。ただし2仁目以降の受検者は3000人弱で、罹患者が見つからないとしも統計的な差があるとは言えません。だたし傍証になり得ると思います。
 ⑤事故当時5 歳以下からの発見はない
  今の所の公式見解は「事故当時5 歳以下からの発見はない」事も放射線影響ではないと根拠になっています。事故当時5 歳以下からどの程度見つかるか、見つからないかも視点です。事故当時5歳以下のお子さんは今は7歳から11歳になっているはずです。先行調査では検査時に7歳から11歳になっている方のうち3人から罹患者が見つかっています。この数値との比較になると思いますが、人数が少なく統計的な差が出てくるとは思えません。だただし、事故当時5歳以下のお子さんから罹患者が見つかれば一定の傍証になると思います。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 明日には結果が発表になります。本文に記載の内容で順次解析を進めて行くつもりです。ただし、(=^・^=)1匹で細々とやっているブログですので、全ての項目に回答を出すには数日が必要と思います。解析が終わったら順次記事にしていきたいと思います。
 甲状腺に限らず福島が安全か否かについては色々な議論があると思います。(=^・^=)は怪しげな物は手にしない主義です。だから「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないようです。
 福島県会津若松市では今、リンゴ狩りが楽しめます(19)。福島県会津若松市はリンゴの季節です。福島のリンゴは美味しいそうです(20)。福島県は福島産リンゴは「安全」だと主張しています(21)。でも、福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(21)を引用
 図―5 福島産リンゴが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第28回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成29年10月23日)の開催について - 福島県ホームページ
(2)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(3)県民健康調査について - 福島県ホームページ
(4)第27回「県民健康調査」検討委員会及び第7回「甲状腺検査評価部会」 の資料について(平成29年6月5日開催) - 福島県ホームページ 
(5)(4)中の「資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)結果概要【平成28年度追補版】  [PDFファイル/1.19MB]
(6)(4)中の資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査2回目)】結果概要 [PDFファイル/1MB]
(7)(4)中の「資料2-3 県民健康調査「甲状腺検査【本格検査(検査3回目)】実施状況 [PDFファイル/998KB]
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成28年9月14日~11月18日測定) 平成29年02月13日 (KMZ, CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2016年)
(10)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(11)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の「当日配布資料 」
(12)「県民健康調査」検討委員会 - 福島県ホームページ
(13)「福島の子供の甲状腺がん発症率は20~50倍」 津田敏秀氏ら論文で指摘
(14)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(15)県民健康調査における中間取りまとめ - 福島県ホームページ
(16)放射線 放射性物質 Q&A 甲状腺がん 浜通りの割合高い? | 東日本大震災 | 福島民報
(17)安定ヨウ素剤の配布・服用に当たって | 原子力規制委員会
(18)【ヨウ素剤配布】国指示前に避難拡大 いわき、三春 独自決断 | 東日本大震災 | 福島民報
(19)フルーツランド北会津
(20)蜜たっぷり福島県の美味なるリンゴ(ふじ)! | ふくしま 新発売。
(21)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(22)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2017/10/22(日) 21:12:19|
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