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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県は社会増と福島民友、若い女性は逃げて行く

 福島県の7月の人口動態で社会増になったと報じていました(1)。でも20代前半女性は16人の社会減で(2)、若い女性の福島脱出は止まりません。若い女性の福島脱出は、将来、彼女達が産むであろう子供の福島脱出も意味し、将来の人口減に繋がります。
 福島は事故によって汚染されました。以下に航空機モニタリングより算出したセシウムの汚染状況を示します。
事故から8年5ヶ月以上が過ぎて福島を中心に広がる汚染
 ※1 元データおよび計算方法は(3)による
 ※2 避難区域は(4)による
 図―1 セシウムの分布

 図に示す様に医療法による管理区域である1平方メートル当たり4万ベクレル(5)のセシウムに汚染された地域が福島を中心に広がっています。事故から8年5ヶ月以上が経過しましたが、福島は汚染されています。
 福島県は人口減少という大きな課題に直面しています(6)。これについて、福島県の地方紙・福島民友は
「(福島)県が(8月)26日に発表した県推計人口(1日現在)によると、本県への転入者が転出者を101人上回り、7月期としては5年ぶりの社会増となった。」
と報じていました(1)。
7月の社会増を報じる福島県の地方紙・福島民友
 ※(7)を8月27日に閲覧
 図―2 福島県の人口が社会増となったと報じる福島県の地方紙・福島民友

汚染を気にせず人が戻ってきたのような報道です。
 以下に昨年(2018年)8月から今年7月までの1年間の福島の社会増減(転入者―転出者)を示します。
3,4月に多い人の移動
 ※(2)を集計
 図―3 福島県の月別社会増減

 図に示す通り、人が主に移動するのは3,4月です。概ね年の前半で動きます。年の前半を含む半年間以上の数値が集計すれば、ほぼその年の人口移動の様子がつかめます。福島県の7月までの人口動態が発表になったので(2)、集計してみました。
20代前半女性に顕著な福島の社会減
 ※(1)を集計
 図―4 2019年1-7月の福島県の社会増減

 図に示す様に20代前半女性で顕著です。数値を記載すると、20代前半の社会減は
 男性 1,055人
 女性 2,005人
で、男性の2倍近いの20代前半女性が福島から逃げたしています。20歳前後は就職や大学進学といった新たな一歩を踏み出す時期です。福島の方は福島に残るか、去るかの選択を迫られる時でもあります。そして多くの若い女性が福島県外からのスタートを決断したようです。
 今から5年前の2014年8月に福島には48,471人の10代後半女性がいました。5年が経ち彼女達は20代前半になっています。今年(2019年)8月の福島の20代前半女性は32,818人で、残ったのは68%です。2014年8月当時で10代後半だった福島の女性のうち、約3分の1がこの5年間で福島から逃げ出しています。以下に福島の10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
事故後に減った10代後半女性が5年後に残る割合
 ※1(2)を集計
 ※2 日付けは10代後半時点
 図―5 福島の10代後半の方が5年後に残っている割合

 事故前から若い方の福島脱出はありました。事故前の2001年から2006年3月までの平均を取ると男性76%、女性74%で、男女に大きな差はありませんでした。事故後の平均を取ると、10代後半の方が5年後に福島に残っている割合は男性75%、女性66%で、男性はそれ程に変わりませんが、女性は大きく落ち込みました。事故後に福島の若い女性の逃げ出しています。
 以下に1-7月の20代前半の社会的増減を示します。
若い女性の脱出が止まらない福島
 ※(2)を集計 
 図-6 20代前半の社会的増減

 男性は昨年(2018年)比べ減少幅が小さくなっていますが、女性はおおきなっています。20代前半男性の社会減は
 2018年1―7月1,155人
 2019年1―7月1,055人
で、少し改善していますが、女性は
 2018年1~6月 1,812人
 2019年1~6月 2,005人
で、11%増えています。事故9年目になりましたが、若い女性の福島からの脱出は加速しています。
 福島の合計特殊出生率は1.53です(8)。一人の若い女性が福島を去ることをは、彼女が将来産むであろう1.53人の子どもも一緒に去って行くことを意味します。将来への影響を考えるなら、全体の社会増減より若い女性社会増減が重要です。7月の社会増減は全体で101増ですが、20代前半女性に限れば16人減です(2)。福島からの若い女性の脱出は続いています。
 以下に各年7月から1年間の福島での赤ちゃん誕生数を示します。
出生数が減り続ける福島
 ※(2)を各年8月から1年間で集計
 図―7 福島の赤ちゃん誕生数

年々減り続けています。数値を記載すると
 事故前(2009年8月から1年)  16,263人(男の子8,303人、女の子7,960人)
 近々1年(2018年8月から1年間)12,096人(男の子6,079人、女の子6,017人)
で、事故前に比べ26%減っています。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 既に除染は終っており(9)、今後は自然に放射線量が下がるのを待つしかありません。福島で放射線源はセシウム137です(10)。セシウム137は半分になるのに30年かかります。4分の1になるには60年です。一桁下がるには100年がかかります(11)。たとえ若いかたであっても、福島に暮らす事は一生を放射能汚染の中で暮らす事を意味します。
 福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(12)をキャプチャー
 図―8 福島の綺麗な女性

 何処へ行っても歓迎されます。敢て汚染された福島に残る必要はありません。
 そして福島に残った皆様も不安だと思います。
 福島を代表する野菜にトマトがあります(13)。今年もTOKIOのテレビCMが流れました(14)(15)。福島県会津地方でもトマトの季節を迎えました(16)。会津地方のトマトの味は格別だそうです(17)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県会津若松市のチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(19)を引用
 図―9 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県の人口...5年ぶりに『社会増』 転入者が転出者を上回る:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(2)福島県の推計人口(令和元年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(3)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれたセシウムの3分の4が残る福島
(4)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(5)放射線管理区域 - Wikipedia
(6)地域創生・人口減少対策本部 - 福島県ホームページ
(7)福島民友新聞社 みんゆうNet -福島県のニュース・スポーツ-
(8)保健福祉部関係の統計情報データベース - 福島県ホームページ⇒福島県人口動態統計⇒平成30年概数⇒[PDFファイル/2月23日MB]
(9)除染情報サイト:環境省
(10)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(11)半減期 - Wikipedia
(12)ローカルTime FNN被災地発...
(13)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(14)おいしい福島「んだ、んだ」 TOKIOの新CM発表 | 福島民報
(15)ふくしまプライド。
(16)【あいづ食の陣】夏です!会津トマトの季節です! | 会津若松市
(17)トマト | JA会津よつば
(18)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(19)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
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  1. 2019/08/31(土) 19:44:29|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月30日発表)―岩手産ヒラメからセシウム、福島は153件連続ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。8月30日に7月19日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が42日遅れて発表になりました(3)。まとめてみたので、お買い物の参考になればいいかなと思います。先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査157件
  ②平均は、1キログラム当たり1ベクレル、最大87ベクレル(新潟県産クマ)。

基準超は見つかっていませんが、これまでの発表を解析すると
・岩手産ヒラメからセシウム、福島は153件連続ND
・福島はナシの季節。汚染が酷い最大産地を検査しない福島県
・福島県檜枝岐村産乾シイタケから過去最高のセシウム
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。

1.岩手産ヒラメからセシウム、福島は153件連続ND
 先回の記事では茨城産ヒラメからセシウムが見つかった旨を報告しましたが、今回は岩手産ヒラメからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。以下に検査結果を示します。
 隣県では見つかっても福島産ヒラメからは見つからないセシウム
※1(1)(2)を集計
 ※2 ()内は検査先
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※4 日付けは捕獲日
 図―1 ヒラメの検査結果

 図に示す通り宮城・茨城産からはそこそこセシウムが見つかっています。一方で福島県が実施した福島産ヒラメは厚生労働省(1)や福島県の発表(2)を数えると153件連続で検出限界未満(ND)です。海が繋がっているのに汚染源がある福島産から見つから無い等はおかしな話です。福島産でも福島県漁連の検査では1キログラム当たり59ベクレルのセシウムが見つかっています(8)。
 ヒラメ等の、福島産農水産物の出荷前検査は、福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(9)が実施しています。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。

2.福島はナシの季節。汚染が酷い最大産地を検査しない福島県
 福島はくだもの王国を自称しています。まもなく9月です。今年もいよいよナシの季節です(10)。今年もナシの出荷が始まりました(11)。福島市は市町村としては日本一のナシの産地です(12)。以下に示します。
福島産ナシを検査していない福島県
 ※1(13)のデータを元に(14)に示す手法で8月1日に換算
 ※2 避難区域は(15)による。
 ※3 1個が検査1件を示し(16)による。
 ※4 会津地方は(17)による。
 図―2 福島産ナシの検査状況

 図に示す通り福島市は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(18)エリアが広がっています。福島のナシは事故から9シーズンの間、汚染された地域で作られています。
 これに対し福島県は福島産ナシは「検査で安全を確認した」と主張しています(19)。図に示す様に主要産地の検査結果はありません。
ナシの安全を検査で確認したと主張する福島県
 ※(20)を引用
 図―3 福島産ナシの「安全宣言」をする福島県

でも図―2に示す様に最大産地の福島市の検査結果はありません。福島県は汚染が酷い産地を検査せずに、検査で「安全」を確認したと発表しました。出荷されます。福島市の皆様の健康は心配です。
 以下に各年3月から7月までの福島市の葬式(死者)数を示します。
事故後に葬式が増えた福島県福島市
 ※1(21)を各年3月から7月で集計
 ※2震災犠牲者は(22)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
 図―4 福島市の年3月から7月までの葬式(死者)数

 図に示しように事故後に急に増えています。そして回復することなく今も続いてます。数値を記載すると
 事故前(2010年3月から7月)1,146人
 今年(2019年3月から7月) 1,348人
で18%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら0.005%でした。以下に計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(23)による。
有意差検定表

 図―2に示す様に福島県会津地方は福島県内では汚染がマシな方です。ナシの主要産地でもありません(24)。会津地方の葬式(死者数)を福島県の発表(21)から集計すると
 事故前(2010年3月から7月)1,657人
 今年(2019年3月から7月) 1,690人
で少し増えていますが、統計的な差はありません。
福島はナシの季節です。福島県は検査で「安全」を確認したと主張していますが
・最大産地の福島市(12)は汚染されている。
・福島県は福島市産ナシの検査はしていない。それでも「検査」で安全を確認したと主張している。
・福島市では葬式が増えているが、ナシの主要な産地ではなく、福島県内では汚染がマシな会津地方では増えていない。
等の特徴が見があります。


3.福島県檜枝岐村産乾シイタケから過去最高のセシウム
 福島県檜枝岐村産の乾シイタケから1キログラム当たり7ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(25)。以下に推移を示します。
過去最高を更新した福島県桧枝岐村産乾シイタケのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※3 日付けは製造日ないし購入日
 図―5 檜枝岐村産乾シイタケの検査結果

 図に示すと通り、事故以来の最高値です。
 福島産はセシウムが上昇し、最高値を更新することがあります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・42日遅れで発表される検査結果
 ・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
 ・検査しなくとも、検査で「安全」とされてる福島産
 ・セシウムが上昇する事がある福島産
 (=^・^=)は不安なので
  「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=)だけでは無いようです。
 福島はナシのシーズンです(10)。福島のナシはおいしいとの事です(26)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(19)。でも、最大産地の福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(27)を引用
 図―6 福島産ナシが無い福島県福島市のスーパーのチラシ


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について  (1143報)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月21日発表)―茨城産ヒラメからセシウム、福島は101件連続ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)(3)⇒1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:7MB)
(8)福島県漁連、試験操業で漁獲したヒラメの出荷再開  :日本経済新聞
(9)農林水産部 - 福島県ホームページ
(10)くだもの図鑑 – くだもの消費拡大委員会
(11)トピックス | JAふくしま未来
(12)福島県[福島市]の農作物 | 梨 桃 きゅうり 夏秋きゅうり りんご 西洋なし | 雑穀類、いも類、米、野菜、果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス
(13)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(14)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(15)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(16)福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒果物⇒な行⇒に⇒日本ナシで検索
(17)会津 - Wikipedia
(18)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(19)"安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)(19)中の日本なし [PDFファイル/219KB]
(21)福島県の推計人口(令和元年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(22)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(23)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(24)くだものづくりがさかんな福島盆地
(25)(3)⇒2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒検査結果(PDF:136KB)⇒No7
(26)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(27)平野店 | お店を探す | ヨークベニマル

テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2019/08/30(金) 19:46:14|
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漁港再開も、住民が戻らない富岡町

 福島原発事故で全域が避難区域となっていた福島県富岡町で(1)、7月26日に漁港が再開しました(2)。7月中の
 町内在住者の増分 21人
 新規転入者    23人
で、新規転入者が町内在住者の増分を少し上回り、概ね新規転入者です。漁港の再開再開も住民の帰還には結びつきません。
 福島県富岡町(とみおかまち)は、福島県沿岸部、中部ある町で、東京電力福島第二原子力発電所が立地します。原発事故によって全域は避難地域となりました(1)。以下に示します。
事故から8年5ヶ月以上が過ぎて汚染されている福島
 ※1(3)の数値データを元に(4)に示す手法で8月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(5)による
 図-1 福島県富岡町

図に示す様に国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えています(6)。それでも安倍出戻り内閣は「安全」だとし(7)、2017年4月1日に避難指示を解除しました(1)(5)。
 同町には多くの原子力や関連した施設があります。
 ・福島第二発電所(8)
 ・指定(放射性)廃棄物処分場(9)。
 ・リンプルふくしま(指定廃棄物処分場PR施設)(10)。
 ・「東京電力廃炉資料館」(11)。
また北隣の大熊町には福島第一原発や中間貯蔵施設があります(12)(13)。福島第一では安定化作業では約7千人の方が(14)、中間貯蔵施設でも3千人以上の方が働いています(15)。福島第二も含め同町や同町周辺には原子力の仕事が溢れています。
 富岡町は町の復興に力を注いできました。
 2016年10月 町営診療所再開(16)
 2017年 3月 ショッピングセンターのグランドオープン(17)
 2017年 4月 一部を除き避難指示解除(5)(16)
 2017年10月 JR富岡駅再開(16)
 2018年 4月 学校再開(16)
 2018年 8月 リンプルふくしま開館(10)
 2018年10月 県ふたば医療センター付属病院で多目的医療用ヘリ運用開始(18)。
 2018年11月 東京電力廃炉資料館開館(11)
 2019年 4月 こども園開園(19)
です。そして先月(7月)には大きな動きが2つありました。一つは26日の同町の漁港再開です(2)。
富岡漁港再開を報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(20)を7月27日に閲覧
 図―2 富岡漁港の再開を報じる福島県の地方紙、福島民報

 さらに31日には東京電力が福島第二の廃炉を正式決定しました(21)。
 それでも住民は戻らないようです。以下に富岡町民の居住先を示します。
避難指示解除も住民が戻らない福島県富岡町
 ※1(22)(23)を集計
 ※2 避難指示解除後の新規転入者を含む
 図―3 富岡町民の居住先

 図に示す様に町内居住があまり進んでいません。避難指示解除後2年4ヶ月の今年8月1日時点で
  住民登録 12,873人中で町内在住は1,085人(8%)
です(23)。 
です。
 でも増えたものをあります。以下に富岡町への転入者数を示します。
2017年4月以降に急に増えた富岡町新規転入者
 ※(24)を集計
 図―4 富岡町内の転入者数

 図に示す様に避難指示が解除された昨年4月以降に急に増えています。避難指示解除によって富岡町内に住居を確保できれば誰もが富岡町に住むことができるようになりました。多くの方が富岡町に新たに移り住んだようです。
 以下に在住者の増減と新規転入者を示します。
町内在住者の増分と新規転入者がほぼ同じになった福島県と美加町
 ※1(22)(23)(24)を集計
 ※2 過去分を含む
 図―5 富岡町内在住者の増減と新規転入者数

 避難指示解除直後は町内居住者増加数が新規転入者に比べ多かったのですが、その後は町内居住者増加数と新規転入者数がほぼ同じになりました。富岡町で町内在住者が増えている要因は住民の帰還でなく、新規の転入者です。
 避難指示解除の新規転入者の合計は729人(男性559人、女性170人)
で、町内居住者1,085人の67%に達します。富岡町に住んでいるのは、事故前から住民でなく、大部分は避難指示解除後に富岡町に新規に転入して来た方です。この状況は富岡漁港が再開した7月も変わりません。
 新規転入者の多くが男性です。福島第一で働くのは大部分が男性です(23)。富岡町や周囲には原子力関係の仕事が沢山あります。概ね原子力関係者です。7月中の
 町内在住者の増分 21人
 新規転入者    23人
で、新規転入者が町内在住者の増分を少し上回りました。あらたに町に移り死んだのは、概ね新規転入者です。漁港の再開再開も住民の帰還には結びつきません。
 避難指示解除は町の再生のスタートでなく、別の町ができるスタートです。廃炉に従事する男性の町、これが新たな富岡町です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 東北のブロック紙である河北新報は福島第二の廃炉について8月26日付の社説「福島第2原発廃炉へ/核燃料の最終的行き先示せ」で
「東電は第2原発構内に新設する貯蔵施設で、核燃料を金属容器(キャスク)に収めて空冷する『乾式貯蔵』を採用する方針を示している。<中略>核燃料サイクル政策が事実上の破綻状態にある中、立地自治体は貯蔵施設が構内保管の長期化につながるのではないかと懸念する。」
と論じていました(25)。福島第二の使用済み核燃料は行き場がなく永久に福島第二構内に留め置かれることを懸念しています。金属容器(キャスク)には寿命があります。数十年でしょうか?(26)。寿命が来るたびに詰め替え作業を延々と繰り返すことになりそうです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島の果物にブドウがあります(27)。今年も出荷が始まりました(28)。
ブドウの出荷を報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(20)を8月27日に閲覧
 図―6 福島のブドウの出荷を報じる福島県の地方紙・福島民報

 福島はブドウの季節です。福島のブドウは一粒ひとつぶ、力強い甘さが特徴だそうです(27)。福島県は福島産ブドウは「安全」だと主張しています(29)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産ブドウはありません。
 他県産はあっても福島産ブドウが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
※(30)を引用
 図―7 福島産ブドウが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県相馬市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)富岡町 - Wikipedia
(2)福島・富岡漁港が再開、被災漁港の全てが再開 | 河北新報オンラインニュース
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判  :日本経済新聞
(8)処分に向けた取組み|福島県における取組み|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
(9)アクセス|特定廃棄物埋立情報館リプルンふくしま|環境省
(10)東京電力廃炉資料館|廃炉資料館|東京電力ホールディングス株式会社
(11)福島第一原子力発電所事故 - Wikipedia
(12)中間貯蔵施設の概要|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(13)福島第一原子力発電所作業者の被ばく線量の評価状況について - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社⇒2019年⇒ 7月
(14)第11回 中間貯蔵施設環境安全委員会 開催報告 - 福島県ホームページ中の資料1)中間貯蔵施設事業の状況について [PDFファイル/11.08MB]
(16)広報とみおか(平成30年4月号)
(17)春の大感謝祭 さくらモールとみおか グランドオープン1周年イベント|イベント・催し情報 | 富岡町役場
(18)多目的医療用ヘリ正式運航開始 - 福島県ホームページ
(19)みんなで遊ぶの楽しみ、富岡・こども園開園 | 河北新報オンラインニュース
(20)福島民報社
(21)福島第二原子力発電所の廃止について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(22)広報とみおか/富岡町
(23)県内外の避難・居住先別人数【令和元年8月1日現在】/富岡町
(24)福島県の推計人口(令和元年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(25)社説|福島第2原発廃炉へ/核燃料の最終的行き先示せ | 河北新報オンラインニュース
(26)珍しく「反対派」学者も呼んで行われた、愛媛県八幡浜市の使用済燃料乾式貯蔵施設PA講演会 | ハーバービジネスオンライン | ページ 3
(27)くだもの図鑑 – くだもの消費拡大委員会
(28)秋の大粒実り豊か あづましずく収穫始まる 郡山 | 福島民報
(29)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(30)Webチラシ情報 フレスコキクチ中の相馬店
  1. 2019/08/29(木) 19:45:17|
  2. -
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NHKの嘘、福島の観光客は回復した。

 NHKは福島の観光客が「震災前」の98.5%に回復したと喧伝していました(1)。でも、観光施設と言うよりは休憩施設としての性格が強い道の駅(2)を除くと
  事故前(2010年) 5,413万人(4)
  2018年      4,498万人(5)
で、事故前比べ15%落ち込んだままです。
 福島は事故によって汚染されました。
事故から8年5ヶ月以上が過ぎて福島を中心に広がる汚染
 ※1 元データおよび計算方法は(6)による
 ※2 避難区域は(7)による
 図―1 セシウムの分布

 図に示す様に医療法による管理区域である1平方メートル当たり4万ベクレル(8)のセシウムに汚染された地域が福島を中心に広がっています。事故から8年5ヶ月以上が経過しましたが、福島は汚染されています。だいたい、避難区域が設定されているのは福島だけです(7)。
 観光の動機はいろいろあるようですが「旅先のおいしいものを求めて」や、「日常生活から解放されるため」「保養、休養のため」のように癒しを求める理由が多いようです(9)。美味しいものや、癒しを求めわざわざ汚染されている地に行くことはないと思います。日本交通公社の発表によると、行ってみたい旅行先の上位30にお隣の栃木、宮城、新潟はエントリーしていますが、福島はありません(7)。福島は旅行先としての魅力に乏しいようです。
 8月27日に2018年(通年)の福島県の観光統計が発表されました(3)。以下に事故以降の観光客入り込み数を示します。
事故前からの観光地・施設の観光客数の回復していない福島
 ※1(3)を集計
 ※2 凡例中の既存とは事故前(2010年)と2018年の共に数値が発表されている観光地、施設
 ※3 新規とは2011年以降に数値が発表されるようになった観光地、施設である。新規にオープンしたものの他に、磐梯熱海アイスアリーナのように事故前にオープンしていたが(10)、事故以降に発表されるようになった観光地・施設を含む。
 ※4 廃止とは事故後に数値が発表されなくなった観光地・施設である。廃止されたものの他に道の駅 よつくら港のように営業している(11)が数値が発表されない観光地・施設を含む。
 図―2 福島県の観光客入り込み数推移

 図に示す様に全体としては回復しているように見えますが、既存の施設では回復ししていません。事故前の2011年の発表(4)と比較すると、2010から継続して統計の対象となっている330地点中で、事故2010年の水準に回復したのは117地点で、213地点で観光客は事故前の水準を下回っています。

 以下に「新規」内訳の推移を示します。
 新規観光施設は大部分が道の駅の福島
※(3)を集計
 図―3 新規観光地・施設の内訳

 図に示す様に、新規増分の大部分は道の駅です。道の駅の主目的は路交通の円滑な「ながれ」を支えるため、一般道路にも安心して自由に立ち寄れ、利用できる快適な休憩のための「たまり」空間です。観光施設の機能が皆無でないにしても(9)、観光地へ行くための休息場所です。純粋に観光施設ではありません。以下に福島県観光客入込数の内訳を示します。
 道の駅を除くと観光客数の回復が止まった福島
※(3)を集計
 図―4 観光客入り込み数の観光地・施設の内訳
  
 図に示しように道の駅を除けば、2013年以降の観光客は殆ど回復は認められません。数値を記載すると
  2010年 5,413万人
  2018年 4,498万人
で、事故前比べ15%落ち込んだままです。
 ところがこれをNHKはこれを「震災前」の98.5%まで回復したと喧伝していました。
 福島の観光客が「震災前」の98.5%まで回復したと喧伝するNHK
※(1)をキャプチャー
 図―5 福島の観光客が「震災前」の98.5%まで回復したと喧伝するNHK

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 道の駅を除けば事故前の85%でおよそ回復したとは言えない福島の観光客を98.5%まで回復したと喧伝するNHKでは、国民の知る権利を担保しません(12)。およそ「公共放送」の役割(13)をはたしているとは言えません。
 これについて、福島の地方紙・福島民報は
「二〇一八(平成三十)年の県内の観光客入り込み数は五千六百三十三万六千人で、前年に比べて百八十四万二千人(3・4%)増加した。東日本大震災と東京電力福島第一原発事故発生前の二〇一〇年の五千七百十七万九千人と比べ98・5%に回復した。」
と(14)、もう一つの地方紙・福島民友は
「本県を昨年訪れた観光客数が5633万6000人(前年比3.4%増)に上り、東日本大震災後の最多を更新した。県が27日発表した。県は道の駅の集客効果が大きかったと分析。」
と報じていました(15)。NHKと同様に回復していない福島の観光客が回復してるかのような報道です。福島では復興が喧伝され、事実は伏せられているようです。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する夏野菜にピーマンがあります(16)。福島県二本松市は福島県第3位のピーマン産地です(17)。同市で8月24日に開催されたJAまつりではピーマンコロッケが配布されました(18)(19)。
 JAまつりで配布されるピーマンコロッケ
 ※(19)を引用
 図―6 二本松市のJAまつりで配布されるピーマンコロッケ

同市はピーマンの季節です。福島のピーマンは生食でも味わい良く、加熱すると柔らかくなり、独特のにおいも和らぎ風味の良いそうです(16)。福島県は福島産ピーマンは「安全」だと主張しています(20)。でも福島県二本松市のスーパー(21)のチラシには福島産ピーマンはありません。
他県産はあっても福島産ピーマンが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※1(22)を引用
 ※2 店舗位置は(21)による。
 図―7 福島産ピーマンが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県二本松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)観光客 震災前98%に回復|NHK 福島県のニュース
(2)道路:道の駅案内 - 国土交通省
(3)統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(4)(3)中の22年観光客入込状況調査 [PDFファイル/732KB]
(5)(3)中の30年観光客入込状況調査 [PDFファイル/1.24MB]
(6)めげ猫「タマ」の日記 ばら撒かれたセシウムの3分の4が残る福島
(7)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(8)放射線管理区域 - Wikipedia
(9)JTBF旅行者調査 | (公財)日本交通公社⇒2017年度調査結果 『旅行年報2018』第Ⅰ編 日本人の旅行市場⇒Ⅰ-4 日本人の旅行に対する意識
(10)磐梯熱海アイスアリーナ - Wikipedia
(11)道の駅 よつくら港
(12)【電子版】NHK受信料「合憲」 国民の知る権利を充足-最高裁(更新) | 商社・流通・サービス ニュース | 日刊工業新聞 電子版
(13)メディアの風景:受信料「踏み倒し」論、国会へ 公共放送育てる契機に=武田徹 - 毎日新聞
(14)福島県内観光客3.4%増 震災前年の98.5%まで回復 昨年 | 福島民報
(15)福島県「観光客」が震災後最多5633万人 道の駅効果など要因:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(16)夏 | ふくしまの野菜 | JA全農福島
(17)福島県[二本松市]の農作物 | 夏秋きゅうり きゅうり 夏秋ピーマン | 雑穀類、いも類、米、野菜、果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス<
(18)トピックス | JAふくしま未来
(19)トピックス | JAふくしま未来
(20)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中のやさい編 [PDFファイル/163KB]
(21)鎌倉屋 二本松店のチラシ・特売情報 | トクバイ
(22)鎌倉屋 | スーパーマーケットいちい
  1. 2019/08/28(水) 19:43:54|
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東京電力、東北、九州、新潟での売電を受付、懐柔策?

 東京電力がこれまで売電していなかった東北、九州、新潟での売電を受付を開始しました(1)(2)。新潟は柏崎刈羽原発が(3)、青森には中間貯蔵施設(4)、計画中の東通原発(5)、再処理工場があります(6)。また、福島では事故を起こし福島の皆様に大変な迷惑を今もかけています。九州は分かりませんが、東北、新潟での売電は懐柔策のような気がします。
 東京電力は首都圏と静岡県の富士川以東を主に電気を供給している電力会社です。ただし、発電所や関連施設は東北地方や新潟、長野県にも有しています(7)。新潟県には世界最大規模を誇る柏崎刈羽原発があります(3)。他にも水力発電所を所有しています。青森県では東通原発を計画しています(5)。また、使用済み核燃料を一時的に保管する(ただしその後の行先は決まっていない)リサイクル燃料貯蔵を日本原電とともに設置しました。株式の80%は東京電力が保有しています(4)。同じく青森には使用済み核燃料を再処理する日本原燃がありあますが、筆頭株主は東京電力です(6)。
 福島には福島第一、第二原発の他に、広野火力発電所、また水力発電所もあります。他に東北電力と共同で相馬共同火力発電を設立し新地発電所や常盤共同火力を設立し勿来発電所を運営しています(7)。
 こうした域外の施設は色々とトラブルを起こしてます。最大のものは2011年の福島原発事故だと思います。遡ること4年前の2007年の中越沖地震では、想定外の揺れに襲われ、火災や放射能漏れ事故を起こしています。
これによって観光・漁業・農業などで「買い控え」がおきる等の被害が発生しました。さらには2007年7月26日から8月まで秋田、静岡、千葉の3試合を日本で行う予定だった、セリエAのカターニアの日本遠征が中止になりました(5)。
2007年の柏崎刈羽原発火災映像を放送したBSN
 ※(8)を転載
 図-1 煙もくもく柏崎刈羽原子力発電所

 また、新潟の水力発電所の導水路から水が流れ出し土砂崩れを起こしたり(9)、発電所建屋の屋根が崩落するなどの(10)の事故を起こしています。
 発電所やそれに関連する施設は電気を供給するのが、目的であり、地元に電気を供給しないのであれば、固定資産税(11)や交付金(12)が入る立地市町村を除けば単なる迷惑施設です。
 柏崎刈羽原発は事故後に停止したままですが(3)、東京電力は再稼働を目指しています(13)。2017年12月27日に原子力規制委員会の適合性審査(安全審査ではない)で設置変更許可が出たのですが(14)、今の所は再稼働は見込めません(15)。新潟の地方紙がが7月に行った世論調査では、柏崎刈羽原発の再稼働に「反対」「どちらかといえば反対」が計52%だったのに対し、「賛成」「どちらかといえば賛成」は計26%で(16)、地元の評判は良くありません。東京電力は原発が再稼働すれば電力供給がより安定すると説明しています(17)。
 原発は電気の安定供給に役立つと主張する東京電力
※(17)を引用
 図-2 原発が再稼働すると電力供給がより安定すると説明する東京電力

 でも電力供給が安定するのは首都圏であって原発が立地する地元ではありません。このような説明をしても説得力はありませんでした。原発の再稼働で電気料金が値下がりするかもしれませんが(18)、これも首都圏の話です。
 東京電力は東北・新潟・九州で家庭向け電力販売を実施すると発表しました(1)(2)。以下に50Aでの電気料金の比較を示します。
東電が高く九州電力が安い電気料金(図)
 ※1 東電(東北向)は東京電力の東北地方・新潟県向けの料金プランを、東電(九州向)は東京電力の九州地方向けの料金プランを示し(1)による。
 ※2 東京電力、東北電力、九州電力は各電力会社の旧来よりのエリア向け電気料金で(2)(19)(20)による。
 図―3 東京電力との電気料金の比較

 以下に数表を示します。

 表-1 電気料金の比較
 ※説明は図―3に同じ
東電が高く九州電力が安い電気料金(表)

 ちなみに東北電力は首都圏で家庭向けに売電していましが、50Aの契約で500kWhを一月に使う場合は13,945円です。
 図や表に示す様に東京電力が割高になっています。(=^・^=)の知る限り原発は動かそうが止めようが一定の費用がかかります(22)。この費用は他で稼がなくてはありません。東京電力は廃炉になった福島第一を含め(7)、合計で17機の原発を維持・管理しなくてはいけません(23)。2018年度の販売電力量は2,303沖キロワットなので135億kWn(2,303÷17)の売上で1機の原発を維持する費用を捻出しなくてはなりません。東北電力は同じく851億kWhで(24)、原発4機が全て停止中です(23)。213億kWh(851÷4)の売り上げで1機の原発維持費用を捻出する事になります。同じく九州電力は722億kWhですが(25)、6機中4機は再稼働しており(23)、再稼働していない原発は2機です。316億kWh(722÷2)で、1機の原発を支えることになります。図―1や表ー1に示す様に東京電力の電気料金は東北向け、九州向けが安くなっています。これは原発維持費の上乗せを減らした結果だと思います。九州向けは東北向けに比べさらに安くなっています。東北向けは九州向けに比べ、原発維持費を上乗せして料金設定をしているようです。
 当然ながら柏崎刈羽原発が再稼働できれば、原発維持費を上乗せが減ってくるので、再稼働したらもっと電気料金を安くできるとの主張も可能です。報道によれば東北・九州エリアの売電開始の理由を
「2016年4月の電力小売りの全面自由化以降、東電が地盤とする首都圏は競争が激化し、新電力に顧客を奪われている。東電は首都圏の顧客が他の地域に転居した際も引き続き電力を供給できる態勢を整え、顧客をつなぎ留める考えだ。」
としています(27)。当面は福島に送り込まれる東電社員様等が対象になるようですが、柏崎刈羽再稼働再稼働のPRの道具としても使われるかもしれません。他の原子力施設(例えば青森の使用済み核燃料の中間貯蔵しせつ)についても、地元を含め電気の供給に寄与していると主張できます。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 東京電力は柏崎市長から柏崎刈羽1~5号機のどれかの廃炉計画を示す様に要求されています(31)。これについて号機を示さず、今日(8月26日)に「同原発6、7号機の再稼働後5年以内に、1基以上の廃炉も想定する」と回答しました(31)(32)。東京電力は6,7号機の廃炉は早くても2020年12月としています(32)。すると廃炉計画が決まるのは早くても2025年末か26年初頭になります。柏崎刈羽原発のうち1号機は東北電力の共同開発で50%を東北電力に供給しています。1985年9月に営業運転を開始しました(33)。原発は特別な許可が無ければ40年で廃炉する決まりです(34)。丁度、2025年に40年を迎えます。東京電力の回答(32)を見る限り1号機を念頭においている感じです。
 東北売電も含め東京電力は東北電力との縁を切ろうとしています。
(=^・^=)は福島第一、第二の廃炉作業に影響がでないか心配です。こんな東京電力では福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する野菜にトマトがあります(35)。今年もTOKIOのテレビCMが流れました(36)(37)。福島県会津地方でもトマトの季節を迎えました(38)。会津地方のトマトの味は格別だそうです(39)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(40)。でも、福島県会津若松市のチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(41)を引用
 図―4 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)東北・九州エリアにおけるご家庭向け電気料金プランの受付開始について|プレスリリース|東京電力エナジーパートナー株式会社
(2)料金プラン|電気料金プラン|東京電力エナジーパートナー株式会社
(3)柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia
(4)リサイクル燃料貯蔵 - Wikipedia
(5)東通原子力発電所 - Wikipedia
(6)日本原燃 - Wikipedia
(7)東京電力ホールディングス - Wikipedia
(8)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい東電原発(3月1週)―柏崎刈羽・安全審査の申請書を再提出―
(9)中津川第一発電所の導水路からの溢水と近傍の土砂崩れ発生について|東京電力
(10)湯沢発電所の建屋屋根の崩落による発電停止に係わる報告書の経済産業省関東東北産業保安監督部東北支部への提出について|東京電力
(11)固定資産税 - Wikipedia
(12)電源三法 - Wikipedia新潟県の皆さまへ(新潟本社)|東京電力ホールディングス株式会社
(14)柏崎刈羽原子力発電所6,7号機の新規制基準への適合性に係る原子炉設置変更許可について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(15)原発再稼働、今年ゼロ 4基は来年停止も  :日本経済新聞
(16)福島第2廃炉 柏崎への影響注視せねば|社説|オピニオン|新潟日報モア
(17) 2018年度(平成30年度)|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力中のニュースアトム定例号(6月号)
(18)九電、電気料金1.3%値下げ 原発再稼働で  :日本経済新聞
(19)従量電灯B|東北電力
(20)http://www.kyuden.co.jp/user_menu_plan_juryou-b.html
(21)首都圏のお客さま向け料金プラン|東北電力
(22)めげ猫「タマ」の日記 いよいよ原発0の夏!
(23)2018年度決算について|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(24)国内の原子力発電所の再稼動に向けた対応状況 | 電気事業連合会
(25)2019年3月期(2018年度)決算および2020年3月期(2019年度)業績予想について| 東北電力
(26)九州電力 2018年度 販売電力量 -販売電力量は722億kWhとなりました-
(27)東電、今月から東北や九州で販売 家庭向け電力、全国展開目指す:経済:中日新聞(CHUNICHI Web)
(28)電力の小売全面自由化って何?|電力小売全面自由化|資源エネルギー庁
(29)【経済インサイド】電力自由化、仁義なき戦い 東京電力が東北電力エリアの新潟に進出!? 柏崎刈羽原発再稼働の切り札か?(1/4ページ) - 産経ニュース
(30)asahi.com(朝日新聞社):福島第一、安全設計で第二と違い 電源喪失巡り東電指摘 - 東日本大震災
(31)東電、再稼働5年以内に廃炉判断 柏崎刈羽原発1~5号機 | 共同通信
(32)「柏崎刈羽原子力発電所の再稼働および廃炉に関する基本的な考え方」についての櫻井柏崎市長へのご報告|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(33)柏崎刈羽原子力発電所1号機について - 東京電力
(34)原子力発電所の運転期間と制度|あくなき安全性の追求|原子力発電について|エネルギー|事業概要|関西電力
(35)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(36)おいしい福島「んだ、んだ」 TOKIOの新CM発表 | 福島民報
(37)ふくしまプライド。
(38)モスバーガーに南郷トマト使用 県内15店で21日から販売 | 福島民報
(39)トマト | JA会津よつば
(40)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(41)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2019/08/27(火) 19:42:32|
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写真を取り違える福島民報

 福島県の地方紙・福島民報が福島県のふたば未来学園の生徒さんが参加した八月二十五日の東京・国立劇場イベント(1)と八月二十三、二十四の両日、三重県伊勢市で開かれたイベント(2)を報じていました。イベントの様子を報じた写真をどちらの記事にも掲載していましたが、同じ写真です。どちらかを取り違えています。
 福島県双葉郡は福島県沿岸部中部にある郡で、福島第一(3)、第二原発(4)が立地しています。事故によって全域が避難区域ないしは緊急時避難区域に指定されました(5)。緊急時避難準備区域が主であった広野町や川内村も全村避難し(6)(7)、ほぼ無人になりました。双葉郡内にあった5つの高校は双葉郡の外に避難し、双葉郡内から高校が消えました。さらに2015度は全ての高校で募集を停止しました(8)。以下に示します。
事故から8年5ヶ月以上が過ぎて汚染されている双葉郡
 ※1(9)の数値データを元に(10)に示す手法で8月1日時点に換算
 ※2 避難区域と解除区域は(5)により、8月1日時点
 図-1 双葉郡

 図に示す様に国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(11)地域が広がっています。事故から8年5ヶ月以上が経過しましたが、双葉郡は汚染されいます。それでも「安全」とされ(12)、2015年4月に双葉郡広野町に福島県立ふたば未来学園高等学校が設立されました(13)。福島の復興が進んでいるかのような報道として良く取り上げられる気がします。
 今日(8月26日)の福島県の地方紙・福島民報の電子版(14)で、同高校の演劇部の生徒さんが第三十回全国高校総合文化祭の優秀校東京公演を八月二十五日、東京・国立劇場で行なった事(1)と、全国の高校生が地域課題の解決に向けた成果を発表する第四回全国高校生SBP交流フェアで、ふたば未来学園高社会起業部カフェチームが最高賞の文部科学大臣賞を受賞し、リーダーの是次美優さん(二年)が代表して発表した事が写真つきで報じられて(2)いました。いまは片方は差し替えら他のですが、当初は同じ写真が添付されていました。
写真を取り違える福島民報
 ※1(a)は(1)に(b)は(2)で8月26日午前10時半頃閲覧
 ※2(a)の差し替え後は同12時過ぎに閲覧
 図―2 写真と取り違えた福島民報

 図に示す様に当初は同じ写真が使われていました。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 演劇部員とも報じられた是次美優さん(1)はとても綺麗な方だと思います。
 福島の綺麗な女性
 ※(15)を転載
 図―3 是次美優さん
 
 単純ミスといえばそうですが、福島発の報道は正確を他より必要です。事故から8年5ヶ月以上過ぎましたが福島では疑心暗鬼が広がっています。誤った報道は疑心暗鬼を増長します。特に行政の発信は信用されていないようです。
 福島を代表する果物にナシがあります(16)。今年も出荷が始まりました(17)。福島のナシはおいしいとの事です(18)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(19)。でも、福島県棚倉町のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県棚倉町のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―4 福島産ナシが無い福島県棚倉町のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県棚倉町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。




―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)演劇大舞台で堂々 全国高校総文優秀賞のふたば未来 | 福島民報
(2)ふたば未来 最高賞 全国高校生SBP交流フェア | 福島民報
(3)福島第一原子力発電所 - Wikipedia
(4)福島第二原子力発電所 - Wikipedia
(5)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(6)広野町 - Wikipedia
(7)[PDF]川内村
(8)開校の経緯 - 福島県立ふたば未来学園高等学校
(9)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(10)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(11)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(12)東京新聞:子ども帰還見合わせ要請 国連報告者「年間1ミリシーベルト以下に」:国際(TOKYO Web)
(13)福島県立ふたば未来学園高等学校 - Wikipedia
(14)主要 | 県内ニュース | 福島民報
(15)めげ猫「タマ」の日記 事故前に比べ、女の子が生まれやすくなった福島
(16)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(17)トピックス | JAふくしま未来
(18)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)エコス棚倉店
  1. 2019/08/26(月) 19:40:44|
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汚染水・長期保管は問題の先送りではない

 福島県の地方紙が福島第一原発汚染水の長期保管について
「長期保管は問題の先送りでしかない。」
と8月23日付の社説で論じていました(1)。でも、保管後の最終処分の方策について、決めておけば問題の先送りでありません。
 福島第一では地下水が山から流れて来て、原子炉やタービン建屋(以下建屋と略す)に流入しています。あるいは海までに達しています。原子炉建屋にデブリ等がむき出しで放置されています。デブリ等に触れた水は放射能に汚染されます(2)。汚染されれば海に流せないので、これを汲みあげ浄化装置を通した後で海に流しています。ただし全ての放射性物質が浄化できる訳ではありません。東京電力はトリチウムは浄化できないとしています(3)。以下に福島第一汚染水のトリチウム濃度を示します。  
トリチウム濃度が下がりだした福島第一汚染水
 ※(4)(5)にて作成
 図―1 福島第一汚染水のトリチウム濃度

 図に示す様に最新では1リットル当たり100万ベクレル程度です。国の排水基準は1リットル当たり6万ベクレルですので(6)、20倍弱です。このままでは、海に流せないので東京電力は福島第一構内に汚染水タンクを作り保管しています。
どんどん増える福島第一汚染水
 ※(7)(8)を集計
 図―2 どんどん増える福島第一汚染水

 福島第一の敷地の広さには限界があり、何時かは行き詰るとの見方があります。これを避ける為に、経済産業省は「多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会」(以下小委員会と略す)を立ち上げ、処分方法の検討を進めています(9)。そして昨年(2018年)8月末に公聴会が開かれました(10)。公聴会の資料(11)には「トリチウムは、水素の仲間で、弱い放射線を出す物質。自然界にも存在し、大気中の水蒸気、雨水、海水、水道水にも含まれている。」等のトリチウムの安全性を強調する文言は記載されており(無論、リスクを示す内容はありません)、さらに5つの処分方法を提示した後で
「海洋放出、水蒸気放出については、規制基準が存在し、国内外において放出の実績があるが、地層注入については適用される既存の基準がなく、長期モニタリングの方法も確立されていない、水素放出については、前処理やスケール拡大について研究開発が必要といった課題がある。なお、地層注入、地下埋設についてはモニタリングが将来にわたり必要な可能性あり。」
と海洋放出の優位性を強調しています。資料を見る限り、公聴会で「海洋放出」のお墨付きを得て、一気に海洋放出に進むつもりだったようです。
 ところが「海洋放出」に反対する意見が続出して(10)目論見はとん挫してしまいまいた。汚染水の海洋放出は福島の皆さんにも不評です。福島県民を対象した世論調査では反対が65%と多く、賛成は19%でした(12)。
 公聴会後の3回ほど小委員会が開かれたのですが、結論には至らなかったようです。そして昨年12月28日の第12回を最後に8月9日まで、7ヶ月以上開かれませんでした(9)。ところが8月9日に開かれました(13)。ここに、東京電力は2022年夏には、タンクがいっぱいになるとの資料を提出しました(14)。
3年後に福島第一の汚染水タンクが一杯となるとする東京電力資料
 ※1(14)を引用
 ※2 ALPS処理水は「汚染水」の最終形態(3)
 図―3 2022年夏には、タンクがいっぱいになるとの東京電力資料

 また、福島県の地方紙・福島民報は
「原子炉建屋への雨水の流入は汚染水を増大させ、保管するタンクの満水となる時期が早まる懸念も出ている。」
と報じ(15)、場合によっては汚染水タンクが満タンになる時期が東京電力資料(14)より早まる可能性を報じています。
タンク満水が早まる懸念を報じる福島県の地方紙・福島民報
 ※(16)を8月25日に閲覧
 図―4 タンク満水が早まる懸念を報じる福島県の地方紙・福島民報

 早急((=^・^=)の感覚では今年中)に処分方法を決めないと、汚染水が溢れ出てしまいかねません。これについて福島民報は「【トリチウム水処分】さらに負担強いるのか(8月23日)」との社説で
「長期保管は問題の先送りでしかない。」
と論じていました(1)。いきなり海洋放出をとも取れる主張です。でも、期限を定めそれまでに汚染水の処理を完了する方策を考えれば、先送りではありません。
 図―2に示しように、2018年5月以降は汚染水のトリチウム濃度が減少傾向になっています。これは汚染水へのトリチウムの溶け出しがとまり、薄められるなどして減少に転じたためと思います。トリチウム濃度が減少する要因は、第一に建屋に汚染水が流れ込みトリチウムが薄められていく。第二に半減期よる減衰でトリチウムの量が自然に減っていくです。トリチウムは12.3年で半分に、26.6年で4分の1に、41年で10分の1になります(17)。福島第一の汚染水はタンクの中に保管されている汚染水と、建屋から処理装置また建屋と循環している汚染水の二つに分けられます(7)(8)。東京電力が発表している汚染水の濃度が循環している部分です(4)(5)。この部分は新たに汚染水として汲み上げられます。2018年6月19日の汚染水のトリチウム濃度は1リットル当たり220万ベクレルです(18)。ほぼ同じ6月21日の循環いている部分の汚染水量は62,198立方メートル(すなわち6,219.8万リットル)です(19)。この時点で循環しているトリチウムの量は137兆(220万×6,219.8万)です。トリチウムの半減期は12.3年(17)、1年は365.4日(20)なので、2018年6月18日からt日後のトリチウムは
 137×0.5t÷12.3÷365.4兆ベクレル
になります。
 2018年8月14日の汚染水総量は東京電力の発表(21)を集計すると114.1477万立方メートルです。2019年8月16日では(23)119.2414万立方メートルです。この間364日間で50,937立方メートル、1日当たりで140立方メートル増えています。汚染水を汲みあげないとすれば、t日後には循環している汚染水の量は
  62,198+40t 立方メートル
になっています。すると2018年6月19日よりt日後には、汚染水のトリチウム濃度は1リットル当たりで
 137×0.5t÷12.3÷365.4兆÷(62,198+40t)÷1000 ベクレル
になります。最後の「÷1000」は1立方メートルが1000リットル(24)なので付けました。  
 以下に実測値と比較を示します。
見込みと一致している福島第一汚染水のトリチウム濃度の実績
 ※1 実測値は(4)(5)による。
 ※2 計算方法は前述と通り
 図―5 汚染水のトリチウム濃度の見込みと実績

 図に示す様にほぼ一致しています。この手法で今後のトリチウム濃度を予測できます。
 さらに言えば循環しているトリチウムの量がさらに減れば、汚染水はより薄まるのでトリチウム濃度はより早く下がります。2019年7月5日には汚染水のトリチウム濃度は1リットル当たり100万ベクレルになりました(26)。近々の7月4日の循環している汚染水量は43,036立方メートルです(27)。東京電力は2018年末に42,000立方メートルだった建屋内の汚染水を2020年3月末には12,000立方メートルに、2020年末には6,000立方メートルに減らすと主張しています(28)。循環している汚染水には他にサンプリング用のタンクに一時貯められているものもあります。2018年12月27日時点での循環している汚染水の量は43,162立方メートルで1,162立方メートル多くなっています。そこで2020年3月末、年末の汚染水量には建屋内の汚染水量の他にこの値を加えることにします。こうした補正を加え今後の汚染水のトリチウム濃度を見積もりました。
2028年には1リットル当たり1500ベクレルを下回りそうな福島第一汚染水のトリチウム濃度
 ※ 計算法および元データは前述の通り
 図―6 汚染水のトリチウム濃度の見込み

 これからも下がって行きます。
 東京電力は福島第一の敷地から地下水を汲みあげています(30)。以下に示しますます。
福島第一の敷地の地下水を汲み上げる東京電力
 ※(30)にて作成
 図―7 サブドレンと地下水ドレン

 一つは建屋の周辺から地下水をくみ上げるサブドレンです。これは建屋への地下水の流れ込みを防止するために実施されています。また、海岸にには壁が設けられていますが、壁に向かって地下水が流れ込んでいきます。すると壁の手前で地下水が溜まって放置すると溢れてしまうので、これを汲みあげています(30)。汲み上げた地下水は保管せずに、浄化装置を通した後で海にながしています(31)。流す水にはトリチウムが含まれています(33)。排水基準は1リットル当たり1,500ベクレルです(32)。図に示す様にそのうち、この値を下回ります。そうすれば基準をクリアするので、浄化装置を通した後で海に流す事ができます。あと8年間、汚染水を貯めておけば、後は海に流せます。
 福島県の地方紙が福島第一原発汚染水の長期保管について
「長期保管は問題の先送りでしかない。」
と8月23日付の社説で論じていました(1)。でも、現行基準を下回るまでの保管で、それ以降は海に流すなどの先を決めれば問題の先送りではありません。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島第一汚染水の最終処分をどうするか近々の課題です。最終的には放出しかないと思いますが、そのタイミングです。今すぐなのか、トリチウムが下がるまで待つかです。下がるとしたらどれくらいまで待つかです。法定限度の1リットル当たり6万ベクレルなのか、現行基準の1,500ベクレルなのか、あるいはその中間なのかです。
 もう一つ、議論されてよい話に「何処で」です。技術的には、なにも福島に保管する必要もないし、福島で廃棄する必要もありません。ただし、(=^・^=)の住む街に福島の汚染水を持ってくるような事があれば逮捕覚悟で阻止します。これは他も同じだと思います。福島第一の汚染水は福島で処理(保管なし海洋投棄)しかありません。これでは福島の皆様は不安だと思います。
 福島を代表する果物にナシがあります(34)。福島県福島市は市町村では日本一の産地です(35)。今年も出荷が始まりました(36)。福島のナシはおいしいとの事です(37)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(38)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(39)を引用
 図―7 福島産ナシが無い福島県のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)【トリチウム水処分】さらに負担強いるのか(8月23日) | 福島民報
(2)汚染水対策の状況 - 廃炉プロジェクト|廃炉作業の状況|東京電力ホールディングス株式会社
(3)汚染水の浄化処理 - 廃炉プロジェクト|廃炉作業の状況|東京電力ホールディングス株式会社
(4)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果|アーカイブ|東京電力中の「水処理設備の分析結果⇒水処理設備の放射能濃度測定結果 」
(5)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果アーカイブ|データ|東京電力ホールディングス株式会社の「水処理設備の分析結果」
(6)周辺の分析結果ー分析結果 - 廃炉プロジェクト|データ|東京電力ホールディングス株式会社
(7)プレスリリース|リリース・お知らせ一覧|東京電力ホールディングス株式会社ちゅの「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について」
(8)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について - 廃炉プロジェクト|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(9)福島第一原子力発電所における汚染水対策 (METI/経済産業省)
(10)多核種除去設備等処理水の取扱いに係る説明・公聴会 (METI/経済産業省)
(11)(10)中の・多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会 説明・公聴会資料(pdf:5518KB)
(12)復興への道筋「ついた」52% 福島県民対象の世論調査:朝日新聞デジタル
(13)多核種除去設備等処理水の取扱いに関する小委員会(第13回)‐配布資料(METI/経済産業省)
(14)(13)中の多核種除去設備等処理水の貯留の見通し
(15)第一原発汚染水 集中豪雨の対策急務 タンク満水早まる懸念も | 福島民報
(16)福島民報社
(17)半減期 - Wikipedia
(18)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果(2018年7月
中の2018年7月19日 水処理設備の放射能濃度測定結果
(19)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第358報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(20)年 - Wikipedia
(21)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第366報)|プレスリリース|東京電力ホールディングス株式会社
(22)2019年のアーカイブ|公表資料|東京電力ホールディングス株式会社
(23)中の8月⇒21日
(24)リットル - Wikipedia
(25)周辺の分析結果ー分析結果 - 廃炉プロジェクト|データ|東京電力ホールディングス株式会社
(26)(25)中の水処理設備の分析結果⇒22日
(27)(23)中の7月⇒8日
(28)第73回特定原子力施設監視・評価検討会 | 原子力規制委員会中の資料4 :建屋滞留水処理の進捗状況について [東京電力]【PDF:2MB】
(29)(23)中の1月9日
(30)サブドレン・地下水ドレン 1 - 廃炉プロジェクト|ビジュアルコンテンツ|東京電力ホールディングス株式会社
(31)サブドレンからの地下水汲み上げ - 廃炉プロジェクト|廃炉作業の状況|東京電力ホールディングス株式会社
(32)(25)中の「サブドレン・地下水ドレンに関するサンプリング」
(33)(31)中の「一時貯水タンク・集水タンクの分析結果」
(34)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(35)福島県[福島市]の農作物 | 梨 桃 きゅうり 夏秋きゅうり りんご 西洋なし | 雑穀類、いも類、米、野菜、果物 | 生産/収穫/作付面積 | 福島県と日本の中の順位 | 市町村 | ジャパンクロップス
(36)トピックス | JAふくしま未来
(37)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(38)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(39)イオン 福島店のチラシ・特売情報 | トクバイ
  1. 2019/08/25(日) 19:44:47|
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避難指示解除も戻らぬ住民、事故から8年5ヶ月

 福島原発事故で避難地域が設定された11市町村中、双葉町を除く10市町村で全部または一部で避難指示が解除されました(1)。川内村を除く9市町村の8月1日時点で解除された地域に住んでいるのは住民登録 63,949人中12,364人(全体の19%)です。
 福島は事故で汚染されました。そのなかで、福島第一原発から20km圏内や汚染が酷い地域には避難指示がだされました(1)。以下に8月1日時点の状況を示します。
事故から8年5ヶ月以上を経て汚染されている福島
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で8月1日時点に換算
 ※2 避難区域と解除区域は(1)により、8月1日時点
 図-1 避難区域と解除区域

 図に示すように福島では国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(4)を超える地域が広がっています。事故から8年5ヶ月以上が経過しましたが、福島は汚染されたままです。それでも安倍出戻り内閣は「安全」だと主張し(5)、次々と避難指示を解除していきました(1)。これによって東京電力は避難に伴う賠償を打ち来ることができました(6)。以下に避難に伴う精神損害の賠償支払い額を示します。
大幅に減った東京電力の避難に伴う精神損害の賠償支払い額
 ※(7)を集計
 図―2 東京電力の避難に伴う精神損害の賠償支払い額

 図に示す様にどんどん減っています。
 以下に市町村を示します。
避難指示を解除しても汚染が酷い解除区域
 ※1(2)の数値データを元に(3)に示す手法で8月1日時点に換算
 ※2 避難区域と解除区域は(1)により、8月1日時点
 図-3 避難区域と解除区域地町村

 図に示しように事故後は11市町村に避難指示が出ましたが、8月1日時点で双葉町を除く10市町村では全部または一部で避難指示が解除されています。この中で浪江町は面積的には避難区域が広いのですが、3月頃の数字で住民登録17,434人(8)中12,913人が住民登録してます(9)。町の中心部は避難指示が解除されています。
 避難指示がでた市町村のうち、川内村を除く8市町村では解除された区域の居住者と対象者数を月末ないし毎月1日発表しています(10)~(19)。図-2に示す様に川内村で避難指示が出た区域は一部に限られ、地図で見ると同村の主要施設である学校、保育園、役場、農協支店、主な観光施設(20)、バスの終点・起点(21)は、避難指示が出た区域外であり、主要な部分には国の避難指示は出ていません。
 概ね川内村を除く8市町村の避難者数を集計すれば4月1日時点の避難指示が解除された区域の居住者数と避難者数が分かります。
住民が戻らない避難指示解除区域
 ※1(10)~(19)を集計
 ※2 川内村を除く
 ※3 避難者数は対象者数―解除区域の居住者数で集計
 図―4 避難指示が解除された区域の居住数と避難者数(川内村を除く)

 図に示す様に、避難指示は解除されましたが住民はあまり戻っていません。概ね8月1日時点で旧避難地域に住んでいるは
 住民登録 63,949人中12,364人(全体の19%)
です。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 「安全」を確認して避難指示を解除等と安倍出戻り内閣が主張しても(22)、福島の皆様は信じないようです。同様に福島産は「安全」との主張も(23)、信用されていません。
  福島を代表する野菜にトマトがあります(24)。今年もTOKIOのテレビCMが流れました(25)(26)。福島県会津地方でもトマトの季節を迎えました(27)。会津地方のトマトの味は格別だそうです(28)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(29)。でも、福島県会津若松市のチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 ※(30)を引用
 図―5 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 (=^・^=)も福島県会津若松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(4)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(5)国連報告者、福島事故の帰還で日本を批判  :日本経済新聞
(6)避難指示解除準備区域・居住制限区域における精神的損害等に係る具体的なお取り扱いについて|東京電力
(7)賠償金のお支払い状況|東京電力(過去分を含む)
(8)広報なみえ(令和元年5月号) - 浪江町ホームページ
(9)<安住の灯>浪江と富岡 避難解除2年進まぬ帰還 移住者に期待 若い世代の支援強化 | 河北新報オンラインニュース
(10)避難指示区域別居住状況/南相馬市公式ウェブサイト -Minamisoma City-(南相馬市)
(11)広報なみえ - 広報なみえ - 浪江町ホームページ(浪江町)
(12)浪江町ホームページ トップページ(浪江町)
(13)県内外の避難・居住先別人数【令和元年8月1日現在】/富岡町(過去分を含む)(富岡町)
(14)楢葉町内居住者数について|楢葉町公式ホームページ
(15)避難指示解除後の町内帰還世帯・人数について|楢葉町公式ホームページ(楢葉町)
(16)令和元年8月1日現在の村民の避難状況について - 飯舘村ホームページ(飯舘村)
(17)山木屋地区の居住の状況 - 川俣町公式ホームページ(川俣町)
(18)住民生活課 - 葛尾村ホームページ(葛尾村、過去分も含む)
(19)田村市民の避難状況動向調査報告 - 福島県田村市ホームページ
(20)観光 | 川内村公式ホームページ
(21)川内村へのアクセス | 川内村公式ホームページ
(22)東電福島原発 放射能関連情報 | みなさまの安全確保
(23)風評に立ち向かう|福島|スペシャルコンテンツ|資源エネルギー庁
(24)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(25)おいしい福島「んだ、んだ」 TOKIOの新CM発表 | 福島民報
(26)ふくしまプライド。
(27)モスバーガーに南郷トマト使用 県内15店で21日から販売 | 福島民報
(28)トマト | JA会津よつば
(29)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(30)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
  1. 2019/08/24(土) 19:40:42|
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只見町制60年、住みたい町は作れない

 福島県只見町が1959年8月に町制を施行し(1)、今月(2019年8月)で60周年になりました。これを受けて福島民報は「【只見町制60年】住みたい町をつくろう(8月21日)」との社説で同町の未来を論じていました(2)。でも、同町は
・降り注ぐ放射能
・不便な交通
・日本有数の豪雪地帯
・育たない産業
・若者が出て行く町
との特徴ががり住みたい街にはなり得ません。
 福島県只見町は福島県西部、新潟県境沿いにある町です。1959年8月に町制を施行し(1)、今月(2019年8月)で60周年になりました。これを受けて ・福島民報は「【只見町制60年】住みたい町をつくろう(8月21日)」との社説で同町の未来を論じていました(2)。
汚染が広がる福島県只見町
 ※1(3)に示すデータを(4)に示す手法で8月1日に換算
 ※2 避難地域は(5)による。
 ※3 オスプレイ飛行ルートは(6)による。
 ※4 80里超えは(7)に、60里超えは地図による。
 図―1 福島県只見町

 当該社説では
「町には、二〇一四(平成二十六)年のユネスコエコパーク登録に代表される豊かで貴重な自然環境や天然資源がある。」
と論じていますが(2)、図に示すように国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(8)エリアが広がっています。同町は汚染されています。
 以下に2017年11月から18年11月までのセシウム降下量をしめします。
放射能が降り注ぐ福島県只見町
 ※(9)を転載
 図―2 福島県セシウム降下量

 図に示す様に只見町には多くのセシウムが移動してきています。同町は福島(日本でも)でに最も激しくセシウムが降り注ぐ町です。
 以下に只見町の風景(南西側に見た航空写真)を示します。
 高い山がある只見町
※1(10)を転載
 ※2 撮影方向は地図を参照した。
 図―3 只見町の山

 同町の西側には高い山があります。風に吹かれて飛んで来たセシウムは高い山に阻まれ、同町に降下したようです。当然ながら事故直後は低かった食品のセシウム汚染は時間と共に増えます。以下に山菜の同町産コシアブラの検査結果を示します。
上昇して基準超えをした福島県只見町産コシアブラ
 ※(11)を集計
 図―4 福島県只見町産コシアブラの検査結果

 事故後も上昇し、最後は基準超です。同町産食品は常に検査をしていないと「安全」が担保できません。
 軍用輸送機のオスプレイ(12)は度々事故を起こしています(13)。
墜落したオスプレイ
 ※(14)転載
 図―5 墜落して大破したオスプレイ

 図-1に示す様に同町の確り訓練飛行のルートになっています。同町を代表する観光スポットの「田子倉ダム」(15)を通過するそうです(6)。同町に遊びに出かけると、オスプレイの墜落事故に巻き込まれるかもしれません。
 当該社説は
 「その後、JR只見線の只見と新潟県の小出を結ぶ区間や、同区間を結ぶ道路の六十里越道路が開通し、社会基盤も着々と整備された。」
とも論じています(2)。同町は豪雪地帯です(1)。以下に平均の最深積雪量示します。
約2mの雪が積もる只見町
 ※(16)にて作成
 図―6 只見の最深積雪量

 2m前後の雪が積もります。小出と只見町を結ぶ六十里越道路は、積雪のため例年11月下旬から4月下旬まで冬期間の積雪のため只見町~魚沼市までが通行不可となります(1)。時刻表を見ると只見線は小出駅(新潟県魚沼市)方面に1日3本です。また、只見線のうち福島県区間の只見-会津川口間は不通です。今は代行バスが運転されています(17)。
 町内には代行バスを除き定期バスはありません(1)。最寄の高速道のICへは磐越自動車道会津坂下ICより車で約1時間20分、東北自動車道西那須野塩原ICから車で約2時間です。最寄りの新幹線の駅は上越新幹線浦佐駅ですが、時刻表をみると2時間前後かかります。同町が隣接している市町村のうち、福島県とにかく交通が不便です。
 当該社説は
「只見と新潟県三条市を結ぶ八十里越道路の福島県側は二〇二三年の開通を目指す。」
とも論じていますが(2)、三条市と道路が繋がっても来る人は少数だと思います。
 同町の2016年の総生産額は201億円ですが、1位から3位は公務46億円、土木・建設29億円、電気・ガス19億円です。同町には複数の水力発電所があり(1)、電気・ガス3位につけています。この3つで94億円で半分近くを占めます。同町の主要産業はお役所仕事とそこから派生する公共事業、そして水力発電です(18)。ただし、水力発電所は無人化がすすでおり(19)(20)、地元に雇用を生み出しません。同町の主要産業はお役所仕事と公共事業です。補助金で生きる町で、これといった産業はありません。
 今から5年前の2014年7月には同町に92人の10代後半の女性が暮らしていました。5年を経て彼女達には20代前半になっています。今(2019年7月)に只見町に暮らしている20代前半女性は28人です。2014年7月当時10代後半だった女性のうち5年後に町に残ったのは約3割で、7割の方は町を出ていきました。以下に只見町の10代後半の方が5年後に残っている割合を示します。
若い人が殆んど残らない只見町
 ※1(21)を集計
 ※2 日付けは10代後半時点
 図―7 福島の10代後半の方が5年後に残っている割合

 図に示す様に事故前から、女性を中心に町を出ていきます。福島の女性はお隣の宮城や茨城に比べてもとっても綺麗です。何処へ行っても歓迎されます。
brg190822m.gif
 ※(22)を引用
 図―8 福島県只見町の綺麗な女性

 放射能が降り注ぎ、汚染され交通が不便で、大雪の町に居る必要はありません。
 福島県只見町が1959年8月に町制を施行し(1)、今月(2019年8月)で60周年になりました。これを受けて福島民報は「【只見町制60年】住みたい町をつくろう(8月21日)」との社説で同町の未来を論じていました(2)。でも、同町が住みたい町になることはありません。


<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 福島は事故によって汚染されました。福島県内では最も遠く原発から離れている只見町も図―1に示す様に例外ではありません。これでは福島の皆様は不安だと思います。
  福島を代表する果物にナシがあります(23)。今年も出荷が始まりました(24)福島県相馬市は福島県3位の産地です(25)。福島のナシはおいしいとの事です(26)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(27)。でも、福島県相馬市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―9 福島産ナシが無い福島県相馬市のスーパーのチラシ


 (=^・^=)も福島県相馬市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)只見町 - Wikipedia
(2)【只見町制60年】住みたい町をつくろう(8月21日) | 福島民報
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(5)避難区域の変遷について-解説- - 福島県ホームページ
(6)オスプレイ 低空飛行ルート② ブルールート - きんちゃんのぷらっとドライブ&写真撮影
(7)国道289号八十里越/三条市
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月13日発表)―茨城県産コシアブラが基準超、20日間発表しません。―
(10)田子倉ダム(福島県) | J-POWERダムカード配布案内 | J-POWER | 電源開発株式会社
(11)報道発表資料 |厚生労働省
(12)V-22 (航空機) - Wikipedia
(13)V-22の事故 - Wikipedia
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島民友の特集記事【復興の道標・不条理との闘い】に反論する
(15)【田子倉ダム】アクセス・営業時間・料金情報 - じゃらんnet
(16)気象庁|過去の気象データ検索
(17)只見線 - Wikipedia
(18)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(19)120年以上前からはたらく水力発電所|東北電力
(20)黒四無人化
(21)福島県の推計人口(令和元年7月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(22)第47回只見ふるさとの雪まつり雪むすめが決定! | 只見ふるさとの雪まつり
(23)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(24)トピックス | JAふくしま未来
(25)くだものづくりがさかんな福島盆地
(26)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(27)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(28)Webチラシ情報 フレスコキクチ
  1. 2019/08/23(金) 19:44:24|
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食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月21日発表)―茨城産ヒラメからセシウム、福島は101件連続ND―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。8月21日に7月12日までの食品中の放射性セシウムの検査結果が1ヵ月以上遅れて発表になりました(3)。まとめてみたので、お買い物の参考になればいいかなと思います。先回に続き今回もしっかりセシウム入り食品が見つかっています(4)。牛肉を除く検査結果の概要は以下の通りです。
  ①検査463件
  ②平均は、1キログラム当たり1.2ベクレル、最大69ベクレル(栃木県産ブラウントラスト)。

基準超は見つかっていませんが、これまでの発表を解析すると
・茨城産ヒラメからセシウム、福島は101件連続ND
・福島産ブドウの出荷が始まる。汚染が酷い主要産地を検査しない福島県
・上昇する福島県石川町産乾シイタケのセシウム
などの特徴が読み取れ福島産は安全とは言えません。

1.茨城産ヒラメからセシウム、福島は101件連続ND
 先回の記事では宮城産ヒラメからセシウムが見つかった旨を報告しましたが、今回は茨城産ヒラメからセシウムが見つかったと発表がありました(7)。以下に検査結果を示します。
隣県からは見つかっても福島産ヒラメからは見つからないセシウム
 ※1(1)(2)を集計
 ※2 ()内は検査先
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※4 日付けは捕獲日
 図―1 ヒラメの検査結果

 図に示す通り宮城・茨城産からはそこそこセシウムが見つかっています。一方で福島県が実施した福島産ヒラメは厚生労働省(1)や福島県の発表(2)を数えると101件連続で検出限界未満(ND)です。海が繋がっているのに汚染源がある福島産から見つから無い等はおかしな話です。福島産でも福島県漁連の検査では1キログラム当たり59ベクレルのセシウムが見つかっています(8)。
 ヒラメ等の、福島産農水産物の出荷前検査は、福島県農林水産部に属する福島県農業総合センター(9)が実施しています。中立性に疑問があります。福島産は他よりも低く出る検査で「安全」とされ出荷されます。


2.福島産リンゴの出荷が始まる。汚染が酷い主要産地を検査しない福島県
 福島はくだもの王国を自称しています(10)。今年もリンゴの出荷が始まりました(11)。福島のブドウは福島市、伊達市、須賀川市が主要な産地です(12)。以下に両市を示します。
福島市・伊達市・須賀川市産リンゴを検査しない福島県
 ※1(13)のデータを元に(14)に示す手法で8月1日に換算
 ※2 避難区域は(15)による。
 ※3 1個が検査1件を示し(16)による。
 図―2 福島のリンゴの検査状況

 図に示す通り福島のリンゴの主要産地(福島市、伊達市)は国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルトを超えた(17)エリアが広がっています。福島のリンゴは事故から9シーズンの間、汚染された地域で作られています。
 これに対し福島県は福島産ブドウは「検査で安全を確認した」と主張しています(18)。図に示す様に主要産地の検査結果はありません。
福島産リンゴの安全宣言をする福島県
 ※(19)を引用
 図―3 福島産リンゴの「安全宣言」をする福島県

でも図―2に示す様に主要産地の検査結果はありません。福島県は汚染が酷い主要産地を検査していなくても、検査で「安全」と主張し、出荷されます。産地の皆様の健康は心配です。
 以下に主要産地・3市の各年7月から翌年6月までの1年間の合計の葬式(死者)数を示します。
事後後に葬式が増えた福島のリンゴ産地
 ※1(20)を各年7月から6月で集計
 ※2震災犠牲者は(21)により、死者・行方不明者を含み、関連死を含まず
 図―4 福島・リンゴの主要産地の年7月から翌年6月までの1年間の合計の葬式(死者)数

 図に示しように事故後に急に増えています。そして回復することなく今も続いてます。数値を記載すると
 事故前(2009年7月から10年6月) 4.475人
 近々1年(2018年7月から19年6月)5,253人
で18%増えています。このような事が偶然に起こる確率を計算したら約800兆分の1でした。以下に計算結果を示します。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果
 ※ 計算方法は(=^・^=)の過去の記事(22)による。
有意差検定表

 福島県にあるひらた中央病院は、福島産米や野菜について避けるか否かのアンケート結果を発表しています。以下に示します。

 表ー2 福島産を許容すかのアンケート結果
 ※ (23)を集計
郡山・三春で許容される福島産米

 表に示すように地域差があります。主要なリンゴ産地ではない相馬市・南相馬市では715人中530人が福島産野菜を避けており、許容しているのは26%((1-530÷715)×100)です。同様に福島産果物も避けているはずです。
 福島県相馬市・南相馬市の葬式(死者数)を福島県の発表(21)から集計すると
 事故前(2009年7月から10年6月) 1,293人
 近々1年(2018年7月から19年6月)1,343人
で少し増えていますが、統計的な差はありません。
福島産リンゴの出荷が始まりました。福島県は検査で「安全」を確認したと主張していますが
・主要産地(福島市、伊達市、須賀川市)(12)は汚染されている。
・福島県は主要産地のリンゴを検査はしていない。それでも「検査」で安全を確認したと主張している。
・主要産地では葬式が増えているが、そうでは無い相馬・南相馬市では葬式が増えていない。
等の特徴が見があります。


3.上昇する福島県石川町産乾シイタケのセシウム
 福島県石川町産の乾シイタケから1キログラム当たり13ベクレルのセシウムが見つかったと発表がありました(24)。以下に推移を示します。
上昇する石川町産乾シイタケのセシウム
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 ※3 日付けは製造日ないし購入日
 図―5 石川町産乾シイタケの検査結果

 図に示すと通り、上昇傾向です。
 福島産はセシウムが上昇する事があります。

<余談>
 図表が小さいとご不満の方はこちら、図表をクリックしてください。
 ・一ヶ月以上の遅れで発表される検査結果
 ・他より低く出る検査で「安全」とされ出荷される福島産
 ・検査しなくとも、検査で「安全」とされてる福島産
 ・セシウムが上昇する事がある福島産
 (=^・^=)は不安なので
  「買わない」「食べない」「出かけない」の「フクシマ3原則」
を決めています。でも、これって(=^・^=) 福島を代表する果物にナシがあります(25)。今年も出荷が始まりました(26)。福島のナシはおいしいとの事です(27)。福島県は福島産ナシは「安全」だと主張しています(18)。でも、福島県須賀川市のスーパーのチラシには福島産ナシは無しです。
他県産はあっても福島産ナシが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―6 福島産ナシが無い福島県須賀川市のスーパーのチラシだけでは無いようです。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について  (1142報)
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月13日発表)―宮城産ヒラメからセシウム、福島は101件連続ND―
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省⇒No3,028、3,034
(7)(3)⇒1 自治体の検査結果⇒検査結果(PDF:7MB)
(8)福島県漁連、試験操業で漁獲したヒラメの出荷再開  :日本経済新聞
(9)農林水産部 - 福島県ホームページ
(10)ミスピーチキャンペーンクルー ? くだもの消費拡大委員会
(11)トピックス | JAふくしま未来
(12)くだものづくりがさかんな福島盆地
(13)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成29年9月9日~11月16日測定) 平成30年02月20日 (KMZ, CSV)」
(14)めげ猫「タマ」の日記 半減期でしか下がらない福島の放射線(2017年)
(15)避難区域見直し等について - 福島県ホームページ
(16)福島県農林水産物・加工食品モニタリング情報⇒果物⇒ら行⇒り⇒リンゴで検索
(17)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(18)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(19)(18)中のりんご [PDFファイル/224KB]
(20)福島県の推計人口(令和元年7月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(21)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報(月1回更新) - 福島県ホームページ
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島Q&A Q18.統計的な差ってなんですか?
(23)研究報告|ひらた中央病院 | 医療法人 誠励会 | 福島県 医療 介護 リハビリ
(24)(3)⇒2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果⇒検査結果(PDF:293KB)
(25)ふくしまイレブンエッセイ - 福島県ホームページ
(26)トピックス | JAふくしま未来
(27)食の宝庫ふくしま | ふくしま満天堂(ふくしまプライド。)
(28)ザ・ビッグ須賀川店 | 宮城県、福島県のイオングループのスーパーマーケット「ザ・ビッグ」 | マックスバリュ南東北

テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2019/08/22(木) 20:03:40|
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