めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

デタラメ、新しい放射線副読本その5―放射線はいろいろ使われている―

 文部科学省は2月に新しい「放射線副読本」を公表しました(1)。そこには事実と異なる内容や事実を誤解されてる内容が沢山含まれています(2)~(5)。前文中に
「現在、様々な分野で放射線が利用されています」
なんて記述がありました。でも本文中には何の記述もありません。そこで福島の大地から飛び出してくるガンマ線(6)がどのように利用されているか調べたら、2例ほどしかありませんでした。しかも殆ど使われていません。「様々な分野で放射線が利用」などと記載し、原子力以外にも放射線が有用である誤った印象を与えるためのデタラメな記述です。

1.照射ジャガイモ
 北海道の士幌町には「コバルト照射センター」との名称でジャガイモにガンマ線を照射する施設があります(7)(8)。ジャガイモにガンマ線を照射すると、発芽がおさえられおいしいジャガイモが食べらるようになります((7)中の芽どめじゃがってなに?(PDF 1.5MB))。でもあまり普及していないみたいです。
brg140316a.gif
※(7)を引用
 図―1 北海道士幌農協のジャガイモ照射施設の内部

でもあまり利用されていないみたいです。照射ジャガイモの生産量は年間8千トン程度です。ジャガイモ照射施設のあるJA士幌だけでも、14.5万トンのジャガイモが生産されています(9)。全体の5.5%程度です。生食用に出荷されるのは3万5千トンので、全体の2割程度です。日本全体では256万トンのジャガイモの生産がある(10)ので、全体の0.3%しか利用されていません。
 ガンマ線はジャガイモの発芽防止だけでなく殺菌効果もあるそうです(7)(11)。だったら福島牛の「生レバー」に放射線照射して売り出せば、福島の特産品になると思うのですが、そのような動きはありません。もったいない事です。福島は放射線源が一杯あるのに!

2.ウリミバエ
 ウリミバエは、ハエ目(双翅目)・ミバエ科に属するハエの一種です。東南アジア原産で、日本では南西諸島に外来種として侵入して重要な農業害虫となりました(12)。そこで沖縄では、ガンマ線をあってて不妊化したウリミバエを放虫することにより、1993年に絶滅されることに成功しました(13)。
 いま、セアカゴケグモの侵入が全国的に問題になっています(14)。福島でも見つかっています(15)。
brg140316b.gif
※(15)を引用
 図―2 福島で見つかったセアカゴケグモ
 
 だったら同じ方法で退治すればいいと思います。もったいない事です。福島は放射線源が一杯あるのに!

<余談>
 (=^・^=)の身の回りにはで「放射線が利用されて」いるものを知りません。でも、新しい「放射線副読本」では、何の説明もなく「現在、様々な分野で放射線が利用されています」と記載しています。これでは放射線が私たちの生活に大いに貢献しているような誤解を与えるとおもいます。
 生徒さんへ
 先生から
 「現在、様々な分野で放射線が利用されています」
 と説明があったら、どんな利用がされているのか聞いてみてください。そして答えが「照射ジャガイモ」や「ウリミバエ」なら、なんで生レバーやセアカゴケグモに使わないか聞いてみてください。

 新しい「放射線副読本」のデタラメぶりは本稿だけではありません。これまでの記事と今後の予定を示します。

1.これまでの記事
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その1―野菜・果物は基準超えなし―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その2―いじめが起こった―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その3―原発を止めて電力制限―
④)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その3―原発を止めて電力制限―
⑤デタラメ、新しい放射線副読本その5―放射線はいろいろ使われている―(本稿)

2.今後の予定(暇な時に記事にします)
①「水素が爆ばく発する事故が起こり、原子炉ろ内に閉じ込めておくべき放射性物質が大気中に大量に放出されました。」(福島第一原子力発電所事故 2ページ)―2号機からの放射性物質が汚染に寄与したの見方が強いが(16)、2号機は水素爆発していない。
②「風に乗って北西や南西の方角を中心に広い地域で地上に降りました。」(放射性物質の放出-2ページ)―東京電力の推計(17)よれば、東側に流れたセシウムの量が多い。ただし東側は海なので調査ができないなだけ!
③「暫定規制値を超える食品が市場に流通しないよう出荷制限などの措そ置をとってきました。」(食品安全に関する基準―2ページ)―セシウム汚染牛肉やセシウム汚染乾し椎茸など、多くの暫定基準値を超えた食品が市場から見つかり(18)(19)、一部は食されている。
④「福島県では「ふくしまっ子体験活動応援事業」により、子供たちが心身ともにリラックスした環境の中で、自然・環境、生活・歴史文化、スポーツなどの体験活動
や移動教室に参加しています。」(福島県の未来を担う子供の育成に向けた取組-8ページ)―、「ふくしまっ子体験活動応援事業」は宿泊費と活動費・交通費を補助する事業である(20)。
⑤「波のように伝わる放射線」(原子から出る放射線-9ページ)―光をエネルギーの塊(粒子)する概念「光量子」の概念(21)を無視している。
⑥「放射性物質が放射線を出す能力(放射能の強さ)を表すには「ベクレル(Bq)」(放射線・放射能の単位ー10ページ)―ベクレルは1秒間にでてくる放射線の総数を示す単位(22)であり「強さより」は「量」である。
⑦「放射性物質から離れれば放射線量も減ります。例えば、距離が 2 倍になれば受ける放射線量は、4 分の 1 になります。」(放射線から身を守るには―11ページ)―
点ならば正しいが福島のように面的に汚染された場所では適応できない。
⑧「ICRP では、100mSv を受けたとすると、がんで亡くなる可能性がおよそ 0.5 %増加する」(放射線量と健康との関係―11ページ)―ICRP勧告は0.5%でなく0,55%である(23)。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)新しい放射線副読本について:文部科学省
(2)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その1―野菜・果物は基準超えなし―
(3)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その2―いじめが起こった―
(4)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その3―原発を止めて電力制限―
(5)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その4―放射線量が高いから避難―
(6)福島土壌放射能汚染調査と処分案 - 大阪大学核物理研究センター
(7)【JA士幌町】 士幌町の農業 - 畑作物加工施設のご紹介
(8)食品に対する放射線照射(食品照射) (08-03-02-01) - ATOMICA -
(9)【JA士幌町】 士幌町の農業 - 農畜産物
(10)農林水産省/じゃがいも生産量上位について
(11)牛レバーの生食再開いつ? 放射線照射で殺菌可能+(1/2ページ) - MSN産経ニュース
(12)ウリミバエ - Wikipedia
(13)沖縄県病害虫防除技術センター
(14)特定外来生物の解説:セアカゴケグモ [外来生物法]
(15)福島県ホームページ - 組織別 - セアカゴケグモ
(16)福島第一原発事故による放射性物質の拡散 - Wikipedia
(17)【120524】東北地方太平洋沖地震の影響による福島第一原子力発電所の事故に伴う大気および海洋への放射性物質の放出量の推定について|TEPCOニュース|東京電力
(18)めげ猫「タマ」の日記 セシウム汚染牛肉の出荷が始まる。
(19)めげ猫「タマ」の日記 幼稚園の給食に1,400ベクレルの乾しシイタケ!-これは犯罪だ-(茨城県産)
(20)ふくしまっ子体験活動応援事業
(21)光子 - Wikipedia
(22)ベクレル - Wikipedia
(23)(ICRP)2007年勧告(Pub.103) - 原子力規制委員会
スポンサーサイト
  1. 2014/03/16(日) 20:26:30|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<NHKの嘘報道―福島原発事故でも女性が残留― | ホーム | 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月2週)―怪しげな検査装置を導入する福島県ー>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1008-b5dcf21d
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)