めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい!福島原発(3月3週)―汚染水対策の要のはずが 放射性物質取り除けず-

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、今週(3月16日から22日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.汚染水対策の要のはずが 放射性物質取り除けず
福島第一原発では、メルトダウンを起こした原子炉から汲み上げた汚染水を、
  ①セシウム吸着装置で、汚染水とセシウムを分離
  ②淡水化装置で原子炉に注水する「淡水」を取り出し、原子炉へ注水
  ③残りの水は汚染水タンクに一時保管
  ④多核種除去設備(ALPS:試運転中)で、固体化できる放射性物質を汚染水から分離
  ⑤汚染水をタンクに保管
で処理する計画をたてています(2)。
brg140322a.gif
  ※(2)(3)(4)より作成
  図―1 福島第一原発の汚染水処理の流れ

 このうち、多核種除去設備(ALPS)の機能が失われ、3月18日に処理した後の水から1リットル当たり、1400万ベクレルと1100万ベクレルのストロンチウム90等に由来する全ベータ(5)が見つかりました(3)(4)。ただ、気が付くのが遅れ汚染水はタンクに移動して13,000トンの新しい汚染水を生み出したそうです。多核種除去設備(ALPS)は本来は放射性の水素であるトリチウム(6)以外の放射性物質は取り除けるはずですが(7)。
 この装置はそれにしてもトラブル続きです。
  2月28日と3月5日にも、インバーター(電源回路の一種(8))のトラブルが原因で停止しています(7)。多核種除去設備(ALPS)は本来ではあれば、2012年夏ぐらいには完成する予定ですが(11)、今(2014年3月22日)も試運転中です(10)。
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 ※(9)に加筆
 図ー2 多核種除去設備(ALPS)の当初予定

このペースで他の廃炉作業も遅れたら当初計画の30~40年の計画(9)は、大幅に遅れそうです。今、生きている人は誰も廃炉の完了を見れない気がします。


2.ダストモニターが警報
2号機原子炉建屋排気設備の空気中の放射性物質濃度を測定する出口ダスト放射線モニタが二つ(A系とB系)が付いていますが、3月20日に空気中の放射性物質の濃度が高いとの警報をだしました。
 午前11時 9分 A系から警報
 午前11時11分 B系から警報
です。東京電力はダストモニタ近くを、高線量を発する瓦礫が通過し為に装置が誤って警報をだしたと説明しています(10)。だったらそのような事が無いようにダストモニタに外部から放射線が入らないように「遮蔽」すればいいと(=^・^=)は思うのですが、「遮蔽」しない理由の説明はありません。
 そしてもう一つ不思議な事があります。警報がなった3月20日の11時10分頃は北風でした(11)。もし空気に放射性物質が混じり異常がでるとしたら福島第一原発南側のMP-8と呼ばれるモニタリングポストで異常が出るはずですが、ダストモニタが警報を発した時間はMP-8は欠測しています(11)(12)。
brg140322b.gif  brg140322c.gif
  (a)モニタリングポストの位置            (b)モニタリングポストの値
  ※(12)より作成
  図-3 欠測するMP-8

 福島第一原発から南南西43kmにあるいわき市平ではダストモニタの警報がなった3月20日11時から1時的に空間放射線量が上昇しています。
brg140322d.gif
 ※(13)より作成
  図―4 いわき市平の空間放射線量(3月20日)

<余談>
 多核種除去設備(ALPS)のトラブルについて、福島県の地元紙の福島民友は3月21日付の社説「ALPSトラブル/汚染水の処理を遅らせるな(3月21日付)」の最後を
「東電は昨年3月からALPSの試運転を行っているが、これまでも人為的なミスや漏えいなどのトラブルから停止が頻発してきた。
 廃炉を加速させるために東電は、トラブルの再発防止とともに汚染水に対する危機管理の意識の徹底や体制の見直しを進め、ALPSの本格稼働を軌道に乗せなければならない。 」
と結んでいます(14)。でも無理な気がします。トラブルだらけの福島第一原発を抱える福島県に(=^・^=)は怖くて近寄れません。福島は安心、安全なんて主張もありますが(15)、単に安全神話をばら撒いてだけだと思います(16)。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(3月2週)―3年たってもトラブルだらけ!-
(2)福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について(第142報)|東京電力
(3)2014年3月18日多核種除去設備B系統出口水放射能濃度上昇について(PDF 35.0KB)
(4)2014年3月19日福島第一原子力発電所多核種除去設備(B)系の出口水放射能濃度上昇について(PDF 50.9KB
(5)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(6)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(7)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(3月1週)―ALPSまた停止-
(8)インバータ - Wikipedia
(9)東京電力福島第一原子力発電所1〜4号機の廃止措置等に向けた中長期ロードマップ|TEPCOニュース|東京電力
(10)2014年3月21日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(11)TEPCO : 福島第一原子力発電所における過去の計測結果
(12)福島第一原子力発電所構内でのモニタリングポスト計測状況|東京電力
(13)福島県ホームページ - 組織別 - 空間線量モニタリング結果中の「県内7方部 環境放射能測定結果(暫定値」
(14)みんゆうNet -社説・福島民友新聞社-
(15)福島県ホームページ - 組織別 - ふくしま安全安心ポータルサイトのトップ
(16)めげ猫「タマ」の日記 原発事故から1000日―拡大する福島安全神話

2014年6月18日追記

 JR常磐線の木戸駅(楢葉町)やいわき駅(いわき市)でも線量の上昇が起きています。

brg140322g.gif

 一か所では不足との意見をいたいたので
データは
 http://radioactivity.nsr.go.jp/map/ja/download.html
によります。
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  1. 2014/03/22(土) 20:34:31|
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