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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

デタラメ、新しい放射線副読本その9―福島の子供はのびのび遊んでいる―

 文部科学省は2月に新しい「放射線副読本」を公表しました(1)。そこには事実と異なる内容や事実を誤解されてる内容が沢山含まれています(2)~(9)。「福島県の未来を担う子供の育成に向けた取組」(8ページ)に
 「福島県では「ふくしまっ子体験活動応援事業」により、子供たちが心身ともにリラックスした環境の中で、自然・環境、生活・歴史文化、スポーツなどの体験活動や移動教室に参加しています。」
なんて記述ととに、元気に遊ぶ福島の子供達の写真が掲載されています。
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   図―1 元気に遊ぶ福島の子供達を掲載する新しい放射線に関する副読本

 これでは、福島の子供達は放射線を気にせず遊んでいるようです。でも「ふくしまっ子体験活動応援事業」は、
「よりよい環境のもとで行うための宿泊を伴う体験活動に限り、宿泊費と活動費・交通費を補助します。」(10)
です。「よりよい環境」ある以上は「より悪い環境」があるはずです。「より悪い環境」がないを指すかは明白です。
 以下に福島県の放射線量分布を示しますが、福島第一原発から80km以上離れた西部(概ね会津地方)は茨城県や栃木県北部に比べても低く福島県のなかでは比較的放射線の心配のない場所です。
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 ※(11)より作成
  図―2 福島県の空間放射線量

 「ふくしまっ子体験活動応援事業」は、放射線量の高い場所から低い場所に移動して遊ぶための事業であって、普段から遊べるようにする事業ではありません。
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 ※(12)より引用
  図―3 ふくしまっ子体験活動応援事業」で遊ぶ子供達(福島県下郷町)

 福島の子供達には肥満が目立っているそうです。「原発事故以降、放射線を気にして車での通学が増えたり外遊びが減ったりしている。」そうです(13)。福島の子供達は外でのびのび遊べる状況ではありません。それどころか、2万8千人の子供達が避難しているそうです(14)。福島県の15歳未満の人口が25万人なんで、概ね10人に1人は、外で遊ぶどころか自分の家にも住めなくなっています。

<余談>
 生徒さんへ
 先生に「福島県の子供達はいつも外でのびのび遊んでいるんですか?」て聞いてみてください。

 新しい「放射線副読本」のデタラメぶりは本稿だけではありません。これまでの記事と今後の予定を示します。
1.これまでの記事
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その1―野菜・果物は基準超えなし―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その2―いじめが起こった―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その3―原発を止めて電力制限―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その4―放射線量が高いから避難―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その5―放射線はいろいろ使われている―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その6―放射性物質拡散は水素爆発で起こった―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その7―放射性物質は西側に広がった―
めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その8―暫定基準は守られた― 
⑨デタラメ、新しい放射線副読本その9―福島の子供はのびのび遊んでいる―本稿―

2.今後の予定(暇な時に記事にします)
①「波のように伝わる放射線」(原子から出る放射線-9ページ)―光をエネルギーの塊(粒子)する概念「光量子」の概念(15)を無視している。
②「放射性物質が放射線を出す能力(放射能の強さ)を表すには「ベクレル(Bq)」(放射線・放射能の単位ー10ページ)―ベクレルは1秒間にでてくる放射線の総数を示す単位(16)であり「強さより」は「量」である。
③「放射性物質から離れれば放射線量も減ります。例えば、距離が 2 倍になれば受ける放射線量は、4 分の 1 になります。」(放射線から身を守るには―11ページ)―
点ならば正しいが福島のように面的に汚染された場所では適応できない。
④「ICRP では、100mSv を受けたとすると、がんで亡くなる可能性がおよそ 0.5 %増加する」(放射線量と健康との関係―11ページ)―ICRP勧告は0.5%でなく0,55%である(17)。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)新しい放射線副読本について:文部科学省
(2)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その1―野菜・果物は基準超えなし―
(3)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その2―いじめが起こった―
(4)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その3―原発を止めて電力制限―
(5)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その4―放射線量が高いから避難―
(6)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その5―放射線はいろいろ使われている―
(7)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その6―放射性物質拡散は水素爆発で起こった―
(8)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その7―放射性物質は西側に広がった―
(9)めげ猫「タマ」の日記 デタラメ、新しい放射線副読本その8―暫定基準は守られた― 
(10)ふくしまっ子体験活動応援事業
(11)原子力規制委員会による航空機モニタリング結果(平成25年5月13日公表以降) | 原子力規制委員会 
(12)【南会津の旅】2012夏「ふくしまっ子体験活動応援事業」のご紹介です!① | 南会津の観光スポット、イベント、宿泊施設など旅行案内 | おいでよ!南会津
(13)福島の子供、肥満減らず 原発影響いまだ運動不足+(1/2ページ) - MSN産経ニュース 
(14)福島県ホームページ - 組織別 - ふくしま復興のあゆみ 中の「平成26年2月14日発行  [PDFファイル 15,975KB]」
(15)光子 - Wikipedia
(16)ベクレル - Wikipedia
(17)(ICRP)2007年勧告(Pub.103) - 原子力規制委員会
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  1. 2014/03/30(日) 21:12:38|
  2. -
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  4. | コメント:1
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コメント

写真も室内

室内でノビノビって言われてもなぁ。体育が雨で体育館での授業になったんじゃねんだよな。何とも陰気だった記憶しかないね。
  1. 2014/04/01(火) 03:54:23 |
  2. URL |
  3. hotaka43 #mWyI0ZzU
  4. [ 編集 ]

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