明日4月1日に、双葉町発足してから63年目を迎えます。でも未来に希望はありません。
福島県双葉町は、福島第一原発が立地する町です。1951年4月1日に新山村と長塚村が合併し、標葉町(
しねはまち)として発足し、その後に双葉町に改名しました。明日で63周年を迎えます(1)。
3月11日の地震で津波被害を受けたあと、福島第一原発事故で放射性物質により町は汚染され人が住めなくなりました。

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3月11日の地震で津波被害を受けたあと、福島第一原発事故で放射性物質により町は汚染され人が住めなくなりました。

※Google Mapからキャプチャー
図―2 無人となった双葉町
原発事故以前は町内の生産額の大部分を「電気・ガス業」が占めていました。経済は徹底した原発依存の町だと思います。

※(8)より作成
図―3 双葉町の生産額
いわば、電気を売って生きる街でした。しかし、今は電気を売ることはできません。
以下に原発事故後の双葉町の全人口の推移と20代の人口の推移を示します。

(a)全人口 (b)20代人口
※(9)より作成
図―4 双葉町の人口の推移
全人口も減っていますが、20代の方が30%と大きく減っています。以下に原発事故直前の2011年3月1日時点と3年後の2014年3月1日時点の年齢別の人口分布を示します。

(a)2011年3月1日 (b)2013年3月1日
図―5 双葉町の年齢別人口分布の変遷
2011年時点では、20代の女性は他の年代に比べて少なくなっていますが、男性では、そのような事はありません。双葉町は原子力の町で、女性の被ばく限度は男性に比べ厳しく(10)、原発関連への就職はままならないかもしれません。原発事故時点で学生だった皆さんは、当たりまえですが休業補償はありません。卒業したらどこかに就職すると思います。無論、双葉町以外の職場です。また、東京電力は福島原発事故による休業補償を2015年3月までとしています(11)。多くに方が双葉町以外に職を求める結果になります。場合によっては双葉町民から抜けると思います。
<余談>
いずれ双葉町は消え去る運命だと思います。少なくともそうなって欲しい人がいます。安倍出戻り総理です。安倍出戻り総理の課題に「核のゴミの最終処分場」があります(12)。だれが考えても適地は日本に一箇所しかありません(13)。福島県の地方紙の福島民報は2月12日の社説で
「処分場の候補地選定に向けて政府は昨年末、菅義偉官房長官を中心とする関係閣僚会議を発足させた。一方、政府は原発事故で発生した除染廃棄物の中間貯蔵施設の建設地と周辺を買い上げる方針だ。核のごみ最終処分の適地に示された(福島第一原発が立地する)阿武隈高原北部海岸地域と重ならないのか。」
と、警戒感を示しています(14)。福島県知事は中間貯蔵施設について2月12日に国に対し申し入れを行いました。
・中間貯蔵施設を大熊町と双葉町に集約する。
・「地域振興策」
・30年後の県外移設を「法制化」する。
・用地は「借地」とする。
なのです。3月27日に回答がありまし(15)た。
「中間貯蔵施設を大熊町と双葉町に集約する。」―了解
「地域振興策」― 再来年度(2015)度予算で手当てする(16)。1年先の空手形です。中間貯蔵施設は2015年1月から運用を開始予定です(17)。同じ安倍出戻り内閣の迷惑施設である「辺野古」では、受け入れたらと「地域振興策」をぶち上げています(18)。実質はする気がないと思います。
「30年後の県外移設を法制化する。」-の具体案を示さず(16)。事実上の拒否です。
「用地は借地とする。」―建設候補地の土地貸借契約はあらためて拒否(16)。でも福岡空港など国が長期に借地して管理した(20)例があります。狙いは
「中間貯蔵施設」を作り、住民が近寄らないようにし徐々に人口を減らし最後は核のゴミ捨て場にすることだと思います。「地域振興」などして住民が戻ってはだめです。借地などして再度の買収交渉などとんでもないことです。
避難指示が解除されれば、今の所は1年で原発事故賠償は打ち切られるみたいです。でも、既に双葉町外に職を得た人が双葉町に帰還することはありません。福島県川内村は、福島原発事故で放射性物質に襲われ全村が避難しました。1年後には村役場を元に戻し、避難した住民の皆さんが戻れるようにしたのですが、まったく帰還が進んでいません(21)。最近、鹿児島県の川内原発がニュースになっています(22)。川内原発が事故れば、鹿児島県薩摩川内市も福島県川内村より悲惨なことになると思いますが・・・・
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
双葉町 - Wikipedia(2)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリングの測定結果について」と「東京電力福島第一原子力発電所事故から30か月後の航空機モニタリングによる空間線量率について(第37回 原子力規制委員会 資料5 ) 平成25年12月26日」
(3)
除去土壌等の中間貯蔵施設の案等について|除染で取り除いた土壌等の管理|除染情報サイト:環境省"除去土壌等の中間貯蔵施設の案等について|除染で取り除いた土壌等の管理|除染情報サイト:環境省(4)
双葉町における「警戒区域」及び「避難指示区域」の見直しについて| 双葉町公式ホームページ(5)
2万5千分1 浸水範囲概況図 福島県|国土地理院(6)
(審35)資料3-1 帰還困難区域について(7)
避難状況| 双葉町公式ホームページ(8)
福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ(9)
福島県の推計人口 - 福島県ホームページ(10)
放射線業務作業従事者の被ばく限度(11)
平成26年3月以降の就労不能損害に係る賠償および避難指示解除後のご帰還にともなう就労不能損害に係る賠償のお取り扱いについて|東京電力(12)
「核のゴミ」最終処分場基準策定へ 規制委、候補地選定を後押し - MSN産経ニュース(13)
めげ猫「タマ」の日記 福島県・中間貯蔵施設を事実上受け入れ―未来は最終処分場?―(14)
【核のごみ処分場】適地の論議に注目(2月12日) | 県内ニュース | 福島民報(15)
国、2町集約正式提示 中間貯蔵施設 | 県内ニュース | 福島民報(16)
政府「要望に対応」 地域振興策、環境・復興両大臣強調(福島民友ニュース)(17)
環境省_原子力発電所事故による放射性物質対策中の「中間貯蔵施設⇒ロードマップ⇒図5)中間貯蔵施設の整備に係る工程表 [PDF:272KB]」
(18)
めげ猫「タマ」の日記 福島は6割賛成 沖縄は6割反対―安倍出戻り内閣の迷惑施設(19)
「500億円の名護振興基金新設」石破氏、市長選演説で:朝日新聞デジタル(20)
福岡空港 - Wikipedia(11)
めげ猫「タマ」の日記 除染が終わっても水ぶくれのままの川内村予算(21)
首相、川内原発再稼働へ意欲 :日本経済新聞
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- 2014/03/31(月) 20:40:42|
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