めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(4月3週)―アンチモン125が12ベクレル-

福島第一原発の4月2週(4日10日から4月16日)の状況をまとめてみました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①外洋からストロンチウム90由来(2)の全ベータやセシウム
 ②海岸近くの井戸から1リットル当たり55ベクレルのセシウムと1リットル当たり12ベクレルとアンチモン125(新記録)
 ③地下水バイパスの上流では、地下水の濃度が上昇中
 ④雨が降ると上昇する排水路の放射性物質濃度
brg140416a1.gif拡大⇒brg140416b.gif
 ※1 東京電力の発表(3)(4)を元に作成
 ※2 値は1リットル当たりのベクレル数
 図―1 4月3週発表分の最高値

1.外洋から放射性物質
 東京電力の発表によると、港湾外側の2カ所の海水から、ストロンチウム90に由来する全ベータなどの放射性物質が見つかりました。海水1リットル当たりで
 北側の5、6号機放水口北側
    全ベータ 14ベクレル(4月14日採取)
    トリチウム2.2ベクレル(4月7日採取)
 南側の南放水口付近
    全ベータ 14べクレル(4月14日)採取
です(4)(5)。以下に北側の5、6号機放水口北側の海水の放射性物質濃度の推移を示します。
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 ※1(4)(5)より作成
 ※2 NDは検査出限界未満を示す。
 図―2 北側の5、6号機放水口北側の海水の放射性物質濃度推移


2.海岸の井戸から12ベクレルのアンチモン125(新記録)
 アンチモンは「ヴァレンティヌス文書」などを始め古典的著作には毒性が認められてきた元素です。その一つにアンチモン125がありますが(6)、半減期約3年の放射性物質です。そのアンチモン125が福島第一原発の海岸近くに掘られたNo1-16井戸から、1リットル当たり12ベクレル見つかりました(7)(8)。新記録です。以下にNo1-16井戸のアンチモン125の濃度の推移を示します。
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  ※(7)(8)より作成
 図―3 No1-16井戸のアンチモン125の推移

どんどん上昇している感じです。そのまま海に流れ込でしまったりして・・・
 またNo1-17井戸や2-8井戸の全ベータを上昇しています。
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  (a)No1-17井戸               (b)No2-8井戸
  ※(7)(8)より作成
 図―4 上昇する海岸井戸のトリチウム濃度

一番心配なのがNo2-7井戸の全ベータ濃度が上がっていることです。
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  ※(7)(8)より作成
 図―5 No2-7井戸の全ベータ濃度推移

 福島第一原発では汚染水が海に流れ出さないように、海岸に「遮水壁」をつっています(9)。
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 ※(9)の図を加筆
 図ー6 福島第一原発の汚染水漏えい対策

図ー1(b)に示すようにNo2-7井戸は「遮水壁」より海側にあります。濃度が上昇するには汚染水が「遮水壁」を乗り越えることが必要です。せっかく作った遮水壁ですが効果はないような気がします。今も汚染水の海への垂れ流しが続いているような・・

3.地下水バイパス汲み上げ開始!上流では放射性物質濃度が上昇中
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(9)。4月9日にこれまで長らく止まっていたいた地下水バイパス用の井戸からの「地下水」の汲み上げが始まりました(10)(11)。
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 ※(13)をキャプチャー
 図―6 福島第一原発の地下水バイパスから「地下水」汲み上げ開始を報じる福島ローカル局(FCT)

 地下水バイパスより山側(西側)には汚染水を入れたタンクがあります(12)(13)
 福島第一原発では去年(2013年)8月に汚染水タンクから約300トン(12)、今年2月には約100トンの汚染水漏れが発覚しました(13)。そこで、汚水漏れを起こしたタンクの傍に井戸を掘って地下水の放射性物質濃度を監視しています(14)(15)。以下にその中の観測点E-1井戸の全ベータの濃度の推移を示します。
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 ※(14)を集計
 図ー7 E-3井戸のトリチウム濃度濃度推移

そして地下水バイパスのトリチウム濃度も上昇しています。
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 ※(16)を集計
 図ー8 地下水バイパス用井戸No12のトリチウム濃度推移


 トリチウムは放射性水素で実態としては放射性の「水」として存在します。これについて東京電力は1リットル当たり6万ベクレルまで問題ないとしています(17)。一方、トリチウムは放射性セシウムやストロンチウム90と異なり、DNAに取り込まれる危険があり、シーベルトで測った同じ被ばく線量でも影響が大きいとの意見もあります(18)(19)。
 また、別のE-10井戸では突然に全ベータが上昇しました。
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 ※(14)を集計
 図―9 E-10井戸の全ベータ濃度推移

地下水バイパス井戸からそのうち全ベータも見つかったりして?このまま地下水バイパスの用に汲み上げた福島第一原発からくみ上げた「水」を海に出していいか心配です。


4.まだ下がらい排水路の放射性物質濃度
 4月4日に福島第一原発では大雨が降りました。そしたら排水路の放射性物質濃度が急上昇しました。その後が気になったのでしらべら今も検出されています。
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 ※(20)(21)
 図―10 福島第一原発の排水路の放射性物質濃度と降水量

 雨が降った翌日の4日には全ベータがピークに達っしています。でも、この排水路は雨水が流れ込まないように「蓋」をしたんですが(1)。
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 ※(1)を引用
 図ー11 蓋がされた排水路

<余談>
 東電は福島第一原発から汚染水が漏れないように色々と対策をしているみたいです。でも、データをみると効果に疑問を持ちます。このまま「汚染水」の海への垂れ流しが続きそうな気がします。福島県漁連によると、いわき市沖で取れたシラウオから基準値を大幅に下回る放射性セシウムが見つかったそうです(22)。
brg140416k.gif
 ※(22)より作成
 図―12 いわき沖シラウオ(試験操業)の放射性セシウム濃度の推移

 セシウムだけ見ればまったく問題の無い値だと思います。でも図―2を見てください。福島原発側の海で見つかっているのは、セシウムでなくストロンチウム90由来の全ベータです。最近はシラウオのストロンチウム90の検査結果の発表はないいんですが?カレイは100g当たり43mgのカルシウム量ですが、シラウオは130mgとカルシウムがたっぷりのお魚です(23)。

brg131012g.gif
 ※(23)を転載
 図ー13 カルシウム濃度が上がるとストロンチウム90濃度も上がる福島県沖の魚


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(4月2週)―港湾外から21(Bq/L)の-
(2)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(3)報道配布資料|東京電力
(4)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の分析結果
(4)(4)の「1.海水(港湾外近傍)」の4月16日付発表(4月16日に閲覧)
(5)2014年3月14日タービン建屋東側における地下水および海水中の放射性物質濃度の状況等について(PDF 1.15MB)
(6)アンチモン - Wikipedia
(7)(3)の「3.地下水(1~4号機護岸)」の4月16日付発表(4月16日に閲覧)
(8)(4)の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発で実施されている汚染水流出防止対策
(10)地下水バイパス きょうくみ上げ開始 東電 来月放出へ水質分析 | 県内ニュース | 福島民報
(11)福島中央テレビ [FCTニュース](リンク切れ)
(12)第3回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|中の「資料1H4タンクエリアにおける漏えいについて」
(13)2014年2月20日福島第一原子力発電所H6エリアタンク上部天板部のフランジ部からの水の漏えいについて(再訂正版)(PDF 807KB)
(14)(3)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H4エリア周辺)」
(15)(3)中の「福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H6エリア周辺)(PDF 37.9KB)」
(16)(3)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(揚水井) 」
(17)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(18)めげ猫「タマ」の日記 女の子が多い福井県おおい町の子供達
(19)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムの放出量が多いほど男の子が少なくなる福井県
(20)(3)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(南放水口・排水路)」
(21)気象庁|過去の気象データ検索
(22)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです
(23)めげ猫「タマ」の日記 海水は検査してもお魚を検査しない福島県
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  1. 2014/04/16(水) 20:51:43|
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