福島県郡山市の3月中の人口動態が発表になりました(1)。これを見たら
原発事故前(2010年3月)の死者数 247人
今年(2014年3月)の死者数 303人
で、原発事故前の3月に比べ23%増です。
福島県郡山市は、「東北のシカゴ」とも呼ばれ、福島県の中央部に位置し人口約33万人の市で、福島県最大の都市です。また、内陸に位置しているので津波の被害もなく、震災による死者は7人です(3)。

※(3)より作成
図―1 福島県郡山市といわき市
福島第一原発事故により多量の放射性物質が飛来し、今もタケノコ、どじょう(養殖)など多くの食品で「出荷制限」が実施されています(4)。一方、仮置き場が殆ど無く(5)、除染はあまり進んでいません。

※(6)より作成
図―2 福島県郡山市の除染進捗
福島県県民健康管理調査(7)によれば、福島県郡山市民の約6割方がICRPが線量限度として勧告している年間1ミリシーベルト(8)を福島原発事故後のたった4ヶ月で超えています。一方、同じ福島県でも茨城県に隣接するいわき市ではそこまで酷くありません。

(a)郡山市 (b)いわき市
図―3 福島原発事故後4ヶ月の被ばく線量
以下に福島県郡山市といわき市の2010年以降の毎年3月の死者数を以下に示します。

(a)郡山市 (b)いわき市
※1 (a)図は(1)、(b)図は(9)より作成
※2 震災犠牲者は(3)による。
図―4 各年3月中の郡山市といわき市の死者数
被爆の酷い郡山市では、原発事故後は原発事故直前の2010年の死者数を毎年超えています。しかし、郡山市に比べ被爆が少ないいわき市ではそのような事はありません。偶然に起こる確率を計算したら1.6%でした。
<余談>
たまたま3月だけの現象か、それともこれからも続くのか今後も注視して行きたいと思います。以下に偶然におこうる確率の計算表を示します。
表ー1 福島県郡山市での偶然に起こる結果の計算結果
※ 計算方法は(10)による。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
郡山市の現住人口/郡山市(2)
郡山市 - Wikipedia(3)
平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報 - 福島県ホームページ(4)
原子力発電所事故に伴う食品の摂取及び出荷制限について/郡山市(5)
郡山市初の仮置き場設置へ 農業センター南側県有地 | 東日本大震災 | 福島民報(6)
福島県 郡山市|除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省(7)
基本調査について - 福島県ホームページ(8)
ICRP勧告(1990年)による個人の線量限度の考え (09-04-01-08) - ATOMICA -(9)
地区別世帯数・男女別人口|いわき市(10)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
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- 2014/04/22(火) 20:48:27|
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周囲で異様な人数が突然死していると語っていますね。
放射線は造血管細胞を傷付け、免疫系統を破壊し、各種臓器不全を引き起こします。
NHKが最近立て続けにAEDの使用を呼びかける番組制作をしていますが、実際に健康被害や突然死は関東圏でも増加しているのでしょうね。
- 2014/04/24(木) 13:33:09 |
- URL |
- matsu #9zouIZ6I
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