4月23日の福島県の地方紙、福島民報の報道によると、東電が支払う損害賠償金の方が米の作付をして得られる収入より10アール当たり9,000円程多いので、作付を再開するどころか止める農家が出ているそうです(1)。でもこれって、原発事故賠償の払い過ぎってことではないですかね。原発賠償はいつかは(=^・^=)の電気代に化けるのに(2)!
福島県南相馬市は福島県沿岸部北部に位置し、人口約6万4千人、面積約400km
2の町で、相馬馬追いで有名です。また、福島原発の直ぐ北側にあり、福島原発事故では大変な影響を受け(4)、一部の地域に避難指示がだされました(5)。

※(4)(5)よりより作成
図―1 福島県南相馬市
原発事故後の2011年には作付制限が実施されましたが(6)、2013年には試験栽培が実施され(7)、今年(2014年)からは米の栽培を再開することが決まりました(8)。
ところが、昨年(2013年)に比べ今年(2014年)は逆に作付が減るみたいです。
面積は122.52ヘクタール(昨年)から94.43ヘクタールへ
栽培農家は146戸(昨年)から76戸に
なるそうです(1)。理由は10アール当たりで
作付をしない場合の福島第一原発事故の賠償金 5万7000円
作付した場合の収入 4万8000円(市の補助金2万円を含む)
で、作付しない場合より9000円低くなっています。しかも、相馬市は2万円の補助金をだしています。だから実際は29,000円の差になります。東電の賠償はかなり高額?
<余談>
東電は賠償の内訳をあまり詳細に公表していません。でも数字を細かく追っていくと不思議な点がいくつも出てきます。東京電力は2013年8月30日までに、農林水産関係の被害賠償として4,719億円を支払っています(9)。

※(9)を転載
図―2 福島県農林水産業の賠償請求額と支払額
(=^・^=)はフクシマ産品は正しく恐れるべきと考えですが、政治家の嘘言や一部マスコミの嘘報道が効果を挙げたのが、福島は「絶対安全だという信頼感。言外に根拠のない思い込み」、すなわち福島安全神話が広まったのが、福島産品の出荷額はあまり減っていません。

※(11)より引用
図―3 福島県の農業出荷額推移
以下に福島県の農林水産業の出荷額の推移を示します。
表―1 福島県の農林水産業出荷額推移
※(11)より作成

2011年は10年に比べ612億円減っています。2012年は農業が170億円程回復しています。林業、水産業がそのままだとしても442億円程度の減少です。合計で1044億円です。1044億円の売上減に対し、どうして4,719億円もの賠償が出てくるのか(=^・^=)には分かりません。多少は福島県外があるにしても・・・・
福島原発事故の賠償金は一直線で増えています。

※(12)(過去分も含む)で作成
図―4 福島原発事故の賠償の支払い実績(累計)と「原子力損害賠償支援機構」の東京電力への支給額
でも東京電力は殆ど負担しません。必要な資金は「原子力損害賠償支援機構」が銀行等からお金を借りて東京電力に支給する仕組みになっています(13)。

※(13)より引用
図―5 福島第一原発賠償資金の流れ
借りたお金はどうするかと言えば、沖縄電力を除く全国の電力会社が負担することになっています。でも電力会社にはそんなお金はないので、何時かは(=^・^=)の電気代にも上乗せされると思います。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
「コメ作付け」伸びず 南相馬の避難指示区域外(福島民友ニュース)(2)
めげ猫「タマ」の日記 福島原発賠償ー年間1.5兆円、いつかわ(=^・^=)の電気代(3)
南相馬市 - Wikipedia(4)
東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会(5)
みんゆうNet 避難区域再編・「帰還困難」「居住制限」「避難指示解除準備」区域(6)
稲の青田刈りに反対します - 南相馬市(7)
試験栽培米販売へ 南相馬市 | 東日本大震災 | 福島民報(8)
福島・南相馬市、コメ作付け再開へ 賛成多数で決定:朝日新聞デジタル(9)
めげ猫「タマ」の日記 福島の農林水産業の賠償は4,719億円、生産額は1、476億円(10)
めげ猫「タマ」の日記 原発事故から1000日―拡大する福島安全神話(11)
ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ中の「平成26年2月14日発行 [PDFファイル 15,975KB]」
(12)
賠償金のお支払い状況|東京電力(13)
めげ猫「タマ」の日記 福島原発補償は2兆4千億を超えた-これからも増え続け、いつかは(=^・^=)の電気代に上載せ
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- 2014/04/24(木) 21:14:59|
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