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めげ猫「タマ」の日記

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福島第一原発汚染水(4月5週)―地下水バイパスは絶対絶命-

 福島第一原発の4月5週(4月23日から30日)の状況を纏めてました。。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①地下水バイパス井戸No12から基準値ギリギリの1リットルあたり14,000ベクレルのトリチウム(放射性の水素(2)))(3)
 ②外洋の3箇所から、セシウムやストロンチウム90由来の全ベータ(4)(5)(6)
 ③海岸付近の井戸から、高濃度のセシウムや全ベータが見つかっています。
以下に、4月5週の外洋から見つかった放射性物質の名称と濃度を示します。
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※1(5)(6)とGoogle mapで作成
 ※2 値は1リットル当たりのベクレル数
 図―1 外洋で見つかった放射性物質

1.地下水バイパスは絶対絶命
地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(7)。
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 ※(7)に加筆
 図ー2 福島第一原発の汚染水漏えい対策

 ところが地下水バイパス山(西)側にあるタンクが汚染水漏れを起こしました(8)(9)。地下水は山から下りてくるので、タンクから漏れた汚染水で汚染されます。そこで東京電力は、トリチウムについて1リットルあたり1,500ベクレルと決めました(10)。地下水バイパスに幾つかの井戸がありますが、そのうちの一つNo12井戸から基準値を超えてしまいました。
brg140430b.gif
 ※(12)を集計
 図―3 地下水バイパス井戸No12の濃度推移

 そこでいったん、No12井戸からの汲み上げを停止しました(13)。その後、基準値を少し下回ったので、汲み上げを再開しましたが、また上昇しました(図―3参照)。

 以下に地下水バイパス山(西)側の井戸のトリチウム濃度を示します。
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 ※1(14)(15)とGoogle Mapで作成
 ※2 値は1リットル当たりのベクレル数
 図―4 地下水バイパス山(西)側の井戸のトリチウム濃度

以下にE-3井戸とE-10井戸のトリチウム濃度の推移を示します。
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 (a)E-3井戸             (b)E-10井戸
 ※(14)にて作成
 図ー5 地下すバイパス井戸より山(西)側の地下水濃度の推移

 今も急上昇中です。そのうち地下水バイパスの水にも影響し、またトリチウム濃度が上がると思います。当初は1本の井戸で基準値を超えても他の井戸の水で薄めて流すとしていました(1)。でも4月25日赤羽一嘉経済産業副大臣は、くみ上げ専用井戸12本について、地下水の放射性物質濃度が東電の基準値を上回った井戸ごとに運用を停止する方針を示したそうです(15)。地下水バイパスの運用はそのうち基準超えで、止まりそうです。

2.外洋から放射性物質
 図―1に示すように今週も外洋から放射性物質が見つかっています。1リットル当たりの値で
  5,6号機放水口北側 全ベータが13ベクレル(5)
  排水路出口付近のT-2ポイント
   セシウム134が1.0ベクレル
   セシウム137が1.8ベクレル
   セシウム合計で2.8ベクレル(3)
 南放水口 全ベータが11ベクレル(5)
です。以下5,6号機放水口北側の放射性物質濃度の推移を示します。
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 ※(16)を集計
 図―6 5,6号機放水口北側の放射性物質濃度の推移

汚染水対策の目標は外洋の放射性物質汚染を減らすことだと思いますが、あまり効果は無いようです。海岸付近の掘られた井戸の地下水の濃度は下がっていないみたいです。
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 ※(16)とGoogle Mapで作成
 図―7 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

このうちNo0-1井戸とNo2-7井戸の放射性物質濃度の推移を示します。
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  (a)No0-1井戸のセシウム濃度         (b)No2-6井戸の全ベータ濃度
 図―8 海側井戸の放射性物質濃度推移

 どんどん上昇しています。どちらも海との間には「遮水壁」がないのでそのまま海に漏れるとおもいます。
 汚染水対策の最終目的は海洋生物の放射性物質汚染を減らすことにあると思います。以下に福島第一原発南側のいわき市産のマコガレイの放射性セシウム濃度の推移と位置を示します。
brg140430k.gif brg140321d.gif
 (a)マコガレイの放射性セシウム濃度          (b)いわき市の位置
  ※(a)図は(17)より作成、(b)図は(18)より転載
  図ー9 いわき市産マコガレイの放射性セシウム濃度の推移の位置

 下がるどころかむしろ上昇しているように見えます。(=^・^=)にはもっと心配な事ああります。図―1を見てください。福島第一原発沖の海からセシウムより、ストロンチウム90由来の全ベータの方が高くなっています。お魚だってセシウムよりストロンチウム90の方が高くなりそうです。でも、(=^・^=)の知る限り殆どお魚のストロンチウム90の検査結果がありません。

<余談>
 東京電力は地下水バイパスの水について「自然由来の水」と言っていますが(19)、汚染前の水と言ってません。汚染水漏れを起こしたタンクの地下を通るので、程度は別にして間違いなく放射性物質に汚染された「自然由来の水」です。いま、この水からトリチウムが見つかっているので、明確なトリチウム汚染水です。
 トリチウムが出す放射線は弱く凝縮しないので、健康に影響がないとの考えがあります(19)。一方、他の放射性物質と異なりDNAに取り込まれるので、現行の考えかたより影響が大きいとの意見もあります(20)(21)。どちらが正しいかは分かりませんが、危険性を示すデータも安全性を示すデータもないのは事実だと思います。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(4月4週)―地下水バイパスは基準を超えの汚染水でも「薄めて」流します-
(2)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
(3)014年4月30日福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果(PDF 121KB)
(4)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(5)2014年4月29日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 305KB)
(6)2014年4月29日福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(南放水口・排水路)(PDF 125KB)
(7)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発で実施されている汚染水流出防止対策
(8)第3回特定原子力施設監視・評価検討会汚染水対策検討ワーキンググループ|会議|中の「資料1H4タンクエリアにおける漏えいについて」
(9)2014年2月20日福島第一原子力発電所H6エリアタンク上部天板部のフランジ部からの水の漏えいについて(再訂正版)(PDF 807KB)
(10)PDF]地下水バイパスの排水基準について - 東京電力
(11)報道配布資料|東京電力
(12)(11)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(13)福島第一原子力発電所 地下水バイパス揚水井No.12のくみ上げ再開について|東京電力
(14)(11)中の「福島第一原子力発電所構内H4エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H4エリア周辺)」
(15)(11中の「福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H6エリア周辺)(PDF 37.9KB)」
(16)基準値超の井戸、運用停止 第1原発・地下水バイパス(福島民友ニュース)
(17)報道発表資料 |厚生労働省
(18)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月3週)―ユメカサゴから110ベクレル!でも出荷制限なしー
(19)地下水バイパスに関するご質問|東京電力
(20)よくある質問|厚生労働省
(21)めげ猫「タマ」の日記 女の子が多い福井県おおい町の子供達
(22)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムの放出量が多いほど男の子が少なくなる福井県
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  1. 2014/04/30(水) 19:53:26|
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