食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。5月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
①検査数1,666件中11件の基準値超え(全体の0.7%)
②平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大300ベクレル(長野県産コシアブラ)。
③基準超の食品が宮城、福島、長野
で見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2014年3月2週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.福島マダラはセシウム見つからず、でも茨城・宮城は別
福島県は5月4週に6件のマダラを検査して、6件ともND(セシウムが見つからず)と発表しています(3)。実態がそうであれば大変に嬉しいことです。そこで、お隣の茨城県北部(高萩市、北茨城市)や宮城県のマダラの検査結果を示します。

※(3)より作成
図―2 マダラの検査結果(2014年5月27日発表分)
宮城県も茨城県北部も福島とほぼ同じ6件のマダラの検査結果がありますが、半分以上のマダラからセシウムが見つかっており、福島県みたいに全数が検出限界未満(ND)ってことはありません。また、岩手県の3件の検査でも1件からセシウムが見つかっています。
(=^・^=)は以前、福島県産品のセシウム検査を比較したことがありますが、他県で福島産品を計測すると福島県の測定の約10倍の値が出ていました(7)。福島県の検査って大丈夫ですかね?
2.福島のタケノコのセシウム濃度は上昇中
もうすぐ夏、タケノコシーズンもそろそろ終わりなので福島県産タケノコの検査結果をまとめてみました。福島県では郡山市、いわき市、福島市など主要都市をふくむ多くの市町村で、出荷制限が実施されたままです。それでの幾つかの市町村ではタケノコの検査が実施されています。2013年の比較を以下の図に示します。

※(1)を集計
図―3 2014年のタケノコの検査(対2013年)
セシウム濃度が減った市町村(
■■(シアン))より、増えた市町村(
■■(黄色)が多い気がします。福島県59市町村数21の市町村でタケノコの放射性セシウム検査が行われ
2013年に比べ増えた市町村―10
2013年に比べ減った市町村― 6
2013,2014共にND(検出限界未満)―4
2013年の検査なし -1
で、増えた市町村が多くなっています。以下に福島県天栄村産のタケノコの放射性セシウム濃度の推移を示します。

※(1)を集計
図―4 天栄村産タケノコの放射性セシウム推移
検査はこの3年で4個しかありませが(これでは不安です)、確り上昇しています。
3.福島産の桃の出荷が始まりまりました。―でも検査はたった1回―
福島県を代表する果物は「桃」だと思います。福島県くだもの消費拡大委員会はキャンペーンクルーの名称に「ミスピーチ」を用いています(8)。
※(9)を引用
図―5 2014ミスピーチ(福島産果物のキャンペーンクルー)に選ばれた
ミセス 福島県の桃は、福島全県でとれるのでなく、大部分が福島市と伊達地域(伊達市、国見町、桑折町)です。

※(10)より引用
図―6 福島県の地域別モモの生産シェア
でもこの場所は、避難区域に隣接しいくつもの特定避難勧奨地点が点在した避難しなかった場所としては最も放射性物質汚染の酷い場所の一つです。

⇒

(a)福島県各地域 (b)桃の主産地拡大
※(11)を引用
図―7 福島県の各地域と桃の主産地
今年(2014年)の桃の収穫が始まったそうです(12)。

※(13)をキャプチャー
図―8 収穫が始まった福島県伊達市産の「桃」
確り検査されているか心配です。(=^・^=)なりしらべたら今年(2014年)の検査はたった1回です。伊達市を管轄するJA伊達みらいは出荷する全ての品目(加工品含む)は、初出荷前に必ず放射性セシウムの検査を実施すると主張しています(14)。だったら、2014年の桃の検査結果があってもいいはずです。でもJA伊達みらいのHP(15)も、JA伊達みらいが加盟しているふくしまの恵み安全対策協議会のHPにも検査結果がありません。

※(16)をキャプチャー
図―9 ふくしまの恵み安全対策協議会のHP(桃)での検索結果
本当に検査しているんですかね?
「桃栗三年 柿八年」と言います(17)。今年で原発事故から丸三年、セシウム汚染大地で育った最初の桃の木からも今年は収穫されます。まだ時期が早く収穫量が少ないかもしれませんが、たった1回の検査で大丈夫ですかね?
<余談>
・他県の検査と整合性のない検査で出荷される福島産品
・上昇傾向もある福島産品
・十分な検査されているか不明な福島産品
ICRPが採用しているLNT仮説に従えば(18)、福島産を食べたら食べたけ「癌」リスクが増えそうです。(=^・^=)は
「行かない」、「買わない」、「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でも、これは(=^・^=)だけではないみたいです。

※(19)をキャプチャー
図―10 福島はブロッコリーの最盛期(20)、でもアメリカ産のブロッコリーが乗っている福島県伊達市のスーパーのチラシ
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第880報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月3週)―福島産ジャガイモから29ベクレル、でも福島県の検査は検出限界未満ー(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
めげ猫「タマ」の日記 福島県のセシウム検査の値は他県の10分の1(8)
福島県くだもの消費拡大委員会ホームページ(9)
めげ猫「タマ」の日記 福島から逃げて行く若い女性たち(10)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3週)-栃木,ユズ(11)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月5週)―安倍出戻り総理すら食べない伊達の桃?(12)
希望のモモ収穫 梁川 | 県内ニュース | 福島民報(13)
福島のニュース 福島テレビ(5月26日ひる放送) (14)
HOME > 農作物放射性物質全戸調査の取り組み(15)
農作物自主検査の結果 - JA伊達みらいのホームページ(16)
ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報(17)
収穫まで「桃栗三年柿八年」?|JAグループ福岡(18)
低線量被曝問題 - Wikipedia(19)
ヨークベニマル/お店ガイド(20)
ふくしま新発売。
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- 2014/05/27(火) 19:55:46|
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