福島県の2011年の平均寿命が福島県のホームページにアップされていました(1)。震災や原発事故に伴う関連死なので平均寿命は多少下がっていると思ったんですが、2010年に比べ男性は逆に0.01歳延びていました。女性も-0.06歳でそれ程には減少していません。まったく震災の影響が見られないので、簡易生命表に示された死亡率から10歳から14歳の死者数を計算したら8人でした。一方、被災者名簿(2)には11名の少女の名前がありました。
平均寿命は各年齢の死亡率から算出されるもので、福島県の発表には「簡易生命表」がついています。同表の10~14歳の女性の死亡率は以下の通りです。
10歳 0.00015
11歳 0.00015
12歳 0.00016
13歳 0.00018
14歳 0.00019
平均 0.000166
です。2011年3月1日現在でこの層の女性は49,410人いました(3)。ここから死者数を計算すると
8名(49,410×0.000166)
になります。共同通信は震災犠牲者名簿を発表しています(2)。それを集計すると11名でした(男女別は名前から(=^・^=)が判定しました)。福島県の発表の通りなら、10~14歳の女性については、震災犠牲者より合計の死者数が少なくなっています。福島県が発表した2011年の平均寿命は明らかに「偽装」されています。
<余談>
福島県のお役人に「偽」情報を出すのが好きみたいです。以下に2014年5月27日に厚労省が発表したマダラの放射性セシウム検査結果を示します。

※(4)より引用
図―1 マダラの検査結果(2014年5月27日発表分)
宮城県や茨城県北部に比べ低い値です。福島県のデータがおかしいのは明らかです。こんな検査データを使つかって福島県はこんなふざけた検査のデータを使って
「流通している農林水産物は安全背が確認されています」
と主張しています。

※(5)を引用
図―2 おかしな検査結果のデータをもとに「安心・安全」を主張する福島県
福島県が安全・安心などといいても、デタラメです。福島県はデータの偽装が大好きみたいです。
以下に11名の方のお名前を記載します。福島県は少なくとも3名の「死」を無視しました。
蛭田真理亜 12 いわき市
鈴木姫花 10 いわき市
林萌子 14 須賀川市
稲山沙織 12 相馬市
原田茉実 11 相馬市
高坂保野花 12 相馬市
高坂歩美 12 相馬市
横山あすか 13 南相馬市
今田祥子 10 南相馬市
菅野優梨愛 13 南相馬市
西谷榛花 12 新地町
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
保健福祉部関係の統計情報データベース - 福島県ホームページ(2)
東日本大震災(亡くなった方々) (3)
福島県の推計人口 - 福島県ホームページ(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月4週)―福島マダラはセシウム見つからず、でも茨城・宮城は別ー(5)
ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ中の「平成26年4月28日発行 [PDFファイル/6.77MB] 」
スポンサーサイト
- 2014/05/29(木) 20:14:56|
- -
-
| トラックバック:0
-
| コメント:4
私も福島県の平均寿命については違和感を覚えていたところだったので、
このl記事を読んで納得しました。 あやうくだまされるところでした。
タマさんの情報収集・分析能力とそれに割く時間にただただ感謝です。
これからもブログ楽しみにしています。
- 2014/05/30(金) 15:56:52 |
- URL |
- えみこ #-
- [ 編集 ]
「流通している農林水産物は安全背が確認されています」
安全性ですね。
残念だけど、まともに見て行ったら悲痛な現実しか見えてこないので、役人はこういうことやり続けるとおもいます。
政治家が決断して早く子供を逃がさなければ行けなかったのに事なかれ主義の無能政治家しかいなかった結果がこれです。サンクコストを過大評価して、火事になっても逃げられないんでしょう。
- 2014/05/31(土) 01:09:21 |
- URL |
- あっき #-
- [ 編集 ]