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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島最終処分場化に固執する安倍出戻り総理

 今日(5月30日)から、福島県や近隣各県で中間貯蔵施設が計画されている大熊町や双葉町の原発難民向け様に、住民説明会が開かれます(1)。それに先立ち、福島県の地方紙2紙は、これまでの国の提案に反発する社説を載せています(2)(3)。福島第1原発事故の除染廃棄物を保管する中間貯蔵施設に関し、石原伸晃環境相は27日、福島県郡山市で候補地の福島県双葉、大熊両町長と内堀雅雄副知事と会談しました(3)。そこで提示された3つの論点について、以下の反応を示しています。
 ①(福島)県外処分の法制化
  国の回答:国が全額出資する「日本環境安全事業」(東京)で、関連法を改正して国の責務を明確化
  福島民報社説:国が責任を持つべき業務について、別の組織が担当する。同様の手法は原子力関連事業で目立つ。
  福島民友社説:国と町の間に会社が入ることから、国との距離感が薄まることを不安視する声も上がっている。法改正の記載内容で、「国の責任」を明確化することが重要だ。
とともに、国の組織でなく国が出資する「民間会社」に責任を負わせる法制化に批判てきです。
 ②用地の賃貸借の検討
  国の回答:、制度面などから「検討中」とし、具体的進展はなかった。
  福島民報社説:用地を国有化すれば、地元の発言力は弱まる。国が約束を守るか長期的に監視し、交渉の主導権を握るためにも、用地は県有地や町有地とし、借地契約を結ぶ方式を要求すべきだ。
  福島民友社説:住民が知りたい用地の補償方法や跡地利用などについては具体策は出なかった(借地拒否については直接触れず)。
 ③具体的な地域振興・生活再建策
  国の回答:地域振興策として提示されている交付金では、具体的規模に言及しなかった
  福島民報社説:地域振興の具体策は示されない。
  福島民友社説:規模は「建設受け入れ是非の判断時期まで地元と協議して示す」と従来の見解を繰り返した。政府は双葉郡の将来を見通した上で地域振興に何が求められるのかを考える必要がある。

 福島民友さんの方が少しトーンは弱い(特に借地の必要性については明確に主張していない)のですが、どちらも
  ・福島県外処分の法制化
  ・借地等のより跡地利用は福島県民が決めることを保証する
  ・具体的な地域振興策の提示
の必要性を説いていると思いますが、国は原則拒否を貫いていると思います。この提案は福島県が調整して1月末にまとめたものですが(5)、すでに記載したとおり一貫して拒否しています。これは国が跡地利用の思惑があるかただと思います。福島第一原発付近(中間貯蔵施設予定地)は、地層が安定しており火山からも遠く「核の最終処分場」に最適な場所です(6)。日本には大量の「核のごみ」がたまっています(7)。将来はどこかのゴミ箱(処分場)に捨てなくてはなりません。核の最終処分場は絶対に必要な施設です。安倍出戻り総理は、
  ・福島県外処分の法制化⇒できるだけ曖昧にして、30年後もそのまま放置する。
  ・借地等のより跡地利用は福島県民が決めることを保証する⇒跡地利用は政府が勝手に決める。具体的には
   除染廃棄物中間貯蔵施設⇒除染廃棄物最終処分場⇒福島原発廃炉廃棄物最終処分場⇒日本の核のゴミ捨て場
  ・具体的な地域振興策の提示⇒絶対にしてはいけない(住民には出ていってもらう)
なんて考えれば福島県の条件は飲めません。

<余談>
、中間貯蔵施設は福島復興には必要な施設だと思います。たとえば福島の公園には行き場のない除染廃棄物が放置されているみたいです。
 brg131218d.gif
   ※(8)を引用
  図-1 福島県の団地内に放置された除染廃棄物

 安全性の議論は別にしても、こんな街を出たい思うのは自然の感情だと思います。原発事故から3年経ちましたが、今も福島から若い女性は逃げていってます(9)。
 一方、中間貯蔵施設ができなくても(=^・^=)も安倍出戻り総理も困りません。福島県各地に点在する除染ゴミによって福島産品が汚染されるリスクはありますが、フクシマに行かず、買わず、食べずを守れば心配ありません。安倍出戻り総理は分かりませんが、(=^・^=)はそうしてます。まして核の最終処分場ができれば(=^・^=)の街の傍にある原発の「ゴミ」もなくなるのでメリットがあります。
 福島復興を優先されるのか、核のゴミの捨て場を作りを優先させるのかについて、安倍出戻り総理が選んだのは福島復興でなく核のゴミ捨て場です。
 福島民友は読売新聞子会社で(10)、読売中興の祖と呼ばれる正力 松太郎(しょうりき まつたろう)氏が原子力委員会の初代委員長を務めたことで知らており(11)、美味しんぼ騒動では原子力ムラの言い分をそのままのような「社説」を掲載しています(12)。原子力ムラの「広報誌」ともいえる新聞だと思います。その子会社は、中間貯蔵施設の国の対応を非難する社説を掲載するくらいですから、国の提案はそう簡単には受け入れらないとおもいます。この秋には福島県知事選挙がありますが、自民党は現知事に対抗して独自候補を擁立するそうです(13)。現知事が立候補するか不明ですが、中間貯蔵施設争点になりそうです。
  自民:国の提案を受け入れ早く
  現知事または後継:福島を核の最終処分場にしてはならない。
 安倍出戻り総理は、知事選で自分の意のままになる候補が勝てば国の提案が受け入れられると思っていると思います。福島県知事選が終わるまでは中間貯蔵施設の問題は決着しそうもありません。安倍内閣は2015年1月から中間貯蔵施設の利用を始めるとしていますが(14)、それまでに設置が決まるかすら不明です。
国は破格の買い取り条件を示しましたが、かなり厳しい批判が出たようです(16)。
 ※(16)をキャプチャー
 図―2 中間貯蔵施設説明会で批判の声を上げる「住民」


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)「中間貯蔵施設に関する住民説明会」開催のお知らせ| 双葉町公式ホームページ
(2)【中間貯蔵最終処分】国の責任は重い(5月30日) | 県内ニュース | 福島民報
(3)みんゆうNet -社説・福島民友新聞社-
(4)福島・中間貯蔵施設 県外最終処分を法制化 環境相が方針 | 河北新報オンラインニュース
(5)めげ猫「タマ」の日記 最後は丸投げの福島・中間貯蔵施設―無責任な安倍出戻り内閣―
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島県・中間貯蔵施設を事実上受け入れ―未来は最終処分場?―
(7)東京新聞:震災2年特集(TOKYO Web)
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島は6割賛成 沖縄は6割反対―安倍出戻り内閣の迷惑施設
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島から逃げて行く若い女性たち
(10)福島民友 - Wikipedia
(11)正力松太郎 - Wikipedia
(12)[社説]「美味しんぼ」風評助長する非科学的な描写 : アラカルトニュース : yomiDr./ヨミドクター(読売新聞)
(13)福島県知事選で独自候補擁立 自民党福島県連 :日本経済新聞
(14)知事選、各党手探り 佐藤氏の任期満了まで半年(福島民友・県内選挙ニュース)
(15)環境省_原子力発電所事故による放射性物質対策中の「 (図5)中間貯蔵施設の整備に係る工程表 [PDF:272KB]」
(16)中間貯蔵施設の説明会 懸念相次ぐ NHKニュース
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  1. 2014/05/31(土) 16:53:15|
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