食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。7月になったので6月中の放射性セシウム検査の結果をまとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先月に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(3)。
①検査数8,492件中39件の基準値超え(全体の0.5%)
②平均は、1キログラム当たり3.4ベクレル、最大530ベクレル(群馬産コシアブラ)。
③基準超の食品が岩手、秋田、宮城、福島、栃木、群馬、千葉、長野、新潟
で見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(4)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2014年5月)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値超えの食品が見つかった県または出荷制限しなかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.主産地を検査せず安全宣言を出す福島県
6月17日に福島県のHP見たら、桃には(施設)※1と注意書きがありあした。今日(7月1日)で見たら(施設)も文字が消えています。
※1 「施設」はハウス栽培のこと

(a)6月17日閲覧 (b)7月1日閲覧
※(6)を日を変えて閲覧
図―2 「安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料)」中の果物編
露地物の桃が検査され,安全が確認されたら大変に嬉しいことです。福島県の桃は福島県北部の福島市や伊達地区(伊達市、国見町、桑折町)が主産地です。

※(7)より転載
図―3 福島県の桃の生産シャア
以下に福島県の桃(施設栽培を除く)の検査状況を示します。

※1(1)(8)にて作成
※2 6月末現在
図ー4 福島県産桃(2014年)検査状況
桃が検査されているのは主産地に比べ放射性物質汚染の低い会津若松市、大玉村、鏡石町で、主産地で放射性物質汚染の酷い福島市や伊達地区では検査されていません。福島県は放射性物質汚染の酷い主産地を検査せず「安全宣言」を出しています。桃栗三年、柿8年(9)、原発事故から3年超、今年は放射性物質に汚染された台地で育った苗木が初めて実を着ける年です。
こうした「偽」情報を発信するのは福島県だけでないみたいです。福島県田村市のタケノコは安全あると主張するブログを見つけました。その根拠として田村市の広報に記載された思われる写真を掲載していました(10)。写真を頼りに調べたら、田村市のHPに同じものが掲載されていました。

※(11)の抜粋
図―5 田村市の2014年産タケノコの検査結果
基準値(5)の4倍近い1キログラム当たり373ベクレルの放射性セシウムが見つかっています。福島県は官民挙げて、安全とは言えないものを「安全」と情報発信してるようです。
2.福島県産マイタケパウダーから90ベクレル、福島県の検査は?
国立医薬品食品衛生研究所のたった1回の検査で、福島県産マイタケパウダーから1キログラム当たり90ベクレルの放射性セシウムが見つかったと発表がありました。福島県のマイタケの検査結果をみると、2013年、14年に64件のマイタケの検査中38件で検出限界未満で、平均4ベクレルです。多分、乾燥さされるので多少は高くなりますが、20倍(90÷4)になるとは思えません。どちらかが間違っていると考えるのが普通です。(=^・^=)は以前、福島産品の福島県の検査と福島県外の検査を比較したことがあります。
表―1 福島県の検査結果と県外の検査結果の比較
※1 2013年、14年1月17日までの厚労省の発表(1)を集計
※2 検査はゲルマニウム半導体検出器による精密検査について比較
※3 表中の全数NDは、全ての検査で放射性セシウムが見つからなかった事を示す。
※4 (13)より転載

概ね他県で測ると、福島県の検査の10倍の値がでます。なんか福島県の検査が心配です。
3.基準値を超えても出荷制限されない福島産品
6月17日の厚生労働省の発表によると(14)、福島県産大豆粕から、基準値(5)を超える1キログラム当たり110ベクレルの放射性セシウムが見つかりました。それから2週間程度経過したので、出荷制限がされてるとおもったらされてません(12)。過去にも梅干しが基準値を超えていたのですが出荷制限されてません(15)。福島産品って基準値を超えても出荷制限がされるとは限らないみたいです。
<余談>
・「安全」といえなくても「安全」と情報発信される福島産品
・信頼のおけない検査で出荷される福島産品
・基準値を超えても出荷制限されない福島産品
食べて応援、あの世行き(16)でも不思議はありません。(=^・^=)は
「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でも、これ(=^・^=)だけではないみたいです。県庁所在地の福島市より規模の大きな福島県いわき市では、学校給食に「北海道産米」を使っています(17)。福島県は夏きゅうり生産日本一だそうです。今はシーズンなんでしすが(18)、スーパーの広告をみると、きゅうりの後ろの「など」がついています。

※(19)をキャプチャー
図-6 福島県の特産品「きゅうり」のあとに「など」が付く、福島県田村市のスーパーのチラシ
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(5月4週)―福島マダラはセシウム見つからず、でも茨城・宮城は別ー(4)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(5)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(6)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(7)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―伊達市の検査を避ける福島県?(8)
東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成25年11月2日~19日測定)」
(9)
収穫まで「桃栗三年柿八年」?|JAグループ福岡(10)
デマブログと言われて (愚痴です。閲覧注意) | ここは原発最前線の町(11)
target="_blank" title="食品等の放射能測定 - 福島県田村市ホームページ">食品等の放射能測定 - 福島県田村市ホームページ中の「食品等の放射能測定結果について•測定結果(平成26年5月9日から6月6日) [PDFファイル/274KB]」
(12)
食品中の放射性物質の検査結果について(第885報) |報道発表資料|厚生労働省(13)
めげ猫「タマ」の日記 福島県のセシウム検査の値は他県の10分の1(14)
食品中の放射性物質の検査結果について(第883報) |報道発表資料|厚生労働省(15)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2月1週)-福島産梅干しからまた基準超えのセシウム!でも出荷制限なし-(16)
target="_blank" title="めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き">めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(17)
学校給食等における放射性物質検査の結果について|いわき市中の「PDF形式白米(平成26年度検査分)(PDF形式 57.5KB) 」
(18)
収穫量ナンバーワン!地域文化に根ざし、新たな取組みも盛んな、福島の夏秋きゅうり! | ふくしま 新発売(19)
ヨークベニマル/お店ガイド
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2014/07/01(火) 17:42:32|
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| コメント:5
https://fukumegu.org/ok/mieru/momo
によると、伊達市で1748サンプルすべてが25bq/kg以下だそうです。
- 2014/08/24(日) 08:52:13 |
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コメントありがとうございます。1回の検査で1キロの桃を使うので(
http://www.jadatemirai.or.jp/htdocs/zenkochousa/)。数個の桃をまとめて測定することになります。基準超えの桃が1個あっても他でうすめられ25(Bq/kg)以下に可能性があることを付記します。
蛇足ですがス
モモは50(Bq/kg)超が見つかっているみたいです(
http://www.jadatemirai.or.jp/htdocs/jisyukensa/)。
- 2014/08/24(日) 19:54:31 |
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- mekenekotama #-
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