食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。8月4週の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えのセシウム汚染所品が見つかっています(4)。
①検査数1,203件中3件の基準値超え(全体の0.25%)
②平均は、1キログラム当たり2ベクレル、最大430ベクレル(福島県産チチタケ)。
③基準超の食品が福島県のみで見つかっています。
で見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2014年7月1週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.福島の汚染食材を5日間も秘匿する安倍出戻り内閣
福島県西会津町は福島県の西外れにある町です(7)。

福島県西会津町は福島県の西外れにある町です(7)。
※(8)を元に作成
図―1 本記事に出て来る地域
西会津町の野生のキノコ(チチタケ)から基準値の4倍以上の1キログラム当たり430ベクレルの放射性セシウムがみつかりました((3)の「2 緊急時モニタリング又は福島県の検査結果」のNo297)。西会津町産のキノコはこれまで基準値を超えたことがないので、出荷制限はされていませんでした(9)。

※1(1)を集計
※2 NDは検出限界以下を示す。
図―2 西会津町産キノコの放射性セシウム濃度の推移
検査結果は21日に出ていたのですが、安倍出戻り内閣が出荷制限を発表したのも(10)、結果を公表したのも(11)、5日後の8月25日です。5日間も秘匿されていました。安倍出戻り内閣は茨城のキノコ(チチタケ)の基準超えの事実を7月31日から8月12日も秘匿していました(10)。こちらは未だに出荷制限がされていません(3)。
福島産の食品は急に放射性物質濃度が上がる事あります。でも直ぐに公表されることはありません。
2.主産地を検査せず「安全宣言」を出し続ける福島県
8月22日に福島県産ナシの「安全宣言」が福島県から出されました。

※(11)を引用
図―3 梨は「安全」する福島県の広報(8月22日改定)
ちゃんと検査しているのか(=^・^=)は心配です。以下に福島県内の梨の生産量を示します。

※(12)より作成
図―4 福島県の梨の生産量
以下に今年(2014年)の福島県産梨の検査数を示します。

※(1)を集計
図―5 福島県産梨の検査数
主産地の福島市の検査がなされていません!福島県産梨の安全宣言は主産地の福島市の検査をせずに出されています。これは梨だけではありません。今年の福島県産の主要な果物は主産地を検査せずに安全宣言がなされています。
6月27日 主産地の福島市、伊達市、国見町、桑折町を検査せずに「桃」の安全宣言(13)
8月12日 主産地の福島市、伊達市を検査せずに「ブドウ」の安全宣言(10)
8月22日 主産地の福島市を検査せずに「梨」の安全宣言(本稿)
などがあります。加えていれば、福島市の観光果樹園は福島産の果物(梅を除く)が検査される前に開園されています(14)。
キーワードは「福島市」だと思います。図―2に示すように福島市は福島県内でも放射性物質汚染の酷い場所です。このような場所をさけ周りを検査して、基準値以下なら「安全宣言」みたいです。これは完全なデータのごまかしです。
もっと恐ろしいニュースが飛び込んできました。なんとまともに検査されていない福島市産の「梨」をインドネシアに輸出するそうです(15)。

※(16)をキャプチャー
図―6 検査されていない福島市産の「梨」の輸出を報じる福島のローカルTV(TUF)
大丈夫ですかね?
3.福島産キュウリは一度検査したらもう検査しません!
福島県は「夏秋きゅうり」の収穫量が日本一だそうです(17)。

※(18)を転載
図―7 福島県のキュウリの生産量
8月22日の福島県の発表によると須川市の県立長沼高校のプールから1キログラム当たり0.69ベクレルの放射性セシウムが見つかりました(20)。従前の7月初旬の検査では見つかっていないので(21)、何処からか飛んできてプールに落ちた可能性が否定できないと思います。
プールに落ちるならキュウリの畑に落ちても不思議ではないと思います。そこで須賀川市産キュウリの検査結果を調べたら、今年は6月末に3件の検査をしただけで、それ以降の検査がありません。これでは放射性物質が飛んできて、キュウリが汚染されても分かりません。以下に須川市産キュウリの年度別の検査数を示します。

※(1)を集計
図-8 福島県須賀川市産のキュウリの累積検査数
須賀川市のキュウリは6月後半から10月の4ヶ月半の長いシーズンがあります。

※(22)を抜粋・加筆
図―9 須賀川市産キュウリの累積検査数
検査数はどんどん減っています。そして今年はシーズン初めにたった3件の検査をしただけす。図-7に示すように6000トン以上キュウリが出荷されています。1本100gとすれば(23)、7000万本です。福島県は福島産品は確り検査されており安心・安全だと主張しています(24)。でも(=^・^=)にはシーズンはじめにたった3件の検査で4か月半の長きに渡り7000万本のキュウリの安心・安全を担保するのは無理がある気がします。
<余談>
・基準超えが見つかっても直ぐには公表されない福島産
・主産地を検査せずに「安全宣言」が出される福島産
・シーズ初めのたった3件の検査で安全が主張される福島産
これでは「福島産 食べて応援あの世行き」って感じです(25)。(=^・^=)は
「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でもこれは(=^・^=)だけでないみたいです。

※(26)を抜粋
図―10 福島はトマトのシーズン(27)、でも青森県産のトマトが乗っている福島市のスーパーのチラシ
―参考したサイト様および引用いた過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第893報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月3週)―宮城のスズキは180ベクレル、福島は120ー(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
西会津町 -町の概要-(8)
東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング」
(9)
食品中の放射性物質の検査結果について(第892報) |報道発表資料|厚生労働省中の「原子力災害対策特別措置法に基づく食品に関する出荷制限等(PDF:464KB) 」
(10)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月2週)―汚染食品がマーケットの流出!12日間も秘匿する安倍出戻り内閣ー(11)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ中の「くだもの編 [PDFファイル/128KB]」
(12)
統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103(13)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月)―主産地を検査せず安全宣言を出す福島県ー(14)
めげ猫「タマ」の日記 福島市の果樹園開園、でも検査はされていません。(15)
インドネシアにモモとナシ出荷 JA新ふくしま、伊達みらい | 県内ニュース | 福島民報(16)
スイッチ20140825 "スイッチ20140825 (17)
福島県・福島市|なるほど統計学園(18)
めげ猫「タマ」の日記 福島県伊達市の農作物は1部しか放射性物質検査されていない?(19)
平成26年度学校等屋外プールの環境放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ(20)(19)中の「平成26年8月4日~8月13日調査分(速報) (PDF:204KB)(平成26年8月22日更新)」のNo27
(21)(19)中の「平成26年7月2日~7月9日調査分(速報) (PDF:243KB)(平成26年7月18日更新)」のNo30
(22)
福島県 すかがわ岩瀬農業協同組合 (きゅうり)~「パリッと新鮮でおいしい 岩瀬きゅうり」~ 月報 野菜情報-産地紹介-2010年9月(23)
きゅうり - 簡単!栄養andカロリー計算(24)
県産食品の安全・安心を確保する取組み | ふくしま 新発売。(25)
めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(26)
AEON | 店舗情報 | イオン福島店(27)
HOME > みらいのベジタブル > とまと
スポンサーサイト
- 2014/08/26(火) 13:35:51|
- -
-
| トラックバック:1
-
| コメント:0
須賀川市エージェント:貴殿の記事ダイジェストをGoogle Earth(TM)とGoogle Map(TM)のエージェントに掲載いたしました。訪問をお待ちしています。
- 2014/08/27(水) 08:44:24 |
- ケノーベル エージェント