めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(9月1週)―タンクの継ぎ目から汚染水漏れ―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、9月2週(9月1日から月6日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.壊れたオイルタンクの重油を1300日あまりも放置
 福島第一原発5,6号機のタンクの一つのNo3は、2011年3月11日の地震で壊れ、重油の流出事故を起こしたそうです。幸いすべての重油が流出したのでなく、残った物もありました。それから1271日目の2014年9月2日になってやっと抜き取り作業を始めたそうです(2)。1300日あまりも重油が壊れたタンクに放置されていました。

2.タンクの継ぎ目から汚染水漏れ
 9月4日午前11時頃に、汚染水を別のタンクに移す為にタンクとタンクを繋ぐ配管に取り付けられた弁から汚染水漏れが見つかりました。漏れた汚染水からは1リットル当たりで
・セシウム134:2500ベクレル
・セシウム137:7300ベクレル
・全ベータ :9800万ベクレル(殆ど1億ベクレル)
の放射性物質で汚染されています(3)(4)(5)。
以下に汚染水漏れを起こした配管の弁を示します。
brg140906a.gif
※(6)を転載
 図―1 汚染水を漏らした「弁」

汚染水漏れを起こしたタンクは「G1」タンク群ですが(3)(5)、以下にその位置を示します。
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 ※(7)とgoogle mapで作成
 図―2 汚染水漏れを起こした「G1]タンク群ですが、殆ど海の傍です。東電は会見で「汚染水はタンク群を囲うせき内にとどまっており、せき外への流出はないとい」とか「原因を調査して再発防止を図る」などと(8)(9)色々と言い訳をしているようですが、(=^・^=)は心配です。図―2を作成するときgoogle mapを見たのですが、google mapには映っておらず比較的新しいタンクだと思います。

3.調査装置が落下
 原子炉の下側の周りはサプレンション・チェンバー(サプレンションプール、圧力抑制室、ウエットウエルなどいろいろな名称あるので(=^・^=)混乱)と呼ばれるドーナツ状の構造物があります(10)。
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 ※(12)を抜粋
 図―3 福島第一原発2号機「断面」

 福島第一原発の原子炉はメルトスルーをお越し原子炉に「孔」があいているので塞ぐ必要があります。「孔」はサプレッション・チェンバーに通じてると東電は予想しています(13)。そこで「孔」を調査するためにサプレンション・チェンバーに「探査機」を入れました。ところが途中で落下してしいました(14)。以下に調査箇所と落下位置を示します。
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 ※1(14)を抜粋・加筆
 ※2 真上から見た図
 図―4 サプレンション・チェンバー内の調査位置と落下位置を示します。

 なお断面でみると落下位置は以下の場所になります。
brg140906e.gif
※1(14)を抜粋・加筆
 ※2 図―4のおおよそ点線部分の断面
 図―5 調査装置の落下位置

 「落下」が発生したため「調査」は失敗したそうです(14)。以下に調査装置の外観を示します。
brg140906f.gif
  ※(15)を引用
 図―6 落下で当初の目的を達成できなかった「調査装置」

 この試験を実施する前には、モックアップを作り確り試験をして問題が無い事を確かめていたそうです(16)。
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※(16)を引用・加筆
 図―7 「試験」に使われたモックアップ

 このモックアップを見ると全体の「半分」しかなく、今回、落下した場所の様子は試験できないみたいです。福島第一原発の海側トレンチ(電源ケーブルなどが通る地下道)の凍結止水工事が上手くってません。福島県の地方紙の福島民報は「泥縄式」と評しています(17)。でも東京電力はモックアップで上手くいったので、上手く行くと主張していました(18)。
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 ※(18)をキャプチャー
 図―8 モックアップ試験では綺麗にできた「氷の壁」

 東京電力と安倍出戻り内閣(資源エネルギー庁)は、福島第一原発の周りを氷の壁で囲み汚染水が増えないようにする「凍土壁」計画を進めています(19)。
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※(19)を引用
 図―9 凍土壁の概要

 安倍出戻り内閣(資源エネルギー庁)はモックアップでも上手くいったので上手く行くと主張しています(20)。
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  ※(20)を引用
 図―10 モックアップ試験では上手く凍った「凍土壁」

 本当に上手く行くんですかね。これまでの実績を見るとモックアップ試験で上手くいっても「本番」で成功する事はないみたいです。

4.ドクターヘリ出動
 福島第一原発では今週も下請けさんが倒れました。なんどドクターヘリが出動したそうです。
9月6日に福島第一原子力発電所構内で作業をしていた下請けさん(男性)が体調不良を訴え、医師による診察の結果、緊急搬送の必要があったので、ドクターヘリで病院まで運ぶことになったそうです。今のところ(9月6日18時時点)では病名や原因等の発表は東電からありません(21)。それにしも福島第一原発は事故続きです。
福島第一ではここの所、けが人・病人が続発です。
 5月 8日 下請けさんが、脳内出血。
 5月10日 下請けさんが、車に乗ろうとし、車のドアに右手薬指を挟み骨折。
 5月12日 下請けさんが、クレーン転倒の為ケガ(双葉郡楢葉町にある資材ヤード)。
 5月19日 下請けさんが、パトロール中に転んで右足を骨折。
 5月27日 下請けさんが、汚染水タンクの工事中に転んで骨折。
 5月28日 下請けさんが、体調不良になりドクターヘリ出動。 
 6月 6日 下請けさんが、体調不良になり救急車で搬送。
 6月28日 下請けさんが、足を滑らせ骨折
 7月25日 下請けさんが、熱中症で救急車で搬送。
 7月29日 下請けさんが、熱中症らしき症状で救急車で搬送
 8月 8日 下請けさんが、行き倒れて死亡。なを原因不明
 8月20日 下請けさんが、熱中症で救急車で搬送(以上(22))
 9月 6日 下請けさんが、体調不良になりドクターヘリ出動。
 なぜかすべて下請けさんです。

<余談>
 来月(10月)の福島県知事選挙に現職の佐藤知事の不出馬が決まりました(23)。これで選挙が終わるまで、福島県の動きは止まると思います。でも片付けなければならない問題が沢山あります。近々の問題としては
 ①中間貯蔵施設の地権者への説明会(24)
 ②中間貯蔵施設のうち、公有地の扱い(売却か地上権設定か)(23)
 ③中間貯蔵施設の安全協定の締結(24)
 ④1号機の建屋カバーの撤去問題(25)
などがあります。福島第一原発1号機は今はカバーに覆われています。その内側の核燃料プールには、核燃料が放置されたままです。これを取り出すには建屋カーバーの解体が必要です(25)。ところが、去年8月、第一原発3号機で行われたガレキの撤去作業で、放射性物質が付いた粉じんが飛散し、南相馬市の一部のコメを汚染した可能性が指摘されている問題が発生しました。この問題を受けて南相馬市は、国に対し、今後予定される1号機のガレキ撤去で、放射性物質が飛散して農作物へ影響を与えないよう対策の徹底を要望したそうです(26)。
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 ※(26)をキャプチャー
 図―11 徹底した放射性物質飛散対策を要求する「南相馬市長」

これなんかは、東京電力が福島県に対策を提示し、福島県が審査して「しかたがない」との判定がでるまでは動きがとれないと思います。少し動きがとまるのかなとも思います。
こんな事を懸念してでしょうか、福島県の地方紙「福島民友」は「佐藤知事出馬せず/復興を遅れさせてはならぬ(9月5日付)」との表題の社説で(26)
「佐藤氏は、進退判断の前提とした中間貯蔵施設問題に一定のめどがついたことや、震災後に進めた復興政策の成果が出始めたことを踏まえ、不出馬を決めたとされる。中間貯蔵施設問題は県政の最重要課題であり、道筋がつくまでは現職として十分に調整力を発揮すべきだとの考えは理解できる。であれば引き続き県政運営を担い、復興をけん引していくという選択もあったはずだ。」
と論じています。
 
 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月5週)―核燃料プールに落し物
(2)2014年9月2日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(3)2014年9月4日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(4)2014年9月5日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(5)2014年9月4日福島第一原子力発電所G4エリアA5ーA6タンク連結弁からの水滴下について(PDF 80.7KB)
(6)東京電力 写真・動画集| 福島第一原子力発電所G4エリアA5ーA6タンク連結弁からの水滴下について
(7)2014年4月14日福島第一原子力発電所 H5タンクエリア脇プラスチックタンクからの水漏れについて(PDF 1.69MB)
(8)【9月4日】東京電力 記者会見 - 2014/09/04 17:30開始 - ニコニコ生放送
(9)高濃度汚染水漏れる 第一原発貯蔵タンクから せき外の流出なし | 県内ニュース | 福島民報
(10)用語集
(11)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況 2014年8月28日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第9回事務局会議)」
(12)(11)「中の【資料2】中長期ロードマップ進捗状況(概要版)(7.58MB) 」
(13)(11)「中の【資料3-6】燃料デブリ取り出し準備(6.27MB)」
(14)2014年9月4日2号機S/C(圧力抑制室)下部外面調査の結果について(PDF 409KB)
(15)東京電力 写真・動画集| 研究開発「格納容器水張りに向けた調査・補修(止水)技術の開発」にて開発中のS/C(圧力抑制室)下部外面調査装置実証試験の実施について
(16)2014年9月4日2号機S/C(圧力抑制室)下部外面調査の結果について(PDF 409KB)
(17)東電対応「泥縄式」 第一原発止水工事 規制委検討会で本県関係者が批判 | 東日本大震災 | 福島民報
(18)映像|写真・映像ライブラリー|東京電力
(19)陸側遮水壁|東京電力
(20)第20回特定原子力施設監視・評価検討会|会議|特定原子力施設監視・評価検討会中の「凍土方式遮水壁について[資源エネルギー庁](1/2)【PDF:30MB】」
(21)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力
(22)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月4週)―地下道は凍結できないので、詰め物をします―
(23)めげ猫「タマ」の日記 中間貯蔵施設受け入れ―最後の仕上げは知事不出場?
(24)中間貯蔵受け入れへ 県と大熊、双葉両町 1日にも政府に表明 | 県内ニュース | 福島民報
(25)県、中間貯蔵建設を容認 大熊、双葉町が了承 | 県内ニュース | 福島民報
(26)1号機原子炉建屋カバー解体作業|東京電力
(27)みんゆうNet -社説・福島民友新聞社-
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  1. 2014/09/06(土) 19:36:32|
  2. -
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