fc2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県沖シラス漁再開―ストロンチウム90は9ベクレル?―

 福島県いわき市沖のシラス漁が再開しました(1)。セシウムは検査され問題なさそうですが(2)、ストロンチウム90が心配です。(=^・^=)なりに試算したら1キログラム当たり9ベクレルとなりました。
 福島県いわき市沖のシラス漁が再開されました(1)。
brg140909a.gif
 ※(3)をキャプチャー
 図-1 「シラス漁」の再開を報じるNHK

 以下にシラス漁が再開された海域を示します。
brg140909b.gif
 ※(2)(4)(5)で作成
 図ー2 シラス漁が再開海域と東電サンプリングポイント

 海域の中心には基準値(6)の124倍の1キログラム当たり12,400ベクレルのクロダイが見つかった仁井田川の河口があります。
 それよりもっと心配なことがあります。以下に福島原発沖の海からはストロンチウム90由来の全ベータが(7)が、1リットル当たりで10ベクレル程度見つかっています。
 brg140907b.gif
  ※1(8)を転載
  ※2 NDは検出限界未満(放射性物質が見つからないこと)を示す。
 図-3 福島第一原発沖、南放水口付近の放射性物質濃度推移

 福島県の調査によれば1キログラム当たり12、400ベクレルのクロダイが見つかった仁井田川河口近くの四倉海水浴場の海水かは2012年以降はセシウムが見つかってません(9)(10)(11)。それでも12,400ベクレルのクロダイ(2013年11月採取)が見つかっています(6)。
 だったらシラスのストロンチウム90が心配です。(=^・^=)なりに調べたのですが、シラスのストロンチウム90の検査結果を見つけることができませんでした。それでも調べたら東京電力が福島第一原発20km圏内の5つの地点(北からT-B1、T-S4、T-S8、T-S7,T-S5)での他のお魚のストチウム濃度を検査していました。値は以下の通りです(12)(13)。

魚種    場所  採取日  Cs134 Cs137 Sr90
シロメバル T-S4 2014/05/30   49  150 0.22
ババガレイ T-S7 2014/04/14   46  130 0.7
クロソイ  T-S7 2014/06/22   38  110 1.4
コモンカスベT-S8 2014/06/15  100  270 0.13
コモンカスベT-B1 2014/06/25   48  130 0.039
ババガレイ T-S4 2013/12/13   73  189 1.3
クロソイ  T-S5 2013/12/02  120  280 1.1
トチザメ  T-S7 2013/11/25  300  770 0.24
マコガレイ T-S7 2013/12/02   92  230 0.56
カスザメ  T-S8 2013/12/09   79  200 0.3
※1 単位は1キログラム当たりのベクレル数(Bq/kg)
※2 Cs134はセシウム134、Cs137はセシウム137、Sr90はストロングチウム90の濃度

以下にセシウム137とストロンチウム90の相関を示します。
brg140909c.gif
 ※(12)(13)を集計
 図-3 セシウム137とストロンチウム90の相関

全く相関関係が認められません。厚生労働省は「新たな基準値ではセシウムと他の核種の比率を用いて、すべてを含めても被ばく線量が1ミリシーベルトを超えないように設定しています。」
※「核種」-放射性物質の種類のこと(14)。
等と主張していますが、セシウムと「他の核種の比率」はバラバラでこのような議論は成立しません。
 「放射性ストロンチウムは生体内ではカルシウムと同じような挙動をとる。」そうです(15)。T-S7地点は4検体のデータがあるので、カルシウムの含有量と関係を調べてみました。
brg140909d.gif
 ※1 (12)(13)(16)を集計
 ※2  カルシウム含有量は100g当たりのmgで(16)による
 ※3 「クロソイ」はメバル族である。
 図―4 カルシウム含有量とストロンチウム90濃度(T-S7地点)

明らかにカルシウムが多くなると、ストロンチウム90濃度が高くなっています。以下に相関を示します。
brg140909e.gif
※ データは図ー4に同じ
 図-5 カルシウム含有量とストロンチウム90濃度の相関(T-S7地点)

100g当たり100mgのカルシウムを含むお魚では1キログラム当たり1.66ベクレルのストロンチウム90を含みます。水揚げされたシラスは加工されて出荷となりましが(1)(2)、シラス干しは100g当たり510mgのカルシウムを含みます(16)。すると1kg当たりでは
  9ベクレル(510×0.0166)
のストロンチウム90を含みます。
 (=^・^=)はこの値は大きいと思います。厚生労働省はセシウム以外の放射線の影響を12%と主張しています(17)。
brg140909f.gif
  ※(17)を抜粋
 図―6 セシウム以外の放射線の影響は12%と主張する厚生労働省
 
1ベクレルの放射性物質を摂取した場合の被ばく量は
  セシウム137   0.013マイクロシーベルト
  ストロンチウム90 0.028マイクロシーベルト
で(18)、ストロンチウム90はセシウム約2.2倍です。するとストロンチウム90の許容値は
 100(セシウムの基準値)×0.12(影響度の見積もり)÷2.2=5ベクレル
です。これを超えるものは出荷したり口にしたりすべきでないと思います。
 20km圏内のデータを外に当てはめることについては、下記の通り考えます。以下にクロソイ等のメバル属(19)のストロンチウム90濃度を北から順に示します。
brg140909g.gif
 ※(12)(13)を集計
 図―7 メバル属のストロンチウム90濃度の位置依存性

 福島第一原発近くのT-S4地点では低いのですが、南のT-S7地点で急上昇します。そしてその南のT-S5地点でもそれ程には変りません。その南のシラスの操業海域も同じだと思います。

<余談>
 結局は福島県も国も必要な検査を実施せずに、セシウムだけ検査して「安全」だと強弁しています。検査に時間がかかるなら、去年のうちにサンプル検査をしておけばいいはずです。原発事故から3年半、十分に時間はあったはずです。
 これでは「食べて応援あの世行き」って感じです(20)。(=^・^=)は
 「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないみたいです。
brg140908c.gif
 ※(21)を転載
 図―8 福島市の果物のシーズン

 福島市の西にはフルーツラインと呼ばれる通りがあり、ここでは果物畑が広がり、販売店や果物狩りができる観光果樹園が数多く並んでいるそうです(22)。そしてこの通りの近くにもスーパーはあります。
brg140909h.gif
 ※(22)(23)
 図―9 福島・フルーツライン沿いのスーパーの位置

9月8日に京都で原子力学会が開かれたそうです。そこでは福島産農産物のPRコーナーが設けられ「ブドウ」などが売らていたそうです(24)。出もフルーツライン沿いのスーパーのチラシを見たら、「長野」産のブドウが載っていました。
brg140909i.gif
※(23)を抜粋
 図―10 福島産でなく「長野産」のブドウが載っている福島市フルーツライン近くのスーパーのチラシ

なんか青森のリンゴ畑の真ん前で「長野」のリンゴを売ってる感じ!

 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)いわきで4年ぶり「シラス漁」、試験操業が始まる(福島民友ニュース)
(2)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです
(3)いわきのシラス漁 4年ぶり再開
(4)2014年9月5日福島第一原子力発電所20km圏内海域における魚介類調査報告(H26年4月~6月採取分)(PDF 902KB)
(5)別紙参考資料 - 水産総合研究センターのNo30
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(9月1週)―地下水バイパスは汲み上げ再開、トリチウム濃度は上昇します―
(9)平成24年度水浴場の環境放射線モニタリング調査結果(平成24年6月21日~8月8日実施) - 福島県ホームページ
(10)平成25度水浴場の環境放射線モニタリング調査結果(平成25年6月27日~7月31日実施) - 福島県ホームページ
(11)平成26度水浴場の環境放射線モニタリング調査結果 - 福島県ホームページ
(12)2014年9月5日 魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20㎞圏内海域>平成26年度 第1四半期採取分
(13)2014年3月7日 魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(訂正版)PDF
(14)(6)中の「リーフレット」
(15)ストロンチウム - Wikipedia
(16)五訂増補日本食品標準成分表 [第2章]中の「10 魚介類(PDF:283KB) 」
(17)(6)中の「食品中の放射性物質の対策と現状について(概要)[1,553KB] 」
(18)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(19)メバル属 - Wikipedia
(20)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島県郡山市の3-8月の死者数は7.4%増、対2010年、いわきは別
(22)福島 果物狩り | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(23)ヨークベニマル/お店ガイド
(24)放射性物質の除去力向上 高性能ALPS 東電など原子力学会で発表 | 県内ニュース | 福島民報
スポンサーサイト



  1. 2014/09/09(火) 19:33:56|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
<<食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月2週)―今年も福島セシウム入り桃は県外へー | ホーム | 福島県郡山市の3-8月の死者数は7.4%増、対2010年、いわきは別>>

コメント

ストロンチウム予測が有難いです

こんにちは。
いわき市沖のシラスの試験操業が始まったのに、ストロンチウムの測定結果が出てこないので、不安に思っていました。
こちらの記事のストロンチウム予測はとてもありがたいです。
なるほどー、カルシウム含有量と、ストロンチウム含有量で、この様な関係があるとは、、、図4と、図5は、感心しました!

丸ごと食べる小魚類は、これからよく出てくる「おでん」などの練り製品にも良く使われるので、、、大好物のおでんがたっぷり食べられない4度目の冬を迎えようとしています。
私は瀬戸内地方の海沿いの観光地などにたまに行くけど、観光地では、産地が「国産」としか書いてない小魚類の加工品が、すごく安く、たくさん売られています。
「国産」は、産地が地域まで書いてある(地元産の材料の)ものの、約半額くらいで売られています。
また、屋台では、小魚、海産物を入れた練り製品が、その場で焼いて、安くたくさん売られていて、高校生や、観光客がたくさん買っていきます。
こうした観光地の屋台や駅などでは、どこのお魚を使っているか、全く分からないのに、たくさんの若い人がどんどん買っていくのを見ます。
加工品になってしまえば、知らないでたくさんの人が食べてしまうから、ちゃんとストロンチウムを測ってほしいです。
いつも参考になる記事をありがとうございます!
  1. 2014/09/09(火) 23:47:10 |
  2. URL |
  3. 身内に被爆者がいたもの #YOiJM49g
  4. [ 編集 ]

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1189-448f1811
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)