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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

原発事故から3年半―「安全」を偽装する福島県―

日(2014年9月11日)で福島原発事故から3年半になります。2012年12月に安倍出戻り政権かできて(1)から「安全」を確保するのでなく「安全」だと言い張るようになったと思います。もしこの動きを広げようものなら「風評被害」だと非難の荒らしを降らせるだけです。

1.放射線量は低く見せます
①放射線量は引くなるようにモニタリングポストには人為的操作を加えました。
 以下に福島市が代表ポイントとしている放射線量測定点(県北保健センター)(2)と花見山の放射線量の推移を示します。
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※(3)(4)にて作成
 図-1 花見山と福島市の代表ポイントの放射線量の推移

 安倍出戻り政権発足前の2012年9月ころはどちらも毎時0.7マイクロシーベル程度でした。ところがその後にどんどん差が開いていきました。何故、こんな事になったかと言えば、福島市の代表ポイントでは2012年12月から5月にかけて
 ①計算式を含む調整
 ②放射線量の低い場所への移動
 ③モニタリングポスト周りの除染
など徹底的な人為的操作によって「放射線量」が下がっています。以下に2012年12月から13年5月までの福島市の代表ポイントでの放射線量の推移を示します。
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 ※(5)を転載
 図―2 福島市の代表ポイント放射線量の推移

 きわめて不自然な下がり方をしています。勿論、除染が進む過程でモニタリングポスト周りも除染するなら問題はありません。以下に福島市の住宅の除染の進行状況を記載します。
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 ※(6)を集計
 図―3 福島市の住宅の除染の進行状況

 原発事故はら3年半たっても半分程度しか完了していません。モニタリングポストの除染を行った2013年5月時点は計画65,127戸に対し完了は1割にも満たない6,260戸でした。福島県は先にモニタリングポスト周りを除染し、線量が実態より低くでる状態を作りました。
以下に花見山と福島市の代表ポイントの位置関係を示します。
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 図―4 花見山と福島市の代表ポイントの位置関係

②意味のない画像をだして、低く見せています。
 福島県が公表している「福島県放射能測定マップ」(7)で県北地域を見ると画面はこんな感じになります。
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 ※(7)をキャプチャー
 図-5 福島県放射能測定マップの画面

 これを見ると福島県県北地域の放射線量は概ね1時間当たり0.25マイクロシーベルト以下に見えます。でも実態は違います。以下に航空機モニタリング結果を示します。
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 ※(8)を抜粋
 図―6 福島県域の空間放射線量

1時間当たり0.5マイクロシーベルト以上の地域が多く存在します。この差は何かといえば、モニタリングポストの測定値を周囲に拡張したために起こっています。モニタリングポストは周囲より低い放射線量がでます。
 a)「①」で示したようにモニタリングポストの周りは「除染」されています(9)。ところが中間貯蔵施設の容量などから計算すると、福島県域にばら撒かれた放射性セシウム1,700兆ベクレルのうち回収されるのはわずかに316兆ベクレルで大部分は放置されます(10)。
 b)モニタリングポストは道路際に置かれています。
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  ※(11)を引用
 図―7 道路際に置かれたモニタリングポスト

そして道路際は放射線量が低くでます。
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  ※1(12)を転載
  ※2 ()内は空間放射線量で単位はμSv/h
 図―8 道路に近づくと下がる放射線量

 今の福島県のモニタリングポストの運用方法ではこれを「面」拡大するのは無意味です。それでも「面」に拡大し放射線量を低く見せています。

2.精度の担保がない検査で「安全」を宣言します。
 福島県は福島原発事故後に次々に新しい検査方法を導入してます。新しい検査方法ですから、従前の方法で測定したデータと比較し、誤差の範囲で一致しているデータが必要ですが一切の発表を(=^・^=)は知りません。
 ①米の全袋検査
  福島県は2012産米から米の全袋検査を導入し、福島県産米は全煤検査していので「安全」であると主張しています(13)。でも新しい検査ですので従前の検査と比較データが無い限りその精度は担保されません。しかし福島県の担当課のHP(14)にはそのようなデータは一切載ってません。でも福島県は今種のデータを所有しているはずです。福島県のホームページには全袋検査の結果、基準値(スクリーニングレベル)を超えたので従来の同じ検査をしたとの発表があります(15)。これらの米は全袋検査と従来と同じ検査(精密検査)の両方の値が揃っています。でも福島県が発表するのは従来と同じ検査だけです。両者の値がかけ離れていて、とてもでないが「公表」できない以外に、公表しない理由を(=^・^=)は思いつきません。
 (=^・^=)が基準値(スクリーニングレベル)と来と同じ検査(精密検査)結果を照合したら、測定誤差は少なくとも1キログラム当たりで75ベクレル以上はあるの結論を得ました(16)。基準値が1キログラム当たり100ベクレルなので(17)、まともな検査とは言えません。

 ②あんぽ柿の全数検査
 あんぽ柿は渋柿を硫黄で燻蒸して乾燥させる独特の製法で作られる干し柿で、普通の干し柿に比べ半分生のようなジューシーな感触で、羊羹のように柔らかいのが特徴です。この製法は大正年間に福島県伊達市で開発されたそうです。福島県によると主産地は伊達市、国見町、桑折町などです(18)。以下に2013年のあんぽ柿の検査結果を示します。
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 ※(18)を転載
 図―9 福島県北部産のあんぽ柿の放射性セシウム検査結果
 基準値を超えているもが多数あります。しかし福島県は2013年に全数検査する装置を導入し強引に出荷をはじめした(19)(20)。検査方法を見ると、あらたに開発した簡易検査(21)なので一部は抜き取りなのどを行い従来と同じ検査(精密検査)を実施して問題が無い事を確認する必要があります。でも検査結果(22)を見るとそのような結果はありません。実施しない理由は従来と同じ検査(精密検査)で基準値超えが見つかりそうなので検査をしていない以外の理由は思いつきません。

 ③牛のホールボディカウンタ
 福島県は
  2012年に「米」の全袋検査装置
  2013年に「あんぽ柿」の全数検査装置
  2014年に生きた牛の放射性セシウム濃度測定装置
 を導入しました(23)。この装置も放射性物質で汚染されていそうな牛(24)やそうでない牛を連れてきて、検査後に解体してデータが一致しているか確認が必要ですが一切されていません。

 ④福島農業総合センター
  厚生労働省の発表を見ると(25)、原発事故直後を除き福島県産の農水産物は「福島農業総合センター」が実施しています。2011/6/21以前にはこの検査機関の検査結果がないので、福島原発事故で急造された放射線検査機関(他の業務がメインみたいですが(26))みたいです。
 この検査機関が測定を開始してから福島産品のセシウム濃度が激減したような印象を(=^・^=)はもっています。
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 ※(25)を集計
  図―10 福島産果物のセシウム濃度の推移(2011年6月)

ただ種類や産地によっても違いがでるので、比較的検査数の多い福島県桑折町産の「ウメ」について纏めてみました。
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  ※(25)を集計
  図―11 福島県桑折町産「ウメ」のセシウム濃度推移(2011年)

やっぱり激減していました。どう見ても連続性がありません。
 現在ではどうかと言えば他県や他の検査機関との整合性がありません。
 福島県いわき市と茨城県北茨城市は県境を挟み接しています。
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 ※(27)を転載
 図ー12 いわき市と北茨城市

 以下に北茨城産といわき市産のマダラのセシウム濃度の推移を示します。
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 ※1(25)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―13 北茨城産といわき市産のマダラのセシウム濃度

検査結果だけを見ると、茨城県北茨城市のセシウム濃度が福島県いわき市に比べ低くなっています。福島第一原発に近い分だけ、福島県いわき市の方が高くでると思いうのですが・・・
 福島県は原発事故以降の殆ど期間で、いい加減としか言いようのない検査機関に放射性セシウムの検査をさせ、低い値がでれば「安全」を叫び、危険と言えば「風評被害」「科学的でない」なんて叫んできた気がします(28)。


3.やばい物は測定しません。
 ①去年より高いデータが出たら「検査中止?」
  福島県伊達市のスモモの放射性セシウム濃度は福島県の検査でも去年より上昇しています。
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   ※(25)を集計
   図ー14 福島県伊達市のスモモのセシウム濃度

  去年は9件の検査結果がるのですが、今年は5件です。しかも高い値が出た後は、たった1回です。なんか高い値が出たから検査を中止した感じがします。

 ②去年の基準超えの検査は1件
  福島県伊達市産のブルーベリーは2013年の検査で基準値を超える1キログラム当たり150ベクレルの放射性セシウムが見つかりました(26)。でも厚生労働省からの発表(25)はないので、適当に処理し出荷制限を免れたようです。2013年に基準値超えなら2014年は「安全」を考えるならもっと丁寧な検査をしてもいいはずですが、検査はたった1件でした。

 ③放射性物質汚染の酷い産地は生産量に関わらず検査しない!
   福島県のリンゴの主産地は福島市、伊達市など放射性物質汚染の酷いところです。
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 ※(27)をを転載
 図―15 福島県の「リンゴ」の生産量

 以下にこれらの市の位置を示します。
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※(27)を転載
 図ー16 福島県の「リンゴ」の主産地

 以下に検査数を示します。
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 ※(25)を元に作成
 図ー17 福島県産リンゴの検査数(9月9日まで)

 生産量の多い福島原発80km圏内の福島市、伊達市では検査をしていません。

 福島県の検査結果を見ていると去年基準値を超えた物、急に高い値が出た物、主産地の放射性物質汚染が酷い物などやばそうな物の検査は避けてる気がします。「安全」を確保するにはこうした物の検査を優先すべきとおもうのですが・・・・


4.不都合なデータはねつ造します。
 低い値がでる検査機関や精度が担保されていない変な検査装置を使う。さらにやばそうなデータの取得は避けるなどしてもどうしても変なデータは出てきます。その時は最終手段の「ねつ造」を使うみたいです。
 ①福島県野菜・果物からは基準超えのセシウムは見つかっていない!
  福島県は2013年度は果物や野菜から基準超のセシウムは見つかっていないと主張しています。
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   ※(4)を抜粋
  図―18 果物や野菜から基準超のセシウムは見つかっていないと主張する福島県

 でも(=^・^=)がしる限り、1キログラム当たりで基準値(5)を超えるブルーベリーから150ベクレル(28)、トウガラシからは130ベクレル(29)の放射性物質が見つかっています。
 ただしこれは「タケノコ」を除いています。(=^・^=)の感覚では「タケノコ」や野菜ですが(30)、福島県は「山菜」であると主張しています(31)。福島県は係数から外していますが、あんぽ柿は福島の農協さんは「果物」と主張しています(20)(32)。タケノコの基準超え7件、あんぽ柿の基準超え10件(25)を加えると、0でなく10件です。
 ②平均寿命の偽装
  福島県は2011年の平均寿命を2010年に比べ男性は0.01歳延び、女性も-0.06歳でそれ程には減少してい内容に発表しちます。まったく震災の影響が見られないので、簡易生命表に示された死亡率から10歳から14歳の死者数を計算したら8人でした。一方、被災者名簿には11名の少女の名前がありました(33)。10~14歳の女性については、震災犠牲者より合計の死者数が少なくなっています。福島県が発表した2011年の平均寿命は明らかに「偽装」されています。
 さらに恐ろしいことには、フクシマの危険性を示唆するデータが確りあります(34)(35)。

 色々と誤魔化しても誤魔化しきれなくなるとデータそのものを偽装する。これも福島県の手口みたいです。

<余談>
 ・実際より安全サイドに出るようにデータを測定する福島県
 ・怪しげなものは測定しない福島県
 ・最後はデータを偽装する福島県
福島県の発表するデータは疑問だらけです。これではいくらデータを並べて「安全」と言われても(=^・^=)は信用できません。ここまでの結果が揃うと意図をもってやっているとしか思えません。平均寿命の偽装などは意図が無ければ無理な事!
 福島県がどうするかは福島県民の問題ですが、福島産品を危険な放射性物質と一緒にばら撒かいで欲しいとおもいます。厚生労働省の発表(25)を見ると、今年も福島産セシウム混入果物が北は北海道、西は京都からも見つかっています。外食、惣菜、弁当、ブレンド米あるいは給食で福島産を使用するなら「福島産使用」との表示を義務化して欲しいと思います。また「国産」も「国産(福島産以外)」と「国産(含む福島産)」に分けて欲しいと思います。そうしないと安心して買い物も外食もできません。
 



―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第2次安倍内閣 - Wikipedia
(2)空間線量モニタリング結果情報 - 福島県ホームページ
(3)市内各支所等の環境放射線測定結果【市測定】(9月10日更新) - 福島市ホームページ中の「》市内各地区の環境放射線測定結果 【PDFファイル:598KB】」(下の方にあります)。
(4)ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ
(5)めげ猫「タマ」の日記 5月測定器の周りを除染で福島県の放射線量が激減!―補正式が必要
(6)福島県の除染実施区域の進捗について|除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(7)福島県放射能測定マップ
(8)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング (平成25年11月2日~19日測定)」
(9)可搬型モニタリングポスト等の設置施設・設置場所における除染の実施状況 - 福島県ホームページ
(10)めげ猫「タマ」の日記 8割以上の放射性物質の放置を決めた福島除染計画
(11)福島第一原発事故報告
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島市の放射線量激減―測定器をいじっただけ―
(13)全量全袋検査の体制 - 福島県ホームページ
(14)水田畑作課 - 福島県ホームページ
(15)全量全袋検査の検査結果 - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(10月)―福島全袋検査はデタラメ満開ー
(17)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(18)めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―福島産あんぽ柿は問題ない!
(19)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月3週)―デタラメ福島・伊達あんぽ柿検査ー
(20)JA全農福島/JA全農福島オンラインショッピング
(21)(20)中の「あんぽ柿専用非破壊検査機器」
(22)(20)中の「検査情報」
(23)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(3月2週)―怪しげな検査装置を導入する福島県ー
(24)東日本大震災:福島第1原発事故 帰りたい、美しい古里 福島、避難地域の四季 - 毎日新聞
(25)報道発表資料 |厚生労働省
(26)めげ猫「タマ」の日記 非科学的な「美味しんぼ」に対する福島県の見解
(27)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月)―天皇には食べされても子供には食べさせらない福島の「桃」ー
(28)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月2週)-基準値を超た伊達市の果物は検索データベースに乗せない福島県―
(29)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月1週) -福島県産モロヘイヤから14ベクレル、でも福島県は29件全て検出限界以下
(30)タケノコ/たけのこ/筍:旬の野菜百科
(31)検査計画の策定状況 |報道発表資料|厚生労働省中の「福島県(PDF:490KB) 」
(32)みらいのフルーツ - JA伊達みらいのホームページ
(33)めげ猫「タマ」の日記 平均寿命を偽装する福島県(2011年)
(34)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(35)めげ猫「タマ」の日記 食べて応援、不幸な子供
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  1. 2014/09/11(木) 18:27:37|
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