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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(9月2週)―外洋から1.2ベクレルのストロンチウム90―

 福島第一原発の9月2週(9月8日から9月14日)の状況を纏めてました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①外洋からはストロンチウム90、しかも上昇中
 ②地下水バイパスに迫る全ベータ
 ③止まらない海岸付近の井戸水の放射性物質濃度上昇

1.外洋から1.2ベクレルのストロンチウム90
 今週も外洋からセシウムなどの放射性物質が見つかっています。以下に1リットル当たりの値を示します。
 ①5,6号機放水口北側(4)(5)
  全ベータ       11ベクレル(9月8日採取)
  トリチウム       3.7ベクレル
  ストロンチウム90 1.2ベクレル(5月12日採取)
 ②南放水口(4)(5)
  セシウム134   0.94ベクレル(9月8日採取)
  セシウム137   3.7ベクレル
  全ベータ     13ベクレル(9月1日採取)
  ストロンチウム90 0.018ベクレル(5月12日採取)
 ③排水路出口(T-2)(6)
  セシウム  1.7ベクレル(9月7日採取)    
  全ベータ 12ベクレル(9月7日採取)
 以下に外洋の観測点位置と放射性物質濃度を示します。
brg140914a.gif
 ※1(4)(5)(6)にて作成
 図ー1 福島第一原発近傍の外洋での放射性物質濃度

また5,6号機放水口北側の放射性物質濃度推移を示します。
brg140914b.gif
  ※1(4)(5)を集計
  ※2 NDは検出限界未満(放射性物質が見つからない事)を示す。
 図―2 5,6号機放水口北側の放射性物質濃度の推移

低下している様子がありません。もっと心配なことがあります。以下にストロンチウム90の濃度を示します。
brg140914c.gif
  ※(4)にて作成
 図―3 5,6号機放水口北側のストロンチウム90の推移

分析に時間が係るためか(7)、4ヶ月前のデータしかありませんが上昇中です。ストロンチウム90はカルシウムに似た性質があるそうですが、20km南の海ではカルシウムたっぷりのシラス漁がおこなわれています。(=^・^=)なりに推定するとシラスは1キログラム当たり9ベクレルのストロンチウム90に汚染されていそうです(8)。大丈夫ですかね。

2.地下水バイパスに迫る全ベータ
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(9)。地下水バイパスからくみ上げた水からは、トリチウムは見つかっていますが、今の所はストロンチウム90由来の全ベータ(10)は見つかって居ません。
brg140914c.gif
 ※(11)を集計
 図―4 地下水バイパス井戸No12のトリチウム濃度推移

以下に地下水バイパス井戸とそれより山側にある井戸の地下水中の放射性物質濃度を示します。
brg140914e.gif
 ※1 (11)(12)(13)で作成
  ※2 集計期間(9月8日から14日)発表分の最高値を記載
 図―5 地下水バイパスと山側の放射性物質濃度

 地下水バイパスの山側にある井戸の地下水からは、地下水バイパス井戸以上の高濃度の放射性物質が見つかっています。やがて地下水バイパス井戸に流れ込みそうです。
  地下水バイパスからくみ上げた汚染水にはそれなりのトリチウムが含まれており、いまも福島の海に流されています。地下水バイパスから放流されたトリチウムの総量を濃度×排出量の合計で計算したら1900億ベクレルを超えました。
brg140914f.gif
 ※(11)を集計
 図―6 地下水バイパスの累積のトリチウム放出量

 トリチウムどの程度まで安全か危険かよくわかっていないと(=^・^=)は思います(14)。(=^・^=)は不安です。もっと不安なのは上流の井戸の全ベータです。E-1井戸からは1リットル当たりで5万ベクレルの全ベータが見つかっています。地下水バイパス側のE-6井戸から1リットル当たりで68ベクレルの全ベータが見つかっています。以下にE-6井戸の全ベータ濃度の推移を示します。
brg140914g.gif
 ※2 NDは検出限界未満(放射性物質が見つからない事)を示す。
 図―7 E-6井戸のトリチウム濃度推移

 8月に入り急上昇を初めています。そのうち地下水バイパス井戸からも出てきそうです。

3.止まらない海岸付近の井戸水の放射性物質濃度上昇
東京電力は福島第一原発の海岸付近にも井戸を掘り地下水の放射性物質濃度を調べています(5)。以下に示すように高濃度の汚染水が見つかっています。以下にそのうち1,2号機タービン建屋間の井戸の汚染水濃度を示します。
brg140914h.gif
  ※1 (5)で作成
  ※2 集計期間(9月8日から14日)発表分の最高値を記載
  ※3 SR90はストロンチウム90を示す
 図-8 1,2号機タービン建屋間の海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 東京電力は昨年(2013年)海側の一部に汚染水が通らないような地盤改良工事をしました(15)。そこに外れにあるNo1-6井戸やNo1-12井戸からも高濃度の放射性物質が見つかっています。地盤改良部分をスルーして海に流れ込みそうです。以下にNo1-12井戸のトリチウム濃度を示します。
brg140914i.gif
 ※(5)を集計
 図―9 No1-12井戸のトリチウム濃度推移

どんどん上昇しています。やがて海に流れ蒸発し、雨となってフクシマに降り注ぐような気がします。以下に河川のトリチウム濃度を示します。
brg140914j.gif
※1(16)より作成
 ※2 (Bq/L)は1リットル当たりのベクレル数
 図ー10 福島県トリチウムの分布

 沿岸部からは相対的に高い濃度のトリチウムが見つかっています。やがてトリチウム野菜やトリチウム米ができそうです。

<余談>
 福島第一原発の海への汚染水の流れを止めるには、福島第一原発の汚れた地下水を汲み上げ海に流れないようにすればいいはずです。でもそれはできません。汲み上げた水はどこかに保管しなくてはなりません。それは不可能だと思います。保管スペースがありません。汲み上げたとしても「海」に流すしか手はないと思います。だったら浄化して流せばとの考えもあると思います。でもトリチウムの除去は極めて困難(できないと言ってもいい)です(17)。結局は海に垂れ流すしか方法はないと思います。海に垂れ流されたトリチウムはトリチウム雲になり、トリチウム雨を降らし田畑を潤し、トリチウム米やトリチウム野菜ができると思います。もし、トリチウム米やトリチウム野菜を食べたくないなら、すくなくともフクシマ(特に沿岸部)産は避けるべきだと思います。
brg140819d.gif
 ※ (14)を転載
 図―11 トリチウム米ができるまで
 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(9月1週)―地下水バイパスは汲み上げ再開、トリチウム濃度は上昇します―
(2)報道配布資料|東京電力
(3)サンプリングによる監視|東京電力
(4)(2)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(5)(3)中の「1~4号機タービン建屋東側および港湾のモニタリング」
(6)(2)中の「福島第一原子力発電所 地下水バイパス排水に関するサンプリング結果(南放水口付)」
(7)放射性ストロンチウムの測定
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島県沖シラス漁再開―ストロンチウム90は9ベクレル?―
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(10)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(11)(2)中の「揚水井の分析結果」
(12)(3)中の「H4エリア周辺観測孔」
(13)(2)中の「福島第一原子力発電所構内H6エリアのタンクにおける水漏れに関するサンプリング結果(H6エリア周辺 」
(14)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(15)福島第一原子力発電所1・2号機取水口間の護岸における地盤改良工事(薬液注入)について(PDF 609KB)
(16)公共用水域、港湾・海面漁場モニタリング結果 - 福島県ホームページ中の「河川(トリチウム調査)見出しマーク平成25年12月2日~12月26日調査分(トリチウム) (PDF:703KB)(平成26年3月28日更新)」
(17)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは放射性水素
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  1. 2014/09/14(日) 19:45:41|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:3
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コメント

雨は何所にでも降ります

 雨は日本中、いや世界中で降ります。フクイチは汚染を世界にバラマキ中!
 それにしてもストロンチウム90が1L中1,2ベクレルって、海水の量で考えたら何億・兆ベクレルにもなってしまうじゃないですか!良く見かける大型トラックの燃料タンク1個が100Lですから、そこに120ベクレルですよ!
 そしてそれは港湾内ではなく外洋での数値だあ!
 安倍~これの何所がコントロールされていると言うんだ!
  1. 2014/09/14(日) 23:13:46 |
  2. URL |
  3. hotaka43 #mWyI0ZzU
  4. [ 編集 ]

5,6号機放水口北側について

「5,6号機放水口北側」で測っている海水は、外洋の海水ではありません。
5・6号機は、海水による冷却が生きているので、1F港湾内から6,500m3/hの海水を取水し、ここから放出しています。この海水の濃度は、1F港湾内奥部(5・6号機前)の海水の濃度に近いと考えて良いかと思います。 https://twitter.com/tsokdba/status/351321241229074432
  1. 2014/09/17(水) 13:47:12 |
  2. URL |
  3. コンタン #Kql3Iges
  4. [ 編集 ]

Re: 5,6号機放水口北側について

コンタン様
Q「5,6号機放水口北側」で測っている海水は、外洋の海水ではありません。
A 外洋にでれば由来が何処であれ、外洋の海水です。なんか魂胆がありそうなコメントですね!まったくの蛇足ですが、同日のストロンチウム90濃度は1リットル当たりで
 5,6号機放水口北側 1.2ベクレル
 港湾内の物揚場前 0.8ベクレル
 港湾口      0.75ベクレル
です(http://www.tepco.co.jp/nu/fukushima-np/f1/smp/2014/images/2tb-east_14091002-j.pdf)。
ストロンチウム90が港湾から来たとはいえないのでは?

  1. 2014/09/17(水) 19:52:42 |
  2. URL |
  3. mekenekotama #-
  4. [ 編集 ]

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