めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(9月4週)―9月は4人のけが人・病人―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、9月4週(9月20日から27日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.福島第一のけが人、病人は9月だけで4人
 ①落ちてきた鉄パイプが下請さんの背中に当たり「重症」
 東京電力の9月22日の会見での口頭発表によれば、9月20日12時20分ごろ、福島第一構内南側にあるタンク群の建設現場での下請けさん7人がタンクの溶接などをしていたところ、半自動溶接機を上下に動かすウインチを移動させる際に、固定していた長さ1.5メートル、重さ約4キロの鉄パイプが13メートルの高さから落下し、別の下請けさんの背中に当り、病院に運ばれ、重傷と診断されたそうです。でも、22日から事務作業に復帰したそうです(2)(3)。
 この件は東電から当初は発表が無く、記者が質問でこの事実を指摘してその質問に答える形での発表になりました。東電は事務作業に復帰したので、発表しなかったとしていますが、(=^・^=)には発表しない為に「事務作業」に復帰させたような気がします。自宅で静養する代わりに、事務所で「静養」するのが事務作業の内容のようか気がします。
 時事通信によると、福島第一の作業員が6000人に倍増し現場は混乱しているそうです(4)。なんかこれが原因になってる気が(=^・^=)にはします。普通だったら物が落ちてきそうな場所で作業はしないはず。

 ②体調不良で救急車
 9月23日午前中、高性能多核種除去設備工事に従事していたが下請けさんが体調不良になったので休憩所で休んだあと、体調が回復したので帰ろうとしたのですが、帰宅中に再び体調不良になり救急車で近くの病院に運ばれたのですが、更に検査が必要され、もっと立派な病院に運ばれました(5)。一週間の入院だそうです(15)。

 ③交通事故でけが人
 9月26日に福島第一原発構内の車両サーベイ場に、停車していた車に別の車両がぶつかりました。ぶつけられた車には運転手さんが乗っていたそうです。ぶつけられた車の運転手さんは救急医療室にて診察・治療をうけたそうです。救急車を呼ぶほどではないにしても軽いケガをしたみたいです。なお、ぶつかった車はエンジンオイル漏れをお越したそうです(6)(15)。

 9月6日に福島第一原子力発電所構内で作業をしていた下請けさん(男性)が体調不良を訴えドクターヘリで病院まで運ばれたばかりです(7)。22日の会見を聞いていたら(2)、この方は福島第一原発事故にも福島第一原発のお仕事をされており、それなりの放射線量を浴びていたそうです。それにしてもこれで9月だけで4人目です。多くないですかね?
福島第一ではここの所、けが人・病人が続発です。
 5月 8日 下請けさんが、脳内出血。
 5月10日 下請けさんが、車に乗ろうとし、車のドアに右手薬指を挟み骨折。
 5月12日 下請けさんが、クレーン転倒の為ケガ(双葉郡楢葉町にある資材ヤード)。
 5月19日 下請けさんが、パトロール中に転んで右足を骨折。
 5月27日 下請けさんが、汚染水タンクの工事中に転んで骨折。
 5月28日 下請けさんが、体調不良になりドクターヘリ出動。 
 6月 6日 下請けさんが、体調不良になり救急車で搬送。
 6月28日 下請けさんが、足を滑らせ骨折
 7月25日 下請けさんが、熱中症で救急車で搬送。
 7月29日 下請けさんが、熱中症らしき症状で救急車で搬送
 8月 8日 下請けさんが、行き倒れて死亡。なを原因不明
 8月20日 下請けさんが、熱中症で救急車で搬送
 9月 6日 下請けさんが、体調不良になりドクターヘリ出動(以上(7))。
 9月20日 下請けさんが、落ちてきた鉄パイプに当たり重傷
 9月23日 下請けさんが、高性能多核種除去設備工事をしていて体調不良になり救急車で搬送
 9月26日 運転手さんが、交通事故でケガ(以上本稿)
 なぜか東電社員様がいません。(=^・^=)が言いたいのは汚染水を漏らしたって、福島の魚を食べ事や福島の海に遊びに行くのを注意すればいいいだけですが、下請けさんのケガや病気は本人もご家族にも大きな負担になります。汚染水漏れの防止と下請けさんのケガや病気の防止ではどっちが優先度が高いかは明らかです。
 

2.ポカミスでセシウム吸着装置が止まる。
 福島第一では汚染水からセシウムを分離するために第二セシウム吸着装置(サリー)を運用しています。この装置は高温焼却炉建屋の汚染水を貰い受け、2個のポンプ(A)(B)でセシウム吸着塔に流しこみ放射性セシウムと汚染水を分離するものです(8)(9)。
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  ※(7)(8)より作成
  図―1 第二セシウム吸着装置(サリー)の概要

 9月24日に誰かが(東電の発表にはありません)上流の高温焼却炉建屋に設置してある汚染水を第二セシウム吸着装置(サリー)に送る為の水中ポンプ出口弁を誤って閉めた為に、第二セシウム吸着装置(サリー)のポンプ(B)の吸込み圧力が低下し、停止しました。このため第二セシウム吸着装置(サリー)の運転を停止しました(10)。

3.多核種除去設備がまた止まる
 多核種除去設備(ALPS)は色々な種類の放射性物質を汚染水から分離する設備ですが、少なくともトリチウムは分離できません。当初は2012年夏くらいには完成予定でした、最新の日程では2014年12月になっています。2年半程度の大幅遅れです(11)。
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 ※(12)を転載
 図―2 多核種除去設備(ALPS)の概要

 ところが9月11日に東京電力は
「既設多核種除去設備のホット試験で確認された不具合について大きく7項目の事例として抽出しており、これらは予期せぬ不具合などについても、汎用性をもって対応可能なものと考えている。」
との自身たっぷりの発表をしました(13)。ALPSにはA系、B系、C系の系統がありますが、過去に処理水がフィルタの欠陥で白濁するトラブルを起こしています(14)。そして、またトラブルです。
 東京電力の発表によると9月26日にも、処理水から白い濁りが見つかり3系統中の1系統(B系)の運転停止に追い込まれました(15)。
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 ※(16)をキャプチャー
 図―3 多核種除去設備(ALPS)停止を報じる福島のローカル放送(FCT)

以下に多核種除去設備(ALPS)のトラブル履歴を示します。
  3月17日 B系統の出口から処理水を回収
  3月18日 処理水から1リットル当たり、1400万ベクレルと1100万ベクレルのストロンチウム90等に由来する全ベータを確認、処理を停止  
  3月19日 移送先のJ1タンク群も汚染されていることを確認
  3月24日13時頃 A系、C系の運転を再開
  3月24日19時頃 サンプルタンクCより汚染水漏れを確認(サンプルタンクCには3月18日発見された処理されない汚染水が混じっている)。
  3月24日19時頃 A系、C系の運転を停止(運転全面停止)
  3月25日 A系、C系の運転を再開
  3月27日 A系出口の処理済みの水の「白濁」を確認、A系の運転を停止
  3月29日 C系での汚染水処理を停止して、ポンプの洗浄を行ったのですがポンプの流用が元に戻らず。
  4月16日 見張りをせずに洗浄作業を行い水をあふれさす。
  5月20日 定例のサンプリングにおいて、C系統の水に白濁があり停止(2)。
  6月18日 新たな「隙間」が見つかる(以上(15))
  9月26日 B系統の処理水から「白濁」が見つかり運転停止

 この件を福島県の地方紙の「福島民報」は
  「ALPSまた停止 フィルター改良後も白濁」
なんて表題で報じていました(17)。

4.地下水バイパス効果なし
   地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです。4月9日に地下水の汲み上げを開始してから、5ヶ月が経過しました。
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 ※(18)を転載
  図―3 地下水バイパスの概要

 地下水バイパスが稼働する前に東京電力は地下水バイパスが稼働すれば3mの地下水位の低下が起こり毎日400トンずつ増えている汚染水を100トン減らし、300トンに減らせると主張していました。
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 ※(19)を転載
  図―4 地下水バイパス稼働前に提示した地下水位低下予測

 水の流速は落差の√(平行)に比例するそうです(1)。地下水バイパス稼働前の落差は6mなので、(=^・^=)なりの計算結果をしまします。
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 ※1 (1)を転載
 ※2 (=^・^=)の見積もり
 図―5 地下水バイパスの水位低下量と汚染水増加の減少量

 (=^・^=)の計算でも当初の東電の主張と同じく汚染水の増加量を100トン減らすには3mの水位低下が必要です。
 地下水バイパスの効果を確認するための観測井戸の水位が明らかになりました。
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※1(21)より作成
 ※2 値は小名浜港を基準とした海抜(OP)
 ※3 観測孔の位置は図―4に示す
 図―6 地下水バイパスよう観測孔の水位

当初の見込み3mに比べ殆ど水位は下がっていません。地下水バイパスの効果が無いのは明らかです。でも東電は効果あったと主張しています(21)。

4.海側遮水壁は運用できず
 東京電力は汚染水対策の一つして海側に汚染水をブロックする壁(海側遮水壁)を作り、9月中の運用を目指しています(22)。
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 ※(1)(22)(23)を元に作成
 図―7 海側遮水壁の概要

 ただブロックされた汚染水は行き場ないので、井戸(サブドレイン)からくみ上げ海に流すことが必要です。これについて福島の漁師さんの了解が得られませんので、運用の見込みが立たないそうです(23)。でも仕方のない事です東電の資料を見ると1年前の2013年9月には「海側遮水壁」が出てきます。
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 ※(24)を抜粋
 図ー8 2013年9月の東電資料

この時点で汚染水の汲み上げが必要な事は分かっていたはずです。でも説明をしたのは先月だと思います(25)。国や東電は悪い事も含め2、3年先の見通しを示すべきだと思いますが、そんな事をしたら悪い話(例えばそのうち汚染水タンクが一杯になって海に捨てるか、溢れさすしかなくなる)がいっぱい出てきて、大好きな原発の再稼働に支障が出そうです。

<余談>
 安倍出戻り内閣や東電の動きを見ていると、無責任なくらいに「夢物語」を語っている気がします。その最たるものが福島第一原発の汚染水を「状況はコントロールされております。」との発言でだと思います(26)。もし1年前で状況がコントロールされているなら、わざわざ海側遮水壁を作る事はないと思います。小渕優子経済産業相は福島第一について「廃炉・汚染水対策は政府が前面に立って何が何でもやり遂げるという強い覚悟だ」と約束したそうです(27)。これもまた「夢物語」です。もし、「廃炉」を福島第一原発の放射性物質を除去し敷地を自由に使える状態に戻すと定義するなら絶対に無理だと(=^・^=)は言い切ります。放射性物質なかなか無くりません。福島第一原発の放射性物質を除去するには、何処か別の場所に移す必要がありますが、引き受けてが現れる分けがありません。福島第一原発の未来は放射性廃棄物の保管場所です。ついでに(=^・^=)の街の放射性廃棄物を引き受けてくれると嬉しいのですが・・・


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月3週)―弁が壊れていました―
(2)【9月22日】東京電力 記者会見 - 2014/09/22 17:30開始 - ニコニコ生放送
(3)時事ドットコム:福島第1で作業員重傷=タンク建設中、鉄パイプ落下-東電
(4)福島第一、6000人に作業員急増 現場混乱:一面:中日新聞(CHUNICHI Web)
(5)2014年9月24日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(6)2014年9月26日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(7)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月1週)―タンクの継ぎ目から汚染水漏れ―
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の「セシウム吸着(除去)装置」について
(9)セシウム除去装置(SARRY)概要 - 東京電力
(10)2014年9月25日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島原発事故から3年半、できた事とできない事
(12)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(4月3週)―みんな頑張っている、でもトラブル続発-
(13)2014年9月11日増設多核種除去設備の進捗状況および不具合への対策について(PDF 307KB)
(14)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(14:55 2014/06/20月週)―ALPSにまた遅れ-
(15)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力
(16)ニュース|福島中央テレビ
(17)ALPSまた停止 フィルター改良後も白濁 | 県内ニュース | 福島民報
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(19)めげ猫「タマ」の日記 地下水バイパス効果無し!3mの水位低下のはずが30cm
(20)中長期ロードマップ|東京電力
(21)(20)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2014年9月25日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第10回事務局会議)⇒【資料3-2】滞留水処理(4.84MB)」
(22)海側遮水壁|東京電力
(23)海側遮水壁、月内運用困難 地下水放出、理解得られず | 県内ニュース | 福島民報
(24)(20)中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2013年9月26日(第8回事務局会議)⇒【資料2】中長期ロードマップ進捗状況(概要版)(2.12MB)」
(25)地下水の浄化試験実施 東電、第1原発「サブドレン」(福島民友ニュース)
(26)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月2週)―安倍出戻り総理が世界に向かって「嘘」をつく-
(27)第2原発再稼働「困難」 小渕経産相、県民感情に配慮(福島民友ニュース)
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  1. 2014/09/27(土) 19:44:01|
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