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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(10月4週)―原子炉、タービン建屋周りから高濃度のセシウム―

  福島第一原発の9月3週(9月21日から26日)の状況を纏めてました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①外洋からは放射性物質(4)(5)。
 ②2号機原子炉建屋近くから46万(Bq/L)のセシウム(6)(7)(8)
 ③地下水バイパス上流側の井戸のストロンチウム由来(9)の高濃度の全ベータ(10)
 ④海岸付近の井戸水で1リットル当たり15万9千ベクレルのセシウム(5)

 1.外洋からは放射性物質
  今週は福島第一原発沖の外洋から1リットル当たりで、14ベクレルの全ベータが見つかりました(4)(5)。
brg141026a.gif
 ※1 (4)(5)(11)にて作成
 ※2 1リットル当たりのベクレル数
 ※3  集計期間内の最大値
 図―1 福島第一原発近傍の外洋および排水路での放射性物質濃度

採取日と1リットル当たりの値は以下の通りです(4)(5)。
 ①5,6号機放水口北側(10月20日採取)
  全ベータ    13ベクレル
 ②南放水口(10月20日採取)
    全ベータ   14ベクレル
以下に南放水口の放射性物質濃度の推移を示します。
brg141026b.gif
 ※1(4)(5)を集計
  ※2 NDは検出限界未満(放射性物質が見つからない事)を示す。
 図―2 南放水口の放射性物質濃度の推移

低下している様子がありません。

 2.2号機原子炉、タービン建屋周りから高濃度のセシウム
 
 今週、2号機の原子炉、タービン建屋周りから高濃度のセシウムが見つかったと発表がありました(&)(7)(8)。
brg141026c.gif
 ※1(6)(7)を集計
  ※2 NDは検出限界未満(放射性物質が見つからない事)を示す。
 図―3 2号機の原子炉、タービン建屋周りから高濃度のセシウム

①1号機放水路上流立坑
 「1号機放水路上流立坑」と東電の発表(7)にはありますが、発表をにればむしろ2号機タービン建屋に近い位置にあります。9月26日に1リットル当たり950ベクレルだったセシウム137が、10月22日は12万ベクレルに急増しています。
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 ※(7)を抜粋
  図―4「1号機放水路上流立坑」の放射性物質濃度

 ②2号機原子炉建屋南側井戸
 2号機原子炉建屋南側のサブドレインと呼ばれる井戸2本の水から高濃度のセシウムが見つかりました。以下に推移を示します。
  表-1 2号機原子炉建屋南側井戸
   ※1(6)(9)で作成
   ※2 No18井戸の前回採取日は2013年12月2日、No19井戸は13年11月28日
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 大幅に上がったあと、急に低下しているので何処かへ流れ去ったと思います。そのうちに福島の海に流れると思います。

 3.地下水バイパスからは2、300億ベクレル超のトリチウムが海へ
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(9)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。
 地下水バイパスから放流されたトリチウムの総量を濃度×排出量の合計で計算したら約2、500億ベクレルに達しました。
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 ※(13)(14)を集計
 図―5 地下水バイパスの累積のトリチウム放出量

 トリチウムどの程度まで安全か危険かよくわかっていないと(=^・^=)は思います(15)。(=^・^=)には心配なことがあります。地下水バイパスより山側(上流)の井戸から高濃度の放射性物質が見つかっています。
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 ※2 1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―6 地下水バイパス山側(上流井戸)の放射性物質濃度

 E-1井戸は10月8日に全ベータ濃度が急上昇してから、高い濃度を維持しています。
brg141026g.gif
※(7)を集計
 図ー7 E-1井戸の全ベータ濃度推移

 全体しては高い濃度を維持していますが、濃度は時に大きく上下しているので、流れ去っていることは確かです。そのうち地下水バイパスの水は海へ流れ込みそうです。

4.3海岸付近の井戸水でも急上昇!
 東京電力は福島第一原発の海岸付近にも井戸を掘り地下水の放射性物質濃度を調べています(9)。以下にそこでの放射性物質濃度を示します。
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 ※1(5)を集計
 ※2 1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
特に0-4井戸が気になります。以下に0-4井戸のトリチウム濃度の推移を示します。
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 ※(9)を集計
 図―9 No0-4井戸のトリチウム濃度の推移

どんどん上昇しています。そして海岸近くの0-1-2井戸からも1リットル当たり6,300ベクレルのトリチウムが見つかっています。間違いなく福島の海を汚染していると思います。


<余談>
  今日、10月26日は福島県知事選挙が行われました(19)。テレビの速報をみると、福島県政の連続性を重視した候補が勝ったみたいです(20)。とゆうことは、福島県のいい加減としか言えない検査(21)も継続されそうです。福島第一原発が係る状態ではフクシマの「汚名」は酷くなると思います。(=^・^=)だけでなく多くの方が、福島産を信用していないと思います(21)。その結果、福島の農産物はこれからも下落すると思います。
brg141013a.gif
 ※(22)をキャプチャー
 図ー10 下落が他県より酷い「福島県産米」


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(10月3週)―井戸水から27万(Bq/l)のセシウム―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を10月20日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)福島第一原子力発電所の状況について(日報)|東京電力
(7)2014年10月23日福島第一原子力発電所1~3号機放水路の水質調査状況について(PDF 2.16MB
(8)2014年10月26日福島第一原子力発電所2号機建屋周辺地下水分析結果(PDF 396KB
(9)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(10)(2)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング⇒南放水口・排水路」
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(13)一時貯留タンクの運用状況|東京電力
(14)報道関係各位一斉メール|東京電力中の「福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク(Gr*)からの排水について 」
(15)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(16)(2)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング⇒H4エリア周辺観測孔」
(17)(2)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング⇒南放水口・排水路」
(18)(3)中の「揚水井の分析結果」
(19)福島県知事選 午後9時ごろ大勢判明 | 県内ニュース | 福島民報
(20)福島知事に内堀氏の初当選確実 | 国内外ニュース | 福島民報
(21)めげ猫「タマ」の日記 フクシマは食べませんが19.6%に増加―当然です―
(22)めげ猫「タマ」の日記 福島県知事選―「風評被害の根絶」は殆ど公約していません。
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  1. 2014/10/26(日) 19:36:42|
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