めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

地下水バイパス本格運用半年―効果なし―

 東京電力は2014年5月21日に福島第一原発の地下水バイパスの本格運用を始めました(1)。東京電力は1日100トンの低減効果があったと主張していますが、(=^・^=)なりに調べると効果は見えません。
 福島第一原発では、地下水が原子炉建屋やタービン建屋に流れ込み、汚染水の増え続けていいます(2)。
増え続ける福島第一汚染水
 ※(3)を集計
 図―1 増え続ける福島第一原発汚染水

そのためタンクを作り続け、汚染水が原子炉建屋や原子炉建屋にから溢れ出ないように汲み上げタンクに保管しています。タンクを作り続けるのは大変な作業だと(=^・^=)は思います。(=^・^=)が知る限りで今年だけでタンク作り関係して、5月27日に1人(4)、9月20日に1人(5)、10月7日に3人の合計5人の下請けさんがケガをしました。一方で敷地に限りがあるので、タンクを永遠に作り続けることが不可能です。
汚染水タンクに埋め尽くされた福島第一原発

※(8)を抜粋
 図―2 タンクで一杯になった福島第一原発の敷地

 そのうちに「海」に捨てる日がやってきます。この問題を先送りにするには汚染水の増加量を少しでも減らすことが必要です。
 地下水バイパスは福島第一原発の放射性物質汚染があまり進んでいない地下水が原子炉建屋に流入し、汚染の酷い水になる前に、山側で地下水を汲み上げ、その流れを変えて地下水位を下げることにより、原子炉建屋への流入量を減少させるものです。
brg140609a.gif
 ※(9)を転載
  図―4 地下水バイパスの概要
 
 地下水バイパスは、地下から地下水を汲み上げる12本の井戸、汲み上げた地下水を一時的に保管するタンク、井戸からタンクに送るため配管、タンクから海に捨てるための配管等からなります。また、山側(上流)には汚染水を保管するタンク群や汚染水漏れを起こしたタンクがあります。
 12本の井戸は北から南に向かってNo1からNo12の番号が割り振られています。これをNo1~4をA系統、No5~10をB系統、No11,12をC系統の3つに分けています。
brg140609b.gif
  ※(9)を転載
  図―5 地下水バイパスの平面図

 以下に東電が発表した地下水バイパス稼働後の地下水位のシュミレーション結果を示します。
  brg140829d.gif
 ※1(10)を転載
 ※2 小名浜港を基準とした海抜(OP)で示す
 図-6 地下水バイパス稼働後の水位予測

観測孔付近では現在より3m近く下がり6m程度になる予想でした(10)。以下に地下水バイパス用水位観測孔A,B,Cの地下水位を示します。
全く下がない観測井戸の水位
 ※(11)より作成
 図―7 地下水バイパス用水位観測孔の地下水位

当初予定の3mの地下水位低下はありません。以下に東京電力の発表(3)より集計した汚染水の増加量を示します。
全く減らない福島第一の汚染水増加量
 ※(3)より作成
 図―8 福島第一原発の汚染水の増加量

 東京電力は地下水バイパスができれば汚染水の増加量を1日100トン少なくすると主張していました(10)。図ー8に示す通り、地下水バイパス稼働後も汚染水の増加量は減っていません。地下水バイパスは効果がありませんでした。
でも東電は効果があると主張しています。東電の主張によれば降雨量と汚染水増加量の相関を取ると、最近のデータでは低下しているとの主張です。
降水量と汚染水増加量は関係あり
  ※(11)抜粋        
 図―9 汚染水増加量と降水量

 汚染水増加量と降水量にはそれなりの相関がありそうです。これを降水量が低い部分を拡大します。
地下水バイパスが効果ありとする東電
 ※ リファレンスおよび凡例は図ー9に同じ
 図ー10 汚染水増加量と降水量(部分拡大)
図で主張しているのは、浪江(福島第一原発近くのアメダス観測点)での平均の降水量10日間で約40mmを見ると1日当たりの汚染水増加量は
 A:地下水バイパス稼働前      2012年1月3日から14年1月28日 409立方メートル
 C:地下水バイパス稼働3ヶ月後から 2014年7月29日から        307立方メートル
で、約102立方メートル減っているとの主張です。
そこで(=^・^=)も東電が毎週発表している汚染水量(3)から週毎の汚染水増加量を出し、気象庁のデータから(12)週毎の降雨量を集計し
 A:地下水バイパス稼働前      2012年1月3日から14年1月28日
 B;地下水バイパス稼働直後     2014年4月15日から7月29日
 C:地下水バイパス稼働3ヶ月後から 2014年7月30日から12月2日
で相関をとってみました。なお降雨の集計期間は雨が汚染水になるまで日数を考慮し3日ずらしています。何故3日かというと一番相関が良かったからです。
降水量と汚染水増加量は関係がるとの(=^・^=)の解析結果
 ※1 (3)(12)から作成
 ※2 凡例A,B,Cの意味は以下の通り
  A:地下水バイパス稼働前      2012年1月3日から14年1月28日
  B;地下水バイパス稼働直後     2014年4月15日から7月29日
  C:地下水バイパス稼働3ヶ月後から 2014年7月30日から12月2日
 ※3 マーカーの色と近似直線の色は合わせていまあす。
 図ー11 降雨量と汚染水増加量(週間)

東電とデータと同じように相関があります。次に10日間40mmに相当する30mm付近を拡大します。
地下水バイパスは効果がないとする(=^・^=)の解析結果
 ※ 注記は全て図―11に同じ
 図ー12 降雨量と汚染水増加量(週間)(拡大)

A:地下水バイパス稼働前を示すダークブルーのラインが一番下側にあります。(=^・^=)の解析では、地下水バイパスか稼働してから逆に汚染水の増加が加速したとの結果になっています。たぶん統計誤差が大きすぎてこのような方法では評価ができないためと思います。技術的、科学的主張は「再現」できて始めて有効性が確認されます(12)。STAP細胞は再現できずその真実が疑われています(13)。(=^・^=)も東電の解析を再現できませんでした。

<余談>
 地下水バイパスに関しては東電は「嘘」を発表していると思います。効果のない地下水バイパスの為に福島の海は300ベクレル近いトリチウムで汚染されました(14)。効果のない地下水バイパスを効果がると主張する東電では、(=^・^=)は東電が信用できなくなります。福島第一原発は安定化に向かっているなどと言われても、本当は大変危険な事態を隠しそうな気がします。これでは怖くてフクシマには近づけません。(=^・^=)は
 「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。でもこれって(=^・^=)だけではないみたいです。福島県郡山市は福島県随一のお米の産地です(16)。そしてとっても美味しいそうです(17)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島産米は載っていません(18)。
福島産米でなく他県産米が載っている福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(18)を抜粋
 図ー13 福島産米が載っていない福島県郡山市のスーパーのチラシ


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)(コメント)福島第一原子力発電所における地下水バイパスの実施について|東京電力
(2)地下水バイパス|東京電力
(3)プレスリリース|東京電力中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について 」
(4)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(5月4週)―4週連続、病人・けが人-
(5)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(9月4週)―9月は4人のけが人・病人―
(6)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(11月1週)―鋼材落下し、下請けさん3名がケガ―
(7)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況2014年11月27日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第12回事務局会議」
(8)(7)中の 【資料2】中長期ロードマップの進捗状況(概要版)(6.98MB)
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(10)めげ猫「タマ」の日記 地下水バイパス効果無し!3mの水位低下のはずが30cm
(11)(7)中の「【資料3-2】滞留水処理(5.56MB
(12)再現性 - Wikipedia
(13)STAP細胞はあるのか  - NHK クローズアップ現代
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(11月5週)―海岸井戸のストロンチウム90は上昇中―
(15)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月1週)―危険な福島産汚染食品を10日間も放置する安倍出戻り内閣ー
(16)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(11月4週)―福島の春菊からセシウム、でも福島県の検査は159件すべてNDー
(17)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(18)イトーヨーカドー 郡山店
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  1. 2014/12/06(土) 19:38:52|
  2. -
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