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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県二本松市の2014年11月の死者数1.4倍(対2010年)―でも増えていない所もある―

 福島県の10月中の人口動態が発表されました(1)。二本松市の死者数は
 原発事故前の2010年11月は52人
 原発事故後の2014年11月は72人
で1.4倍に増えています。でも同じ福島県内でも福島第一原発から遠く放射能汚染の少ない南会津郡では
 原発事故前の2010年11月は57人
 原発事故後の2014年11月は43人
で逆に減っています。
 福島県二本松市(にほんまつし)は、福島県を代表する城下町のひとつに数えられ、観光の市として特色を出しています。一方、福島原発の避難区域に隣接し二本松市自体も放射性物質に汚染され、人が住む場所としては最も放射性物質汚染の酷い市の一つです(2)。福島県南会津郡は福島県の南西の外れにあり、福島第一原発からは100km以上は離れており、福島県内では最も放射性物質汚染の低い場所です。
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 ※(2)を転載
 図ー2 二本松市と南会津郡
 1ヶ月の統計では分からないので、各年3月からの死者数を集計してみました。
死者数が20%増えた二本松市
※(1)を集計
 図―3  福島県二本松市の各年3~11月の死者数

 原発事故前の2010年3月から11月の死者数    499名
 原発事故後4年目の2014年3月から11月の死者数 597名

で20%増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.3%なので、偶然とは考えにくいと思います。一方、南会津郡は
 原発事故前の2010年3月から11月の死者数    368名
 原発事故後4年目の2014年3月から11月の死者数 344名
で統計誤差の範囲ですが、死者数が減っています。
 死者が有意に増えていない地域は他にもあります。福島県いわき市や西郷村は地元産2013年度米の学校給食への使用をしていません(3)。学校給食に福島産を使うには保護者の理解が必要なので、保護者も含め福島産に抵抗感の強い場所です。
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  ※(4)を転載
 図―4 福島県各市町村の給食での地元産米利用状況(会津地方を除く)

以下に学校給食に2013年産米を使用しなかった市村(いわき市、西郷村)の各年3~11月の死者数の推移を示します。
死者数の有意な増加のない地元産米未使用地域
 ※(1)を集計
 図―5 2013年地元産米を使用していない市や町の死者数の推移(各年3-11月)

 原発事故前の2010年3月から11月の死者数 3,036人
 原発事故後4年目の2014年3月から11月の死者数 3,134人

で3%増ですが、偶然に起こる確率を計算したら21%ですので、偶然といっても構わないと思います。
 一方、二本松市をはじめ、福島市、郡山市、伊達市、本宮市および川俣町の5市1町では、2013年の地元産米を使用している旨を市や町のホームページで公表しています(3)。それでも学校給食が成立しているので、保護者も含め福島産に抵抗感が少ない地域だと思います。家でも福島産を食べる機会が多いと思います。
 以下に学校給食に2013年産米を使用した市や町の各年3~11月の死者数の推移を示します。
有意な増加が認められる地元産米使用地域
 ※(1)を集計
 図―6 2013年地元産米を使用している市や町の死者数の推移(各年1-11月)

 原発事故前の2010年3月から11月の死者数 5,690 人
 原発事故後4年目の2014年3月から11月の死者数 6,082人

で約7%増えています。偶然に起こる確率を計算したら0.03%なので、およそ偶然とは思えません。
2010年と14年の3から11月を比較して
 ①2013年産地元産米を使用する市や町では有意に死者数が増えている。
 ②福島県内では放射性物質汚染が比較的少ない南会津や、学校給食に2013年産地元産米を使用していない地域では有意な死者数の増加は認められない。これは明確な事実です。

<余談>
 残念ながら福島県いわき市の学校給食の米は今年(2014年)12月から放射性物質の心配のいらない北海道産米は福島県いわき市産米に代わっていました(5)。でも、いわき市にお住いの方は今も福島産を避けているようです。福島県いわき市のスーパーのチラシには、「福島産米」はありません。
他県産米はあっても「福島産」はない福島県いわき市のスーパーのチラシ
 ※(6)を抜粋
 図―7 福島産が載っていない福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果だと(=^・^=)は思います。福島県が「安全」の根拠にしている福島県が発表した検査データには大変な疑問があります(7)。(=^・^=)もいわき市の皆さんを見習い
 「行かない」「買わない」「食べない」
のフクシマ3原則を決めています。

以下に偶然に起こる確率の計算結果を示します。計算方法は(=^・^=)の過去の記事(8)に書いた通りです。
 表―1 二本松市の死者数の増加が偶然に起こる確率の計算結果
 有意差検定表(二本松市)

 表―2 2013年地元産米を未使用の市や村の死者数の増加が偶然に起こる確率の計算結果
有意差検定表(福島県産米未使用)

 表―3 2013年地元産米を使用した市や町の死者数の増加が偶然に起こる確率の計算結果
有意差検定表(福島県産米使用)

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県ホームページ - 組織別 - 福島県の推計人口
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島県二本松市の2014年9月の死者数20%増(対2010年)―でも増えていない所もある
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島県の死者数は増(1-8月、対2010比)-でも増えていると場所と増えていない場所がある。
(5)学校給食等における放射性物質検査の結果について|いわき市中の「白米の検査結果(ゲルマニウム半導体検出器及び簡易型放射能測定器で検査)」
(6)AEON | 店舗情報 | イオンいわき店
(7)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(12月4週)―福島からは新たなセシウム汚染食品ー
(8)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
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  1. 2014/12/24(水) 19:45:12|
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