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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月4週)―双葉のイシガレイは全数ND、でも北茨城市は最大19ベクレルー

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。1月4週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買いものの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
  ①検査数1,281件中16件の基準値超え(全体の1.2%)
  ②平均は、1キログラム当たり5ベクレル、最大610ベクレル(宮城県産イノシシ)。
  ③基準超の食品が宮城、福島、栃木、群馬で見つかっています。
1月4週も基準超えが見つかった福島産
  ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(5)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年1月4週)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.双葉のイシガレイは全数ND、でも北茨城市は最大19ベクレル
 茨城県北茨城市は北を福島県境に接する茨城県沿岸部の市で、大津漁港なのど漁港があります(7)。福島県双葉郡は福島第一原発が立地し、福島原発事故で放射能に汚染され今も大部分が避難区域になっています(8)(9)。
福島・茨城北部沿岸部
  ※(10)等で作成
  図―1 福島県・茨城県北部沿岸地域

 北茨城市のイシガレイの検査結果が発表になりました(3)。そこで、双葉郡のイシガレイの検査結果と比べてみました。
北茨城はセシウムあり、福島双葉郡は全数NDのイシガレイの検査結果
  ※1(1)を集計
  ※2 日付は採取日
  図―2 イシガレイのセシウム濃度検査結果

  2014年11月以降で検査6件ですべて検出限界未満(ND:放射性物質が見つからない事)です。一方、茨城県が実施した北茨城市産の検査では2件中2件でセシウムが見つかり、1キログラム当たりで平均で10.7ベクレル、最大で19ベクレルです。
 福島第一原発から離れるとセシウム濃度が上がるなのどは考えられないので、福島県の検査が大幅に低くでるか茨城県の検査が高くでるかです。(=^・^=)は以前に福島産の福島県の検査と福島県外の検査結果を比較したことがあります(11)。以下に転載します。
福島県の検査値は福島県外の15%
  ※1(11)転載
  ※2 NDは検出限界未満を示す
  図―3 福島産の福島県と福島県外の検査結果の比較

 同じ福島産を測定しても、福島県の検査は福島県外の検査に比べ大幅に低くでます。福島県の検査は他より大幅に低くでるデタラメな検査です。

2.相馬市の切り干し大根は測定しても、福島市は測定しない福島県
 福島県が福島県相馬市の切り干し大根の検査を実施しました(3)。最大で1キログラム当たり9.6ベクレルでした。2012年12月の検査では最大13ベクレルですので殆ど、変わっていません。福島県の調査によれば、切り干し大根が汚染されるメカニズムは材料となる大根が汚染されているのでなく、干している時に放射能に汚染された塵が付着して起こるためだそうです(12)。セシウム濃度がそれ程には変らないので、今(2015年1月)も福島では2年一寸前と同じ様に放射能の塵が舞っているようです。
 そして気になったのが福島市産切り干し大根です。従前に1キログラム当たり1500ベクレルのセシウムが見つかっています(1)。そこでその後の検査結果を調べてみました。
高濃度のセシウムが見つかった福島市の追加検査データがない切干大根
 ※1(1)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―4 福島県の切り干し大根のセシウム濃度

 なんと福島市産の切り干し大根は1500ベクレルが見つかったあと福島県は検査していません。
 福島県福島市のイチゴ園は1月10日に開園しました(13)。それから17日程経過したので、福島産イチゴの検査結果を福島県が運営する検索サイト(14)で調べてみました。検査結果は出て来ません。
イチゴ園が開園しているのに、検査結果が出てこない福島市産イチゴの結果
 ※(14)を「イチゴ」および「イチゴ(施設)」並びに「福島市」で1月27日に検索
 図―5 検査結果が出てこない福島市産イチゴ

 でも福島県はイチゴについて「検査を、定期的に継続して行っており、基準値をしたまわっている」と主張しています(13)。
 福島県はやばそうなものの検査は避けている気がします。それでも「安全」を主張しています(15)。


3.富岡町のシロメバルのセシウム濃度は上昇中
 福島第一原発事故から4年近くが経とうとしています。でも福島第一原発の港湾口から1キログラム当たり22万ベクレルのセシウムが見つかるなど、汚染水の垂れ流しは止まりそうにありません(16)。福島のお魚が心配です。福島県富岡町は地図でみると福島第一原発南10km程にある町です。富岡町は「花と緑あふれる町」を自称していますが(17)、(=^・^=)には放射能が溢れる町に見えます。以下に富岡町産のシロメバルの放射性セシウム濃度の推移を示します。
上昇を続ける富岡町産のシロメバルのセシウム濃度
 ※(1)を集計
 図―6 富岡町産シロメバルのセシウム濃度

 確り上昇しています。


<余談>
 今週、福島県産米について二つの動きがありました。大相撲初場所で全勝優勝した横綱白鵬関に福島県産米「天のつぶ」1トン、福島牛10キロ、福島県産野菜と果物の詰め合わせ37キロの目録を手渡したそうです。この行事は2015年で終了する予定だが、福島県知事は当面継続する考えを示したそうです(17)。(=^・^=)には関係ありませんが、お相撲さんには迷惑な話かもしれません。そして、福島県知事が福島県産米のトップセールスを福島県外で行ったそうです(18)(19)。
お隣の宮城や茨城に比べも綺麗な福島の女性
 ※(19)を引用
 図ー7 福島県産米のトップセールスにのぞむ福島県知事(右)と福島県の綺麗な女性

 福島県知事は昨年11月に交代したばかりですが、新知事の動きを見ていると福島産の福島県外へのPRに熱心みないです(20)。でも福島産は
  ・低く出るデタラメな検査で「安全」とされる
  ・やばそうな物の検査は避けて「安全」とされる
  ・セシウム濃度が上昇傾向を示すものがある
等の特徴があります。福島県や東京電力は福島産を避ける行為を「風評被害」と主張しているようですが(21)(22)、(=^・^=)には「福島産 食べて応援 あの世行き」に見えます(23)。(=^・^=)には福島県知事は、安全とは言えない福島産を全国にばら撒き福島県民のリスクを下げようとしているようにしか見えません。
 (=^・^=)は「風評被害」キャペーンは、東京電力救済キャンペーンだと思っています。東京電力の賠償項目に
「避難指示・出荷制限・風評被害業損害、検査費用、追加的費用について、対象となる法人・個人事業主さまへの賠償です。 」
があります(24)。東電や福島県が「風評被害」と称している福島産を避ける行為が減れば、東電は賠償を減額できます。(=^・^=)は東電救済の為にリスクを冒すきは全くありません。
 では福島の方はどうなのか、(=^・^=)なりに調べてみました。2014年産米の福島県産米全袋検査が終了したようです(25)。そこで、市町村別の検査数を集計してみました。
全袋検査数は郡山市がトップ
※(26)を集計
 図―8 2014年産福島米全袋検査数

 郡山市がダントツのトップです。福島県郡山市のお米は「ツヤ、香り、味、粘り、柔らかさ等、美味しさの条件をすべて備えた大変美味しいお米」だそうです(27)。しかも、全袋検査によって確り検査されているので「安全」です(28)(29)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島米はありません(30)。
他県産はあっても福島産米がない福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(30)をキャプチャー
 図―9 福島米が載っていない福島県郡山市のスーパーのチラシ

 福島県郡山市の消費者が選んだのは、福島県外産のようです。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第914報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(1月3週)―福島のマダラは出荷制限解除、大丈夫?ー
(5)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(6)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(7)北茨城市 - Wikipedia
(8)双葉郡 - Wikipedia
(9)福島第一原子力発電所 - Wikipedia
(10)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会
(11)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(2014年)―福島産は他で測れば10倍に!ー
(12)放射性関連支援技術情報中の「10 切り干し大根の放射性セシウム汚染とその原因 」
(13)めげ猫「タマ」の日記 福島市イチゴ園開園―でも検査はありません―
(14)農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。
(15)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(1月4週)―タケノコメバルから22万ベクレル―
(17)白鵬関に知事賞 就任後初、贈呈者務める | 県内ニュース | 福島民報
(18)あんぽ柿とコメ味わって 東京で内堀知事らPR | 県内ニュース | 福島民報
(19)ミスピーチキャンペーンクルーのブログ あんぽ柿&福島米「天のつぶ」トップセールス
(20)めげ猫「タマ」の日記 2014年に放射性セシウム汚染食品の拡販に貢献した方々
(21)ふくしまから はじめよう。消費者風評対策事業 - 福島県ホームページ
(22)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB)
(23)めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き
(24)賠償項目のご案内|東京電力
(25)26年産新米基準超ゼロ 風評払拭へ大きく前進 放射性物質検査 | 県内ニュース | 福島民報
(26)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(27)郡山の味自慢「あさか舞」/郡山市
(28)JA郡山市の米「あさか舞」(コシヒカリ・ひとめぼれ)ネット通販サイト
(29)めげ猫「タマ」の日記 今年(2013年)もデタラメ―福島県産米全袋検査
(30)AEON | 店舗情報 | イオン郡山フェスタ店
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  1. 2015/01/27(火) 19:48:11|
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