福島産を食べて応援しようと主張される方がいます(1)。何処を応援か(=^・^=)なりに調べたら「東京電力」です。
福島県伊達市は福島県北部にある市です。

※(2)で作成
図―1 福島県伊達市
福島原発事故の避難地域に隣接し、市内にはいくつのの特定避難勧奨地点が点在していました。

※(2)(3)で作成
図―2 福島県伊達市の特定避難勧奨地点
でも避難区域の設定はなく、人が住む場所としては最も放射能汚染が酷い市のひとつだと思います。伊達市の主力農産物はモモだと思います(4)。福島産のモモ価格は、多くの方が福島産を正しく恐れ買い控えたためと思いますが、福島原発事故後に下落したまま回復してません。

※(5)を抜粋
図―3 低迷する福島産モモの価格
農家の方は苦境におちていると思ったら、福島原発事故後に伊達市を活動地域とするJA伊達みらいの預金残高も購買供給高を増えています。

※(6)にて作成
図―4 JA伊達みらいの預金残高と購買供給高
福島原発事故後に伊達の農家の皆さんが生活が苦境になり預金を取り崩したり、買い物を控えるような事はないようです。でも売上はへっているので、その分はどこからか得ているはずです。
東京電力は、10項目について内訳を明らかにしています(7)(8)。2014年12月末までの支払額では「出荷制限指示等による損害及び風評被害」で12,783億円トップです。東京電力が「風評被害」と呼ぶ(9)福島産を避ける正当な行為に対する損害賠償額がトップです。福島産を正しく避ける行為が減れば、この項目の金額を減らすことができます。「福島産 食べて応援」する先は「東京電力」です。
<余談>
以下に10項目の支払総額の順位を示します。
①出荷制限指示等による損害及び風評被害 12,783億円
②財物価値の喪失又は減少等 10,093億円
③精神的損害 8,073億円
④営業損害 4,503億円
⑤自主的避難等 3,629億円
⑥検査費用等 2,248億円
⑦就労不能損害 2,177億円
⑧間接損害等その他 1,602億円
⑨住居確保損害 289億円
⑩福島県民健康管理基金 250億円
です。②の「財物価値の喪失又は減少等」は、財産に対する賠償であり(10)、上限が見えます。③の「精神的損害」は、2014年に田村市都路(12)、川内村の一部(13)、南相馬市の特定避難勧奨地点(14)の避難指示を強引に解除しました。目的は将来の賠償打ち切りだっと思います。そして田村市都路の賠償が来月(2014年3月)で打ち切られます(15)。これからも強引な避難指示解除とそれに伴う賠償打ち切りをおこなうと思います。④の「営業損害」を東電と安倍出戻りは2016年2月で打ち切りの意向のようですが、福島は怒っているようです(16)(17)(18)。⑤の「自主的避難等」は一時金で(19)支払いはほぼ終わっていると思います。⑦の「就労不能損害」(原発事故で失業や転職で収入が減った場合の補償)は今月(2015年2月)で打ち切りです(20)(21)。安倍出戻り内閣と東電は、住民の安全など考える事無く、賠償を減らそうとしています。そして「福島産 食べて応援 東京電力」キャンペーンを実施して、①の「出荷制限指示等による損害及び風評被害」も減らすことを試みています。
「福島産 食べて応援」のあとには東電再生とあの世行や不幸な子供が待っているような気が(=^・^=)はします(22)(23)。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
農林水産省/「食べて応援しよう!」(2)
東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング (平成25年11月2日~19日測定) 平成26年03月07日」
(3)
区域見直し等について - 福島県ホームページ(4)
伊達みらい概要 - JA伊達みらいのホームページ(5)
ふくしま復興のあゆみ - 福島県ホームページ中の「平成27年1月30日発行 [PDFファイル/9.61MB]」
(6)
経営の概要 - JA伊達みらいのホームページ(7)
特別事業計画の変更の認定について|東京電力(8)
賠償金のお支払い状況|東京電力(9)
2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)風評被害対策について(PDF 325KB) (10)
賠償項目のご案内|東京電力(12)
めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道 ―福島県大熊町で桜咲く-(13)
めげ猫「タマ」の日記 NHKの嘘報道―川内村は生活に不安があるから帰れない、本当は放射線が怖いから―(14)
めげ猫「タマ」の日記 南相馬市の特定避難勧奨地点強制解除―本当に安全なの?―(15)
都路地区の慰謝料打ち切り、原賠審会長は妥当との見解:朝日新聞デジタル(16)
営業損害賠償28年2月終了 原発事故から5年 エネ庁、東電が素案 | 県内ニュース | 福島民報(17)
【損害賠償素案】撤回されるべきだ(1月24日) | 県内ニュース | 福島民報(18)
平成27年3月以降の商工業等に係る営業損害の賠償に関する緊急要望・要求 - 福島県ホームページ(19)
自主的避難等に係る損害に対する賠償の開始について|TEPCOニュース|東京電力(20)
「就労支援窓口」設置 福島労働局が福島など県内4カ所(福島民友トピックス)(21)
平成26年3月以降の就労不能損害に係る賠償および避難指示解除後のご帰還にともなう就労不能損害に係る賠償のお取り扱いについて|東京電力(22)
めげ猫「タマ」の日記 福島産食べて応援、あの世行き(23)
めげ猫「タマ」の日記 食べて応援、不幸な子供
スポンサーサイト
- 2015/02/09(月) 19:51:16|
- -
-
| トラックバック:0
-
| コメント:0