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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

トラブルいっぱい福島原発(2月4週)―高濃度の汚染水漏れは1年間隠します―

 東京電力福島原発はトラブルが多く、トラブル毎に記事にするは面倒なので、まとめて記事にしています。先週につづき(1)、2月4週(2月21日から27日)もしっかりトラブルが起こっています。

1.高濃度汚染水が排水路を流れた
 福島第一原発構内には排水路がめぐらされています。名前がついていて、その中にC排水路やK排水路との名称の物があります。
高濃度の汚染水が流れた排水路
 ※1 (2)(3)(4)にて作成
  ※2  数値は1リットル当たりの放射性物質濃度
  図―1 福島第一原発の排水路と放射性物質濃度

 東京電力の会見(5)を聞いていると、タンクからの汚染水漏れで排水路に汚染水が流れ込んでも分かるように、排水路に流れる「汚染水」の放射性物質濃度を連続的に測定する「放射線モニタ」が取り付けれれています(2)。
 2月22日午前10時頃に、その構内側溝排水放射線モニタが高い濃度の放射性物質を検出し、「高」警報をだしました。最大で1リットル当たり7,230ベクレルのストロンチウム90由来の全ベータが見つかりました(2)(6)(7)。以下に放射性物質濃度の推移を示します。
7230ベクレルが観測された放射線モニタ
 ※1 (2)にて作成
 ※2 測定装置はA系、B系の二つある。
 図―2 構内側溝排水放射線モニタが測定した汚染水濃度

 排水路を高濃度の汚染水が流れたので、「海」の汚染が心配です。これについて東京電力は排水路の出口のある福島第一原発港湾内の海水の放射性物質濃度が上昇していないと主張しています(8)。でも(=^・^=)は心配なことがあります。図―1で示すNo2-7井戸は海のすぐそばにかり、地下を海水が行き来しているはずです。
海のすぐそばにあるNo2-7井戸
※(2)(8)で作成
 図―3 No2-7井戸の位置

そしてNo2-7井戸から汲み上げた地下水の全ベータ濃度が1リットル当たりの値で
 2月22日  620ベクレル
 2月25日 1000ベクレル
上昇しています(4)。以下にNo2-7井戸の全ベータ濃度の推移を示します。
急に上がったNo2-7井戸の全べーた濃度
※(4)にて作成
 図ー4 No2-7井戸の全ベータ濃度推移
 
 東京電力の発表(9)や会見(4)を聞いている限りでは、今の所、原因は分かっていないようです。


2.高濃度の汚染水漏れは1年間隠します
 東京電力1月24日にK排水路(図―1参照)から高濃度の汚染水が海に流れ続けていることを発表しました。1年も前から分かっていたそうです(3)。
汚染雨水が流出したと1面で報じる福島の地方紙
 ※(10)を抜粋
 図―5 排水路から高濃度の汚染水が漏れていると1面で報じる福島県の地方紙福島民報

以下に放射性物質濃度の推移を示します。
1リットル当たり1000ベクレル程度に汚染されていたK排水路の汚染水
 ※(3)を抜粋・加筆
 図―6 K排水路の放射性物質濃度

 種類によって異なりますが概ねリットル当たり1000ベクレル程度でしょうか?このような高濃度の汚染水が海に流されながら、東電は対策を取らず、また発表もしてませんでした。
 ※(11)をキャプチャー
気づいていたけど発表しなかったと説明する東電社員様
図―7 「データは公開していない」と説明する東電社員様

 図―1に示す通りK排水路は「外洋」に繋がっています。その昔に福島第一原発の汚染水について「状況はコントロールされている」なんて言った人がいます(12)。でもK排水路の「汚染水」はコントロールされてませんでした。
 2号機原子炉建屋に大型機器などを運び込む大物搬入口の屋上に高い濃度に汚染された雨水が溜まり、それが雨は降ると流され、排水路に流れ込むためだそうです。2号機建屋の大物搬入口の屋上の雨水から、1リットル当たり
 セシウム  29、400ベクレル(セシウム134 6,400ベクレル、137 23、000ベクレル)
 全ベータ  53,000ベクレル
 トリチウム    600ベクレル
の放射性物質が見つかったそうです(3)。
高濃度の汚染水が放置された2号機建屋の大物搬入口の屋上
 ※(3)を抜粋
 図―8 高濃度の放射性物質が見つかった2号機建屋の大物搬入口の屋上の雨水

 この件について福島は相当怒っているみたいです。福島県知事は「極めて遺憾」とコメントしたそうです(13)。福島県議会は「東京電力福島第一原子力発電所の汚染水流出に断固抗議する決議」 を可決しました(14)。
満場一致で抗議を決議する福島県議会
 ※(15)をキャプチャー
 図―9 満場一致で可決される「東京電力福島第一原子力発電所の汚染水流出に断固抗議する決議」 [PDFファイル/60KB]

 福島の地方紙の福島民報は2月25日の社説の冒頭を
「東京電力がまた、県民を裏切った。福島第一原発2号機原子炉建屋屋上の一部にたまる高濃度の放射性物質を含む雨水が、構内の排水路を通じて港湾外の海に流れ出た。東電は汚染水の海洋流出を昨年4月までに把握、原因を調べていたが公表しなかった。
 県漁連の関係者からは東電の説明に「信頼関係が崩れた」「漁業者を甘く見ているのか」と怒りの声が相次いだ。内堀雅雄知事は「極めて遺憾」と批判、汚染源の除去など早急な対策を求めた。東電の情報隠しは初めてでない。反省がない。」
で始めています(16)。もう一つの地方紙の福島民友は2月25日付の社説を
「原因を調査してから結果を公表するつもりだった―。この何度となく聞かされた言い訳がまた繰り返された。」
と書き始めています(17)。
 

3.サブドレイン頓挫
 東京電力は福島第一の原子炉建屋やタービン建屋の直ぐ近くの井戸から汚染水を汲みあげ海に流す計画を進めています。この計画が実現すれば福島第一の汚染水の増加を減らす事ができるそうです(18)。
brg150122d.gif
 ※(18)を転載
 図―10 サブドレインの断面図

 これには福島の漁師さんの了解が必要です。2月25日に福島県漁業協同組合連合会は福島県いわき市で組合長会議を開き、東京電力福島第1原発2号機の原子炉建屋屋上から汚染雨水が排水路を通じて外洋に流出していた問題について、東電と国から説明を受けた。東電が問題を把握しながら対策を講じなかったことに、出席者からは「信頼関係が崩れた」「漁業者を甘く見ているのか」と怒りの声が相次いだそうです(19)。
東電が信頼できなくなったと発言する福島の漁師さん
 ※(11)をキャプチャー
 図―11 (東電を)「これからは信用できなくなった」と話す福島の漁師さん

これではサブドレインの了解はかなり先になりそうです。でも福島第一の汚染水は増え続けています。
増え続ける福島第一汚染水
 ※(20)を集計
 図―12 増え続ける福島第一原発汚染水

 いつかは溢れさすかマシな汚染水を海に流す日の選択をせまられそうです。

4.地下水バイパス
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです。2014年4月9日に地下水の汲み上げを開始してから(21)、10ヶ月がたちましたが効果が見えません。
 東京電力は地下水バイパスを開始するまえに、地下水バイパス稼働後の地下水位の見積もりを出しています(22)
brg140829d.gif
 ※1(22)を転載
 ※2 小名浜港を基準とした海抜(OP)で示す
 図-13 地下水バイパス稼働後の水位予測

 それによると地下水バイパスの効果を観測するために水位を観測する3本の井戸(観測孔A,B,C)の当たりでは6メートル位に低下するはずでした。
 東京電力は近々の観測孔の水位を1月29日に発表しました(13)。そこで各観測孔水位を調べてみました。
下がらないタービン・原子炉建屋近くの観測井戸の水位

 ※1(23)より作成
 ※2小名浜港を基準とした海抜(OP)で示す
 図―14 地下水バイパス用観測孔の水位

 ほとんど下がっている様子がありません。以下に福島第一原発内の汚染水の増加量を示します。
地下水バイパス稼働後も減らない汚染水の増加量
※(23)より作成
 図-15 福島第一原発汚染水の増加量

 減っている様子がありません。それでも東電は地下水バイパスは効果があったと主張しています(22)。

5.作業で水をこぼしました。
 タービン建屋の装置の冷却系の水抜き作業で水をこぼし、4号機タービン建屋1階の南側にある漏えい検知器から警報がでました(24)。東電は汚染水でないような事を言っていますが、床は汚染されているのでこぼした瞬間に汚染水になると思うのですが、回収したの内容はありませんでした。


<余談>
 ・汚染水漏れが続く福島第一原発
 ・汚染水流出を1年近く隠し続けられた福島第一原発
 ・汚染水対策に先が見えない福島第一原発
 ・効果の無い地下水バイパスは効果ありと強弁される福島第一原発
これでは福島の皆さんも不安だと思います。牛の全頭検査数を厚労省の発表(25)でみると福島県郡山市が第一位です。福島牛は美味しいそうです。福島牛は「福島牛は、徹底した安全管理体制のもとで飼育されて」いるそうです(26)。福島県は「安全」だと主張しています(27)。でも福島県郡山市のスーパーのチラシには福島牛はありません(28)。
他県産はあっても福島産牛肉が無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(28)を抜粋
 図―16 福島産牛肉が載っていない福島県のスーパーのチラシ

当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さんを見習い「フクシマ産」は食べません。 

 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(2月3週)―屋根が吹っ飛んだ―
(2)第58回原子力規制委員会 | 原子力規制委員会中の「資料5 東京電力株式会社福島第一原子力発電所における排水路からの管理区域外への漏えいについて【PDF:516KB】」
(3)2015年2月24日2号機原子炉建屋大物搬入口屋上部の溜まり水調査結果(PDF 960KB
(4)報道配布資料|東京電力中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果 」
(5)【2月26日】東京電力 「中長期ロードマップの進捗状況」に関する記者会見 - 2015/02/26 18:30開始 - ニコニコ生放送
(6)2015年2月23日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】

(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)2015年2月25日福島県漁連組合長会議説明資料(PDF 4.91MB)
(9)東北地方太平洋沖地震による当社原子力発電所への影響について|東京電力
(10)福島民報を2月25日に閲覧
(11)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2015年2月25日(水)放送」
(12)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい!福島原発(9月2週)―安倍出戻り総理が世界に向かって「嘘」をつく-
(13)知事「極めて遺憾」 福島第一原発の汚染雨水流出で 東電の対応批判、対策要求 | 東日本大震災 | 福島民報
(14)福島県議会 - 福島県ホームページ
(15)スイッチ20150226 TUFchannel
(16)【汚染水港湾外流出】国は東電任せにするな(2月27日) | 県内ニュース | 福島民報
(17)みんゆうNet -社説・福島民友新聞社-
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島第一サブドレイン汲み上げについて
(19)福島県漁連「信頼関係が崩れた」 | 国内外ニュース | 福島民報
(20)プレスリリース|東京電力中の「福島第一原子力発電所における高濃度の放射性物質を含むたまり水の貯蔵及び処理の状況について 」
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(22)めげ猫「タマ」の日記 地下水バイパス効果無し!3mの水位低下のはずが30cm
(23)中長期ロードマップ|東京電力中の「中長期ロードマップの進捗状況⇒2015年2月26日(廃炉・汚染水対策チーム会合 第15回事務局会議)⇒【資料3-2】滞留水処理(3.12MB)」
(24)2015年2月27日福島第一原子力発電所の状況について(日報) 【午後3時現在】
(25)報道発表資料 |厚生労働省中の「食品中の放射性物質の検査結果について 」
(26)JA全農福島/JA全農福島オンラインショッピング
(27)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(28)イトーヨーカドー 郡山店
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  1. 2015/02/27(金) 19:45:29|
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