めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

常磐道全線開通―未来は暗い―

3月1日に常磐道が全線開通しました(1)。お祝いしたいのですが、未来は暗そうです。
 常磐自動車道(じょうばんじどうしゃどう、JOBAN EXPRESSWAY)は、起点を東京都、終点を宮城県仙台市とする全長300.4kmの高速道路です(2)。
福島および周辺の高速道路
 ※地図などで作成
 図―1 福島県および周辺の高速道路

3月1日に全線が開通しました(2)。

常磐道全通を1面トップで報じる福島県の地方紙
※(3)を抜粋
 図―2 常磐道開通を1面トップで伝える福島県の地方紙「福島民報」

 
 福島の地方紙の福島民友は3月1日付の社説で
「常磐道を利用して、県外からより多くの人々に足を運んでもらい、現状を見てもらうことが復興の後押しになる。沿線には相馬野馬追をはじめとした伝統行事や歴史に裏打ちされた観光名所などが数多くある。」
と論じています。
 でも沿線は高い放射線があります。以下に新規に開通した富岡―浪江間の放射線量を示します。
 放射線量が高い常磐道
 ※(4)にて作成
 図―3 常磐道の新規開通区間の放射線量(除染後)

除染しても高いところでは1時間当たり25マイクロシーベルです。国が除染が必要だとする基準は1時間当たり0.23マイクロシーベトですので(5)、100倍以上です。いくら通過するだけなら0.2マイクロシーベルトと言われても(6)(7)、不安を感じる方が多いとお思います。渋滞や事故で途中で止まらければならなくなったら大量に被ばくをしそうです。結局は使うかは、使わなないかは自己責任だと思います。
 福島県相馬地方は福島県福島第一原発の北側に位置する人口11万の地域です(8)。
原発事故で孤立した相馬地方
 ※(9)(10)で作成
 図―4 福島県相馬地方

 図―4に示す通り福島原発事故によって避難区域に取り囲まれ、陸の孤島と化した感じがあります。これを解消するのが、常磐道の役目だと思います。
線量が高い場所を通らないと南に行けない相馬地方
 図―5 相馬地方内の常磐道

以下に相馬地方とおなじ福島県沿岸部のいわきの観光客の推移を示します。
いわきは回復しても相馬は回復しない観光客
 ※(11)にて作成
 図―6 福島県沿岸部の観光客入込数

 いわきはそれなりに回復していますが、相馬はあまり回復していません。福島第一原発事故で観光客が減っています。理由は
 ・フクシマを正しく恐れる人が行かなくなった。
 ・交通が不便になり行き難くなった。
があると思います。福島は「行き難くなった」との主張しているようです。でも実態はそうでもないようです。福島県沿岸部には(=^・^=)が知る限り東北アクセス(12)、浜通り交通(13)、新常磐交通(14)などがありますが、新規に開通した区間を利用した高速バスの設定はありません。理由は
「南相馬周辺は関東方面からの作業員も多く、いわき方面への潜在需要は高いとみられるが、(東北アクセスの)遠藤竜太郎社長(50)は『被ばくが課題』と新路線開設に踏み切れない理由を説明する。『事故時の乗客への対応はもちろん、何度も行き来する運転手への影響も無視できない』」
とのことです(15)。昨年末に南相馬ー仙台間の常磐道が開通した時は東北アクセスが常磐道を利用した「特急バス」を設定したんですが(16)。
 常磐道の開通に合わせ、相馬方面のツアーの企画があっても良い気がしますが、(=^・^=)が調べた限りでは見つけることができませんでした。
 常磐道は高い放射線量の為にどうしても通らなといけない人だけが通る高速道路です。いま、福島県相馬地方と山形県を結ぶ東北中央道の工事が進められています(17)。
常磐道より線量が低い所を通る東北中央道
 ※(17)にて作成
 図―7 東北中央道

 図に示す通り、放射線量の高い避難区域を避けて相馬地方と東北道を結んでいます。この道路が開通すれば常磐道の役割は終わると思います。


<余談>
3月4日に恐れていたことが起こりました。南相馬ICの南(福島第一原発側)の下り線で乗用車が故障し一時、通行止めになりました(18)。高い放射線量のなか動けなくなった車も多いと思います。
 常磐道は仙台方面といわきや茨城県を結ぶ機能のありますが、途中に放射線量の高い場所があるので、従来と同じように磐越道・東北道を経由すると思います(19)。結局は福島県相馬地方の復興を担う道路だと思います。福島原発事故前の2011年3月の相馬地方の人口は122,783人でしたが、2015年2月は112,530人で、△8.4%の減少です。福島県全体では△4.4%ですので約倍です(20)。
 それ以上に深刻なのが20代後半の女性の減少です。
減少が止まらない相馬の20代後半の女性
 ※(20)にて作成
 図―8 相馬地方の20代後半の人口

2011年3月の人口は2,811人でしたが、2015年2月は1,910人で、△31.1%の減少です。そして図―8に示すように減少のペースは衰えていません。福島県女性の平均初婚年齢は27.9歳で、全国最低です(21)。この世代の女性は福島では結婚適齢期です。福島県相馬の花嫁さんは、常磐道を通り他所の街に出て行き、相馬は子供が生まれず衰退すると思います。そしたら「常磐道」は不要になります。

 
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)常磐道1日全線開通 首相ら迎えセレモニー | 県内ニュース | 福島民報
(2)常磐自動車道 - Wikipedia
(3)福島民報
(4)常磐自動車道における除染|除染特別地域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(5)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(6)<常磐道>3月1日開通の富岡-浪江間公開 河北新報
(7)「復興へ続く道3・1常磐自動車道」アーカイブ | 東日本大震災 | 福島民報
(8)相馬地方広域市町村圏組合
(9)東日本大震災関連情報 放射線モニタリング測定結果等 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日」
(10)福島県通行規制情報
(11)福島県観光ホームページ 統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(12)東北アクセス - Wikipedia
(13)浜通り交通株式会社
(14)新常磐交通
(15)常磐道3・1全通>ためらうバス業界 河北新報
(16)南相馬―仙台間最短90分 高速バス特急便 | 県内ニュース | 福島民報
(17)平成29年度開通など正式発表 相馬福島道路「相馬-霊山間」 | 東日本大震災 | 福島民報
(18)常磐道で一時通行止め 原町トンネルで乗用車が故障(福島民友ニュース)
(19)復興へ続く道(5) 新IC、復興の要 4車線化求める声も 【願い】 | 東日本大震災 | 福島民報
(20)過去の結果(年齢(5歳階級)別推計人口) - 福島県ホームページを集計
(21)女性初婚年齢 [ 2010年第一位 東京都 ]|新・都道府県別統計とランキングで見る県民性 [とどラン]
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  1. 2015/03/05(木) 19:44:38|
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