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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(3月3週)―2週連続で外洋からセシウム―

 福島第一原発汚染水の3月3週(3月11日から16日)の状況を纏めてました。先週に続き高濃度の汚染水が見つかっています(1)。
 ①2週連続で外洋からセシウム等の放射性物質
 ②地下水バイパス上流の井戸から高濃度の全ベータ
 ③海岸近くの井戸の全ベータも上昇中
 ④海側放水路の放射性物質濃度が急上昇
 ⑤排水路からは法令違反の汚染水が外洋へ

1.2週連続で外洋からセシウム 
 先週に続き今週も外洋からセシウムが見つかっています。2週連続です。
相変わらず放射性物質が見つかる福島第一沖の外洋
  ※1  (4)(5)(6)にて作成
  ※2  数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 図―1 福島第一原発近傍の海、排水路の放射性物質濃度

 ①5,6号機放水口北側(4)(5)
   全ベータ 9.9ベクレル(3月12日採取)
   トリチウム 1.7ベクレル(3月3日採取)
 ②南放水口(3月12日採取)(4)(5)
   セシウム 0.9ベクレル
   全ベータ 12ベクレル
 ③港湾中央(5)
   セシウム  8.4ベクレル(3月13日採取)
   全ベータ  62ベクレル(3月14日採取)
 ④排水路C-2-1地点(3月11日採取)(6)
   全ベータ 91ベクレル
が見つかっています。このうち「南放水口」では先週に続き2週連続してセシウムが見つかっています。以下に南放水口の放射性物質濃度を示します。
 2週連続セシウムが見つかった南放水口の放射性物質濃度
 ※1(5)にて作成
 ※2 NDは検出限界未満を示します。
 図―2 南放水口の放射性物質濃度

福島のお魚が心配です。

2.地下水バイパス上流の井戸から高濃度の全ベータ
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(8)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。さらに、地下水バイパスより山側(上流)の井戸から高濃度の放射性物質が見つかっています。
高濃度の汚染水が見つかる地下水バイパス山側
 ※1 (9)(10)(11)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―3 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度

 この中で一番気になるのがE-1井戸の全ベータ濃度です。
上がっても直ぐには下がらなくなったE-1井戸の全ベータ濃度
 ※(9)を集計
 図―4 E-1井戸の全ベータ濃度

以下に1リットルの全ベータ濃度の数値を記載します。
 3月 8日  7、500ベクレル
 3月 9日 18、000ベクレル
 3月10日 38、000ベクレル
です。僅か2日で5倍に上昇しています。これまでも全ベータの急な濃度の上昇はあったのですが、直ぐに下がっていますが今回はなかなか下がりません。全ベータの半分がストロンチウム90で(7)、ストロンチウム90の法令限度(告示限度)は1リットル当たり30ベクレルですので(2)、全ベータの法令限度は60ベクレルです。3月10日には法令限度の600倍の高濃度の全ベータが見つかった事になります。
 そして 地下水バイパスから放流されたトリチウムの総量を濃度×排出量の合計で計算したら約3、800億ベクレルを超えました。
どんどん増える地下水バイパスのトリチウム累積排出量
※(12)(13)を集計
 図―5 地下水バイパスの累積のトリチウム放出量

 トリチウムの安全性については、いろいろと議論があるようです(14)。福島第一原発のトリチウムは概ね「水」として存在します(15)。蒸発して雲になり雨になり、農作物を育むと思います。トリチウム米やトリチウムイチゴができそうです。東京電力はトリチウムは飲んで「安全」と主張していますが(14)、食べて「安全」とは主張していません。

3.海岸近くの井戸の全ベータも上昇中
東京電力は福島第一原発の海岸付近やタービン建屋周りの井戸の地下水の放射性物質濃度を調べています(5)。
高濃度の汚染水が見つかる福島第一の海岸の井戸
 ※1(5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―6 海岸付近の放射性物質濃度

この中で(=^・^=)が心配なのはNo2―3井戸の全ベータ濃度です。
上昇傾向の出たNo2-3井戸の全ベータ
 ※1(5)集計
 ※2 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図ー7 No2-3井戸の全ベータ濃度推移 上昇傾向にあります。
 そして気になったのがNo2-7井戸です。この井戸は海岸側にあるので、海水が行き来しているはずです。以下に塩素濃度と全ベータ濃度の相関を示します。

塩素濃度に比例する2-7井戸の全ベータ濃度
※(5)の3月1日~13日の結果を集計
 図―8 No2-7井戸の塩素濃度と全ベータ濃度の相関

 ほぼ比例関係にあります。この現象を説明できるモデルはNo2-7井戸の近くに高濃度に汚染された海水があり、海水が井戸に侵入すると塩素濃度も全ベータ濃度も上がるとのことです。海水の塩素濃度は18、980ppm(1kg当たり18.98g(16)(17))ですので、この海水には1リットル当たり2万ベクレル程度の全ベータが含まれていることになります。2-7に流れ込むのはいいですが、外にも流れ出していると思います。

4.海側放水路の放射性物質濃度が急上昇
 福島第一原発のタービン建屋の海の間には地下に埋設された放水路があります。
高濃度の汚染水が溜まる排水路
 ※(18)で作成
 図―9 タービン建屋と海の間の排水路

 ここにも確り汚染水が詰まっています。この汚染水濃度が2月下旬くらいから急上昇し、3月13日はセシウム(134と137の合計)も全ベータも共に1リットル当たり約11万ベクレルになってしまいました。
放射性物質の急上昇が続く1号機放水路立坑
※(18)で作成
 図-10 タービン建屋と海の間の排水路の放射性物質濃度

 上昇しているので、何処からか放射性物質が流れ込んでいるのは確かです。たまたま排水路に流れ込んだので放射性物質濃度が測定されましたが、気が付かず汚染水が流れるルートが沢山ありそうです。

5.排水路からは法令違反の汚染水が外洋へ
 福島第一原発には外洋に通じる2本の排水路があります。
つぎつぎと汚染水が見つかる福島第一排水路
  ※(19)を転載
  図―11 A,C,K排水路
 
 今年の2月から3月にかけて、二つの排水路(A,K)から法令の定める値を超える高濃度に汚染された汚染水が直接に外洋に廃棄されていたことが分かりました(19)(20)。不味い事に東電は2014年4月位からその事実を掴んでいたのに発表は10ヶ月遅れの2月です。福島の方はは大変に怒ったみたいです(19)。
汚染水漏れ非公表に怒る福島の漁師さん
  ※(21)をキャプチャー
  図―12 (汚染水漏れは発表されないことに対し)「一夜のうちにくずれた」と話す福島の漁師さん
 東京電力が排水路の新たなサンプリングデータを発表しました(22)。相変わらず法令超えの汚染水を直接外洋に流しています。以下にK排水路の放射性物質濃度を示します。
法律の限度を超えた濃度になるK排水路の汚染水
  ※1(22)を集計
  ※2NDは検出限界以下を示す。
  図―13 K排水路の放射性物質濃度

以下にA排水路の放射性物質濃度を示します。
法律の限度を超えた濃度になるA排水路の汚染水


 ※1(22)を集計
  ※2NDは検出限界以下を示す。
  図―14 A排水路の放射性物質濃度

 排水路からの法令違反の汚染水もれが発覚したあとも法令違反の汚染水漏れが続いています。
  K排水路では1リットル当たりの全ベータの値が
   3月2日に150ベクレル
   3月4日に140ベクレル
になっています。同じくA排水路では
   3月4日に120ベクレル
なっています。すでに述べたように全ベータの法令限度は1リットル当たり60ベクレルですので、倍以上です。
以下にK排水路の放射性物質濃度と降水量の相関を示します。
 雨降ると放射性物質濃度が上がるK排水路
 ※1(22)を集計
  ※2NDは検出限界以下を示す。
  図―15 K排水路の放射性物質濃度と降水量

A排水路の放射性物質濃度と降水量の相関を示します。
雨降ると放射性物質濃度が上がるA排水路
  ※1(22)を集計
  ※2NDは検出限界以下を示す。
  図―16 A排水路の放射性物質濃度と降水量
どちらも「雨」降ると濃度が上がるようです。
 福島でも春まであと僅です。福島県沿岸部では「春」になると降水量が増えるようです。以下に福島第一原発近くのアメダス観測点の浪江の月平均降水量を示します。
春になると雨が増え、汚染水が高濃度化しそうな福島県沿岸部
 ※(23)にて作成
 図ー17 「浪江」の月平均降水量

 これから汚染水の濃度が上がって行き、福島の海を汚染しそうです。
 3月14日に福島県沿岸部(浜通り)最大の市であるいわき市と品川までの特急列車の直通運転が始まりました(24)。
ストロー効果をお越しそうなひたちの東京・品川直通
 ※(25)を3月15日にキャプチャー
 図―18 いわきから品川までの直通運転を1面で報じる福島県の地方紙「福島民報」

いわき市の市長さんは「震災以降、観光客が7割程度しか戻っていないが、震災前以上にいわきの地に呼び込みたい」と述べたそうですが(24)、(=^・^=)は逆にいわき市民が市外に出て行くと思います。だれって汚染水が流れ着きそうな観光地より汚染水の心配の観光地が良いに決まっています。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 長くなって(__)。福島第一原発は汚染水だけでも「問題」だらけです。これでは福島の方は心配だと思います。今、福島県いわき市ではイチゴ園がいくつか開園しています(26)。福島県いわき市はイチゴのシーズンです。
 福島県もイチゴ生産は盛んです。福島のイチゴは甘さと食べごたえのある食感を兼ね備え、果肉の赤色が鮮やかだそうです(28)。福島県は福島産イチゴは「安全」だと主張しています(29)(30)。それなのに、福島県いわき市のスーパーのチラシには福島産イチゴはありません。
他県産はあっても福島産イチゴが無い福島県いわき市のスーパーのチラシ

 ※(31)を引用
 図―19 福島産イチゴがない福島県いわき市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県いわき市の方を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(3月2週)―海側放水路のセシウム濃度が急上昇―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を2月21日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)(2)中の「タンクの水漏れに関するモニタリング⇒南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(9)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」
(10)(2)中の「H6エリア周辺観測孔」
(11)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(12)一時貯留タンクの運用状況|東京電力
(13)報道関係各位一斉メール|東京電力中の「福島第一原子力発電所 地下水バイパス 一時貯留タンク(Gr*)からの排水について 」
(14)めげ猫「タマ」の日記 トリチウムは危険・安全?
(15)[PDF]福島第一原子力発電所でのトリチウムについて 平成 ... - 東
(16)海水に含まれる塩の量
(17)ppm - Wikipedia
(18)(3)中の「福島第一原子力発電所構内1号機放水路サンプリング結果」
(19)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(3月1週)―安全総点検してもけが人―
(20)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(2月4週)―高濃度の汚染水漏れは1年間隠します―
(21)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2015年3月12日(木)放送」
(22)2015年3月13日福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 318KB)
(23)気象庁|過去の気象データ検索
(24)「常磐線」期待乗せ新ライン 浜通り復興、大きな力(福島民友ニュース)
(25)福島民報
(26)果物狩り | いわき市観光情報サイト
(27)福島県オリジナル品種「ふくはる香」をお見逃し無く! | ふくしま 新発売。
(28)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(29)めげ猫「タマ」の日記 福島市イチゴ園開園―でも検査はありません―
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  1. 2015/03/16(月) 19:43:12|
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