めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

フクシマエコテッククリーンセンターについて

 フクシマエコテッククリーンセンターは福島県内で出た1キログラム当たり10万ベクレル以下の指定廃棄物を最終処分する施設で、福島第二原発がある福島県富岡町に計画されています(1)。このところ動きが出てきたので紹介したいたと思います。
 福島県で除染で出た放射性廃棄物は大熊町・双葉町に建設される中間貯蔵施設に集められることになっています(2)。福島県では除染で出た廃棄物以外にも放射性廃棄物があります。たとえば、下水処理ででる汚泥です。福島県県北浄化センターは福島県内のうち、福島市、伊達市、桑折町、国見町からの下水を処理しています(3)。こに当たりは福島県内でも避難区域を除けば最もセシウム汚染が酷い区域であり、福島県最大の果物の産地です(4)。ここの下水汚泥からは高濃度のセシウムが見つかっています。
1万ベクレルを超えた福島下水汚泥のセシウム濃度
 ※1(1)(3)(5)(6)で作成
 ※2 放射線量は(8)の数値データを(9)に示す手法で6月1日に換算
 図―2 県北浄化センターの汚泥の流れ

 概ね福島県内から出た焼却灰と避難指示解除後に出た避難区域の生活ゴミの処分に使われるみたいです(10)。既存の施設を使うので、計画が正式決定すれば中間貯蔵施設と異なり用地買収等の余計な話がないので直ぐに使えます。でも色々と問題もあるようです。
 以下に富岡、楢葉町内での位置を示します。
放射線が富岡町内では低い場所にあるフクシマエコテッククリーンセンター
※ 放射線量は(8)の数値データを(9)に示す手法で6月1日に換算
 図―3 フクシマエコテッククリーンセンターの位置

 楢葉町の境界ギリギリで富岡町でも比較的放射線量が低い場所にあります。以下にフクシマエコテッククリーンセンターの位置周辺を示します。
常磐道が傍にあるフクシマエコテッククリーンセンター
 ※ Google Mapに加筆
 図―4 フクシマエコテッククリーンセンターの周辺

 直ぐ近くに福島県沿岸部の幹線道路の常磐道が走っています。また搬入用の入口は富岡町でなく楢葉町にあります。図―3示す7ように数キロメートル南には常磐道の楢葉PAがあります。
 
 最近になって動きが出てきました。6月5日に環境大臣が福島県知事、富岡町町長そして楢葉町町長と懇談し
  ①フクシマエコテッククリーンセンターを国有化する(現時点では民間の産廃施設)
  ②地域振興策として富岡、楢葉両町に使い道の自由度が高い交付金を配る
 などの方針を伝えたそうです(11)。
6月8日に富岡町の議会で国が説明したそうです。その前の議員の声として
  「(国有化は)評価できる決断だ。最終処分計画の受け入れに前向きにならざるを得ない」
  「国有化方針は前進と言えるが、現在の施設の安全対策では不十分。さらなる対応が必要だ」
  「そもそもエコテックがある低線量地域で最終処分することには納得できない。町内の高線量地域に別の処分場を造って最終処分するべきだ」
 などの意見が出たそうですが(12)、指定廃棄物の最終処分場の候補地になっている栃木県塩谷町(13)や千葉市(14)のように「絶対反対」ではないようです。塩谷町が主張している福島集約論(15)に相当する中間貯蔵施設に集約せよとの意見もないようです。近くの双葉町と大熊町が「中間貯蔵施設」の設置が決まったので(16)、双葉町と大熊町だけに負担をかける訳にはいかないとの思いがあるのかもしれません。
 そして6月27日、28日に住民説明会が開かれます(17)。この後は、国vs福島県・富岡町・楢葉町との水面下の条件闘争が行われ、福島県が「苦渋の決断」をしてこれを富岡、楢葉両町が容認する形で決着いそうです。中間貯蔵施設では2014年2月14日の福島県知事の申し入れから(18)、2014年8月8日の国の正式回答(19)まで半年近くかかりましたが、中間貯蔵施設の交付金で国も富岡・楢葉両町も「相場感」があるので、中間貯蔵施設で物議を起こした石原環境相(当時)の「最後は金目でしょ」見たいなことが(20)、なければ割と早く決着しそうです。
 後は現在は民間会社のフクシマエコテッククリーンセンターの了解が得られれば搬入が始まるとおもいます。中間貯蔵施設では2400人もの地権者がいて用地交渉が難航していますが(21)、フクシマエコテッククリーンセンターは違うのでそう遠くない時期に放射性廃棄物の搬入が始まりそうです。 
 

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
福島原発事故から4年が過ぎ、半減期が2年のセシウム134はだいぶ減っていますが、半減期が30年のセ氏宇久137(22)はあまり減っていません。
 以下に原発事故直後の2011年3・4月のセシウム137に対するセシウム134の割合を示します。
原発事故直後は1:1だったセシウム134と137
※(23)を集計
 図―5 セシウム137に対するセシウム134の割合(2011年3・4月)
ほぼ1対1です。以下に原発事故直後の2014年5・6月のセシウム137に対するセシウム134の割合を示します。
4年が過ぎてセシウム137が殆んどとなった福島のセシウム
 ※(23)を集計
 図―6 セシウム137に対するセシウム134の割合(2015年5・6月)
 
 セシウム134はセシウム137の25%程度に減っています。搬入は少し先なので、セシウム134はもっとへると思います。フクシマエコテッククリーンセンターに運び込む廃棄物は1キログラム10万ベクレル以下としています(1)。殆どがセシウム137になると思います。何年保管したら「安全」になるのか気になります。国は1キログラム当たり8000ベクレル以下なら普通のゴミとして扱ってよいとしています(24)。セシウム137の半減期(半分になるまで時間)が30年なので(22)、100年と少しかかります。放射性物質とそうでない物を識別するのにクリアランス制度があります。それによるとセシウム137は1キログラム100ベクレル以上で「放射性物質」としての取り扱いになります(25)。このレベルになるには300年が必要です(10万×0.5(300÷30)=98)。300年前と言えば、アメリカは独立していないし日本は江戸時代です。本当に300年にもわたり安全に保管できるか心配です。
 福島の方も心配だと思います。でも福島に放置される放射性物質はもっと心配かもしれません。
 福島はサクランボの季節を迎えました。6月17日に福島産のサクランボの魅力と安全性をPRするため、福島市飯坂温泉の旅館おかみでつくる「いいざか乙和会」は福島県内外の旅行代理店などを招いた交流会を同市の果樹園で開いたそうです (26)。サクランボ⇒モモ⇒ナシ・ブドウ⇒リンゴと続く福島の果物シーズインの開幕です(27)。福島市は福島県最大のサクランボの産地です(28)。福島県は福島産サクランボは「安全」だと主張しています(29)。でも福島県福島市のスーパーのチラシには福島産サクランボはありません。
他県産はあっても福島産サクランボが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
 ※(30)を引用
 図―7 福島産サクランボが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)政策資料・パンフレット|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
(2)中間貯蔵施設について|除染で取り除いた土壌等の管理|除染情報サイト:環境省
(3)公益財団法人福島県下水道公社・各センターのご案内
(4)めげ猫「タマ」の日記 今年(2015年)も、福島産果樹はセシウム入り
(5)流域下水道終末処理場における下水汚泥等の放射性物質濃度・空間線量結果について(5月末現在) - 福島県ホームページ中の「県北浄化センター⇒H23.5.2~H23.12.31 [PDFファイル/1.55MB]」
(6)皆様には、平素より県北浄化センターへのご理解・ご ... - 福
(7)[PDF]飯舘村蕨平地区における 可燃性廃棄物減容化事業について
(8)福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(10)[PDF]フクシマエコテッククリーンセンター埋立処分計画(案)について
(11)指定廃棄物処分場の国有化で富岡、楢葉に交付金(福島民友ニュース)
(12)富岡の処分場 国有化方針きょう説明 | 県内ニュース | 福島民報
(13)- 栃木県塩谷町 - 指定廃棄物最終処分場候補地選定までの経緯と現状
(14)千葉市:指定廃棄物関連情報
(15)- 栃木県塩谷町 - 《指定廃棄物》塩谷町長の指定廃棄物の福島原発周辺土地での集中管理発言に対する意見
(16)富岡の指定廃棄物最終処分計画 27、28日に環境省が住民説明会 | 県内ニュース | 福島民報
(17)| 富岡町役場
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島県・中間貯蔵施設を事実上受け入れ―未来は最終処分場?―
(19)富岡の指定廃棄物最終処分計画 27、28日に環境省が住民説明会 | 県内ニュース | 福島民報
(20)石原環境相「最後は金目でしょ」 中間貯蔵施設巡り発言:朝日新聞デジタル
(21)めげ猫「タマ」の日記 中間貯蔵関連施設がトラブル
(22)セシウム - Wikipedia
(23)報道発表資料 |厚生労働
(24)指定廃棄物について|放射性物質汚染廃棄物とは|放射性物質汚染廃棄物処理情報サイト|環境省
(25)日本のクリアランス制度 (11-03-04-10) - ATOMICA -
(26)サクランボの安全性発信 いいざか乙和会 旅行代理店招く | 県内ニュース | 福島民報
(27)福島 果物狩り | 一般社団法人 福島市観光コンベンション協会公式ページ こらんしょふくしま
(28)めげ猫「タマ」の日記 国益を考えない安倍出戻り内閣の「靖国参拝」
(29)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
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  1. 2015/06/19(金) 19:46:09|
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