食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。6月3週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先週に続き今週もしっかり基準値超えが見つかっています(4)。
①検査数1375件中1件の基準値超え(全体の0.1%)
②平均は、1キログラム当たり2ベクレル、最大180ベクレル(福島県産ヤマメ)。
③基準超の食品が福島のみで見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年6月4週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.福島のスズキは全数ND、茨城は僅か13%がND
これまでの6月中発表をスズキ(魚)について集計すると
福島産(福島県検査) 検査 6件中 全て検出限界未満
茨城産(茨城県検査) 検査15件中 2件が検出限界未満(全体の13%)
宮城産(宮城県検査) 検査18件中 7件が検出限界未満(全体の39%)
となりました。宮城や茨城のスズキからはセシウムが見つかるのに、福島県が検査する福島産のスズキからはセシウムが見つかりません。福島第一原発のある福島のスズキが茨城や宮城よりセシウム汚染が少ないなどあり得ないので、福島県の検査は宮城や茨城に比べ低く出るデタラメな検査です。
2.3位の産地を検査せずにピーマンは「安全宣言」
6月に入り、福島もピーマンの季節になりました(7)。福島県は福島産ピーマンは確り検査されており「安全」だと主張しています(9)。以下に福島県のピーマンの生産量を示します。

※(10)より作成
図―2 福島県のピーマンの生産量(2007年)
田村市・三春町・二本松市が主要な産地です。以下に位置を示します。

※1(11)の数値データより作成
※2 2015年6月1日時点に換算
※3 換算方法は(12)による
図―3 福島県内のピーマンの主産地
図―3に示すように二本松市は原発事故から4年経過しても大部分が国が除染が必要だとする1時間当たり0.23マイクロシーベルト(13)を超えています。検査されているか心配です。福島県が運営している福島産のセシウム検査結果を検索できるサイト(14)で「ピーマン、ピーマン(施設)⇒二本松市」にチェックを入れ検査結果を検索しましたら、検査結果は出て来ません。当然ながら厚生労働省の発表(1)にもありません。福島県はセシウム汚染の酷い場所を検査ぜすに「安全」を主張しています。
3.福島市のアユのセシウム濃度は上昇中
福島県の久慈川ではアユの漁期です(15)。検査されているか心配なので、福島産のセシウム検査結果を検索できるサイト(14)で、久慈川が流れる浅川町、棚倉町、塙町、矢祭町、鮫川村のアユの検査結果を調べてみました。検索方法は
「淡水⇒アユにチェック⇒浅川町、棚倉町、塙町、矢祭町、鮫川村チェック」
です。検索しても結果は出てこないので、検査はされていません。当然ながら厚生労働省の発表(1)にもありません。そこで福島市産のアユについて2014年8月以降の検査結果をまとめてみました。

※(1)を集計
図―4 福島市産アユのセシウム濃度
確り上昇している感じです。福島産にはセシウム濃度が上昇する物もありますが、毎年検査される訳ではありません。
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(
ブログ図表)を参照ください。
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・セシウム汚染が酷い産地を避けた検査で安全とされる福島産
・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
これでは福島の方は心配だと思います。図―2に示すように福島県田村市は福島県最大のピーマンの産地です。田村市のピーマンは「緑が濃く、果肉が厚いのが特徴で、やわらかく甘いと定評です」とのころです(16)。福島県は福島産ピーマンは「安全」だと主張しています。でも福島県田村市のスーパーのチラシには福島産ピーマンはありません。

※(17)を引用
図―5 福島産ピーマンが無い福島県田村市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県田村市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第935報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月3週)―ヒラツメガニからセシウム、でも福島県検査は全数NDー(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
ピーマン - JAみちのく安達-食と農を結ぶJAづくり 福島県二本松市・本宮市・大玉村の農業協同組合(8)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(9)(8)中の「野菜編」
(10)
統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103(11)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(12)
めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―(13)
国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について(14)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。(15)
矢祭町 | 小さくとも輝く町(16)
農業協同組合 JAたむら 福島県田村 [農産物情報](17)
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- 2015/06/23(火) 19:57:21|
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