fc2ブログ

めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島の魚のストロンチウムは原発事故前と同じと福島民友―でも一桁高い―

 福島県の地方紙の福島民友は「原発事故前と同程度推定 魚のストロンチウム濃度」との表題で、福島の魚のストロンチウム90濃度が福島原発事故前と同程度であるとの報告を水産総合研究センターからあったと報じていました(1)。でも(=^・^=)なりに調べると、一桁高い値です。
一桁高い原発事故後のストロンチウム90濃度
 ※(2)~(10)(11)にて作成
 図―1 海のお魚のストロンチウム90濃度推移

 福島第一から海へは今も汚染水が漏れています。外洋からはストロンチウム由来の全ベータ(12)が見つかっています(13)。図―2に示すようにこれまで見つからなかった地点でも全ベータが見つかるようになりました。
外洋から見つかるストロンチウム90由利の全ベータ
 ※2 NDは検出限界未満を示します。
 図―2 福島第一原発沖外洋の全ベータ濃度

 福島のお魚にストロンチウムが心配です。これについて、福島県の地方紙の福島民友は6月27日に「水産総合研究センター」の報告として
 ①福島の魚のストロンチウム90濃度が福島原発事故前と同程度である
 ②シロメバルから検出された1キロ当たり1.2ベクレルがストロンチウムの最大値
 ③仮定されているセシウムの約1割の値を大きく下回ることが推定される
との報告がなさたと報じています(1)。「水産総合研究センター」のHP(15)には現時点(2015年6月27日)報告内容が掲載がなく詳細を確認していませんが、東京電力の発表(2)~(10)や厚生労働省の発表(16)を元に検証してみました。
 東京電力は3ヶ月に1回ほど福島第一原発20km圏内のストロンチウム90濃度の測定結果を発表しています。これと原発事故前から測定されていたストロンチウム90濃度の合わせたのが図―1です。どう見ても、原発事故後の福島のお魚のストロンチウム90濃度は一桁大きくなっています。東電のデータを照合する限りおよそ福島の魚のストロンチウム90濃度が福島原発事故前と同程度であるとは言えません。
 「シロメバルから検出された1キロ当たり1.2ベクレルがストロンチウムの最大値」と報じていますが、東京電力の発表を調べてると2012年12月13日に福島第一原発沖3kmでとれたマコガレイから1キログラム当たり6ベクレルのストロンチウム90が見つかっています(9)。
 東京電力の発表をみると(2)~(10)(17)、ストロンチウム90の測定は高濃度のセシウムが見つかったもを選んで測定しています。ところがセシウム濃度が高いからと言ってストロンチウム90濃度が高いわけではありません。以下に福島第二原発沖でとれたお魚のセシウム137とストロンチウム90の相関を示します。
相関が無いセシウム137とストロンチウム90
 ※1(2)~(10)(17)にて作成
 ※2 場所は福島第二原発沖
 図―3 セシウム137とストロンチウム90の相関

 相関がありません。セシウム濃度の高いサンプルを選びストロンチウム90を測定すれば、セシウムに対するストロンチウム90の割合を操作することが可能です。魚ではありませんが、以下に厚生労働省が福島県内で販売されている食品(野菜、穀類、肉等)を対象に実施したMB方式での食品の検査結果を示します(16)。
上昇する福島産のストロンチウム90濃度
  ※1(18)を転載
  ※2 NDは検出限界未満を示す
  図―4 MB方式のストロンチウム90濃度(平均値)

ストロンチウムとセシウムに相関がないので、MB方式のストロンチウム90の検査は無作為抽出と見るべきです。平均を取ってみればストロンチウム90の傾向が分かると思います。
 福島産のストロンチウム90は上昇傾向になります。以下にストロンチウム90のセシウムに対する割合(平均値)を示します。
上昇するセシウムに対するストロンチウム90の割合(福島産)
  ※1(18)を転載
  ※2 検出限界未満は「0」として扱った。
  図―5 MB方式のストロンチウム90濃度(平均値)に対するセシウム(平均値)に対する割合  

こちらはもっと上昇し、普通の食品でもストロンチウム90がセシウムの10%以上に達しています。放射性ストロンチウムは生体内ではカルシウムと同じような挙動をとるそうです(19)。カルシュウムの多い食品には多くのお魚や加工品がランクインしています(20)。従前のデータを見る限り「仮定されているセシウムの約1割の値を大きく下回ることが推定される」との結論は無理があると思います。


<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
福島民友の報道に
 「今年4月にいわき、相馬双葉両地区沖で実施したコウナゴの調査では、ストロンチウムはいずれも検出限界値未満だった。」
なんて記載がありました。相馬双葉両地区は福島県沿岸部の北側に位置します。
原発事故で2分された福島県沿岸部
  ※(21)を転載
  図―6 福島県沿岸部の地域分け

 ところが海流は北から南に流れます。福島第一原発から漏れた放射性物質は南のいわき方面に流れるはずです。調査するならいわきが優先されるべきです。以下に東京電力が実施したストロンチウム90の検査結果を福島第一原発の北側と南側に分けて示します。
福島第一の南で高く北は低いお魚のストロンチウム90濃度
  ※(2)~(10)で作成
 図―7 福島第一原発の北側と南側でのストロンチウム90違い

 北側は低く、南側は高くなっています。
 福島民友さんの報道(1)は福島のお魚のストロンチウム90は心配無用な内容ですが、従前のデータと比較すれば矛盾が多くおよそ信用できる内容ではありません。福島民友さんは何の根拠も示さずに福島産を避ける行為を「風評被害」と決めてつています(21)。このような報道が流れては福島の方は不安だと思います。
 6月に入り福島はトマトの季節です(22)(23)。福島県二本松市のトマトは特徴果肉が厚く、糖度の高く、さわやかな味はサラダにぴったりでだそうです(23)。福島県は福島産トマトは安全だと主張しています(24)。でも、福島県二本松市のスーパーのチラシに福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(25)を引用
 図―8 他県産はあっても福島産トマトが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)原発事故前と同程度推定 魚のストロンチウム濃度(福島民友ニュース)
(2)2015年6月11日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>2014年度 第4四半期採取分
(3)2015年3月6日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF 8.31KB)
(4)2014年12月5日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(PDF 8.28KB)
(5)2014年9月5日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>平成26年度第1四半期採取分(PDF 75.7KB)
(6)2014年3月7日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(訂正版)(PDF 13.8KB)
(7)2013年12月4日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>
(8)2013年8月28日魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>PDF
(9)2013年5月31日魚介類の核種分析結果(港湾内のデータも含む)
(10)福島第一原子力発電所周辺の放射性物質の核種分析結果(2013年2月)|東京電力
(11)海水魚中のSr-90の経年変化
(12)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(13)報道配布資料|東京電力
(14)(13)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果(PDF 285KB) 」
(15)プレスリリース|水産総合研究センター
(16)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(17)(13)中の「魚介類の核種分析結果<福島第一原子力発電所20km圏内海域>(同所港湾内を除く) 」
(18)めげ猫「タマ」の日記 福島産、ストロンチウム90の割合が想定外の10%超え―福島産は安全?―
(19)ストロンチウム - Wikipedia
(20)カルシウムの多い食品と、含有量一覧表 | 簡単!栄養andカロリー計算
(21)めげ猫「タマ」の日記 福島民友さん特集記事「風に惑う」に反論する。
(22)とまと - みらいのベジタブル - JA伊達みらいのホームページ
(23)チェリートマト - JAみちのく安達-食と農を結ぶJAづくり 福島県二本松市・本宮市・大玉村の農業協同組合
(24)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(25)2015年6月25日(木)〜30日(火)までの鎌倉屋折込チラシをチェックしよう!
スポンサーサイト



  1. 2015/06/27(土) 19:44:36|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<トラブルいっぱい福島原発―2週連続で下請けさんがケガ― | ホーム | 福島・スモモもセシウム入り>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1480-bdaeba5b
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)