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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島産はアメリカBSE牛より7倍危険

福島産とBSE問題で輸入が禁止されている時点のアメリカ産牛肉のリスクを比較したら、福島産はアメリカ産牛肉の7倍のリスクがあるとの結論になりました。
 よく「福島は安全」との主張を耳にします(1)(2)。でも「安全」の定義が曖昧です。そこで過去に「危険」とされ「輸入」が停止したアメリカ産牛肉と、「福島産」のリスクを比較してみました。
 2003年にアメリカでBSE牛が見つかり「危険」とされ、アメリカ産牛肉の事実上は2006年までの3年間に渡り牛肉の輸入が禁止されました(3)。この間の「アメリカ産牛肉」は危険とされました。どの程度のリスクがあったのか(=^・^=)なりに計算しました。
 アメリカの牛肉消費量は年間1200万トン程度です(4)。3年で3600万トンです。アメリカで発生したBSE感染者は4人なので(5)、概ね900万トンの消費に対して1人のBSE患者が発生しています。仮に100kg(1日100gずつつ1000日)のアメリカ産牛肉を食べたとすると、BSEで死亡する可能性は9000万分の1です(9000万×(1000kg÷100kg))。ppm(100%は100万ppm)に直すと0.011ppmです(100万÷9000万)。
 それでは福島産を100kg食べた時に被ばくで死亡するリスクをICRPが提唱するLNTモデルで(6)試算してみました。厚生労働省が実施した色々な食品をごちゃまぜにして測定するMB方式の調査で以下のの通りの放射性物質が見つかりました。

 表―1 福島産の放射性物質含有量
 ※(7)による。
セシウムもストロンチウム90も見つかる福島産
 1キログラム当たりの平均で
  ストロンチウム90 0.048ベクレル
  セシウム      0.913ベクレル
になります。同じく福島産を100kg食べた場合は
  ストロンチウム  4.8ベクレル
  セシウム    91.3ベクレル
摂取します。ストロンチウム90を1ベクレル摂取すると0.028マイクロシーベルト被ばくしますので(8)、被ばく線量は 0.135マイクロシーベルトです(8)。セシウム137を1ベクレル摂取すると0.013マイクロシーベルト被ばくするので、被ばく線量は1.19マイクロシーベルと合計1.32マイクロシーベルト、すなわち0.00132ミリシーベルトです。ICRPは100ミリシーベルトの被ばくをすると0.55%方が亡くなるとしています(6)。0.55%は5500ppmなので、1ミリシーベルトなら55ppmの方が亡くなります。0.00132ミリシーベルトなら0.073ppmです(0.00132×55)。
 すなわち
  アメリカ産牛肉100kgでBSEになる確率 0.011ppm
  福島産100kgで被ばくして死ぬ確率   0.073ppm
で福島産はアメリカ産牛肉の7倍危険です。それでもアメリカ産牛肉は「危険」とされ輸入が一時的に禁止され、福島産は「安全」とされ(9)、福島産を避ける行為は「風評被害」と非難されます。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 0.074ppmを受け入れるか否かは個人の判断だと思います。ただし社会的に見た場合は、以前に「危険」とされたアメリカ産牛肉に比べ7倍は危険な「福島産」を「安全」とする理由が(=^・^=)には分かりません。ある種のダブルスタンダードがあると思います。すくなくとも福島産を避ける権利は認めて欲しいと思います。産地表示に「国産(福島以外)」などは許容されるべきです。そうしないと福島の方は安心できないと思います。
福島を代表する夏野菜にトマトがあります(10)。福島県南会津町は福島県最大のトマトの産地です。
南会津がトップの福島県の夏トマトの出荷額
 ※(11)を転載
 図―1 福島県のトマト生産量(2006年)

 南会津町でもトマトの収穫が始まっているそうです(12)。
福島のトマトの収穫開始を報じるFCT
 ※(13)をキャプチャー
 図―2 南会津町でトマトの収穫が始まったことを伝える福島のローカルTV局(FCT)

 福島県南会津のトマトは糖度が高く、身が引き締まったしっかりとした食感が特徴だそうです(14)。福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(15)。でも、福島県南会津町のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県南会津町のスーパーのチラシ
 ※(16)を引用
 図―3 福島産がトマトが無い福島県南会津町のスーパーのチラシ


 当然の結果です。(=^・^=)も福島県南会津町の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)週刊ビッグコミックスピリッツ「美味しんぼ」に関する本県の対応について - 福島県ホームページ
(2)めげ猫「タマ」の日記 非科学的な「美味しんぼ」に対する福島県の見解
(3)米国産牛肉 - Wikipedia
(4)世界の牛肉(生産量、消費量、輸出量、輸入量の推移)
(5)牛海綿状脳症 - Wikipedia
(6)低線量被曝問題 - Wikipedia
(7)食品中の放射性ストロンチウム及びプルトニウムの測定結果(平成26年2・3月調査分) |報道発表資料|厚生労働省
(8)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(9)福島県産の食品の安全性について -首相官邸ホームページ-
(10)今年もおいしい、トマト!トマト!トマト! | ふくしま 新発売。
(11)めげ猫「タマ」の日記 福島市死者数13%増(対原発事故前)(2014年5月ー15年4月)-増えていないところもある―
(12)ニュース|福島中央テレビ
(13)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中「2015年7月23日(水)放送
(14)南郷トマト ~雪室予冷だから環境にやさしい~
(15)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(16)ヨークベニマル/お店ガイド
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  1. 2015/07/27(月) 19:45:32|
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