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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月)―県漁連は10%超、福島県は1%以下、福島産アワビのセシウム検出率―

 食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(

2)。7月中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)(4)(5)(6)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。今月も続き先月もしっかりセシウム汚染食品が見つかっています(4)。
  ①検査数5,298件中26件の基準値超え(全体の0.5%)
  ②平均は、1キログラム当たり3ベクレル、最大290ベクレル(栃木県産イノシシ)。
  ③基準超の食品が福島、栃木、群馬の各県で見つかっています。
原発事故から4年経っても見つかるセシウム汚染食品
  ※1 牛肉を除く
   ※2 単位については(8)を参照
  図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年7月)

  色分けは以下の通りです。
  マーケットから基準値(9)超えの食品が見つかった県
  出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
  基準値超えの食品が見つかった県

1.県漁連は10%超、福島県は1%以下、福島産アワビのセシウム検出率
 福島県では今年もアワビの試験操業が行われています。福島県漁連では採れたアワビは漁毎に検査をしてから出荷しています(10)。福島県漁連は7月14日に取れたアワビから1キログラム当たり14ベクレルのセシウムが見つかったと発表しました(11)。福島県の検査結果が気になる所です。
福島県漁連に比べ低く出る福島県の検査結果(福島産アワビ)
 ※1(1)(11)を集計
 ※2 県漁連は福島県漁連の略
 ※3 福島県の検査は全て福島県農業総合センター
 ※4 NDは検出限界未満(セシウムが見つからない事)
 図―2 福島県産アワビの検査結果

 福島県漁連の検査結果を見ると検査48件中1割以上の5件でセシウムが見つかっています。一方、福島県の検査では同期間で検査119件中1%以下の1件です。福島県の検査はゲルマによる精密検査で(1)、福島県漁連の検査はNaIまたはCsIによる簡易検査なので(10)、福島県の検査の方が高頻度で見つかるのが普通です。偶然に起こる確率を計算0.3%でした。およそ偶然とは考えられせん。

  表―1 偶然に起こる確率の計算結果
  ※計算方法は(12)よる
有意差検定表
先週の記事で(13)で、今年の福島産ハチミツの検査結果を示しましたそれによると
  福島県外検査(流通品) 検査1件で1キログラム当たり35ベクレル(国立医薬品食品衛生研究所)
  福島県検査(非流通品)検査38件中36件で検出限界未満(ND)、最大でも1キログラム当たり8.8ベクレル
 で全く合いません。福島県の検査は福島県漁連や福島県外の検査機関より低い値がでます。
 福島産は他の検査機関より低くでる検査で「安全」とされ出荷されています。


2.阿賀水系のは検査しても、久慈川水系のアユは検査しない福島県
 福島県には3本の大きな川(1級河川)があります。阿武隈川、阿賀川、久慈川です(14)。以下に阿賀川と久慈川の位置を示します。
阿賀川に比べて酷い久慈川流域のセシウム汚染
※1(15)の数値データを元に(16)に示す手法で7月1日時点に換算
 ※2 放射線量は2015年7月1日時点
 図―3 久慈川、阿賀川および下郷町

 福島からの報道によると久慈川や阿賀川ではアユ釣りでにぎわわっているそうです(17)。検査されているか心配です。以下にアユの検査回数をしめします。
汚染が少ない阿賀川は検査しても酷い久慈川産アユは検査しない福島県
 ※1(1)を集計
 ※2 2015年は7月発表分まで
 図-4 アユの検査件数(久慈川、阿賀川のうち福島県内分、支流も含む)

 阿賀川に比べ久慈川の検査回数が大幅に少なくっています。そして今年(2015年)は検査がありません。図―3に示すようにセシウム汚染は久慈川の方が酷いのですが。
 今年の福島のアユは汚染が少ない阿賀川を検査し、汚染の酷い久慈川の検査をすることなく「安全」とされているようです。

3.下郷町のシイタケ(露地栽培)のセシウム濃度は上昇中
 以下に下郷町産の露地栽培のシイタケのセシウム濃度を示します。
上昇傾向にある下郷町産露地栽培シイタケのセシウム濃度
 ※(1)を集計
 図ー5 下郷町産露地栽培シイタケのセシウム濃度

今年に入り確り上昇しています。福島産は一度、セシウム濃度が下がっても再上昇することがあるので注意する必要があると思います。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 ・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
 ・セシウム汚染が酷い産地を避けた検査で安全とされる福島産
 ・セシウム濃度が上昇する事もある福島産
 これでは福島の方は不安になると思います。
 福島のトマトは福島県によると、それぞれの産地ならではのおいしい特徴があるそうです(1)。福島のトマトは6月~10月がシーズンだそうです(19)。いまがシーズンの半ばでしょうか?福島県は福島産トマトは「安全」だと主張しています(20)。でも福島県最大の市である福島県郡山市(21)のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 ※(22)を引用
 図-6 福島産トマトが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ
 
 当然の結果です。(=^・^=)も福島県郡山市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)報道発表資料 |厚生労働省
(2)モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ
(3)食品中の放射性物質の検査結果について(第937報) |報道発表資料|厚生労働省
(4)食品中の放射性物質の検査結果について(第938報) |報道発表資料|厚生労働省
(5)食品中の放射性物質の検査結果について(第939報) |報道発表資料|厚生労働省
(6)食品中の放射性物質の検査結果について(第940報) |報道発表資料|厚生労働省
(7)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月5週)―福島主産地で桃の収穫始まる・検査結果はありませんー
(8)めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト
(9)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(10)福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです
(11)(10)中の「漁協によるスクリーニング検査結果」
(12)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(13)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月3週)―危険な汚染食品を垂れ流す福島県―
(14)一級水系 - Wikipedia
(15)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(17)福島県内河川で「アユ釣り」好調 にぎわう阿賀川、久慈川(福島民友ニュース)
(18)県産品の魅力 - ふくしま復興ステーション - 福島県ホームページ中の「 ふくしまがおいしい理由[PDFファイル/24.37MB]」
(19)福島県産夏野菜シリーズ/東京青果株式会社
(20)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(21)郡山市 - Wikipedia
(22)イトーヨーカドー 郡山店
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記

  1. 2015/07/29(水) 17:45:57|
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