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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

柏崎刈羽停止から4度目の夏―今年も豪雨なし―

 今日(7月31日)で、新潟・福島豪雨から4年が経ちます。2012年以降、福島県西部(奥会津)には豪雨が無かった気がします。何が変わったかと言えば、柏崎刈羽原発が止まったいます。(=^・^=)は柏崎刈羽原発が止まって豪雨が止まったと思います。
 今年の冬、福島県は大変な大雪に見舞われました。でも、雪国の新潟の柏崎ではそれ程でもありませんでした(1)。だったら豪雨も気になるところです。2004年と11年に柏崎刈羽原発のある新潟県中越地方とこれに隣接する福島県西部地域(会津地方西部)は大変な豪雨に見舞われました(2)(3)。
2011年の豪雨と時のレーダー・ナウキャストを見たら、この雨は柏崎刈羽原子力発電所付近から始まっています。
brg140731a.gif
 ※(4)を転載
 図―1 2011年7月29日のレーダー・ナウキャスト

そして翌年の2012年3月に柏崎刈羽原発が停止しました(4)。それから4回目の夏、今年も同じような豪雨は発生しませんでした。
 そこで毎年1~7月の合計降水量と前年12月~7月までの原発出力を調べてみました。
原発出力に同期する柏崎の降水量
 ※1(5)(6)にて作成
 ※2 原発出力・降水量とも各年1~7月の合計
 ※3 2015年は7月31日17時まで
 図―2 柏崎刈羽原発稼働率と降水量(柏崎)

 柏崎の降水量は柏崎刈羽原発の運転状況にシンクロしています。2007年に中越沖地震で停止した(7)翌年は降水量も減り、再稼働した2009年以降はまた増えました。そして2012年に停止すると降水量も減り、豪雨も起こっていません。
 以下に柏崎刈羽原発付近のアメダス観測点を示します。
柏崎刈羽原発付近のアメダス観測点
※(5)とGoogle Mapで作成
 図-3 柏崎刈羽付近のアメダス観測点

 図-3に示すアメダス観測点の降水量の推移を示します。
原発出力に同期する柏崎刈羽原発付近の降水量
 ※ 注記は図―3に同じ
 図ー4 柏崎刈羽原発稼働率と降水量

 柏崎と同様の傾向が認められます。以下に3地点(柏崎、小国、長岡)の平均の降水量を示します。
原発出力に同期する柏崎刈羽原発付近の降水量(平均)
 ※1(5)(6)にて作成
 ※2 原発出力・降水量とも各年1~7月の合計
 ※3 2015年は7月31日17時まで
 ※4 降水量は柏崎、小国、長岡の平均
 図―5 柏崎刈羽原発稼働率と降水量(3地点平均)
 
 図―2より傾向がはっきり出ているように思えます。以下に原発が稼働している年と止まっている年の比較を示します。
 表―1 原発稼働時と停止時の降水量(アメダス3地点の平均値)
 ※ 危険率は片側、等分散のt検定による
偶然に起こる確率は1.3%

 ここで危険率は、停止中も稼働中も降水量が変わらないとしたら、この様な事が偶然に起こる確率を計算したもで、T検定と呼ばれる手法(9)で計算しています。偶然に起こる確率が1.4%なのでこれを偶然と主張するのは無理があると思います。
 以下に数値データを示します。
 表―2 柏崎刈羽原発の出力の付近の降水量
 ※(5)(6)による。
数値表
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 2004年の豪雨も11年の豪雨も100年1回の豪雨と言われました(2)(3)。でもたった7年の間に2回も起こっています。どちらも柏崎刈羽原発が稼働中です。柏崎刈羽原発がフル稼働すると、年間で捨てられるエネルギーの総量は1411億kWhのエネルギーが電気にならず海にすてられます。関西電力の1年間電力販売量は1418億kWhと殆ど変りません。これだけのエネルギーが捨てられたらなにが起きても不思議はないと思います(1)。柏崎刈羽付近では気象庁の観測データをみると(10)、高層では風は西から東に吹いています。
西から東に吹く柏崎刈羽原発付近の高層の風
 ※(10)を加筆
 図―6 柏崎刈羽原発近くの「高田」の高層の風向き

 2011年の新潟・福島豪雨は「忘れないうちにやってくる災害は被害が少ない」です。以下に2004年の豪雨時の降水量分布を示します。
柏崎刈羽原発付近の東側に広がる降雨域(2004年)
 ※(11)に加筆
 図―7 2004年新潟・福島豪雨時の降水量分布

以下に2011年の豪雨時の降水量分布を示します。
柏崎刈羽原発付近の東側に広がる降雨域(2011年)
※(11)に加筆
 図―8 2011年新潟・福島豪雨時の降水量分布

 どちらも柏崎刈羽原発の東側で雨が降っています。図―5、図―6を比較すると降水域はほぼ同じですが、2011年の方が広く降雨量も増えています。でも犠牲者は
 2004年新潟・福島豪雨 16人(2)
 2011年新潟・福島豪雨  4人(3)
で激減しています。多くの方が前の災害の経験から適切な行動をとった為と思います。集中豪雨が襲ったらどう行動すべきか多くの方が年に1回くらいは考えてもらえば被害は大幅に減らせる可能性を示していると思います。でもばら撒き大好きの安倍出戻り総理は違うようです。相変わらず「国土強靭化」を叫んでいます(12)。こんな方が福島は安全だ。福島を避ける行為は「風評被害」と非難しても(13)、福島の方は不安になるだけだと思います。
 福島県桑折町では陛下に献上するモモの選果式が行われました(14)。
 ※(15)をキャプチャー
桃の選果式に立ち会う福島県の綺麗な女性
 ※(15)をキャプチャー
 図―9 モモの選果式に立ち会う福島県の綺麗な女性

福島はモモのシーズンです。福島のモモは実が大きく、肉質が緻密、甘みが強い、と三拍子そろっているそうです(16)。福島県は福島のモモは「安全」だと主張しています(17)。でも福島県二本松市のスーパーのチラシには福島産モモはありません。
他県産はあっても福島産モモが無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 ※(18)を引用
 図―10 福島産のモモが載っていない福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。



―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島県郡山市は雪で通行止め、でも柏崎は雪降らず。―原発止まれば豪雪止まる―
(2)平成16年7月新潟・福島豪雨 - Wikipedia
(3)平成23年7月新潟・福島豪雨 - Wikipedia
(4)めげ猫「タマ」の日記 柏崎刈羽原子力発電所が停止する-再稼働はあってはならない!-
(5)気象庁|過去の気象データ検索
(6)発電所データ集|柏崎刈羽原子力発電所|東京電力の各年度の「発電電力量と設備利用率PDF」
(7)柏崎刈羽原子力発電所 - Wikipedia
(9)t検定 - Wikipedia
(10)気象庁 | ウィンドプロファイラ(上空の風)
(11)気象庁技術報告 | 平成23年7月新潟・福島豪雨と平成23年(2011年)台風第12号及び台風第15号の調査報告
(12)国土強靱化
(13)首相 ミスピーチと面会 風評被害対策に努力 NHKニュース
(14)献上桃の郷桑折町22年連続 - JA伊達みらいのホームページ
(15)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2015年7月28日(火)放送」
(16)福島の桃 あかつき | 福島の桃 | 福島県の美味しい食材お取り寄せ 福うらら
(17)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(18)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2015/07/31(金) 19:45:32|
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