めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島県のマスコットキャラクタは20歳―でも未来は暗い―

福島県のマスコットキャラクタの「キビタン」が今日(2015年8月21日)で20歳になりました。成人おめでとうと言いたいのですが、未来は暗そうです。

1.キビタンとは
福島県は今から149年前の1876年8月21日にそれまで、殆ど地域的につながりのなかった3つにの地域を時の明治政府が適当に纏めて作った県です(1)(2)。それでも2011年3月10日まではそれなりに発展してきたと思います。そして今日(8月21日)は福島県民すら知らない福島県民の日です(3)。
 今から20年前の1995年8月21日に福島県のマスコットキャラクター「キビタン」が制定されました。2011年3月の福島原発事故以降は福島県域復興のシンボルとして起用され(4)大忙しなようです。今日で20歳です。

2.未だに除染が必要な福島の台地
 今から4年半ほど前、福島第一原発は放射能を福島の台地にまき散らしました(5)。国は「除染」などといっていますが(6)、国が除染が必要する1時間当たり0.23マイクロシーベルト(7)を広範囲で超えています。
広範囲な地域で国の除染基準を超えている福島県
 ※(8)を用い(9)に示す方法で2015年8月21日時点に換算
 図―1 福島県の放射線量

3.止まらない放射性物質の拡散
 以下に2013年11月に対する2014年10月の放射線量の増減を示します。
只見町付近で増加した放射線量
 ※(10)を転載
 図―2 福島県の放射線量の増減

 福島県只見町付近で放射線量が増えています。以下に只見町産のコシアブラのセシウム濃度を示します。
上昇を続ける只見町のコシアブラのセシウム濃度
 ※1(10)を転載
 ※2 NDは検出限界未満を示す
 図―3 福島県只見町産のコシアブラのセシウム濃度

 確り上昇しています。
 福島第一では8月初めにダストモニタから空気中に放射性物質の存在を知らせる警報が2回出ました。
 ①8月1日午前10時56分頃、モニタリングポスト(MP)2近くのダストモニタが1立方メートル当たり10ベクレル以上の放射性物質を検知し警報が出ました。
 ②8月7午前7時34分頃、モニタリングポスト(MP)7近くのダストモニタが1立方メートル当たり10ベクレル以上の放射性物質を検知し警報がでました。福島第一近くのアメダス観測点の浪江の風向きをみると、8月1日午前10時は「南南東」、8月7日午前7時の風向きは東北東で、1~4号機から見て風下になります。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 ※(11)を転載
 図-4 モニタリングポスト位置とダストモニタ警報時の風向き

以下に海に通じる排水路の一つのK排水路の汚染水濃度を示します。
法令限度を超えた汚染水が流れる福島第一k排水路
 ※(12)を集計
 図―5 K排水路の汚染水濃度

 基準値を超える放射性物質が流れ続けています。
 今も陸に海に福島第一原発は放射性物質を拡散し続けています。

3.やせ細る金脈
 福島第一原発事故で福島には3本の金脈が繋がれました。
 ①福島復興費用
 ②東電賠償
 ③福島第一原発安定化
です。この結果、福島は復興バブルと言える状況になりました(13)。このところ、この金脈が細くなってきました。
 ①福島復興費用
  以下に福島県予算の推移を示します。
原発事故で急膨張した福島県予算
  ※1(14)を転載
  ※2 2009,10,11年は決算額、12、13,14年は補正後累計予算額、15年は当初予算額
図ー6 福島県の予算・決算額

 福島原発事故後に急膨張しました。でも今年度で集中復興期間は終りで(15)、来年度以降は予算が削られそうです。2017年3月には自主避難者への家賃補助が打ち切られます(16)。
 以下に除染予算の推移を示します。
除染予算額の推移
 ※(14)を転載
 図―7 除染予算額の推移

 年間5000億円程です。以下に住宅除染の進行状況を示します。
終わりに近づいた福島の除染作業
 ※(17)を集計
 図-8 福島県の住宅除染の進行状況

 このペースで除染が進めば2017年内には終わりそうです。そうなれば福島に除染費用が入らなくなり、除染業者は廃業し作業員は失職するかもしれません。蛇足ですが「除染」が終わっても福島の放射性物質汚染がなくなるわけではありません。
 以下に年度別の東電の賠償支払い額を示します。 
減少傾向となった東電賠償支払い額
 ※(18)を集計(過去分も含む)
 図ー9 東電の賠償支払い額

 2014年度は12,13年度に減っています。国や東京電力はこれまでも賠償の打ち切りを行っていますし、今後も順次、打ち切っていくと思います。(=^・^=)の知る範囲では以下の打ち切りがあります。
 ① 2015年2月 就労不能損害の賠償打ち切り(19)
 ② 2017年2月 営業損害打切り予定(20)
 ③ 2918年3月 帰宅困難区域を除く避難区域での精神損害の打ち切り(21)

これからもどんどん減っていきます、
 福島県予算の2009,10年に平均に対する増加分を「福島復興費用」として、除染、原発賠償、福島復興費用の推移を示します。
年2~3兆円になる福島後始末費用
※図―6,7、9を集計
 図―10 福島費用の推移

 概ね2~3兆円です。福島原発事故後に2~3兆円のお金が福島県に注ぎこまれました。福島県のGDPは7兆円程度ですので(22)、その3分1に相当する金額です。このお金がなくなれば福島県は日本の最貧県になるかも知れません。


4.葬式が増えて、赤ちゃんが減った県北、そうでもないいわき
 図―1に示すように福島県は県内を7つの行政区域に区分しています。キビタンが何処に住んでいるかと言えば、福島県庁本庁舎の知事室には椅子に腰かけた大きなキビタンがいので(1)、県北地域だと思います。
 以下に福島県が実施している原発事故から4ヶ月(2011年3月11日~7月10日)の間の被ばく線量調査でICRPが公衆の被ばく限度とする年1ミリシーベルトを超えた方の割合を示します(23)。

県北で高く会津・いわきで低い被ばく線量
 ※(23)を転載
 図-11 原発事故後4ヶ月で1ミリシーベルを超えた人の割合

 キビタンが暮らす県北では大部分の方がICRPが限度としている年1ミリシーベルトを4ヶ月で超えています。一方でいわきでは超えた方はそれ程にません。キビタンが暮らす県北区域は福島県内でも放射能汚染が酷い地域です。しかし大部分(川俣町山木屋を除く)で避難区域とならず(24)、そのまま暮らし続けました。その結果、どうなったでしょうか?
 以下に県北地域の死者数を示します。
死者数が9%増えた県北地域
 ※(23)を転載
 図―12 県北地域の死者数の推移(各年3-6月)

  原発事故前年(2010年3-6月) 1,738人
  原発事故5年目(2015年3-6月)1,894人
で9%増で、偶然に起こる確率は0.96%で偶然とは思えません(23)。
 以下にいわきの各年3―6月の死者数を示します。
県北ほどには死者数が増えていないいわき
 ※(24)を集計
 図―13 いわき地域の死者数の推移(各年3-6月)

  原発事故前年(2010年3-6月) 1,384人
  原発事故5年目(2015年3-6月)1,446人
で4%程増えてはいますが、統計的な差がるとは言えません。
 増えているものありますが、減っているものもあります。
 以下に県北地域といわきの各年3月から1年間の赤ちゃん誕生数を示します。
減少傾向に転じた県北、回復が続くいわきの赤ちゃん誕生数
図―14 県北といわきの誕生数

 いわきでは原発事故後は一時は減りましたが、回復基調です。県北は原発事故3年目(2013年3月~翌年2月)には増えたのですが、そのごまた減少に転じました。キビタンが暮らす県北地域では葬式が増えて、赤ちゃんが減っています。


5.若い女性は逃げて行く
 以下に福島県の人口減少率を示します。
一時的に福島第一原発事故前の水準に戻った福島の人口減少率
  ※(24)を集計
 図―15 福島県人口減少率(前年同月比)

 原発事故直後は急増した人口減少率も4年を経過して元に戻った感じがります。その中で構造的な変化が起こっています。以下に2014年度の年齢別の社会増減(転入者―転出者(25))を示します。
中年男は増えても若い女性が逃げて行く福島県
 ※(24)を集計
 図-16 福島県の社会的増減

中年男は増えていますが、若い女性は福島から出ていってます。当然です。放射能に汚染され、葬式が増え、赤ちゃんが減った場所にだれも住みたくありません。まもなく「福島復興バブル」も崩壊すると思います。そしてますます赤ちゃんが生まれなくなります。この問題を解決しない限りキビタンには未来はないと思います。
 でも大変に困難です。福島の女性はお隣の茨城や宮城に比べても大変に綺麗です。
福島の綺麗な女性
 ※(26)転載
 図ー17 福島県の綺麗な女性

 どこへ行っても歓迎されると思います。どこよりも若い女性に魅力的な福島をつくらない限りこの問題は解決しないと思います。
 

6.未来は限界県
 若い女性が逃げて行けば、次世代を担う子供が生まれなくなり福島は老人だけの地域になります。以下に福島県の5歳毎の人口統計(25)(27)と人口動態統計(28)から(=^・^=)が試算した、福島県の人口と高齢化率を示します。
人口は減り高齢化率が上昇し限界県になりそうな福島
 ※(25)(27)(28)より推計
 図―18 福島県の人口と高齢化率

 これからも福島県の人口は減り続け、高齢化がどんどん進展します。高齢化率が50%を超えた集落を「限界集落」と呼ぶそうですが(29)、福島県の高齢化率もやがては50%近くになり、殆ど「限界県」になりそうです。キビタンの未来は真っ暗って感じです。


<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください
福島の未来を切り開くには若い女性に魅力ある福島をつくるしか選択はないと思います。でも今の福島は若い女性どころか、普通の方にも魅力がなさそうです。
 福島県は夏・秋キュウリの日本最大の産地です(30)。福島のキュウリは美味しいそうです(31)。福島県は福島産キュウリは「安全」だと主張しています(32)。でも福島県会津若松市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(33)を引用
 図―19 福島産キュウリが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)福島県 - Wikipedia
(2)めげ猫「タマ」の日記 福島県について
(3)福島県民の日について
(4)キビタン - Wikipedia
(5)福島第一原発事故による放射性物質の拡散 - Wikipedia
(6)除染情報サイト:環境省
(7)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(8)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(9)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(10)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(6月2週)―マーケットからセシウム汚染食品、でも5日間公表ぜずー
(11)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(8月2週)―下請けさんがWで死亡―
(12)報道配布資料|東京電力 中の「福島第一原子力発電所 K排水路排水口放射能分析結果 」
(13)復興「紋切り型」でない議論を 開沼博氏に聞く福島の今:朝日新聞デジタル
(14)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の総費用は15兆円確定―でもまだまだ増える―
(15)復興庁 | 集中復興期間の総括及び平成28年度以降の復旧・復興事業のあり方について
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島・自主避難者向け住宅の無償提供は2017年3月で終了―大丈夫?―
(17)福島県の除染実施区域の進捗について|除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(18)賠償金のお支払い状況|東京電力
(19)雇用環境改善で東電、就労不能賠償金打ち切りへ : 福島原発 ...
(20)めげ猫「タマ」の日記 福島・自主避難者向け住宅の無償提供は2017年3月で終了―大丈夫?―
(21)精神的賠償「30年3月まで」 居住制限、避難解除準備区域 (福島民報) - Yahoo!ニュース
(22)福島県県民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(23)めげ猫「タマ」の日記 福島県県北地域の死者数は9%、会津は別(対2010年3-6月)
(24)避難指示区域等 - 福島県ホームページ
(25)福島県の推計人口(平成27年7月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(26)社会増減とは - 流通用語 Weblio辞書
(27)過去の結果(年齢(5歳階級)別推計人口) - 福島県ホームページ
(28)保健福祉部関係の統計情報データベース - 福島県ホームページ
(29)限界集落 - Wikipedia
(30)福島県・福島市|なるほど統計学園
(31)夏に美味しいきゅうり!その“目利き”を伝授します! | ふくしま 新発売
(32)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(33)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
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  1. 2015/08/21(金) 19:41:26|
  2. -
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