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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島甲状腺137人―悪性ないし疑いの人が出てないところはヨウ素131汚染が低い―

福島県県民健康管理調査の第20回検討委員会が開かれ、福島県内の子供を対象とした甲状線検査で悪性ないし悪性の疑いの方が137になりました(1)。だだし0の市町村もあります。原発事故直後の葉物野菜のヨウ素131の検査結果(2)を2011年3月15日時点に換算したら悪性ないし悪性の疑いが
 見つからない市町村―1キログラム当たり約3,800ベクレル
 見つかった市町村 ―1キログラム当たり約6,600ベクレル
で、悪性ないし悪性の疑いの方が出た市町村の方がヨウ素131汚染が酷いとの結果がでました。偶然に起こる確率をT検定と呼ばれる方法(3)で計算したら4%なので偶然とは言い難いと思います。
 チェルノブイリ原発事故後に明らかになった健康被害として、放射性ヨウ素の内部被ばくによる小児の甲状腺がんがあります(4)。
福島県では、東京電力福島第一原発事故を踏まえ、子どもたちの健康を長期に見守るために、甲状腺(超音波)検査を実施しています(5)。当初の見込みは100万人に1,2名の想定でしたが(6)、最新の結果(1)では
  約30万人を検査して147名
の悪性ないし悪性の疑いの方が見つかっています。およそ1万に4,5人と当初の想定に比べ極めて高い割合です。
どんどん増える福島の甲状腺癌
 ※(7)を集計
 図―1 どんどん増える福島の甲状腺癌

 これについて福島原発事故の為とも(8)、そうでないとも主張があります(9)。以下に甲状腺癌の悪性ないし悪性の疑いも割合を示します。
東側で高く西で低い福島の甲状腺癌発生率
 ※(1)を集計
 図―2 市町村別の悪性ないし悪性の疑いの割合

 (=^・^=)目には地域的な片よりがあると思います。福島県13市中で福島第一原発から最も遠い喜多方市では発生していませんが、他の12市では見つかっています。
 でもやはりヨウ素131に関連づけるデータがないととも思います。福島原発事故後に少なくとも食品のヨウ素の検査は実施されました。そこで葉物野菜について、甲状腺異常が見つかった市町村と見つからない市町村で比較するとにしました。ただしヨウ素131の半減期は8.02日と短いので、3月15日時点に換算することにしました。
 2011年3月21日に福島県川俣町産のカブ菜の一種である信夫冬菜(11)から1キログラム当たり22,000ベクレルヨウ素131が見つかっています(2)。半減期によって3月15日から21日の5日間で2(6÷8.2)=2.35分の1になっているので、この値を乗じれば3月15日時点のヨウ素131濃度が計算できます。3月15日時点は1キログラム当たり約37、000ベクレルのヨウ素を含む見積もりなります。以下に結果を示します。
悪性または疑いが見つかったところで高い葉物野菜のヨウ素131濃度
 ※1(2)のデータを2011年3月15日時点に補正
 ※2 集計期間は原発事故後一月(3月10日まで)
 図ー3 甲状腺で悪性または疑いが見つからない市町村と見つかった市町村のヨウ素131の濃度

 以下に統計データを示します。
  表―1 ヨウ素131の濃度まとめ
  ※1 2011年3月15日に換算
  ※2 T検定は両側、等分散の検定でExcelのT.TEST関数を使用
  ※3 T検定の考えは(3)による
統計表

 以下にヨウ素131濃度と悪性ないし疑いの割合を示します。
ヨウ素汚染が酷いと上昇する悪性ないし疑いの割合
  ※1(1)(2)にて作成
  ※2 ヨウ素131濃度は3月15日に換算
  ※3 ヨウ素の集計期間は原発事故後の1ヶ月
  図―4 ヨウ素131濃度と悪性ないし疑いの割合

 ヨウ素131濃度が高い市町村程、悪性ないし疑いの割合が多くなっています。
なお葉物野菜としてアサツキ、アブラナ、オオバ、カブ、茎立菜、紅菜苔、コマツナ、信夫冬菜、チヂレナ、ナバナ、ニラ、花ワサビ、ビタミンナ、紅菜苔、ホウレンソウ、ミツバ、山東菜、ルッコラを選びました。ハウス栽培は除外しました。
 

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
このようなデータが出てくると福島の方は不安になると思います。
 福島は夏秋キューりの日本最大の産地です(12)。福島のキュウリは美味しいそうです(13)。福島県は福島のキュウリは安全だと主張しています(14)。でも、福島南相馬市のスーパーのチラシには福島産キュウリはありません。
他県産はあっても福島産キュウリが無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ

 ※(15)を引用
 図―5 福島産キュウリが無い福島県郡山市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県南相馬市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)第20回福島県「県民健康調査」検討委員会(平成27年8月31日)の資料について - 福島県ホームページ中の「 資料2-1 県民健康調査「甲状腺検査(先行検査)」結果概要【確定版】 [PDFファイル/1.36MB]」および「 資料2-2 県民健康調査「甲状腺検査(本格検査)」実施状況 [PDFファイル/1MB]」
(2)報道発表資料 |厚生労働省
(3)t検定 - Wikipedia
(4)放射線被曝とがんとの関連性3 | トピックス | 日本臨床検査薬協会
(5)甲状腺検査について - 福島県ホームページ
(6)第3回「県民健康調査」検討委員会(平成23年7月24日開催) - 福島県ホームページ中の「当日配布資料 」
(7)「県民健康調査」 検討委員会・甲状腺検査評価部会等について - 福島県ホームページ
(8)福島原発事故「がん無関係」に反論 神戸の医師が論考発表 2015/7/25 07:02 神戸新聞
(9)福島県における小児甲状腺超音波検査について
(10)ヨウ素131 - Wikipedia
(11)ふくしまの伝統野菜「信夫冬菜」でチャレンジ!(福島市) | ふくしま 新発売。
(12)福島県・福島市|なるほど統計学園
(13)夏に美味しいきゅうり!その“目利き”を伝授します! | ふくしま 新発売。
(14)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(15)Webチラシ情報 | フレスコキクチ
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  1. 2015/08/31(月) 19:42:27|
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