めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島中間貯蔵施設受け入れ1周年―前に進まず―

  2014年9月1日に福島県知事が中間貯蔵施設の予定地の大熊、双葉両町長と内堀副知事(現知事)同席の上で、「中間貯蔵施設」の建設受け入れを安倍出戻り総理等に伝えるてから昨日で1年になりました(1)。この1年を見てきたのですが、殆ど前に進んでいません。
 福島第一原発事故によって、福島では広範囲に放射性物質がばら撒かれました。
事故から4年半、酷い汚染が続く福島県
 ※1 放射線量は(2)のデータを(3)に示す方法で9月1日に換算
 ※2 土壌中のセシウム137濃度は2013年10月時点で(4)による
 図―1 福島県の放射線量と土壌中のセシウム137濃度

 放射性汚染物とそうでない物を区別するクリアランス制度でのセシウム137の基準値の1キログラム100ベクレル(5)を大部分で超えており、酷い場所は1万ベクレルを超えています。福島全体が放射能汚染物になったといっても良いと思います。
 このため福島では環境中に散らばった放射性物質を集め保管する「除染」が進められています(6)。除染で集めた放射性物質は何処かに保管し管理するひつようがありますが、とりあえず福島第一原発の近傍に設置する「中間貯蔵施設」に集める事になっています(7)。でも中間貯蔵施設は「究極の迷惑施設」ともいわれており(8)、なかなか受け入れがきまりせんでした。そして原発事故から3年半程度経過した2014年9月に福島県が設置先である大熊・双葉両町長の同席の上で建設受け入れをきめました(1)。
究極の迷惑施設、中間貯蔵施設
 ※Google Mapの(8)にて作成
 図―2 中間貯蔵施設の配置

 中間貯蔵施設が無いのに除染は進めらています(9)。除染で出た廃物はどうしているかと言えば、仮置き場(10)や現地にそのまま置かれています(11)。以下に福島県内に設置されている除染廃棄物(放射能のゴミ)の置き場所の数を示します。
10万か所を超えた福島県内の放射能汚染ゴミ置き場
 ※(11)より作成
 図―3 除染廃棄物(放射能のゴミ)の置き場所の数

 除染が進むにつれどんどん増えて行き、2015年3月には10万カ所を超えました。これだけの数があるとトラブルもあるようで、2013年12月に子供が除染廃棄物の傍で遊んでいたとの事件がおこりました(12)。今年(2015年)の6月に半数以上の310カ所で袋やシートの破損などの不具合が見つありました(13)。10万カ所もの除染廃棄物の中で暮らす心理的なプレーシャも凄いと思います。中間貯蔵施設は福島復興には不可欠な施設です。
 受け入れ決定から1年、あまり前進していないようです。用地買収が進んでいません。2015年8月15日時点で中間貯蔵施設用地の全地権者2365人中で売買契約が成立したのは僅かに7人だそうです(14)。福島県川内村村長は自身のブログで仮置き場について
「3年で運び出すから協力してほしいとお願いしてきた立場。その約束を反故にする結果となって、住民には弁解の余地はない。責任の重さを感じている。今後の見通しも明確に示すことが出来ず大変申し訳ありません。」
と述べています(15)。福島県は中間貯蔵施設の用地買収交渉に応援職員を出すなどの対策をとっていますが(16)、まだ先が見えないようです。
 現始点は中間貯蔵施設用地に設置した保管場への試験輸送が細々と行われていますが(17)(18)、二か所の保管場(合計容量2万m)も相当に埋まっており(18)、まもなく終わると思います。無論、試験輸送が終わった後の計画はありません(19)。
 福島で計画されている放射性廃棄物保管施設には中間貯蔵施設の他に「フクシマエコテッククリーンセンター」があります(19)。以下にフクシマエコテッククリーンセンターの位置周辺を示します。
常磐道が傍にあるフクシマエコテッククリーンセンター
 ※ (19)を転載
 図―4 フクシマエコテッククリーンセンターの周辺

 敷地は福島県冨岡町ですが、楢葉町に隣接しています。富岡町からはあまり強い反対はなかったようですが(19)、楢葉町側からは反対の声が出ています(20)。フクシマエコテッククリーンセンターについて、福島からのニューズを見る限りあまり表だった動きはしていなかったのですが、8月25日に福島県知事は富岡、楢葉両町長と共に安全対策と地域振興策の提示を要望したそうです(20)。事実上の「条件付き受け入れ容認」です。フクシマエコテッククリーンセンターは福島原発事故前からある産廃処分場ですので、福島県、富岡町そして楢葉町が容認すれば直ぐに放射能汚染ゴミの受け入れができます(19)。中間貯蔵施設の先が見えない事に対する応急処置のような気もします。楢葉町は9月5日に避難指示が解除されます(22)。その直前に放射能汚染物のゴミ捨て場(フクシマエコテッククリーンセンター)の条件付き受け入れでは住民の帰還意欲を削いでしまいそうです。少し待っても良いようですが、福島県には待てない事情があったと思います。
 最後に除染が終わって放射能汚染ゴミを中間貯蔵施設に運び入れたとしても、福島から放射能汚染物が無くなるわけでも、安全になるわけでもない事を断っておきます。図―1に示すように福島県の土壌は放射能汚染物と認定される基準(1キロクラム当たり137では100ベクレル(5))超えています。福島県の面積は13、784km2です(23)。仮に5cmの表土をはぎ取るとすると(24)、約7億m3(13、784×100万×0.05、1km2は100万m2、5cmは0.05m)ですが、中間貯蔵施設の容量は最大でも2,200万m2で(8)0.3%に過ぎません。福島の放射能汚染ゴミの99.7%は除染されることもなく放置されます。0.3%の放射能汚染物を取り除いても福島が安全になるとは思えません。
  
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください
見通しが立たない中間貯蔵施設、除染は殆ど取り除く事が無い福島の放射能汚染物!福島の方は心配だと思います。
 福島県のトマト最大産地の南会津町(25)は今がトマトのシーズンです(26)。福島県は福島産トマトのCMを流しているそうです(27)。
安全とは言えない福島産のCM
 ※(27)をキャプチャー
 図―5 福島県のトマトのCM

福島県は福島産野菜は「安全」だとも主張しています(28)。でも福島県南相馬市のスーパーのチラシには福島産野菜はありません。
他県産はあっても福島産野菜が無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ
 ※(28)を引用
 図―6 福島産野菜が無い福島県南相馬市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県南相馬市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 中間貯蔵施設受け入れ―最後の仕上げは知事不出場?
(2)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(3)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(4)土壌モニタリング結果情報 - 福島県ホームページ中の「 見出しマーク平成25年10月測定分 」
(5)日本のクリアランス制度 (11-03-04-10) - ATOMICA -
(6)除染についての基礎情報|除染情報サイト:環境省
(7)中間貯蔵施設について|除染で取り除いた土壌等の管理|除染情報サイト:環境省
(8)中間貯蔵施設の概要|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(9)除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:環境省
(10)仮置場について|除染で取り除いた土壌等の管理|除染情報サイト:環境省
(11)現場保管10万カ所超 除染廃棄物 輸送開始時期見えず 中間貯蔵工程表作成遅れ | 県内ニュース | 福島民報
(12)めげ猫「タマ」の日記 福島は6割賛成 沖縄は6割反対―安倍出戻り内閣の迷惑施設
(13)仮置き場半数で不具合 環境省調査 | 県内ニュース | 福島民報
(14)契約成立7人 中間貯蔵建設予定地の売買 | 県内ニュース | 福島民報
(15)仮置場見学会 : 日々ゆうこう
(16)【中間貯蔵用地交渉】さらなる県職員派遣を(6月25日) | 県内ニュース | 福島民報
(17)いわき初 試験輸送開始 除染廃棄物、中間貯蔵へ | 県内ニュース | 福島民報
(18)施設の状況・輸送の状況|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(19)中間貯蔵施設に係わるこれまでの動き|中間貯蔵施設情報サイト:環境省
(20)めげ猫「タマ」の日記 フクシマエコテッククリーンセンターについて
(21)<最終処分場>楢葉住民「計画撤回を」2015年07月20日月曜日河北新報
(22)楢葉町避難指示解除に伴う復興祈念行事開催のお知らせ|楢葉町公式ホームページ
(23)福島県 - Wikipedia
(24)[PDF]福島市除染マニュアル(第2版) 【PDFファイル:1.64MB】
(25)めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月3週)―汚染食品に新たなキノコが仲間入り―
(26)南郷トマト |観光情報|福島県南会津町
(27)TVCM(ふくしまプライド。「南郷トマト 30秒」篇) | ふくしま 新発売。
(28)Webチラシ情報 | フレスコキクチ
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  1. 2015/09/02(水) 18:13:56|
  2. -
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