めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島伊達市Aエリアの平均被ばく線量は「個人線量計」で0.82mSv―これからは下がらない―

 福島県の地方紙の福島民報が報じるところによると、福島県伊達市Aエリアの平均被ばく線量は「個人線量計」で年0.82ミリシーベルトだそうです(1)。ただし個人線量計は人体の自己吸収により(2)、3割程低く出るので(3)これを補正すると年1.2ミリシーベルトです。そしてこれからはなかなか下がりません。
 福島県伊達市は福島県北部にある市で、避難区域に隣接し伊達市も放射性ぶっ物質に汚染されました。福島原発事故に市内には幾つの「特定避難勧奨地点」が設けられました(4)。
避難地域を除けば福島県内でも汚染が酷い伊達市
※放射線量は(5)の数値データを(6)に示す方法で9月1日に換算
 図―1 福島県伊達市

 果樹栽培が盛んな福島盆地に位置し(7)、ブドウ、モモとも福島県第二位の生産量を誇っています(8)。
福島県内ではブドウ栽培が盛んな伊達市
 ※(9)を集計
 図―2 福島県のブドウの生産量

 8月23日にはブドウ祭りが開かれ(10)、伊達市のブドウのシーズンがスタートしたようです。
 一方で伊達市産の果物からは福島原発事故後5年連続で伊達市産の果物からセシウムが見つかる等、福島県内でもセシウム汚染の酷い市です。
5年連続でセシウムが見つかった伊達産果物
 ※(11)を集計
 図―3 福島県伊達市産スモモのセシウム濃度

 伊達市でも福島県の他の市町村と同じく除染が行われました。伊達市では市内を放射線量によりA,B,Cの三つのエリアに分けそれぞれに対応した除染方法を採用しました。このうちAエリアでは最も丁寧な除染が行われました(12)。
 福島県の地方紙の福島民報が報じるところによると、伊達市のAエリアの個人線量計による平均の被ばく線量は
 2012年7月から1年 1.59ミリシーベルト
 2013年7月から1年 1.0ミリシーベルト
 2014年7月から1年 0.82ミリシーベルト
とのことです(1)。ただし
 「個人線量計は通常胸の位置に付けますが、放射線が体の後ろから来た場合、一部は体で遮られるために、線量計の値は少し低くなります。 」(2)。その効果は3割程です(3)。これを補正すると年間1.2ミリシーベルト(0.82÷0.7)になります。
 以下に2013年7月から1年を基準として個人線量計での被ばく線量(実測値)と半減期(13)で計算される値の比較を示します。
半減期でしか下がらない福島の放射線量
 ※計算方法は(14)による。
 図―4 被ばく線量の変化と半減期による見込みの比較

 2012年から13年にかけては半減期で見込まれる以上の低下がありましたが、2013年から14年にかけては半減期で見込まれる程度の低下しかありません。
 以下に伊達市の住宅の除染状況を示します。
除染作業はほぼ終わりの伊達市
※(15)にて作成
 図―5 伊達市の住宅除染の進行状況

 除染は2013年中に終わっています。除染が進む間は半減期以上の被ばく低減が期待できますが、除染が終われば半減期による低減しか期待できなくなります。もっと厄介なのはこれからは放射線量が下がり難くなることです。セシウム134の半減期は2年ですので(13)、4年経てば4分の1になりますがセシウム137の半減期は30年ですので(13)、4年で殆ど下がらず90%以上が残ったままです。以下にセシウム134由来と137由来の放射線量を示します。
時間と共に下がらなくなる福島の放射線量
 ※計算方向は(14)による。
 図―6 セシウム134および137由来の放射線量

 原発事故から4年を経て除染が終わったのに伊達市Aエリアの平均の被ばく線量は実質でICRP「一般公衆の被ばく限度」とする年1ミリシーベルト(16)を超えたままです。そしてこれからは下がり難くなります。
 

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 この件について福島県伊達市市長は
 「空間放射線の自然減や、除染の効果が表れている」
と評価したそうです(1)。安全とは言えないものを無理やり「安全」と言っている気がします。これでは福島の方は心配だと思います。
  福島県は会津地方産のトマトのCMを流しています(17)。福島県は福島産トマトは安全だと主張しています(18)。でも会津地方の中心都市の会津若松市(19)のスーパーのチラシには福島産トマトはありません。
他県産はあっても福島産トマトが無い会津若松市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―7 福島産トマトが無い福島県会津若松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県会津若松市の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)年間平均0・82ミリシーベルトに低下 比較的高いAエリア被ばく線量住民検査 | 県内ニュース | 福島民報
(2)放射線Q&A15:環境放射線量から計算した年間被ばく量と個人積算線量計の違いは? | 会津若松市
(3)http://mekenekotama.blog38.fc2.com/blog-entry-1044.html
(4)旧緊急時避難準備区域及び特定避難勧奨地点(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(7)くだものづくりがさかんな福島盆地
(8)桃の産地と生産量(収穫量)について~福島の桃・あんぽ柿(干し柿)の産直販売=大武農園
(9)統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103中の「10 果樹⇒福島県」」
(10)ぶどうまつり♪ - みらい百彩館 んめ~べブログ
(11)報道発表資料 |厚生労働省
(12)伊達市除染計画 - 福島県伊達市ホームページ
(13)半減期 - Wikipedia
(14)長期放射線率の計算方法
(15)福島県 伊達市|除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省
(16)ICRP: ICRP Publication 103
(17)TVCM(ふくしまプライド。「南郷トマト 30秒」篇) | ふくしま 新発売。
(18)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(19)会津 - Wikipedia
(20)アピタ会津若松店│「イイこと、プラス。」 アピタ・ピアゴ
スポンサーサイト
  1. 2015/09/08(火) 19:42:19|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<食品中の放射性セシウム検査のまとめ(9月1週)―基準超の岩手・干シイタケがマーケットに流出、でも1週間も公表されません― | ホーム | トラブルいっぱい福島原発(9月1週)ー下請けさんが宙吊->>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1553-a1a337c0
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)