食品中の放射性物質の検査結果を厚生労働省は発表しています(1)。また、厚労省以外の発表もあります(2)。9月1週中の食品中の放射性セシウムの検査結果が発表になったので(3)、まとめてみました。お買い物のの参考になればいいかなと思います。先月に続き基準超が確り見つかっています。、
①検査数1、261件中6件の基準値超え(全体の0.5%)
②平均は、1キログラム当たり2.2ベクレル、最大*ベクレル(*県産*)。
③基準超の食品が岩手、宮城、福島で見つかっています。

※1 牛肉を除く
※2 単位については(5)を参照
図―1 食品中の放射性セシウム検査結果のまとめ(2015年9月1週)
色分けは以下の通りです。
赤マーケットから基準値(6)超えの食品が見つかった県
橙出荷制限対象外の地域・品目から基準値超えの食品が見つかった県
黄基準値超えの食品が見つかった県
1.基準超の岩手・干シイタケがマーケットに流出、でも1週間も公表されません
国立医薬品食品衛生研究所で市場に流通している岩手県産の干シイタケから基準値を超える1キログラム当たり120ベクレルのセシウムが見つかりました。検査結果は9月2日に出ていたのですが、発表になったのは1週間が過ぎた9月9日です。この間に知らずに買って食べた人もいたと思います。安倍出戻り内閣は1週間も危険なセシウム汚染食品の市場流出を隠していました。
7月には基準超の福島産マイタケパウダーの市場流出が見つかったばかりです(7)。原発事故から4年半が経ちましたが、危険なセシウム汚染食品の市場流出は止まっていません。そして、市場流出が見つかっても直ぐに公表される訳ではありません。
2.福島・底引き網漁はセシウム入り
9月に入り福島県沖では底引き網漁による試験操業が始まりました(8)。福島県の地方紙の福島民友は
「同日(9月2日)の放射性物質検査ではいずれの検体も検出限界値未満だった。」
と報じていますが(9)、福島県漁連の発表(10)を見ると1キログラム当たりで
9月1日採取 ユメカサゴ 12ベクレル
9月3日採取 ヒメエゾボラ 15ベクレル
マガレイ 12.5ベクレル
のセシウムが見つかっています。でも福島県の検査結果(2)を見る限りは殆どが検出限界未満です。以下に今年4月以降の相馬沖(新地町、相馬市、南相馬市沖)のユメカサゴの検査結果を示します。

※1(1)(10)にて作成
※2 福島県漁連は「県漁連」と略す
図―2 相馬沖ユメカサゴのセシウム濃度
福島県の検査では24件全てで検出限界未満(ND)ですが、福島県漁連の検査では11件中2件でセシウムが見つかっています。(=^・^=)が以前きした方法で(12)こんな事が偶然に起こる確率を計算したら3.7%なので「偶然」とは言い状況です。
表―1 偶然に起こる確率の計算結果

福島県の検査は福島県漁連に比べ低く出ています。今年の福島県の検査では福島産モモからはセシウムが見つかっていませんが、福島県外で検査すると確りセシウムが見つかっています(12)。福島県の検査は他所より低く出る検査です。そしてその検査で福島産は「安全」とされます。
3.福島・伊達の柿は今年もセシウム入り
福島県伊達市は福島県北部にある市で、避難区域に隣接し伊達市も放射性物質に汚染されました。福島原発事故の為に市内には幾つの「特定避難勧奨地点」が設けられました(13)。

※放射線量は(14)の数値データを(15)に示す方法で9月1日に換算
図―3 福島県伊達市、白河市および相馬地区
またあんぽ柿発祥の地でもあります(16)。伊達市産の柿のセシウム検査結果が発表になりました(3)。以下にこれまでのセシウム検査結果を示します。

※(1)を集計
図-4 伊達市産「柿」のセシウム濃度
確りセシウム入りです。しかも下がらなくっています。これで伊達市の果物からは、今年もサクランボ(17)、スモモ(18)、モモ(12)に続き「柿」からも5年連続でセシウムが見つかりました。
基準値以下だら問題にするなと主張もあると思いますが、2項で記載した通り福島県の検査は他所に比べ低くでる検査です。他所で検査したら基準値超えの可能性もあると思います。もう一つは「あんぽ柿」です。あんぽ柿は干し柿の一種で(15)、製造過程でセシウムが凝縮されるはずです。去年は最大で基準値(6)の2倍を超える1キログラム当たりで240ベクレルのセシウムが見つかっています。今年も同じ結果になると思います。
4.福島教育旅行は無検査サツマイモ収穫体験
福島県のローカルTV局のTUFが報じるところによると、千葉県の中学生が教育旅行で福島県白河市を訪れ、サツマイモの収穫体験をしたそうです(19)。

※(19)をキャプチャー
図―5 福島県白河市でサツマイモの収穫体験をする千葉県の中学生
検査されているか心配なので、検査結果を福島県が運営するサイト(20)で検索したら検査結果が出て来ません。福島県は無検査のサツマイモで収穫体験をさせたようです。
福島県は「教育旅行の回復」を県政の課題に挙げています(21)。福島を恐れず訪ねてくれる県外の子供達は大切な賓客だと思います。福島県が検査されていて「安全」と説明されれば、芋掘りするなら芋も検査されていると思うが普通ですが、検査が未だであることを説明したんですかね?まさか福島産は検査しいなくても検査して「安全」って出されたりして?
<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(
ブログ図表)を参照ください。
・見つかっても直ぐには公表されないセシウム汚染食品
・他所より低くでる検査で安全とされる福島産
・検査しなくて「安全」と出される福島産
まったくの蛇足ですが、福島ではお米の「全袋検査」にからみ横領事件があったそうです(22)。これで福島産の安全は守れるのですかね?
とにかく福島の方は心配だと思います。
福島県は福島産のトマトのCMを流しています(23)。福島県はトマトを含め福島産は安全だと主張しています(24)。でも福島県白河市のスーパーのチラシには福島産はありません。

※(25)を引用
図―6 福島産が無い福島県白河市のスーパーのチラシ
当然の結果です。(=^・^=)も福島県白河市の皆さまを見習い「フクシマ産」は食べません。
―参考にさせていただいたサイト様および引用した過去の記事―
(1)
報道発表資料 |厚生労働省(2)
モニタリング検査結果【詳細】 - 福島県ホームページ(3)
食品中の放射性物質の検査結果について(第946報) |報道発表資料|厚生労働省(4)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月)―ムラソイは福島いわきは12ベクレル、でも北茨城は21ベクレル―(5)
めげ猫「タマ」の日記 ベクレルとシーベルト(6)
食品中の放射性物質への対応|厚生労働省(7)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(7月3週)―危険な汚染食品を垂れ流す福島県―(8)
福島県沖、底引き網漁再開 海域拡大、小型船も参加(福島民友ニュース)(9)
試験操業に小型船 底引き網漁、10トン未満初参加(福島民友ニュース)(10)
福島県における魚介類の試験操業に関するポータルサイトです(11)
めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について(12)
めげ猫「タマ」の日記 食品中の放射性セシウム検査のまとめ(8月4週)―今年も福島のモモはセシウム入り―(13)
旧緊急時避難準備区域及び特定避難勧奨地点(14)
航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(15)
めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―(16)
あんぽ柿 - Wikipedia(17)
めげ猫「タマ」の日記 今年(2015年)も、福島産果樹はセシウム入り(18)
めげ猫「タマ」の日記 福島・スモモもセシウム入り(19)
スイッチ20150907 TUFchannel(20)
農林水産物モニタリング情報 - ふくしま新発売。で「根菜・いも類⇒サツマイモ、県南⇒白河市」で9月9日に検索
(21)
食と観光、一体でPR 風評・風化対策県が強化策 | 県内ニュース | 福島民報(22)
コメ検査費175万円不明 古殿町地域の恵み安全対策協 | 県内ニュース | 福島民報(23)
TVCM(ふくしまプライド。「南郷トマト 30秒」篇) | ふくしま 新発売。(24)
安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ(25)
店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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テーマ:どうでもいい報告 - ジャンル:日記
- 2015/09/09(水) 19:45:30|
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