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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

川内村避難解除1周年―未来は暗い―

福島県川内村の東部の避難指示が解除されてから1年が経過しました(1)。これについて福島県の地方紙の福島民友は10月2日付の「川内村避難解除1年/帰還後の生活再建急ぎたい」との社説(2)で
「帰還住民の生活再建を進めるに当たり、若い世代の帰還を促すための環境整備は重要だ。同時に、帰還する高齢者の暮らしをどのように支えていくかといった視点も必要になる。」
と論じていますが、(=^・^=)は無理な気がします。
 福島県川内村は福島第一原発30km圏内にある村で、原発事故により全村が避難しました(5)。
福島県川内村
※(4)の数値データを元に(5)に示す手法で10月1日時点に換算
 図―1 福島県川内村

1.福島県川内村とは
これまでの経緯を示します。
 2011年 3月11日 ―福島第一原発事故
 2011年 3月15日 ―原発事故により全村避難(3) 
 2011年 9月30日 ―国による避難指示の解除(緊急時避難区域)(6)
 2012年 1月31日 ―帰村宣言(7)
 2012年 3月26日 ―役場機能を川内村内に戻す(8)
 2012年 4月 6日 ―保育園、小学校、中学校の合同入学式(9)
 2014年10月 1日 ―東部の避難指示を解除(1)。

2.除染が終わっても高い放射線量
以下に川内村の除染の進み具合を示します。
除染が完了した川内村
 図―2 川内村の除染実績

 2013年3月には住宅除染がほぼ終終っています。以下に川内村の放射線量分布を示します。
除染が終了しても除染が必要な川内村
※(4)の数値データを元に(5)に示す手法で10月1日時点に換算
 図―3 川内村の放射線量分布

 大部分で国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(11)を超えています。特に昨年10月1日に解除された地域は毎時0.98マイクロシーベルトを超える場所もあります。しかし環境省は川内村の除染は終了したとしてます(10)。


3.進まない帰還
 川内村は人口2,548人の村です(12)。その中で村に戻ったのは数百人程度です。以下に川内村の村内居住者数を示します。
帰還者が増えない川内村
 ※(13)を集計
 図―4 川内村村内居住者数

 村内への帰還者は横ばいのままです。川内村の発表は2015年1月までですが、福島県の最新の発表によると(14)、川内村から福島県内の他の市町村に合計で1,776の方が避難しているとのことです。残りの
722人は川内村に戻ったか福島県外への避難です。2015年1月時点では川内村から福島県外に避難した方は384人ですので、いまも川内村に住んでいるのは数百程度です。なお2015年1月時点で川内村に住んでいる方は639人です。
 緊急時準備区域が解除されてから4年以上が経過しましたが、ものったのは全体の4分1程度です。

4.回復しない農業
 原発事故前の川内村の主要産業は農業だったようです。以下に農業と製造業の生産額を示します。
 回復しない川内村の農業と製造業
 ※(16)を想定
 図―5 川内村の農業と製造業の生産額

 あまり回復していない気がします。製造業も原発事故前の水準には戻っていません。

5.急膨張した予算・決算(支出)額
 以下に川内村の予算決算額を示します。
急膨張した川内村の予算・決算
 ※(17)にて作成
 図―6 川内村の予算・決算

 原発事故前は30億円前後でしたが、原発事故後は70億前後に急膨張しています。図-2に示すように除染は2012年度(2013年3月)には終了しているのですが、その後も急膨張は堅持しています。そして、決算額(支出)が予算額を上回っています。福島からはよく「入札不調」とか(18)、予算の使い残しなどの(19)のニュースを目にするのですが、決算が予算を上回っているので予算を上手く執行できたと思います。川内村役場の皆さんには敬意を表したいと思います。でも2項に記載した通り帰還者の増加には結びついていません。2009年の決算額の30億円を基準に増加分を集計すると246億円です。帰還者を639人とすると一人当たり約4,800万です。これだけのお金を使っても村民が戻らない現実が川内村にはあります。

6.除染廃棄物
 図―2で示すように川内村の除染は2年半前の2013年3月にはほぼ終わっています。でも除染で出た廃棄物は川内村の仮置き場に留め置かれています。村長は仮置き場は3年との約束でしたが、守れませんでした(20)。この件で川内村村長の給与を10月から3カ月間、50%減額する条例改正案を村議会9月定例会に提出した。原発事故に伴う除染廃棄物の保管期間が、村民に約束した3年間より延びることに対する責任を取ったそうです。村長は「弁解の余地はなく、けじめをつけた」と説明した(21)との事ですが、(=^・^=)は国の責任であって村長には責任が無い気がします。なんか「国」対するアピールようのな気がします。除染廃棄物の保管の問題は減給という自腹を切ってまでアピールしないといけない深刻な問題なようです。

 
7.時限爆弾
 川内村は二つの時限爆弾を抱えている気します。一つは昨日(10月1日)付で行われた国政調査で、川内村村長は自身にブログで
「村の現状では、未だ避難を余儀なくされている住民がおり、震災前と比較するとかなりの減少となることが予想される。」
と述べています(22)。
 川内村ではいまも大部分の方が避難されている事は3項に記載の通りですが、このうち避難区域の方は18世帯54人のみで(23)、大部分は自主避難者です。ところが1年半後の2017年3月には「自主避難者」へに住宅支援が打ち切られます(24)。このままでは、半数以上の川内村村民がホームレス化するかもしれません。


<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
本文に書いた通り、あまり効果の上がらない川内村の復興事業に246億円のお金を使っています。一方で自主避難者への支援は打ち切ろうとしています。打ち切ればホームレス化の心配もあります。仮に家賃月6万円(25)で年72万として、1000世帯なら年間7200万です。桁が違います。どうして配慮ができないか(=^・^=)には分かりません。こんな事では福島の方は不安になると思います。
 福島県の全数全袋検査は78万袋を超えました(26)。福島は実りの秋です。
白河市が3位の福島米全袋検査数
 ※(26)を集計
 図―7 福島県各市の全袋検査数(上位5市)

 福島県白河市での郡山市、いわき市についで3位の5万袋を超えました。上位の二市が人口30万人規模の大きな市であるのに対し、白河市は6万人程度の中規模の市です(12)。福島県白河市は新米のシーズンです。福島県はお米も含め福島産は安全だとし主張しています(27)。特に福島県白河のお米は「ゆっくりと籾殻に栄養が届き美味しい」そうです(28)。でも、福島県白河市のスーパーのチラシには福島産はありません。
他県産はあっても福島産が無い福島県白河市のスーパーのチラシ
 ※(29)を引用
 図―8 福島産が無い福島県白河市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県白河の皆様を見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)進まぬ帰還、高齢化課題 川内避難解除、10月1日で「1年」:福島民友ニュース:福島民友新聞社 みんゆうNet
(2)【10月2日付社説】川内村避難解除1年/帰還後の生活再建急ぎたい:社説:福島民友新聞社 みんゆうNet
(3)「必ず戻る」 : 日々ゆうこう
(4)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(5)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(6)緊急時避難準備区域の解除について(METI/経済産業省)
(7)帰村宣言から2年 川内の再生より確実に(1月30日) | 県内ニュース | 福島民報
(8)みんゆうNet 双葉地方8町村の仮役場設置場所と連絡先
(9)合同入学式 : 日々ゆうこう
(10)除染情報サイト:環境省
(11)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(12)福島県の推計人口(平成27年8月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(13)各課別ご案内|福島県川内村役場ホームページ
(14)平成23年東北地方太平洋沖地震による被害状況即報 - 福島県ホームページ
(15)川内村 - Wikipedia
(16)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(17)【県発注工事入札不調】 手回らぬ建設業界 特需に対応できず 震災前の公共事業大幅縮減体制スリム化影響 | 東日本大震災 | 福島民報
(18)【県発注工事入札不調】 手回らぬ建設業界 特需に対応できず 震災前の公共事業大幅縮減体制スリム化影響 | 東日本大震災 | 福島民報
(19)復興予算、執行率は64% 13年度使い残し2.6兆円  :日本経済新聞
(20)仮置き場保管継続求める 川内村と環境省が説明会 | 県内ニュース | 福島民報
(21)川内村長3カ月給与半額 仮置き場延長で責任 河北新報-2015/09/08
(22)国勢調査員に辞令交付 : 日々ゆうこう
(23)「帰還困難」「居住制限」「避難指示解除準備」区域:震災・原発関連:福島民友新聞社 みんゆうNet
(24)<自主避難者>引っ越し費補助へ 円滑な帰還支援河北新報-2015/08/26
(25)【福島県借上げ住宅特例措置】家賃等の上限変更のお知らせ | ブログ大熊町
(26)ふくしまの恵み安全対策協議会 放射性物質検査情報
(27)「おいしい ふくしま いただきます!」キャンペーン - 福島県ホームページ
(28)管内農畜産物 | JAしらかわ(白河農業協同組合)
(29)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2015/10/02(金) 19:58:22|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:1
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コメント

>一人当たり約4,800万です。これだけのお金を使っても村民が戻らない現実が川内村にはあります
 これを記憶させて頂き、拡散させて貰いますm(。。)m
それにしても意味のない4,800万円、、。この金で他の地に村ごと再建した方が良かったんじゃないのかなぁ、と思ってしまうが、住民は違うんでしょうねえ、、。帰れるなら帰りたい。でも帰れない。これの繰り返しなんだろうなぁ、、。
今日東電幹部等32名が汚染法で書類送検されました。まぁ、戦争法も通過したので、合わせてのガス抜きなんでしょうけども、推移を見守りましょう。
  1. 2015/10/03(土) 00:28:34 |
  2. URL |
  3. 武尊43 #mWyI0ZzU
  4. [ 編集 ]

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