めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

福島第一原発汚染水(10月1週)―港湾内海水から排水基準超のトリチウム、地下水ドレン運用困難―

  福島第一原発汚染水の10月2週(10月5日から11日)の状況を纏めてました。先週に続き(1)、過去最高濃度(新記録)の放射性物質が見つかっています。
 ①外洋からは相変わらずの見つかるセシウム等の放射性物質
 ②港湾内海水から排水基準超のトリチウム、地下水ドレン運用困難
 ③地下水バイパス井戸や山側井戸から過去タイのトリチウム
 ④海岸付近の井戸からは今週も過去最高の放射性物質
 ⑤第三者機関とより低い東電のサブドレイン測定結果

1.外洋からは相変わらずの見つかる放射性物質
  原発事故から今日で4年7ヶ月になりましたが、外洋からは相変わらずセシウム等の放射性物質が見つかっています。
 事故から4年7ヶ月経っても放射性物質が見つかる福島第一沖外洋
  ※1 (4)(5)(6)で作成
  ※2  数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値
  ※4  全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質(7)
 図―1 福島第一原発近傍外洋の放射性物質濃度

 以下に南放水口付近の放射性物質濃度を示します。
なかなな下がらない南側放水口の放射性物質濃度
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界未満を示す。
 図―2 南放水口付近の放射性濃度

 あいかわらずセシウム等の放射性物質が見つかっています。東電は色々と対策を講じているようですが(8)、効果が見えません。

2.港湾内海水から排水基準超のトリチウム、地下水ドレン運用困難
 港湾内からはもっと高濃度の汚染水が見つかっています。
高濃度の放射性物質が見つかる福島第一港湾内
  ※1 (5)(9)で作成
  ※2  数値は1リットル当たりのベクレル数
  ※3  集計期間内の最大値  
 図―3 福島第一港湾内の放射性物質濃度

 福島第一では汚染水が海に流れ出すの防止するため。海岸に汚染水の流れをブロックする海側遮水壁の工事を進めています(10)。9月19日には打設工事が完了し(11)、海側遮水壁からの汚染水が流出し難くなりました。その結果として海側遮水壁内側の水位が上昇しています。溢れさす前に汚染海水をくみ上げてやる必要があります。以下に海側遮水壁内側(3,4号機取水口間および4号機スクリーン)のトリチウム濃度を示します。
排水基準を超えたトリチウムが見つかる海側遮水壁内側海水
 ※1(5)を集計
 ※2 海側遮水壁内側のサンプリングポイントはこの2地点のみ
 ※3 NDは検出限界未満(見つからない事)を示す。
 図―4 海側遮水壁内側(3,4号機取水口間および4号機スクリーン)のトリチウム濃度

どんどん上昇し、1リットル当たり1500ベクレルをおおきく超えています。一方で海に排出できるトリチウム濃度の上限は1リットル当たり1500ベクレルです(12)。東京電力はトリチウムは浄化できないと明言しています(13)。(=^・^=)の見る限り福島第一の汚染水タンクに余裕がないので(14)、汲み上げて保管することは事実上無理です。
 東京電力は海側遮水壁の効果で、放射性物質の放出量が大幅に減らせると主張しています(15)。
海側遮水壁で放射性物質の流出が抑えられると主張する東京電力
※(15)を抜粋・加筆
 図―5 海側遮水壁で放射性物質の放出量が大幅に減らせると主張する東京電力

セシウムについて言えば40分の1になると主張しています。以下に海側遮水壁側の1~4号機取水口内南側のセシウム137濃度の前年(2014年)との比較を示します。
去年とあまり変わらない海側遮水壁外側の海水のセシウム濃度
シウムについて言えば40分の1になると主張しています。以下に海側遮水壁側の1~4号機取水口内南側のセシウム137濃度の前年(2014年)との比較を示します。
 ※(5)にて作成
 図ー6 1~4号機取水口内南側のセシウム137濃度

(=^・^=)の見た感じでは下がっているとは思えません。


3.地下水バイパス井戸や山側井戸から過去タイのトリチウム
 地下水バイパスは、福島第一原発の汚染水対策として原子炉建屋に侵入する前の地下水を事前に汲み上げ汚染水の発生を抑えようとするものです(16)。海に流す水からは「トリチウム」が見つかっているので、(=^・^=)は立派な汚染水だと思います。東京電力は福島第一原発地下水バイパスの山側に井戸を掘って放射性物質濃度を調べています(17)(18)。また地下水バイパスからくみ上げた汚染水の濃度も井戸毎に調べています(18)。以下に放射性物質濃度を示します。
高濃度の汚染水が見つかる地下水バイパス井戸と山側井戸
 ※1 (17)(18)にて作成
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 図―7 地下水バイパスと山側(上流井戸)の放射性物質濃度 

 このうち地下水バイパスNo10のトリチウム1リットル当たり2,400ベクレルは過去タイ記録です。以下に地下水バイパスNo10井戸のトリチウム濃度の推移を示します。
どんどん上昇するNo10井戸のトリチウム
 ※(22)を集計
 図―8 地下水バイパスNo10井戸のトリチウム

 どんどん上昇しています。今週はタイ記録ですが、そのうち新記録がでそうです。

4.海岸付近の井戸からは今週も過去最高の放射性物質
 東京電力は福島第一原発の海岸付近やタービン建屋周りの井戸の地下水の放射性物質濃度を調べています(5)。以下にそこでの放射性物質濃度を示します。
高濃度の汚染地下水が見つかる福島第一の海岸
 ※1 (5)を集計
 ※2 数値は1リットル当たりのベクレル数
 ※3 集計期間内の最大値
 ※4 ストロンチウム90はSR90と略し、サンプリング日は9月3日
 図―9 海岸付近の井戸の放射性物質濃度

 このうち1リットル当たりで
   No1井戸の全ベータ    7,400ベクレル
   ストロンチウム90    4,100ベクレル
   No2-8井戸の全ベータ  9,100ベクレル
   No3-3井戸の全ベータ  5,600ベクレル
   No3-4井戸のトリチウム 1,700ベクレル
は過去最高(新記録)です。どれも気になるのですが、No1井戸の放射性物質濃度を示します。
上昇が続くNo1井戸の全ベータとストロンチウム90
 ※1(5)を集計
 ※2 NDは検出限界値以下を示す
 ※3 SR90はストロンチウム90を示す。
 図ー10 No1井戸の全ベータ濃度の推移

 原発事故から4年7ヶ月が経過し、海岸に汚染水が迫っている感じです。海側遮水壁の工事は進んでいますが2項に記載した通り、現状では汲み上げることは困難です。

5.第三者機関とより低い東電のサブドレイン測定結果
サブドレンが9月3日に運用を開始してから1ヶ月が経過しました(19)。東京電力はサブドレイン放流水の濃度と放水量を公表しています(20)(21)。そこで濃度×放水量の累積でどれだけのトリチウムが放出されたか集計しました。
30億ベクレルを超えたサブドレンのトリチウム放出量
 ※1(20)(21)を集計
 ※2 10月10日放出分まで
 図ー11 サブドレンのトリチウム累積放出量

累計で30億ベクレルを超えました。濃度は東京電力と他の機関(東電は第三者機関と呼ぶ)で二重に測定されています。
東電測定が低く出るサブドレンのトリチウム測定結果
 ※1(20)(21)を集計
 ※2 10月10日放出分まで
 図ー12 サブドレンのトリチウムの測定結果

東電の測定が低く出ています。統計的に差もあります(1)。これでは測定に不信感を持つ方もでそうです。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
福島では赤ちゃんの男女比が逆転し(22)、県北地方を中心に死者(葬式)が増えています(23)。そして止まることが無い汚染水漏れです。
 福島県二本松市では3大菊まつりの一つ「二本松の菊人形」(24)が昨日(10月10日)始まりました(25)。菊むすめと呼ばれるキャンペーンクルーもいます(26)。その中で3人の子供をもつお母さんも頑張っています(27)。彼女は去年は福島セシウム入り果物(28)のキャンペーンをするミスピーチを務めていました(29)。任期の最後に寄せ書きを残しています。
福島の為に頑張ると宣言する前のミスピーチ
※(29)を引用
 図―13 「福島の為にがんばります!!!」との寄せ書き

 今年は「菊むすめ」で福島の為に頑張っているようです。彼女はとてもきれいな方なので、呼びかけに答えたいのですが、やっぱり不安です。そこで二本松市のスーパーのチラシを見てみました。福島産がありません。
福島県外産はあっても福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(30)を引用
 図―14 福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ


 福島県は福島産は「安全」だと主張しています(31)。でも福島県二本松市の皆さんは不安があるようです。


―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発汚染水(10月1週)―第三者機関とより低い東電のサブドレイン測定結果―
(2)サンプリングによる監視|東京電力
(3)報道配布資料|東京電力
(4)(2)中の「1.海水(港湾外近傍)」を8月30日に閲覧
(5)(3)中の「福島第一港湾内、放水口付近、護岸の詳細分析結果」
(6)(2)中の「南放水口・排水路」
(7)めげ猫「タマ」の日記 全ベータはストロンチウム90由来の放射性物質
(8)汚染水対策の主な取り組み|東京電力
(9)(3)中の「1~4号機タービン建屋東側および港湾のモニタリング」
(10)海側遮水壁|東京電力
(11)2015年9月24日福島第一原子力発電所 海側遮水壁打設工事完了について(PDF 541KB)
(12)2. 福島第一原子力発電所の現状とこれまでに実施してきた対策|東京電力
(13)福島第一原子力発電所のサブドレン水等の排水に対する福島県漁業協同組合連合会からの要望書への回答について|東京電力
(14)めげ猫「タマ」の日記 トラブルいっぱい福島原発(10月1週)ータンク増設計画1日で破綻-
(15)2015年1月16日(いわき市漁協組合員説明会資料)海洋汚染をより確実に防止するための取り組み(PDF 2.21MB)
(16)めげ猫「タマ」の日記 福島第一原発の地下水バイパスについて
(17)(2)中の「H4エリア周辺観測孔」および「H6エリア周辺観測孔」
(18)(3)中の「福島第一 地下水バイパス揚水井 分析結果 」
(19)(コメント)福島第一原子力発電所におけるサブドレン他水処理施設の運用開始について|東京電力
(20)(3)中の「サブドレン・地下水ドレン浄化水分析結果」
(21)集水タンク・一時貯水タンクの運用状況|東京電力
(22)めげ猫「タマ」の日記 3ヶ月連続で女の子が多く生まれる福島県
(23)めげ猫「タマ」の日記 福島県県北地域の死者数は8%増、会津は別(対2010年3-8月)
(24)菊人形 - Wikipedia
(25)「文明開化」花開く 二本松菊人形10日開幕 | 県内ニュース | 福島民報
(26)二本松の菊人形に来場を 平成27年10月10日から 菊むすめがPR | おでかけ | 福島民報
(27)Twitter
(28)めげ猫「タマ」の日記 今年(2015年)も、福島産果樹はセシウム入り
(29)ミスピーチキャンペーンクルーのブログ 2015年05月
(30)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
(31)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
スポンサーサイト
  1. 2015/10/11(日) 20:15:28|
  2. -
  3. | トラックバック:0
  4. | コメント:0
<<川内村・準備宿泊決定、30年で100mSv以上被ばくする | ホーム | 福島民友社の社説「子どもの内部被ばく/確認重ね不安を和らげたい」に反論する。>>

コメント

コメントの投稿


管理者にだけ表示を許可する

トラックバック

トラックバック URL
http://mekenekotama.blog38.fc2.com/tb.php/1587-d7aa3c37
この記事にトラックバックする(FC2ブログユーザー)