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めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

今年(2015年)も低迷、福島モモ価格、山梨との価格差広がる

 今年の福島のモモの市場取引価格をみたら首位の山梨との価格差は
  2014年 △156円
  2015年 △158円
で、価格差が僅かですが広がっています。今年も福島のモモ価格は低迷しています。福島県は風評被害を主張していますが、(=^・^=)は当然の結果だと思います。
 日本のモモの21%は福島産で山梨県に次ぎ、全国第二位の産地です(1)。福島の桃は福島県全域で栽培されているのでなく、福島市、伊達市、桑折町および国見町からなる福島盆地(2)に生産が集中しています(3)。以下に福島盆地の位置を示します。
事故から4年8ヶ月過ぎても広い範囲で除染が必要な福島のモモの主産地・福島盆地
 ※1(4)の数値データを元に(5)に示す手法で11月1日時点に換算
 ※2 福島盆地の範囲は(2)による
 図―1 福島盆地

 図に示す通り福島盆地の大部分は原発事故から4年8ヶ月過ぎた今も国が除染が必要だとする毎時0.23マイクロシーベルト(6)を超えています。福島の桃は放射能汚染地帯で作られています。福島のモモについて福島県の放射線健康リスク管理アドバイザーの高村昇氏は
 「今年のモモは全て検出されず」
などと主張していますが(7)、福島県外の検査では福島原発事故以降に5年連続でセシウムが見つかっています。
福島県外検査ではセシウムが見つかる福島産のモモ
 ※(8)を集計
 図―2 福島産モモの福島県外での検査結果

 福島のモモについては「セシウムが見つからない」との嘘が喧伝されています。
 福島県のモモの大部分は福島市と伊達市で作られています。
brg130817b.gif
 ※(9)を集計
 図―3 福島県のモモの生産量

 このうち伊達市産のモモからは過去3件(10)(11)(12)、現在の基準値の1キログラム当たり100ベクレル(13)を超えるセシウムが見つかっています。福島市に比べ伊達市産のモモはセシウム汚染リスクが高いモモです。普通に考えれば伊達市産のモモを重点的に検査すべきです。
 以下に福島市産と伊達市産のモモの検査数を示します。
検査数がどんどん減らされる福島県伊達市のモモ
 ※(8)を集計
 図ー4 福島市と伊達市のモモの検査回数(精密検査)

 2012年からセシウム汚染リスクの高い伊達市産のモモの検査は大幅に少なっています。福島産のモモはセシウム汚染リスクの高い産地は避けて検査されています。
 さらに検査が全て「福島県農業総合センター」が実施していることです。ここの検査は(=^・^=)が知る限り他より低くでます。以下に福島産牛肉の検査結果を示します。
福島県外検査に比べ大幅に低い福島県の牛肉の検査結果
 ※(8)を集計
 図―5 福島産牛肉の検査結果

 図に示す通り、福島産牛肉では福島県外検査に比べ福島県農業総合センタ―の検査は低くなっています。
 以上をまとめると福島産モモは
  ・セシウムが見つかっていても「見つかっていない」と嘘が喧伝される。
  ・セシウム汚染リスクの高い産地の検査は避けれている。
  ・他より値が低く出る検査機関で検査されている。
などの特徴があります。福島県は福島産のモモについて検査で安全が確認されたと主張していますが(14)、このような実態があれば消費者が福島のモモを避けるのは当然です。
 以下に福島産と山梨産のモモ価格を示します。
今年も低迷した福島のモモ価格
 ※(15)を集計
 図―6 福島産と山梨産のモモ価格

 福島原発事故前から福島のモモは山梨に比べ安値でした、原発事故後は価格差が拡大しました。
拡大する福島産と山梨産のモモの価格差
 ※(15)を集計
 図―7 福島産と山梨産のモモの価格差

 原発事故前は60円程度の価格差が事故後は3倍近い170円程度まで拡大しました。そして
  2014年 △156円
  2015年 △158円
で、価格差が僅かですが広がっています。当然の結果です。

<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 福島県のモモに対する対応を見れば福島の方は不安だと思います。まして福島では
 福島産米を避けない所では葬式(死者数)が増えている
等の現象が起きています(16)。それでも福島県は福島産は安全であり、福島産を避ける行為は「風評被害」と主張しています(17)。でも福島県民の受け止めは違うようです。福島市のリンゴの出荷額は40.5億円でモモの36.5億円を超えます(18)。福島のモモのシーズンは終りましたが、リンゴは最盛期です(19)。福島ではリンゴの試食会がひらかれました(20)。
福島産リンゴの試食会
 ※(21)をキャプチャー
 図―8 福島のリンゴ試食会

福島県は福島産リンゴも「安全」だと主張しています(14)。でも、福島県福島市のスーパーのチラシには福島産リンゴはありません。
他県産はあっても福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ
※(22)を引用
 図―9 福島産リンゴが無い福島県福島市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県福島市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)平成26年産もも、すももの結果樹面積、 収穫量及び出荷量
(2)福島盆地 - Wikipedia
(3)くだものづくりがさかんな福島盆地
(3)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(4)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(5)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(6)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(7)放射線 放射性物質 Q&A 本県産のモモからセシウムは検出されているのか | 東日本大震災 | 福島民報
(8)報道発表資料 |厚生労働省
(9)統計表一覧 政府統計の総合窓口 GL08020103中の「10 果樹 ⇒福島県」
(10)食品中の放射性物質の検査結果について(第137報) |報道発表資料|厚生労働省中の「5 緊急時モニタリング検査結果⇒福島県での緊急時モニタリング検査結果(野菜類)(PDF:10KB) ⇒5ページ」
(11)食品中の放射性物質の検査結果について(第150報) |報道発表資料|厚生労働省中の「5 緊急時モニタリング検査結果⇒ 4ページ」
(12)食品中の放射性物質の検査結果について(第164報) |報道発表資料|厚生労働省「2 緊急時モニタリング検査結果⇒福島県での緊急時モニタリングの結果(野菜類、鶏卵、豚肉、馬肉)(PDF:109KB)⇒2ページ」
(13)食品中の放射性物質への対応|厚生労働省
(14)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(15)東京都中央卸売市場-統計情報検索
(16)めげ猫「タマ」の日記 「福島米」避けていないと所では葬式が9%増、避けた所は増えていない。
(17)「おいしい ふくしま いただきます!」キャンペーン - 福島県ホームページ
(18)統計データ
(19)食べ頃カレンダー
(20)福島リンゴ旬の味 試食会で7品種食べ比べ | 県内ニュース | 福島民報
(21)ダイジェスト動画|ゴジてれ Chu!|福島中央テレビ中の「2015年11月4日(水)放送」
(22)リオン・ドール スーパーマーケット お得情報満載
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  1. 2015/11/05(木) 19:42:13|
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