めげ猫「タマ」の日記

一寸気になったどうでもいい事を記事に

二本松市10周年、未来は暗い

 福島県二本松市は、2005年12月1日に、旧二本松市、旧安達町、旧岩代町、旧東和町が合併し、昨日(12月1日)で合併10周年を迎えました(1)。お祝いしたのですが、未来は暗そうです。

1.福島県二本松市とは
 福島県二本松市は福島県内陸の北部にある(2)、人口約5万7000人(3)、面積344.42k㎡の市で、菊の城下町と称され、日本最大級の菊人形展「二本松の菊人形」が行われている。市の西方には二本松市のシンボルでもある安達太良山があり、温泉地として岳温泉が知られています(4)。
事故から4年9ヶ月を経ても除染が必要な二本松市
※1(5)の数値データを元に(6)に示す手法で11月1日時点に換算
 ※2 避難区域は(7)による
 図―1 福島県二本松市

 福島原発事故によって多くの放射性物質が降り注ぎ4年9ヶ月経過した今も、図ー1に示すように国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(8)を大部分の地域で超えています。二本松市の10年歴史のうち後半の5年は放射能汚染との戦いだと思います。
 以下に2010年12月時点の福島県各市の人口を示します。
二本松市の人口は福島県内9位
 ※1(9)を集計
 ※2 13市中の上位10市を記載
 図―2 福島県上位10市の人口

 当時の人口は約6万人で、福島県59市町村中9位で決して大きな市ではありません。
 
2.葬式が増え、子供が生まれなくなった市
 以下に各年3月から1年間(翌年2月まで)の死者数を示します。
原発事故後に増えた二本松市の葬式
※(9)を集計
 図―3 各年3月から1年間(翌年2月まで)の死者数(二本松市)

 原発事故後に急増し、少し減ったのですが4年目にまた増加しています。二本松市では原発事故に鼻血は知りませんが(10)、葬式は増えています。こんなことを書くと、福島は「安全」でなくてはならない方がから「偶然」だとご批判を受けそうなので、偶然に起こる確率の計算結果を示します。結果は約2%でした。以下に似た表がこれ以外にもありますが、計算方法は(=^・^=)の過去の記事によります(11)。

 表―1 偶然に起こる確率の計算結果(死者数)
有意差検定表(葬式)

 でも人口は確実に減っています。
原発事故後は減り続ける二本松市の人口
 ※(9)を集計
 図ー4 二本松市の人口

 特に深刻なのが若い女性です。以下に20代後半の人口を示します。
厳罰事故後に激減した二本松市の20代後半女性
※(9)を集計
 図―5 二本松市の20代後半の人口

 福島県の女性の平均の初婚年齢は27.8歳ですので20代後半が適齢期でしょうか?図―5に示す通りこの年代の女性が減っています。
 原発事故直前の2011年3月1日      1,496人
 原発事故4年7ヶ月後の2015年11月1日 1,050人
で約3割減っています。5年前の2010年11月1日に20代前半の女性1,371人でしたが、5年後に20代後半の女性として二本松市に残ったのは既に記載したとおり1,050人です。5年間で4分の1近い方が二本松市を去りました。
 若い女性が減れば、赤ちゃんも減ります。以下に以下に各年3月から1年間(翌年2月まで)の出生数を示します。
原発事故後に減った二本松市の赤ちゃん誕生数
 ※(9)を集計
 図―6 各年3月から1年間(翌年2月まで)の出生数
 
 原発事故前1年間の2010年3月から11年2月 421人
 原発事故後4年目の2014年3月から15年2月 357人
で15%以上減っています。20代後半の女性はもっと減っているので、これからも減り続けます。
 偶然に起こるか確率を計算したら約2%でした。以下に計算結果を示します。

  表―1 偶然に起こる確率の計算結果(出生数)
有意差検定(出生数)
3.縮小を続ける農業生産
 (=^・^=)は二本松市は農業と観光の街だと思っています。観光はあとで記載するとして、以下に2010年の福島県上位10市の農業生産額を示します。
農業生産額は福島県3位だった二本松市
 ※1(13)を集計
 ※2 59市町村中の上位10市を記載
 図―7 福島県上位10市の農業生産額

 1項で記載した通り人口は福島県内9位ですが、農業生産額3位でしかも福島県最大規模の市であったいわき市より多くなっています。非常に農業が盛んな市です。以下に二本松市の農業生産額の推移を示します。
原発事故後、下がり続ける二本松市の農業生産額
 ※(13)を集計
 図―8 二本松市の農業生産額

 2009年から10年にかけては上昇しましたが、その後は減少し続けています。仕方がない事です。汚染された土壌で育った作物より汚染の無い土壌で育った作物が良いに決まっています。

4.戻らない観光客
 以下に2010年の福島県上位10市町村の観光客入込数を示します。
観光客入込数が福島県4位だったの二本松市
※(15)にて作成
 図―9 福島県上位10市町村の観光客入込数

 福島県4位ですが、上位の3市が図―2に示すように人口30万人規模の大きな市であることを考えれば、二本松市は観光が盛んな市です。以下に二本松市の観光客入込数の推移を示します。
原発事故後に落ち込んで回復しない二本松市の観光客入込数
 ※(14)を集計
 図―10 二本松市の観光客入込数

 原発事故によって激減し、2012年には少し回復しましたがその後は横ばいで元の水準に戻っていません。仕方がない事です。汚染された観光地より汚染の無い観光地が良いに決まってます。


5.除染が終わっても高いままの放射線量
 原発事故から4年9ヶ月が経過して二本松市の除染も間もなく終わるとおもいます。
完了まじかい二本松市の住宅除染
 ※(16)にて作成
 図―11 二本松市の住宅除染実績

 でも図―1に示すように国が除染を必要とする毎時0.23マイクロシーベルト(8)を大部分で超えています。



<余談>
図表が小さいとご不満の方はこちら(ブログ図表)を参照ください。
 原発事故後の二本松市の現状を纏めると
 ①増える葬式、減る出生
 ②若い女性が逃げて行く街
 ③減少を続ける農業生産
 ④戻らない観光客
 ⑤除染が終わっても除染基準より高い放射線量
なんて構図が見えてきます。これでは不安だと思います。
福島県のリンゴ出荷量は23,000トンで全国2位のモモ(出荷量26,500トン)とそれ程には変りません(17)。福島県二本松市のリンゴは今がシーズンです(18)。福島県は福島産リンゴは安全であると主張しています(19)。でも今日見た福島県二本松市のスーパーのチラシにはリンゴを含め福島産はりません。
他県産はあっても福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ
 ※(20)を引用
 図―12 福島産が無い福島県二本松市のスーパーのチラシ

 当然の結果です。(=^・^=)も福島県二本松市の皆様も見習い「フクシマ産」は食べません。

―参考にしたサイト様および引用した過去の記事―
(1)二本松市合併10周年記念式典を開催します - 二本松市ウェブサイト
(2)位置 - 二本松市ウェブサイト
(3)二本松市ウェブサイト トップページ
(4)二本松市 - Wikipedia
(5)航空機モニタリングによる空間線量率の測定結果 | 原子力規制委員会中の「福島県及びその近隣県における航空機モニタリング(平成26年9月1日~11月7日測定) 平成27年02月13日 (CSV)」
(6)めげ猫「タマ」の日記 福島避難区域再編3年目―放射線量はこれからどうなる―
(7)区域見直し等について - 福島県ホームページ
(8)国(環境省)が示す毎時0.23マイクロシーベルトの算出根拠|東京都環境局 その他について
(9)福島県の推計人口(平成27年11月1日現在)を掲載しました。 - 福島県ホームページ
(10)神戸新聞NEXT|医療ニュース|福島の鼻血「内部被ばくか ...2014/07/14
(11)めげ猫「タマ」の日記 偶然に起こる確率の計算方法について
(12)結果の概要|厚生労働省
(13)福島県市町村民経済計算 報告書 - 福島県ホームページ
(14)福島県観光ホームページ 統計資料一覧 - 福島県ホームページ
(15)(14)中の「22年観光客入込状況調査 [PDFファイル/732KB] 」
(16)福島県 二本松市|除染実施区域の概要・進捗|除染情報サイト:福島県・環境省
(17)3 統計からみた福島県の果樹産業
(18)羽山のリンゴ(ふじ) - 二本松市ウェブサイト
(19)安全が確認された農林水産物(公開用簡易資料) - 福島県ホームページ
(20)店舗・チラシ検索|ベイシア beisia 豊かな暮らしのパートナー
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  1. 2015/12/02(水) 19:56:17|
  2. -
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